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堺市長記者会見 令和5年9月28日

更新日:2023年10月4日

市長

議会を終えて

 よろしくお願いします。
 まず、議会を終えてということで、本日の午前中に、令和5年第4回市議会定例会が閉会をいたしました。
 今回の議会では、補正予算案が可決されました。また、令和4年度各会計の決算についても認定をしていただきました。その他全ての議案についても、可決をしていただいております。令和4年度の決算におきましては、一般会計の実質収支額、財政調整基金の残高、増加しておりますが、経常収支比率は高い水準にあります。
 市民の皆様がこれからも堺で安心して暮らしていただき、将来にも夢と希望が持てる都市であるように、持続可能な財政運営に向けた取組を着実に進め、堺が持つ可能性と魅力を最大限に発揮しながら、新たな取組にも引き続き積極的に挑戦したいと考えております。
 その意味も含めまして、本日3点、案件としてご紹介をさせていただきたいと思います。

イノベーション創出のための交流・共創拠点の開設

 まず1点目は、イノベーション創出のための交流・共創拠点の開設についてです。
 堺市基本計画2025、市政運営の大方針の計画において、重点戦略を「人や企業を引きつける都市魅力」としていまして、「成長産業や新事業を生み出すイノベーション創出」と掲げています。
 指標としては、イノベーション創出につながる事業数を掲げて、特に産業支援機関、堺商工会議所でありましたり産業振興センター、S-Cube、また大阪公立大学など、さまざま機関が集まる中百舌鳥エリアを、イノベーション創出の拠点と位置づけて、社会課題の解決、また地域に新しい価値をもたらす取組を支援しています。
 そんな中百舌鳥エリアですが、このたび、さかい新事業創造センター、S-Cube内に、起業家や事業家、また次代を担う若者など、イノベーションの担い手となる方が気軽に集まって、多くの方が交流することで新たなビジネスが生み出されること、イノベーションが生み出されることをめざして、Community room cha-shitsu(茶室)を開設いたします。
 交流拠点は10月2日オープンですが、これは茶室のイメージ、工事完了後の写真です。このような明るい広々とした空間になっています。
 これまで、堺市でもさまざまなプログラムを実施したり、実証機会を提供してきました。地域課題を解決するイノベーションに向けた取組やビジネス、そして次世代の担い手も生まれてきており、この流れをさらに深める、広げるための今回の交流・共創拠点の開設ということになります。
 こちらでは、学生、起業家、若者をはじめ、多様な方々が集まっていただき、新たな事業を生み出す空間とするために、多様な利用者に寄り添ったサポートを行います。
 例えば、利用者のニーズや可能性、また情報、他の地域の交流施設ともつなげて、地域を越えたイノベーションの創出を図りたいと考えております。
 また、コミュニティマネージャーを2人常設、常にそこにいていただき、利用者の実現したい取組をお聞きして、相談をお受けする、ニーズに合った支援や人をつなげることで、創業期の事業成長などを応援したいと考えております。
 開設に伴いまして、オープニングイベントも開催を予定しております。今回のイベントにつきましては、堺出身の、これからの時代を担う学生起業家、そして、交流拠点の運営を担う企業の代表ともトークセッションを行いたいと考えておりまして、堺市のイノベーションの未来について対談を予定にしております。私もその対談に参加をいたします。応募、先着40人ですが、インターネットで申し込みを受け付けておりますので、ぜひお越しいただきたいと思いますし、また、会場で参加者同士のネットワーキングの時間も設けますので、異業種の方、また同じ思いを持つ皆様、お集まりいただきたいと考えております。
 目的とするところを、赤字で書いています、人や情報をつなげ、共に創る、共創によるイノベーションを創出することをめざして、以前の堺は「ものの始まりなんでも堺」という言葉がありましたが、これからの時代にも「ものの始まりなんでも堺」と、おっしゃっていただけるように、次々とイノベーションが生み出されることをめざして、地域の企業、住民の皆様、また大学をはじめ、さまざま団体の皆様と一体となって、この中百舌鳥をイノベーション創出拠点として盛り上げていきたいと考えております。

