堺市災害時等動物救護対策要領
更新日:2024年4月4日
第1章 総則
(目的)
第1条 この要領は、本市の区域内において災害が発生した場合(以下「災害発生時」という。)において、市民の安全及び安心の確保並びに公衆衛生の維持及び向上を図るため、災害発生時における動物救護活動及び平常時における災害に対する備えなどの対策や啓発活動について必要な事項を定める。
(定義)
第2条 この要領において、次の各号に定める用語の定義は、それぞれ当該各号に定めるところによる。
(1) 飼育動物 家庭等で飼養され、又は保管されている犬、猫その他の動物をいう。
(2) 飼育者 飼育動物の所有者又は占有者をいう。
(3) 災害 暴風、豪雨、洪水、高潮、地震、津波その他異常な自然現象又は大規模な火事、爆発その他大規模な事故により生じる被害をいう。
(4) 被災動物 本市の区域内において災害により被害を受けた地域(以下「被災地域」という。)における飼育動物のうち、明らかに救護が必要であると認められるものをいう。
(5) 動物救護活動 災害発生時において、被災した飼育者が飼育動物を適正に飼養継続できるよう支援し、また、飼育動物による危害の防止をする活動をいう。
第2章 堺市動物救護活動連絡会
(堺市動物救護活動連絡会)
第3条 災害発生時における適切かつ効果的な動物救護活動の実施に向け、平常時において必要な準備等を行うため、堺市動物救護活動連絡会(以下、「連絡会」という。)を設置する。
(連絡会の活動)
第4条 連絡会は、次に掲げる事項を実施する。
(1) 飼育者に対する適正飼育及び市民に対する動物愛護意識向上のための啓発活動にかかる調整に関すること。
(2) 飼育動物に関する災害発生時に対する備え等の啓発活動にかかる調整に関すること。
(3) 災害発生時における適切かつ効果的な動物救護活動の実施のため必要な事項の検討に関すること。
(4) 第8条に定める堺市域災害時動物救護本部の設置に関すること。
(5) 第16条に定める動物救護施設の設置等にかかる調整に関すること。
2 連絡会は、前項に定める事項を実施するにあたり必要があるときは、動物愛護関係団体その他関係機関の意見を聴くことができる。
(構成団体)
第5条 連絡会は、次の団体をもって構成し、事務局を堺市保健所内に置く。
(1) 一般社団法人堺市獣医師会
(2) 堺市
(役員)
第6条 連絡会に次の役員を置く。
(1) 会長 1人
(2) 副会長 1人
2 会長は、堺市保健所動物指導センター所長の職にある者をもって充てる。
3 副会長は、一般社団法人堺市獣医師会会長が推薦した者の中から会長が選任するものとし、会長を補佐し、会長に事故等があり職務を遂行できない場合その職務を代行する。
(検討会議)
第7条 会長は、第4条第1項に掲げる活動内容について協議検討するため、会議(以下、「検討会議」という。)を招集する。
2 検討会議の議長は、会長がこれにあたる。
3 検討会議の議事は出席者の過半数の同意をもって決し、可否同数の場合は会長が決するところによる。
4 前3項の規定にかかわらず、第4条第1項第4号に掲げる堺市域災害時動物救護本部の設置に関し、検討会議を開催するいとまがない場合は、会長と副会長が協議のうえこれを決定する。
第3章 堺市域災害時動物救護本部
(堺市域災害時動物救護本部)
第8条 連絡会は、堺市域に災害が発生し、堺市が堺市災害対策本部を設置した場合において、被災地域における状況により動物救護活動が必要と認められた場合、堺市域災害時動物救護本部(以下、「動物救護本部」という。)を設置する。
(動物救護本部の活動)
第9条 動物救護本部は、次に掲げる事項を実施する。
(1) 被災動物の保護収容及び応急治療に関すること。
(2) 被災動物に関する情報収集及び情報提供に関すること。
(3) 避難所(災害対策基本法第49条の7に規定する避難所をいう。)等における飼育者等に対する支援に関すること。
(4) 大阪府災害時等動物救護本部との連絡調整及び応援要請に関すること。
(5) 動物救護ボランティアの受入れ、調整に関すること。
(6) 動物救護活動にかかる支援物資受入れ及び提供に関すること。
(7) 動物救護活動にかかる寄付金等の受入れに関すること。
(8) 前各号に掲げるもののほか、第14条に規定する本部会議において必要と認めた活動に関すること。
(構成団体)
第10条 動物救護本部は、次の団体をもって構成し、事務局を堺市保健所内に置く。
(1) 一般社団法人堺市獣医師会
(2) 堺市
(3) その他第12条第1項第1号に規定する本部長が必要と認めた団体
(委員)
第11条 動物救護本部の委員は、前条第1号から第3号に掲げる団体から選出された者をもって充てる。ただし、前条第3号に掲げる団体については、当該団体が複数存在する場合、一の団体が他の団体を代表して1人の委員を選出するものとする。
(役員)
第12条 動物救護本部に次の役員を置く。
(1) 本部長
(2) 副本部長
(3) 監事
2 本部長は、一般社団法人堺市獣医師会会長をもって充てる。
3 副本部長は2人とし、本部長が委員の中から指名により決定する。副本部長は本部長を補佐し、本部長に事故等があり職務を遂行できない場合、予め指名された副本部長がその職務を代行する。
4 監事は2人とし、委員の互選により選任し、動物救護本部の行う事業及び会計を監理する。
(活動期間)
第13条 動物救護本部の活動期間は、連絡会において決定した期間とする。ただし、災害の状況等により、次条に定める本部会議において必要と判断した場合は、これを延長又は短縮することができる。
2 前項の活動期間終了後、第17条に規定する収支決算を経たのち、動物救護本部は解散する。
(本部会議)
第14条 本部長は、第9条及び前条に掲げる事項について協議するため、本部会議を招集する。
2 本部会議の議長は、本部長がこれにあたる。
3 本部会議の議事は出席者の過半数の同意をもって決し、可否同数の場合は本部長が決するところによる。
4 本部長は、必要に応じ、委員以外の者に会議に出席を求め、意見を聞くことができる。
(行政機関等との連携)
第15条 動物救護本部は、その活動を円滑に実施するため、環境省等の関係省庁及び地方公共団体、その他関係団体と緊密に連携するものとする。
(動物救護施設等)
第16条 動物救護本部は、第9条第1号に規定する被災動物の保護収容の実施にあたり、必要に応じ、動物救護施設を設置する。
2 動物救護施設は、堺市動物指導センター敷地内に設置する。なお、同センターが被災した場合又は同センター敷地内では施設が十分でない場合等の対応について、連絡会において、あらかじめ検討しておくものとする。
(資産及び会計)
第17条 動物救護本部の運営及び活動に必要な経費等は、動物救護本部に対する寄付金等をもって充てるものとする。
2 動物救護本部は、第13条第1項に規定する活動期間の終了後、収支決算書を作成し、監事の監査を受けるものとする。
(活動内容等の公表)
第18条 動物救護本部は、活動及び収支状況について、積極的に公表するものとする。
第4章 補則
(委任)
第19条 この要領に定めるもののほか、必要な事項は所管部長が別に定める。
附則
この要領は、平成31年3月28日から施行する。