民間開発誘導事務取扱要領（鉄道駅周辺の都市型住宅）

更新日：2024年7月1日

（趣旨）
第1条　この要領は、鉄道駅周辺の区域内で行われる開発行為等で都市型住宅の供給により歩いて暮らせる住宅地環境の形成に資すると判断したもので防災及び環境に配慮した設備等を備えるものに関して、堺市開発行為等の手続に関する条例（平成15年堺市条例第22号。以下「条例」という。）第7条第1項及び条例施行規則（平成15年堺市規則第82号）第16条第1項第3号の規定により、特に市長において協議の必要がないと認める開発行為等として取り扱い、公共・公益施設等の協議を不要とすることで設計の自由度をあげるとともに、手続きに要する時間的コストなど開発者負担を軽減することにより、民間開発を誘導することを目的とする。
（定義）
第2条　この要領において、用いる用語の意義は、条例及び条例施行規則において用いる用語の例によるもののほか、次に定めるところによる。
（1）鉄道駅周辺の区域
地域拠点及び地下鉄御堂筋沿線における鉄道駅周辺の概ね800メートルの区域における開発行為等のうち、以下に掲げる項目を全て満たすものをいう。
ア　商業地域、近隣商業地域（沿道を除く）、第一種・第二種中高層住居専用地域（ただし、近隣商業地域の沿道にあって第一種・第二種中高層住居専用地域と一体的な区域にあるものは含む）（別図参照）
イ　道路幅員6m以上の道路に接道している開発行為等。ただし、2以上の道路に接道している場合は、少なくとも一方が道路幅員6m以上の道路に接道しており、他方が4m以上の道路に接道している開発行為等。
　なお、道路幅員については実測とする。ただし、土地区画整理事業施行済地区にあっては実測を不要とし、当該道路幅員は換地図に示すとおりとする。
（2）地域拠点及び地下鉄御堂筋沿線における鉄道駅
以下に掲げる鉄道駅をいう。
ア　鳳駅
イ　深井駅
ウ　北野田駅
エ　新金岡駅
オ　北花田駅
（3）都市型住宅の供給により歩いて暮らせる住宅地環境の形成に資するもの
以下に掲げる項目を全て満たす開発行為等をいう。
ア　主要用途が共同住宅の用に供し、条例第2条第2号に定める中高層建築物等に該当する開発行為等であるもの
イ　共同住宅の各戸の専有面積が40平方メートル以上であり、55平方メートル以上でかつ居室が2以上のものが全体戸数の8割以上であること
（4）防災及び環境に配慮した設備等を備えるもの
以下に掲げる基準を全て満たす開発行為等をいう。
ア　日頃からの住民の防災意識を高め、災害時に円滑に防災活動を行うことができるよう年に1回以上防災訓練を行うとともに災害時のマンション住民の生活維持や、地域への貢献に寄与するため、マンションの防災上の特色や管理組合等が行う防災対策等について「防災アクションプラン」として明文化し、これを管理規約等に定めるもの
イ　災害後の生活維持を図る上で共用部に防災倉庫を確保したうえで、救出・救助資器材及び以下1．2．を確保するもの
1．飲料水の確保
以下a)又はb)のいずれかを確保すること
a)飲料水を戸数×42リットル以上備蓄すること
家庭備蓄と合わせて確保する場合は、各家庭において備蓄すべき数量を防災アクションプランへ明記すること
b)小型造水機を設置すること（ただし、有効な水源があること）
2．食料の確保
以下a)又はb)のいずれかを確保すること
a)煮炊き不要な食料を戸数×21食以上備蓄すること
家庭備蓄と合わせて確保する場合は、各家庭において備蓄すべき数量を防災アクションプランへ明記すること
b) 炊き出し実施可能なかまどベンチ等（燃料、大型鍋等を含む）を確保すること
かまどの数量は2基以上（ただし、戸数200戸を超える場合は200戸までごとに2基ずつ加算するもの）とし、燃料の量は1日3食7日間炊き出しをするために必要な数量以上とすること
ウ　再生可能エネルギー等を導入することによる脱炭素社会の実現とマンションの防災機能向上に寄与するため、以下掲げる項目のうち、2項目以上（駐車スペースを設けない場合は1項目以上）を満たすもの
1．駐車スペースへの電気自動車用充電設備の設置
電気自動車用充電設備を敷地内の自走式駐車場等に駐車区画数に対して適切な基数を設置すること（カーシェアリングを含む）
2．宅配ボックスの設置

宅配ボックスを設置すること

3．太陽光発電システム及び蓄電池の設置
以下a)及びb)を確保すること
a)太陽光発電システムを設置すること
太陽光発電システムについては、マンション共用部で自家消費が最大限可能な容量とすること
b)蓄電池システムを設置すること
蓄電池システムについては、併設する太陽光発電システムを最大限活用可能な容量とし、停電時にはマンション共用部の照明設備が使用可能なものとすること（可能な限り、エレベータ及び給水ポンプが使用可能なものが望ましい）
また、集会所を設置する場合は、集会所の空調・照明設備及び100V用コンセントが使用可能なものとすること
4．太陽光発電システム及び電気自動車用充放電設備の設置
以下a)及びb)を確保すること
a)太陽光発電システムを設置すること
太陽光発電システムについては、マンション共用部で自家消費が最大限可能な容量とすること
b)電気自動車用充放電設備を設置すること
集会所を設置する場合は、電気自動車用充放電設備を集会所に併設することにより、停電時に集会所の空調・照明設備及び100V用コンセントが使用可能なものとすること
5．マンション向け家庭用燃料電池コージェネレーションシステム（以下、「エネファーム」）等の設置
以下a)又はb)のいずれかを全戸に設置すること
a)エネファーム
b)太陽熱利用システムを組合せた高効率給湯器
（認定）
第3条　鉄道駅周辺の区域内で行われる開発行為等が、都市型住宅の供給により歩いて暮らせる住宅地環境の形成に資すると判断したもので防災及び環境に配慮した設備等を備えるものに該当する場合に認定を行うものとする。
（認定の方法）
第4条　前条の認定については、本市に対して開発要否判定が申請される前に、住宅施策推進課において判断するものとする。ただし、環境に配慮した設備等を備えるかについては、環境エネルギー課において判断するものとする。
2　防災及び環境に配慮した設備等を備えるものの判断を行う際は、別紙様式を用いて判断を行うものとする。
3　公共施設・公益施設に関することについては、必要に応じて住宅施策推進課で助言を行い、所管課に案内するものとする。
（判断結果の通知）
第5条　前条第1項の判断により適当と認めるときは、「堺市開発行為等に係る計画書」の意見欄及び図面に以下の記載を行い、「経由之証　住宅施策推進課」印の押印又は記載することにより通知するものとする。