鉄炮鍛冶屋敷の開館

 次に、鉄炮鍛冶屋敷の開館についてです。再び基本計画2025、重点戦略の1つ、「堺の特色ある歴史文化」としまして、「環濠エリア・堺旧港の魅力の創出」を掲げています。また、指標としては、環濠エリアの来訪者数を挙げております。
 今回ご紹介する鉄炮鍛冶屋敷につきましては、この環濠エリアです。
 1615年、大坂夏の陣で灰と化してしまった、焼け落ちてしてしまった堺の街を、徳川時代に、江戸時代に復興されたのがこの赤字の環濠エリアです。中世の時代の黄金の日々と言われた環濠エリアはもう少し小さなエリアだったとありますが、江戸時代のはじめに現在とほぼ同じ町割りに復興されたこの環濠エリア、今はその濠のうちの一部だけが残っている状況ではありますが、地図等で上から見ると、環濠エリアのこの跡というのは、今も感じることができます。
 そして、この環濠エリアに堺の中世の歴史、そしてそこから明治時代、伝統産業も含めて、現代に至る伝統文化、歴史の多くがこの魅力が詰まっている地域でもあります。
 今回ご紹介する鉄炮鍛冶屋敷につきましては、近隣に山口家住宅、また清学院という施設もございます。また、環濠エリア、水辺の空間も現在も活用されておりまして、街の景観とも一体となっている憩いの空間でもあります。
 また、刃物でありましたり、線香などの伝統産業、さまざま凝縮をしたエリア、その中に今回新しく開設する鉄炮鍛冶屋敷がございます。
 この鉄炮鍛冶屋敷を簡単にご説明させていただきたいと思いますが、日本全国を見渡しても、唯一江戸時代から現存する鉄砲鍛冶の住居兼作業場という位置づけでして、大変貴重な歴史資源です。堺市におきましては、平成16年に堺市の有形文化財に指定をしまして、平成30年、建物の所有者から寄贈を受けて、歴史を身近に感じながら本物のものづくり空間を体感できる施設として整備を行ってきました。
 堺の代表的な産業である自転車や刃物につながっている、鉄のものづくりの技術を、江戸時代から400年後の今に伝える鉄炮鍛冶屋敷として、来年の3月3日に開館すること本日発表をいたします。
 この施設の一部をご紹介させていただくと、建物外観、今までも建物外観と、外からは見ることができましたが、中は修復作業を行っておりました。
 そしてこのたび、お客様を迎えていたこの新座敷でありましたり、また、こちらですが、職人が行き来していた土間もございます。
 そして完成イメージを基に、鉄炮鍛冶屋敷の特徴を説明をさせていただきたいと思います。
 こちら、上の仕上場と書いてあるところは、鉄炮の組み立てや最終調整を行っていた場所でして、下の段は銃身を、銃の本体です。銃身を製作していた鍛冶場です、残された資料から当時の再現をめざして、整備を現在進めております。
 入館してすぐに仕上場がございますが、ここでは一部無料ゾーンとしておりまして、鉄のものづくりの歴史等を紹介する動画の放映でありましたり、分業による製作工程を展示いたします。
 来年3月3日の開館に向けて、さまざまな企画やイベントも計画をしております。1つはクラウドファンディングの実施です。1口5,000円で、来週の月曜日から12月30日まで、10月2日から12月30日まで募集をいたします。
 寄付は鉄炮鍛冶屋敷に残る貴重な資料をより多くの方にご覧いただく展示の整備等に活用させていただきたいと考えております。寄附いただいた方には、2つの特典を用意しております。
 1点目は、親子向けのプレオープンツアーにご招待。学芸員による分かりやすい解説つきのツアーで、親子で楽しんで参加をしていただきながら、子育て中の皆様にも堺の歴史文化により興味を持ってもらう機会としたいと考えております。親子に限らず、お申し込みが可能です。
 そして、2つ目は、日々のお金のやり取りを記録した、この大福帳のレプリカにお名前を記載して、鉄炮鍛冶屋敷で展示をさせていただきたいと思っております。
 ぜひ皆様からのクラウドファンディングへのご応募、ご支援をよろしくお願いいたします。
 そして、開館に向けた取組の2つ目は、鉄炮鍛冶屋敷についての講演会です。
 関西大学様との地域連携事業として開催をいたします。講演会では、2万点を超える鉄炮鍛冶屋敷の資料の調査研究に携わった専門家による講演や、その修理工事で判明した最新の調査成果などを報告いたします。募集は、10月10日から、先着350人様ですので、ぜひ多くの方のお申込みをお待ちしております。
 古墳時代の大きな古墳を製造するときに培われた金属の加工技術が脈々と受け継がれて、刀、鉄砲、堺打ち刃物、また現代の自転車産業にもつながっている歴史がございます。堺のものづくりの歴史を実際に見て、触れて、感じられる鉄炮鍛冶屋敷の開館、ぜひ多くの方、市民の皆様も、堺市外の方も楽しみにしていただけたらと考えております。

