堺市長記者会見 令和6年9月27日
更新日:2024年10月3日
市長
よろしくお願いします。
まず、本日の案件といたしましては、議会を終えて、そして世界遺産登録5周年を記念しての古墳サミット、また姉妹都市ニュージーランドのウェリントンの訪問についてです。
議会を終えて
まず、議会を終えてです。本日、令和6年第3回市議会定例会が閉会しました。今議会では、令和5年度の各会計決算が認定され、また、補正予算案をはじめ、提出した全ての議案が可決されました。令和5年度決算は、単年度収支が赤字となり、経常収支比率も高い水準にあります。また、今後社会保障関係費のさらなる増加、物価高騰等、本市を取り巻く環境は一層厳しさを増すことが想定されます。これまで進めてきた取組に加えて、財政の持続性を確保するために、引き続き積極的に挑戦し、市民の皆様がこれからも堺で安心して暮らし続けることができて、将来にも夢と希望が持てる都市であるように力を尽くします。
世界遺産登録5周年記念 古墳サミット
続きまして、世界遺産登録5周年記念の古墳サミットです。市政運営の大方針、堺市基本計画2025の中で重点戦略の施策として、百舌鳥古墳群の保全・継承とゲートウェイ機能の強化を掲げています。本年7月6日で世界遺産登録から5年を迎えました。大阪府や各地元市、堺市、羽曳野市、藤井寺市との連携によるイベントでありましたり、博物館等での企画展、また民間主体でのイベントなど、様々な取組が行われています。本日お伝えをする古墳サミットのこれまでの歩みを簡単にお話させていただきたいと思います。世界遺産に登録された翌年から百舌鳥・古市古墳群の保全と継承、そして全国に16万基あるとされています古墳を代表した古墳文化の魅力発信等を目的に、毎年古墳サミットを開催しています。参加していただく自治体の範囲は、初年度は大阪府内、そして次が関西、そしてその次は全国と対象を広げてまいりまして、昨年はG7大阪・堺貿易大臣会合が開催されたということもあり、それを記念しまして、海外へと対象を拡大しています。今年度の古墳サミットとしましては、世界遺産登録5周年を記念して、百舌鳥・古市古墳群の魅力の1つである大きさにスポットを当てて、世界三大墳墓の魅力をテーマに開催をいたします。近年になって未知の空間が発見されたエジプト、クフ王のピラミッドでありましたり、兵馬俑で有名な秦の始皇帝陵の魅力を紹介しながら、これらの巨大墳墓が生まれた背景や文化、技術など、共通点や違いを知ることによって、仁徳天皇陵古墳の価値と魅力を改めて感じていただきたいと考えております。当日はそれぞれの墳墓の発掘など、現地調査にも携わられている第一線の研究者の方々にお話をいただきます。お三方挙げさせていただいておりますが、名古屋大学高等研究院の河江准教授には、クフ王のピラミッドについてご講演いただきます。河江准教授はテレビ番組にも出演され、毎年のように現地の調査を精力的に行われているとお聞きしております。東亜大学人間科学部の黄教授には、秦の始皇帝陵についてお話をいただきます。古代中国の都や陵墓、道路の実地調査と研究を行い、東アジア文明史を探究されております。今年の夏も関連遺跡で調査をされたとお聞きしております。そして、愛知学院大学文学部の加藤教授には、仁徳天皇陵古墳についてご講演いただきます。宮内庁での発掘調査のご経験もありまして、2年前の古墳サミットでも講演をしていただいております。そして羽曳野市、藤井寺市の両市長にもお越しいただきまして、私も交えて世界遺産登録5周年を迎えた百舌鳥・古市古墳群の保全や情報発信の取組に関してトークセッションを行う予定にしています。
開催日は11月30日、場所はフェニーチェ堺、そしてお申込みですが、10月1日から先着1,700人を見込んでおります。電子申請システムやメールで応募していただくことができますので、多くの方のお申込みをお待ちしております。また当日、同時開催イベントとしまして、下に写真も載せておりますが、世界三大墳墓の大きさを体感できる特別展示でありましたり、古墳グッズの販売、また、京都外国語大学国際文化資料館からお借りする兵馬俑の複製品、こちらは180センチから190センチぐらい、かなり大きなものになりますが、こちらもお借りしまして、複製品の展示をいたします。
今年世界遺産登録5周年を迎えて、この会見でもご紹介させていただいておりますが、大阪府内、また堺市内でもイベント企画等を実施しております。世界三大墳墓を比較する古墳サミットを開催することによりまして、世界の異なる埋葬文化や歴史への理解を深め、世界遺産百舌鳥・古市古墳群の価値や魅力を改めて感じていただいて、また共有することで、地域の宝であり人類の宝でもある百舌鳥・古市古墳群を次の世代にも確実に引き継ぐように、さらに取組を進めたいと考えております。
姉妹都市ニュージーランド・ウェリントン市訪問
