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堺市長記者会見 令和5年1月31日

更新日:2023年2月6日

市長

 よろしくお願いします。
 本日は、定例でお伝えしています新型コロナウイルス感染症の市内の状況、そしてこのたび令和5年度当初予算案が固まりました。この後、議会に提案をいたしますが、その内容をご説明させていただきます。そして今後の財政運営について、また新年度から、来年度から始まります組織改正についてお伝えをいたします。

新型コロナウイルス感染症

 まず、新型コロナウイルス感染症の市内の状況です。
 1カ月のグラフを示しておりまして、4週間のグラフを示しておりまして、前週と比べて新規陽性者数が増加しているところがオレンジ、減少が白色ということです。この約2週間近くですね、12日間、前週比減が続いております。
 そしてもう少し長い軸のグラフを見ますと、半年間の経緯ですが、第7波のピークだったとき堺市内で1日に約2,200人の方が新規陽性となりました。
 そして今回1月上旬に1,000人を超える日がございましたが、今は減少傾向にあります。第7波の後、長い期間、200人から300人台の1日あたりの新規陽性者という日が続いていたんですが、今はその水準と同じぐらいまで下がってきているという状況です。
 堺シグナル・モニタリングとしてお示しをしているデータです。
 直近1週間の人口10万人あたりの新規陽性者数は、大阪府全体と堺市を比べて同じような数字、堺市のほうが少し少なめではありますが、傾向としても同じと。そしてこの1週間での新規陽性者の年齢構成の割合も先週と大きな変化はありません。
 こちらオレンジ色の折れ線グラフが陽性率のグラフです。
 こちらは1月に入ってぐぐっと、一時期、年明けは増えたんですが低下しておりまして、今は15%台、昨日時点の1週間平均で15.29%ということですから、この第7波の合間よりもさらに下がっている状況です。
 重症者数の推移です。昨日時点で堺市民の方8人の方が重症となっておられます。
 そして入院者数の推移です。こちらは減少傾向にはありますが、新規陽性者数の減ほどは減っていないという状況です。入院されている方、また重症の方、一日も早いご快復をお祈りしております。
 続きまして、ワクチン接種の市内の状況です。
 現在、オミクロン株対応ワクチン接種を、初回接種を終えた方を対象に行っておりまして、全体としては約4割の方、そして65歳以上の方、高齢者の方に関しますと67.2%の方がオミクロン株対応ワクチンを接種しておられます。
 現在、感染症法の位置づけでありましたり、またワクチン接種のあり方についても国で議論が進められております。感染状況や国の方針を注視しながら、最善の対応となるように努めていきたいと考えております。
 市民の皆様におかれましては、引き続き基本的な感染対策の意識と行動で健康にお過ごしいただきたいと思います。