G7大阪・堺貿易大臣会合

 そして最後、3点目、いよいよ間近に迫ってまいりました、来月に迫ってまいりましたG7大阪・堺貿易大臣会合の取組について、2点お伝えさせていただきたいと思います。
 まずは、堺市特別警戒訓練としまして、会合開催に向けて、テロ行為が発生した際の要人の救出・救護や、迅速な情報共有を目的とした特別警戒訓練を堺市と大阪府が連携して実施をいたします。
 訓練当日は、不審者が爆発物を投げこんで、多数の負傷者が発生したという想定で始まり、堺市消防局による救出・救護訓練を行います。
 また、現場で発生した危機事象を受けて、堺市危機管理室による大阪府危機管理室と連携した情報伝達訓練も実施をいたします。
 堺市消防局の車両10台、堺市と大阪府の職員総勢93人が参加し、この訓練を実施いたします。
 9月7日に実施した大阪府警の訓練、私も出席をしてまいりましたが、今、さまざまな開催を見据えた準備が進められております。今回、堺市の消防局が中心となって行う訓練ですが、各機関しっかり強固に連携をしながら、安心・安全の今回のG7貿易大臣会合の開催につなげたいと考えております。
 続きまして、機運醸成の取組についてです。
 今回のG7大阪堺貿易大臣会合の開催を記念しまして、来週10月4日に、2025年大阪国際博覧会協会及び大阪観光局と連携しまして、フォーラムを開催いたします。フォーラムを開催する場所は、実際に会議が行われる大阪府立国際会議場。対象は主に大阪府内の中小企業等の関係者としております。
 G7各国の総領事の皆さんをお迎えしまして、パネリストに迎えましたパネルディスカッション、そして大阪関西万博のテーマ事業プロデューサーでもあります、慶應義塾大学の宮田裕章教授、また、2025年大阪国際博覧会協会の吉村佐知子氏による特別講演など、G7各国の万博にかける期待や、ビジネスチャンスについてとしての万博について、考えていただける内容でもありますので、ぜひ多くの方ご参加いただきたいと考えております。こちらも先着200人、そしてインターネットで、G7貿易大臣会合のホームページから検索していただければ、申込みが可能ですので、ぜひお越しいただけたらと考えております。会合の開催、そして成功に向けて、引き続き着実に準備を進めたいと考えております。
 そして、10月1日から順次歓迎行事を開催する地元商店街などご協力をいただきまして、横断幕や街灯バナーフラッグなどで、シティドレッシングを実施いたしたいと考えております。
 堺の中心部が、このバナーフラッグだったり横断幕を多く見ることになるかと思いますので、ぜひ市民の皆様、市内を訪れた皆様にも、だんだん迫ってくるこのG7貿易大臣会合、堺で行われる初めての大臣会合でもありますので、楽しみに、そしてこの会合に注目をしていただきたいと考えております。私からは以上です。

質疑応答

(司会)

 それでは、ただいまから質疑に移ります。挙手の上、社名を告げていただき、ご質問のほうをよろしくお願いします。ご質問ございますでしょうか。日本経済新聞社さん、どうぞ。

(日本経済新聞)

 夏がようやく終わりかけて、戻ってきましたね。
 イノベーション拠点についてお尋ねしたいんですが、まずこの整備費、どれぐらいかけてこういうのを整備されたのかという、出ていったお金と、今後年間どれぐらいの運営費がかかるという見込みなのかと同時に、どれぐらいの利用者というか、利用頻度、もしくは登録者数を想定していらっしゃるのか、数字の話ばかりではありますけれども、ちょっとお願いします。

(市長)

 まず予算額としては、既に令和5年度の当初予算として、4,484万円を予算として計上しております。実際の運営は、S-Cubeが、今も外郭団体として行っておりますので、担うことになります。
 実際の利用の目標とありますが、担当者、説明してもらえますか。

(司会)

 担当者、どうぞ。

(担当)

 利用者について、現在のところ、プログラムベースではあるんですけれども、セミナーとか、あるいはビジネスプランコンテストなどで中百舌鳥のほうに600人ほどお越しいただいております。それに加えて、この拠点のほうで何倍にも来ていただけるように、仕掛けていきたいと思っておるところです。
 その根拠なんですけれども、学生とか、子育て世代の女性とか、今まで来られてなかった方に多くご利用いただきたいと思っております。運営事業者が、これまでいろんな地域で実績を上げておられてますので、これから相談しながら、利用者数をどんどん増やしていきたいと思っております。以上でございます。

(日本経済新聞)

 600というのは現状で年間来てはる人っていう。

(担当)

 さようでございます。年間です。

(日本経済新聞)

 とりあえずこれで、ありがとうございます。

(司会)

 それでは日刊工業新聞さん、よろしくお願いします。

(日刊工業新聞)

 イノベーション拠点について、これ運営されるのはATOMicaさんというところでよろしいんでしょうか。

(市長)

 そうですね。

(日刊工業新聞)

 先ほど、実績があるというお話だったんですけれど、北九州でコワーキング施設であるとか、そういったものを展開されている業者というふうに理解しているんですが、今回このイノベーション拠点というのは、コワーキング施設なんですか。

(司会)

 担当者、どうぞ。

(担当)

 コワーキングということで、ワークしていただくことはあるんですけれども、例えば、今、民間の方で新しい働く場としてコワーキング、ワークするだけの場所っていうのはあるんですけれども、ATOMicaさんが取り組んでるのは、働くだけでなくて、そこで人とつながる、情報とつながる、それで共創を呼ぶというところで、コミュニティマネージャーさんを配置して人をつなげる、情報を結びつけるということで、ビジネスとか取組を新しく生んでいくというところが特徴となっております。以上でございます。

(市長)