続きまして、姉妹都市ニュージーランド、ウェリントン市への訪問です。ニュージーランドの首都、ウェリントン市とは1994年、関西国際空港のニュージーランドからの直行便就航をきっかけに姉妹都市提携を結びました。これまで互いに代表団を派遣したり、教育や文化、またスポーツなど様々な分野で交流が行われてきました。コロナ禍におきましては、対面の交流、行き来というのが非常に難しい時期がありましたが、その間も市民同士のオンラインでの交流や、私と当時のアンディー・フォスター市長とも複数回オンラインで対談を行いまして意見交換をさせていただきました。また、ウェリントンで行われたジャパンフェスティバル・ウェリントンにも私のビデオメッセージを送っておりまして、活発な交流を続けております。今年の2月で姉妹都市提携から30周年を迎えたことから、トリー・ファナウ市長から堺市代表団をご招待いただきまして、これをお受けすることといたしました。こちらがトリー・ファナウ市長ですね。トリー・ファナウ市長は昨年9月に堺市を訪問されております。堺市の小学生との交流や、ウェリントン学生絵画展のオープニングセレモニー、茶の湯体験、堺ウェリントン協会の皆様とも交流を深められました。
今回、堺市代表団の訪問は10月8日から10日までで、トリー・ファナウ市長への表敬訪問などを行います。また、明日から10月12日までウェリントン市から学生の皆さんが堺にお越しになりまして、滞在をいたします。10月4日には私もお会いする予定にしておりまして、楽しみにしています。
訪問中の主な行事をご紹介します。まず、姉妹都市提携30周年記念レセプションです。こちらは今、会場の様子も出ておりますが、経済・教育・観光・報道などの関係者を招待しまして、「ピピテア・マラエ」という建物で行われます。「ピピテア」は地名で、「マラエ」はニュージーランドの先住民であるマオリ族の建物です。こちらがこの外観とレセプション会場ですね。マオリコミュニティの聖地、集会場という意味がありまして、マオリ文化をはじめとする多様な文化を尊重するウェリントン市が長年にわたり交流を続けている堺市との記念行事の会場として選んでいただきました。レセプションでは私からの挨拶や、堺の文化・観光面での魅力を伝えるプレゼンテーションを行いまして、万博などを契機とした堺への誘客を図りたいと考えております。
次に、100年以上の長い歴史を持つヴィクトリア大学ウェリントンの学生との交流です。今回はヴィクトリア大学が立ち上げたウェリントン国際リーダーシッププログラムに参加する学生と交流をします。このプログラムでは、気候変動や文化の多様性、社会変化への課題に対し、リーダーシップをもって取り組む学生を中心に構成をされておりまして、ニュージーランドの次世代を担う若者に堺のことを知っていただいて、また、私も直接意見交換をさせていただきたいと考えております。
今回の訪問によりまして、今後の姉妹都市としての幅広い分野での連携や交流につなげたいと考えていますし、また、堺の魅力を存分に発信しながら万博等をきっかけとして、多くの方に堺を訪れていただきたいと考えております。今後も国際貿易都市として繁栄を極めた堺が、未来の時代にも広い視野をもって成長・発展、実現できるように海外の都市との交流をさらに深めたいと考えております。
私からは以上です。
質疑応答
(司会)
それでは、ただいまから質疑に移ります。挙手のうえ社名を告げていただき、ご質問をよろしくお願いいたします。ご質問はございますでしょうか。
(日刊工業新聞社)
日刊工業新聞の冨井です。
古墳サミットの件に関してですけれども、これは毎年やられているということで、来年万博があるわけですけれども、こういったサミットを通じて万博誘客なんかに繋げていきたいだとか、そこら辺を何かどういう思いでやろうとされているか、教えてください。
(市長)
この表にあるように、これまで世界遺産登録から計画的に範囲を広げながら、より多くの方に古墳の魅力をお伝えしたいということで実施をしてきました。そして今年は世界遺産登録5周年ということで、かねて堺市としても世界三大墳墓という発信を行ってきましたので、その三大墳墓を比較していただきながら魅力を深めていただくような取組を考えております。来年、大阪・関西万博が行われます。万博会場でも今大阪府と調整中ですが、この百舌鳥・古市古墳群でありましたり、日本の古墳文化を紹介するような発信もしたいと思っておりまして、まずは今年無事に盛況に開催することが前提ですが、来年は何らか万博に関わるような企画もしたいと思っていますし、今回も万博のことも紹介をしながら、また来年に万博、未来の展示場ではありますが、歴史があっての未来ということもありますので、そういう面でぜひ世界遺産、百舌鳥・古市古墳群を万博の期間中にも多いに注目していただきたいと考えております。
(日刊工業新聞社)
確認ですけど、万博の期間中にこの同じような古墳サミットみたいなことをされるということで、また古墳サミットは古墳サミットで別でやるという感じなのですかね。
(市長)
万博の期間中にはイベント会場がありますので、ステージ等で古墳群でありましたし、古墳文化を発信するような取組を今考えています。それと、このサミットはまた別で開催します。
(日刊工業新聞社)
分かりました、ありがとうございます。
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