令和5年度当初予算案の概要

 それでは、令和5年度当初予算案の概要についてお伝えをいたします。
 まず、全体の予算規模についてです。
 一般会計予算の予算規模は4,328億円、前年度から1.4%増加しております。この当初予算の規模としましては、過去最大ということになります。
 全会計としましては7,799億円、こちらも1.3%の増となっております。この増加の要因としましては、エネルギー価格高騰に伴う光熱費・燃料費、そしてコロナ対策経費の増加の影響が主な要因です。また後ほどエネルギー価格の高騰についてお話をさせていただきたいと思います。
 歳入についてです。
 一般会計の歳入の主なものとしまして、市税は昨年よりも3.8%の増となっております。主な要因としましては、個人市民税そして法人市民税の増加などです。合計としましては61億円の増加、1.4%の増となっております。
 そして歳出についてです。
 その他経費が100億円増加している主な要因としましては、前年は見込んでなかったエネルギー価格の高騰に伴う光熱費・燃料費で、来年度は15.2億円の増加を予定しております。そして定年延長に伴う退職金の積立として22億円増加しておりまして、それらが大きな要因となっております。
 続きまして、事業についてお伝えをいたします。
 令和5年度当初予算案における重点施策としましては、特に子育て世代の定住・流入促進を重点施策として編成をいたしました。あわせて今年度に引き続いて新型コロナウイルス感染症の対策、そして堺市基本計画2025、市政運営の大方針ですが、そちらの推進も重点としております。
 本日は特に新規拡充事業を中心にお伝えをいたします。時間の関係上、この場では概要のみの説明となりますので、事業の詳細の確認等はこの後、担当部門にお問い合わせいただきたいと考えております。
 まず、子育て世代の定住・流入促進についてお伝えをいたします。
 取り組む分野が多岐にわたりますので、項目をそれぞれ分けてお伝えをいたします。
 まず、安心して子育てができる環境の充実です。
 額としても大きな項目です。
 0~2歳児の第2子以降の保育料を無償化いたします。当初、令和3年4月から予定をしておりましたが、厳しい財政事情のために所得制限を設けて実施しておりました。このたび今年の4月から所得制限なしにしたいと考えております。
 続きまして2つ目、医療的なケアや支援が必要な子どもを受け入れる民間認定こども園や保育所等に対しまして、看護師やや保育教諭の雇用に必要な費用補助を拡充いたします。
 あわせて、認定こども園等に対しまして、大規模修繕の補助も行いたいと考えております。これらは在園する子どもの安全で安心な保育を確保するために実施をいたします。
 また、公立こども園の使用済み紙おむつに関しましては、保護者の皆様の負担を減らすことや衛生面の配慮から園で処分することといたします。
 そして、このページの最後の項目です。多胎児、双子や三つ子を育てる家庭の外出の困難さを和らげたり経済的な負担を軽減するために、市内居住の多胎児を育てていらっしゃるご家庭にタクシー料金を一部助成いたします。
 続きまして、子どもの可能性を伸ばす教育の推進、教育の分野に関してです。
 まず一番最初、子どもの総合的な学力の向上を目的としまして、個人の学習の伸びでありましたり伸び悩みの状況を分析することができるIRT調査を小学校4年生と中学校1年生で実施いたします。
 2つ目、オンライン英会話の推進についてです。
 こちらは海外の講師とマンツーマン、1対1でオンライン英会話を行うもので、今モデル実施しておりますが、14校に拡充をいたします。実践的な英会話をすることによりまして、英語を使ってコミュニケーションをする意欲を高めて、使える英語を実現したいと考えております。
 そして下の2つにつきましては、継続(事業)ですが、重要ですのでお伝えをいたします。
 今食材費の高騰、さまざまな物価の高騰がありまして、堺市では小学校給食に関しまして、そして特別支援学校において、食材費の高騰分の支援を行っております。こちらも市立の小・中学校、そして支援学校におきまして4月から1年間、食材費の高騰分を支援いたします。このことによって、食材費が値上がりする中でも栄養バランスでありましたり量を保つことをめざしてまいります。
 そして一番下は全員喫食制の中学校給食。こちらは令和7年度からの実施を今鋭意取り組んでおりまして、着実に準備を進めてまいります。
 次に、子育て世代の定住・流入促進の3つ目の項目、良質な住宅ストック・安全・安心な住環境の形成についてです。