 今、東京であったり、全国的にコワーキングスペースであったり、もしくは有料で区画を貸したりするような取組も多く見られています。この場所は、今、利用料無料として実施をすることになります。
 これまでも、新事業創造センターということでS-Cube、比較的創業期の若い事業者の皆さんが集まる場所ではあるんですけど、今回この場所を設けることによって、よりその方たちもそうですし、新しい交流が生まれること、特に若い皆さんであったり、創業期、新しくチャレンジしたい、学生さんも含めてですが、利用をしていただくことによって、そこで実際に、このスペースで、区画を借りて仕事をするような形ではなくて、交流をしていただくことによって、いろんなアイデアであったり、そこから取組が生まれるような、そのための今回コーディネーターを配置をしながら、個別で利用するとか、そこに来るだけではつながりも生まれないと思いますので、例えば、そのコーディネーターの方々と、いろいろ連携を取っていただきながら、関心事項をつなげていく。イノベーションというところは違う分野から生まれることも多くある、まさにそれがイノベーションだと思っていますので、このS-Cube内の今回のCommunity room cha-shitsu(茶室)をぜひ多くの方に利用していただきながら、どんどん新しい取組が生まれるような場所にしたいと思っています。

(日刊工業新聞)

 今のお話だと、非常に、場をつくったというよりも、その場に集まる人、コミュニティマネージャー、ここに非常に大きな意味があるんだと思うんですが、今回ATOMicaさんを選定した理由と、コミュニティマネージャーに要求している要件を教えていただけますか。

(司会)

 担当者、どうぞ。

(担当)

 今回はプロポーザルのほうで選定させていただいております。何社かご応募いただいておるところです。
 ATOMicaさんにつきましては、例えば先ほど事例のありました、北九州の拠点というのもやはり大きな参考となっておりまして、あそこでちょっと条件が全然違うんですけれども、北九州のほうが新幹線の小倉駅に直結していて、商業施設が入る複合施設内、広さが230坪ということで、S-Cubeの拠点の7倍ぐらいの拠点になるんですけども、こちらのほうで実際に1年間の延べ来場者数が1万7,000人であったりとか、今月もマッチング件数が20件あったりとか、かなり大きな実績を持っておられて、それを各拠点でいろんな地域特性に合わせて、施設の特性に合わせて、人の特性に合わせて実績を上げておられるというところで、そこが主な選定理由となっていて、非常に実績があられるということで、選定させていただいているところです。
 コミュニティマネージャーの選定なんですけれども、今回、ATOMicaさんの社員の方になるんですけれども、今回、50歳代の方、この方がもともと中小企業経営に携わってたりとか、あと、大阪市内のコワーキングスペースで実際にコミュニティマネージャー的な仕事をやっておられた方というのを1人配置させていただいております。
 もう1人が20代の女性の方なんですけれども、学生のときにスタートアップ企業で働いておられた方が配置しております。あともう1人、学生スタッフとして、関西学院大学に今、在学中で、堺市内にある泉北高校の出身の方なんですけれど、この方にも学生スタッフとして配置することになっております。
 年齢層、性別、いろんな方を配置することによって、いろんな方にご利用いただけるような体制ということで、運営させていただくことになっております。以上でございます。

(日刊工業新聞)

 人や情報をつなげて共創を生み出すということ、人や情報をつなげて共創を生み出すというのには、堺の企業であるとか、地域特性であるとか、もちろん一般的な話だけじゃなくて、そういったものに対する知見というのが非常に重要になってくると思うんです。
 ただ、今のお話聞いてると、あまり堺にゆかりがないような感じがする。このあたりをどうやってS-Cubeがサポートしていったり、例えば商工会議所であるとか、産振センターであるとか、そういうところが座組を組んでやる、バックアップするような体制があるのかどうか、そのあたりを教えていただけますか。

(市長)

 もちろん、このS-Cube内に置かれる拠点でもありますので、強固なサポートというか、もちろん連携を密にしながら行わなくてはいけないですし、堺の企業しかできない、もしくは堺の企業だけに限定するということではもちろんありませんので、実際に関わっていただける、今回運営していただける事業者にも、適切に広い視野を持ちながら運営をしていただける。
 その意味では、もちろんS-Cubeでありましたり、堺市また産業振興センター、そしてすぐ近くに拠点を構える堺商工会議所、今も私が着任して、就任してからでも、それらの協力関係というのは深めておりますが、さまざま皆様からの協力も仰ぎながら、今回は例えば新しいスタートアップを始めようとする若手創業者、もしくは学生の皆さんであっても、今の例えば伝統産業であったり、中小企業の皆さんとの連携によって、新たなビジネスが生まれることも多くあると思っていますので、これから10月からスタートいたしますが、堺市としてもきちんと責任を持って、つなぎ合わせながら応援をしたいと考えています。

(日刊工業新聞)

 丸投げではないということですね。

(市長)

 もちろんです。

(司会)

 それでは、ほかにご質問いかがでしょうか。日経新聞さん、どうぞ。

(日本経済新聞)

 ちょっと関連するんですけども、よくこれまで2年、3年近く、場をつくるという話はいろんなところで行き交ってると。それは観光であっても、このイノベーションであっても、それはあるんですけども、つくったから来るわけではないですよね、人は。なんですが、つくりましたよで終わってる印象が非常に強いので、特に産振センターとS-Cubeと商工会議所って並んでるじゃないですか。時々あそこでイベントがあると、包丁祭とかあるんですけども、中百舌鳥駅には全く何の告知もされていない。駅に降りた人がふらっと行くような場所ではなくて、もうそこに狙った人だけ来ればいいんだと。分かってる人だけ来ればいいんだと。俺たちは場をつくってるんだと。意識があるやつだけ来ればいいんだっていう感覚になるんですが、堺市として、これから鉄砲の屋敷もそうですけれども、ふらっと足を運ばせるための告知というか、駅に降りたときに今日どこか行こうかなと思って来るという人が、駅を降りたとき街を歩いているときにふらっと行くような告知をもう少ししていかないと、結局人は集まってこない。中百舌鳥にわざわざ行くんだったら、みんな難波か梅田に行くわけですよね。そうじゃなくて来てもらうためには、何らか梅田に告知がなきゃいけないだろうと。
 そういう意味でのその場をつくることはいいんですけども、そこに来てもらう、人の流れをつくるための工夫というのがほとんど全く見られないんですが、その件についていかがでしょう。

(市長)

 今、ご指摘いただいたことは大変重要だと思っています。この数年の間でも、もちろん場をつくるだけではなくて、さまざま取組を行いながら発信も、十分ではないにしろ行っていますが、例えば鉄道事業者との連携、大阪メトロさんであったり南海電鉄さん、こちらは私自身も協議を行って、必要な発信であったり、イベント発信等も強化をして行っていただいています。
 これまでの事業は確かにおっしゃるとおり、自分たちが開催するイベントにふらっとそこに立ち寄ってもらうというよりも、そのイベントにめがけて、関心ある方だけが行くということが多かったかと思いますが、やはりそこでとどめてしまっては堺の成長であったり、またビジネス面での発展も制限されてしまうと考えますので、今回のような、例えば中百舌鳥のイノベーションに関しては、通路にポスターを貼ったり、いろいろとその取組を行ってはいるんですが、今後、交通事業者をはじめ、さまざま関わる皆さんのご協力を得ながら、この取組、中百舌鳥に限った話ではありませんけど、例えば泉北ニュータウンの取組であったり、さまざまなところでより多くの方に伝わるような努力はしていきたいと思います。

(日本経済新聞)

 分かりました。

(司会)

 ほかにご質問いかがでしょうか。毎日新聞さん、どうぞ。

(毎日新聞)

 毎日新聞の藤河です、お疲れさまです。冒頭で議会を振り返ってというふうにお話をいただいたと思うんですけれど、今回の議会の関係で、維新の市議団の皆さんから議員定数の削減、議員報酬の削減、委員長報酬の削減の3議案が話に上がっていたと思うんですけど、市長はどういうふうにお受けとめか、お聞かせいただけますでしょうか。

(市長)

 そうですね。これまでも、堺市議会では何度も議論をされてきた案件だと思っています。私が市長に就任する前も、堺市議会でも、おそらく今回、大阪維新の会の市議団が出すよりも、より多くの削減を掲げた会派も過去にあったと思うんですね。ただ、それぞれの会派が賛成しないと、最小公約数みたいな形でも実現しなかったものですから、もう全て否決されたということになったものですから、やはりどうやってこれを動かしていくのかと。もちろん、さまざま改革を行う上で、まずは身を切る改革だというところは私自身も重要なことだとは思っていますが、やはり議会で過半数の議決を得なければ実現することはできませんので、これは議会の皆さんのルールでもありますので、私がそこに対して報酬はいくらが妥当だっていうことをなかなか申しあげにくいことはありますが、今回提案されて否決されたということで、その原因であったり、内容も受けとめながら、次の行動を考えられるのかなと思っています。

(毎日新聞)

 もうまさに今言っていただいたとおりだと思うんですけど、一応もう一つその関連で、今回同様の議案の提出で、直近から2度目になると。他会派からは、密室でやってほしいという意味ではなくて、事前にもう少し調整をしてもらいたかったという声もあって、市長はあくまで議会と市長というお立場が違うのも分かるんですけども、大阪維新として身を切る改革を進めるっていう方針としては、市議団として完全に一致されてると思うので、その事前の調整で、当然議員定数を削減するっていうのは、それだけ、場合によっては有権者の声が吸い上げにくくなる可能性もあるので、そこの、どの区から何人削るとか、それをどういった数字に基づいて、それがどういった効果を得るかっていうところの事前調整が欲しかったって言ってる会派の方が複数いらっしゃったんですけど、そういう点についてはどう思いますか。

(市長)

 事前調整をして実際にうまくいったのかどうかっていうところはあるかと思いますし、その感触も含めて、そこは私自身がその交渉に携わっていませんので、はっきりしたところは分かりませんが、やはりその前の想定であったり、感触というところも一定はあったのかなとは思います。
 ただ、やはり、今後、実際にそれを通そうと思ったときには、やはり過半数を得るための協議だったり、交渉というところは必要なのかなとは、客観的に感じます。