 こちらは今社会的にも課題となっております空き家の利活用と若い世代の定住促進をどちらも目的としまして、市外から転入されたり、また市内の賃貸住宅から転居するために空き家を購入する費用を一部補助いたします。
 そして戦略的防犯灯に関しましては、市民の皆様がより安全に安心して暮らしていただくために、警察と連携して、過去に犯罪が発生した場所でありましたり夜通るときに不安を感じやすいと考えられる場所を選定しまして、市として戦略的に防犯灯を設置いたします。
 その次の項目、多様なニーズに応じた就労機会の拡大です。
 こちらは、さかいJOBステーションにおきまして、若者と全ての年齢の女性を対象としまして個別のカウンセリングや就労支援セミナー、そして企業のマッチング等を実施いたします。出産や育児などで職を離れた女性の就労支援を強化したいと考えております。
 また、デジタルスキルを持つ求職者を支援するデジタル人材ステーションを新設しまして、デジタル人材の育成と求職者と企業のマッチングの場、出会いの場をつくります。
 4つ目の項目、イノベーション創出の担い手に対する事業所開設支援についてです。
 こちらは起業家やスタートアップ、中小企業などが市内で定着して新たな価値を生み出し地域が活性化することをめざして、新しく事業所を開設する際の賃料を補助いたします。
 今この子育て世代の定住・流入促進、ざっと一部をお伝えいたしましたが、これまでもさまざまな子育て支援策を実施しております。それらの取組と合わせて成果をぜひ増やしたいと考えております。
 また、子育て世代の定住・流入促進については市の事業や取組、堺市の魅力が伝わるように情報発信についてもさまざまな機会を活用して、これまで以上に力を入れて取り組んでまいります。
 続きまして、新型コロナウイルス感染症対策です。
 こちらにつきましては、今ウィズコロナの中で感染対策と社会経済活動の両立が進められておりますが、引き続き医療や検査・保健所体制を確保いたします。先ほどお伝えしたように国では議論が進められておりますが、今後これからの方向性が定められれば、その方針で着実に対応できるように取り組んでまいります。市民の皆様が安心して過ごしていただけるように最善を尽くします。
 続いて、堺市基本計画2025の推進に関する内容です。
 こちらもこの場では主な取組をピックアップしてお伝えをいたします。
 まず、G7大阪・堺貿易大臣会合についてです。
 今年の10月28日、29日に開催されますG7大阪・堺貿易大臣会合が円滑に開催されるように安全対策を徹底して、大阪・堺の魅力を国内外に発信する活動を実施いたします。
 そして2つ目、2年後に予定されています2025年大阪・関西万博、この開催に伴う堺への波及効果を最大限発揮するために、万博会場での情報発信の検討や機運醸成の取組を行います。
 また、誘客促進として、実際に万博に来られた方が、その前後に堺にぜひお越しいただきたいということから、歴史ある環濠の内川の河川敷エリアでモデル事業を実施したり歴史文化資源を活用した市内周遊促進への支援など、市内での長期滞在や地域経済の活性化を図ります。
 そして来年度末ですね、令和5年度末に開館予定の(仮称)堺鉄砲鍛冶屋敷ミュージアムの展示作成、そして現在町家歴史館としている山口家住宅、そして清学院の展示解説やサインの整備など機能強化をいたします。
 2つ目、伝統産業のブランド力の向上についてです。
 こちらもこの間、注力をして取り組んでおりますが、さらに魅力を広く発信するために、伝統産業の事業者の皆様が異なる業種の事業者と連携し、そのノウハウを活かした新商品の開発や販路開拓の強化等の新たな取組への支援をいたします。
 また、市民や企業の皆様が堺の伝統産品を活用して、その魅力を市内外に広く発信する活動を支援したいと考えております。
 続きまして、障害者就業・生活支援事業についてです。
 こちらは、障害がある方の実習先の新規開拓や福祉施設と企業のマッチング支援を実施することによりまして、障害がある方の就労の定着や雇用の促進をめざします。企業の皆様には、障害がある方に必要な配慮を知っていただいてイメージをしていただくことで障害者雇用につなげてもらいたいと考えております。
 次の図書館コンビニエンスストア連携サービス事業。
 こちらは、図書館で借りた本をコンビニで返すことができるという取組の試行実施をしたいと考えております。こちらは市民の皆様のニーズを検証したいと、どういうサービスがあれば、より望ましいのかということを今後の図書館行政にも活かしたいと考えております。