(毎日新聞)

 ありがとうございます。

(司会)

 ほかにご質問いかがでしょうか。朝日新聞さん、どうぞ。

(朝日新聞)

 朝日新聞の井石です。イノベーションの話なんですけども、これ、北九州、小倉でやってるところがという話だったので、私も北九州にいたんですけども、COMPASS小倉っていう小倉駅北側のところでずっと前からやってて、ここをやってるのは多分セントシティっていう南口のほうのところをやってるのかなって、今スマホで見て確認したんですけども、北九州の場合は、文脈として、この人口の減少対策という意味の、移住促進っていう意味合いもちょっと裏テーマとしてあって、なおかつGMOとか、これまでさまざまな企業を誘致してきた中で、いろいろその誘致してきた企業とのコラボとか、そういうのもあっての話で、その文脈としては移住定住対策とかという流れで、市長がトップセールスをやって、いろいろイノベーションの話とくっつけてるっていう部分があるんだろうと思うんですけども、今回のこの資料からそういう視点がちょっと感じられなかったなというところで、そこら辺、トップセールスも含めて、企業誘致あるいは人口減対策みたいなところと絡めて、これをどう位置づけていくのかっていうところをもう少し教えていただけたらと思います。

(市長)

 まず、人口減対策で、これは日本全国のこれからの大きな、今もですけど、課題だと思いますが、その人口減を食い止める、特に今、少子化が加速してる時代ですから、自然減というところは、もうこれからも続いていくと、もうだんだん人口がこれから増えていくというよりも、減ってくる時代というのは避けられないんだろうなと考えています。
 一方で、社会減については、移動する方、堺市に入ってくる人よりも出ていく人のほうが多くなる状況というのは、これは改善に向けて、特に取り組まなければいけない課題だと考えています。
 その人口減っていう大きな課題に関しては、やはりこれは堺市全体としての都市魅力の向上だと。いろんな、それが例えば健康長寿なのか、子育て環境なのか、もしくはこれからの挑戦する姿勢なのか、さまざまな要素があって、そこを計画にしたのが堺市基本計画2025です。
 ですので、今回のこの取組に関しても、やはりこれからの時代、イノベーションをどんどん生み出していくと、新しいビジネスを生み出していくと、交流をしていくんだというところに関して、都市の魅力を向上させていくというところで、中百舌鳥のこれまでの経緯でありましたり、今、置かれている立地の状況、また産業支援機関、大学が集まっているという状況を踏まえて、中百舌鳥イノベーション創出拠点ということを掲げております。
 ですので、その場所で取組が進むことによって都市魅力が向上して、それがひいては人口減少、社会減が改善されることにつながるということを期待しています。
 私自身も、今回は特にスタートアップということで、トップセールスということでいうと、私自身もイノベーションのイベントに参加をしたり、お話を聞いたり、もしくは今回も対談をいたしますが、私自身も前に出て行っていますし、一方で、大企業だったり既存の堺の事業所の皆さんに関しても、トップ同士での話というのは積極的に行っていまして、イノベーション投資促進条例もあります。
 そこはもう、何百億単位という結構大きな規模もありますが、そこでも今、堺市に積極的に投資もしていただいてる状況ですので、これからのスタートアップみたいな、新しい産業を生み出す、新しいビジネスを生み出すというところ。
 そして、これまで大いにご活躍をいただきながら、堺の成長に発展貢献していただいた企業の皆様に関しましても、これからも新しいチャレンジをどんどん後押しをするために、私自身、前に出て動いていきたいと考えています。

(朝日新聞)

 ありがとうございます。もう1つ、鉄炮鍛冶屋敷なんですけども、今、堺鉄砲館という民間の施設があるかと思うんですが、それとの連携、すみ分けっていうのはどのように考えていらっしゃるんでしょうか。

(市長)

 民間で今、提供をされている、関わっていただいてる場所があるというのは、私自身も把握をしております。場所的にも大変近いところにありますので、もちろん連携しながら取り組んでいきますが、今のところの連携状況等分かりましたら、担当者。

(司会)

 担当者、お願いします。

(担当)

 堺鉄砲館につきましては、本当にこれまで長い間、実物の鉄炮を子どもたちにも触ってもらったり、使い方を説明したりという点で、大変大きな貢献をしていただいていると思っております。
 ただいま市長も言いましたように、鉄炮鍛冶屋敷というのは、先ほど申しましたような、本物のものづくりの空間です。火縄銃を作っていた建物でございますので、火縄銃を作るという堺の歴史を感じていただける施設ということで、開館をしてまいりたいと思います。
 鉄砲館は、そうやって作られた鉄炮を数多く備えておりますので、それを実際見ていただくということで、民間さんの運営で、週末を中心にした運営ということで、今、進められておるんですけれども、鉄炮鍛冶屋敷の開館によって、お互い共存共栄と申しますか、堺の鉄炮づくりの歴史を共に発信できるような形で調整をしながら、取り組んでまいりたいということで、進めていく予定でございます。以上でございます。

(朝日新聞)

 ありがとうございます。最後もう一つ、このチラシを見ると、講演の第二部の報告のところで、CGによる火縄銃製作の可視化っていうのがあって、おそらくそのCGを作ったので、鍛冶屋敷の中でCGで見られるんではないかなという推測は成り立ったんですけども、一歩進めて、拡張現実みたいなARの技術を使って、多分さっき言った堺鉄砲館って、実物を肩に担いでずっしり感じることはできても、実際に打って、射撃の反動とか音とか、そういうのを感じるっていうのは施設では難しいとは思うので、CGまで作ったんだったら、そこのAR技術も取り込んで、そこら辺の実体験をより感じられるような、迫力ある施設っていうのにしていかれるおつもりがあるのかないのか、その辺を教えてください。

(市長)

 貴重なご提案ありがとうございます。
 私自身も、この鉄炮鍛冶屋敷については、就任後からさまざま打ち合わせを繰り返しながら関わっておりまして、今、まさに大詰め段階で、どこにどういう展示を置いて、どういう見方をしていただければより体感であったり、実感してもらえるかということを考えています。
 今おっしゃったARというのも、スマホをかざして、そこの風景と合わせながら感じることができる技術だと認識してますので、大変アイデアとして、特に堺の今のこの歴史というのはなかなかもう形が残ってない歴史が多いものですから、この鉄炮鍛冶屋敷だけでなく、環濠エリアについても、ぜひ今のいただいたご指摘も踏まえながら、より分かりやすく、体感できるような工夫をしていきたいと思っています。ありがとうございます。

(司会)

 ほかにご質問いかがでしょうか?NHKさん、どうぞ。

(NHK)

 NHKの髙橋といいます。G7会合における堺市の魅力発信のお話なんですけど、警備上の問題、さまざまあるとは思うんですけど、ちょっと魅力発信の手だてがなかなか見えづらいなと。シティドレッシングとか給食ももちろん大事だと思うんですけど、5階の、いつも遅くまで作業されてる職員の方の準備室のこのコストというか、リソースと結果が本当に見合ってるのかなっていうか、市長てこ入れされないのかな、気づいたらあっという間に、もう全部終わってましたっていうおそれが本当にないんでしょうかっていう、その懸念と、もう一歩できないのか。いやいや、レセプションですばらしいものがあるから黙って見てろっていうことであればそれでいいんですけれども、ちょっとそのあたりいかがでしょうか。

(市長)

 てこ入れというか、私自身が責任持って関わって、今、特に堺市内の歓迎行事等についてですが、準備を進めています。
 マスコミの皆さんについても、確かに警備とかシティドレッシングとかカウントダウンとか、そういうところの取材もしていただいておりますが、なかなか、じゃあ実際どういうことが行われるかという情報が出てこないという、少しやきもきされている面もあるかなとは思います。私自身ももう発信できる情報というのは極力どんどん表に出していきたいという思いがありますが、このG7大阪・堺貿易大臣会合、大阪・堺という地名ついておりますが、経産省、外務省、さまざま機関が関わる極めて重要な会合でして、そこで合意が取れたもの、協議が通ったものから発信をするという状況です。
 本日も私から担当者に、より発信ができるように、もうあと1カ月、ちょうど1カ月ですので、期待感も含めて、実際どういうことが行われるかというところがなかなかぼんやり見えないままで、中ではもちろん着実に準備をしておりますが、表に見えないままでは伝わりにくいというのもありますので、改めて国と協議しながら、どういう発信を、どういう情報を今の段階でお伝えできるかと、またこれからのお伝えできる段階も含めて検討するようにというのは伝えていますので、もうしばらくお待ちいただきたいと思います。
 私自身、きちんと責任を持って携わっておりますので、着実に準備を進めます。

(司会)

 それでは、ほかにご質問いかがでしょうか。日本経済新聞社さん、どうぞ。

(日本経済新聞)

 手短に3つ、G7関係です。特別警戒訓練の件なんですけども、これ、不審者は既に現場警察官に確保され、爆発物は除去されたというところから始まるとあるんですが、これは当然要人の方たちも既に現場を去っていて、一般の方たちが負傷したという前提で訓練されるということでよろしいんでしょうか。

(担当)

 はい。

(日本経済新聞)

 公開するものはないんでしょうけれども、そういう意味では警察、もしくは大阪府、市と、合同の訓練みたいなのは既にされてらっしゃるんでしょうか。

(司会)

担当者、どうぞ。お願いします。

(担当)

 消防局の金井と申します。大阪府警のほうは、もう9月に実施されておりまして、今回は堺市消防局がメインとなって実施させていただきます。
 また10月下旬のほうで、大阪市の消防局さんもまた単独で実施されるということで聞いております。

(日本経済新聞)

 みんなそろって訓練というのは、想定されてないわけですか。

(担当)

 想定しておりません。

(日本経済新聞)

 分かりました。ありがとうございます。その状況が知りたかったので、ありがとうございます。
 バナーなんですけども、これは大阪市内も同じものを同じ時期に同じように掲げるんでしょうか。それとも、堺市内だけなんでしょうか。

(市長)

 これ、堺市内のものをお伝えしてますけど、先週知事の記者会見のときでも、このバナーは堺市のことで紹介されていました。大阪市はどうなんでしょうか。

(担当)

 全く同じものを大阪市内でも掲げる予定でございまして、ちょうど中之島通りという、御堂筋から左入った、こちらから行って、入ったところはずっと、800メートル(正しくは1.6キロメートル)ぐらいでしたっけ。ずっと掲げる予定です。全く同じものを掲げる予定でございます。

(日本経済新聞)

 別にこれ、堺のオリジナルというわけではなくて、大阪市も堺市も、同じバナーが掲げられるという理解でよろしいですか。

(司会)

 担当者、お願いします。

(担当)

 バナーですけど、我々協議会は大阪府と堺市でやっておりますので。そういう意味では大阪市さんの協力も得ながら、三者で連携していくというふうに考えていただければと思います。

(日本経済新聞)

 あと最後、イノベーション拠点なんですけども、そもそも論になってしまいますが、非常に市長は中百舌鳥という地域にこだわっていろいろやってらっしゃると。その背景には、商議所とS-Cubeと産振センターという箱物があるからという理由なのかなと思うのはですね、堺の本当にそういうイノベーションの人たちを集めるために今から考えなきゃいけないのは、関空となにわ筋線でしたっけ。あれがつながって、新大阪から直結されると。そのときに、新大阪-関空間のノンストップ特急ばかり走るリスクってのはあるわけですよね。
 そうではなくて、全ての特急が堺に止まらせるんであるならば、その北九州市が小倉の駅の駅ビルの中に設けたように、堺駅の機能というのをもう少し高めていかなければ、まさにこういう機能を堺駅に置くことで、関空で降りた人も、新大阪で降りた人も、難波の人も、みんな堺に来ればと。あの駅に行けばっていうふうな戦略性を持つべきではないかと。
 中百舌鳥、中百舌鳥とおっしゃいますけれども、それほど利便性が高い場所だと私は思わないですし、南海電鉄さんの経営方針もあって、中百舌鳥に急行止まらないわけですよね。中百舌鳥に行こうかなと思ったら、いつの間にか北野田に着いてるっていうことがしょっちゅうあるんですけども、そういう場所を拠点だ拠点だと言って、しかも駅からちょっと離れたところを箱物をこうするんだっていうことに、本当にイノベーションがこの堺に根づくのかということについて、基本的な疑問を持ってるんですが、その点いかがでしょうか。

(市長)

 厳しい指摘だと思いますが、決して箱物があるからそれを使うというわけではありません。例えば、これは大阪公立大学のことですけど、大阪公立大学っていうと箱物ではありませんよね。もちろん学舎だって、校舎はありますけど、大学の存在は箱物ではなくて、学生を、そこで勉強してもらう、もしくは社会に送り出すという大変重要な機関でもある、教育機関であるはずです。堺商工会議所におかれましても、確かに建物はありますが、箱物ではなくて、堺の商業者の皆様をつなぎあわせて連携を図って、そして産業を高めていく、大変重要な役割を担ってらっしゃる。決してその箱物ではなくて、これまで中百舌鳥に集積してきた機能が多くある。しかしその一方で、それをなかなか活かしきれなかった歴史がありました。
 ですので、この中百舌鳥の地の利でありまして、メトロの終着点、そして泉北高速鉄道、南海高野線またときはま線という大きな道路も通っている。
 この立地を活かさない手はないというところで、今、私が就任後、力を入れているということがあります。
 そして、堺全体を見たときには、これ中百舌鳥だけじゃないんですよね。堺全体の中で、魅力や可能性があるけれどもなかなか活かしきれてなかった場所が多くある。そのうちの一つが、中百舌鳥として産業を集積している大学がある、地の利が、鉄道があるというところも、交通アクセスが便利だというところも含めて、イノベーション創出拠点を置いてますが、ほかの地域でもさまざまな取組を行っています。中百舌鳥においては、イノベーション創出拠点として位置づけたということです。
 おっしゃるように、2031年に予定されているなにわ筋線というのは、大変重要なポイントだと考えています。私も、就任直後から、この2031年に堺駅が通過駅になってはいけないということを、これは全庁的に伝えながら、そこに基づいてグランドデザイン2040であったり、堺市基本計画2025、また今、都心未来創造ビジョンというのも今年策定をいたしました。
 その中でも、堺東駅、そしてこれからなにわ筋線の玄関口となります堺駅について、注力をしながら、堺市の姿勢を示しながら取り組んでいくということを行っています。
 もちろん、駅については、民間事業者の皆様との連携が欠かせませんので、ここについても私自身が民間事業者のトップ同士の会談を繰り返しながら、方向性の共有を図って、2031年を通り越して2040年というところでは、南海高野線の連続立体交差が実現する予定の年でもありますから、その中長期も見据えながら、今、行動をしているという状況です。

(日本経済新聞)

 わかりました。

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