 そして3つ目、SMIプロジェクト。
 こちらは、堺・モビリティ・イノベーションとして、交通という切り口で都心部の魅力向上や活性化、東西交通問題の改善を図る事業でございますが、市民の皆様のご意見や実証実験を踏まえてSMI都心ライン等の導入計画を作成いたします。
 また、都心部におけるデジタルサイネージを活用した実証実験や、SMI美原ラインの実証実験を行います。
 続きまして、大阪公立大学との連携についてです。
 中百舌鳥エリアは堺市がイノベーション創出拠点に位置づけておりまして、その場所にキャンパスを持つ大阪公立大学が取り組むイノベーションアカデミー事業と連携をしまして、企業版ふるさと納税によります寄附金を活用した中小企業の共同研究や各種実証プロジェクトなどを大学と共に実施いたします。産業振興など多岐にわたる分野でこれまで以上に大阪公立大学との連携を深めたいと考えております。
 イノベーション・コミュニティ形成事業につきましては、さかい新事業創造センターS-Cubeという施設がございますが、こちらでスタートアップや中小企業、支援者、ステークホルダー等の活発な交流や共創をめざして交流拠点を開設しまして、コミュニティマネジャーも配置いたします。さらにオンラインコミュニティの企画運営も行います。
 一番下、3つ目の項目としましては、現在、堺・ごみ減量4R大作戦を実施しておりますが、さらなるごみの減量化やリサイクルを進めまして、その一環として古紙のリサイクル促進に向けて、古紙回収の効率が上がる常設の保管庫の設置に必要な費用を補助いたします。
 最後にゼロ予算事業としまして、事業規模としては、ここは予算は計上していないんですが、職員の創意工夫でありましたり、また民間の皆様との連携によって取組を進める内容をご紹介したいと考えております。
 まず一番上は、ゼロ予算とするには規模が大きく、先進的な取組、注力すべき取組ではあるんですが、新たな学校マネジメントモデル事業。
 こちらは総合教育会議でも毎回議題として取り上げておりますが、今学校教育が抱えるさまざまな課題を未来に向かって解決をしていくというところから、堺市が先進的な取組を進めております。この新たな学校のモデル事業を来年度から実施したいと考えております。
 中学校区を1つの学校群として、それぞれの学校群で裁量や権限を拡大し、義務教育9年間を見据えて小・中学校が一体となった自立したマネジメントを行う。そのことによってカリキュラムの編成や授業改善など、さまざま効果を発揮できると考えておりまして、そのためのモデル事業を来年度から実施したいと考えております。
 こちらまた近々総合教育会議も行いまして報告もさせていただきますが、堺市が全国の学校教育の新しい事例を示せるように注力して取り組んでいきたいと考えております。
 そして2つ目は、住宅展示場と連携した定住魅力のプロモーションです。
 こちらは市内の住宅展示場と連携をいたしまして、住宅展示場で行われるさまざまなイベントがございますが、その中でSDGs推進プラットフォーム会員によるワークショップでありましたり、堺市の魅力をPRするブースを合同で出展したいと考えております。
 スポーツ推進サポーター制度につきましては、こちらはボランティアとしてスポーツイベントなどに参加できる市民の方に登録してもらう制度を新設いたしまして、スポーツイベントの開催時等に登録者に情報を発信することで、支えるスポーツというところから気軽に参加をしていただきまして、ご自身がスポーツをする、市民の皆様がスポーツに親しんでいただけるよう、実際にスポーツをされる環境に注力していきたいと考えております。
 予算については最後のページです。堺市博物館ベビーカー・ツアーです。
 私も5カ月の子どもがおりますが、ベビーカーを利用する年齢のお子さんがいらっしゃる保護者の方、日頃ゆっくりとなかなか芸術鑑賞ができなかったり、また博物館や美術館では泣き声がうるさいと言われないかという懸念もされる方が多いと聞いております。ですので、ベビーカーを利用される年齢のお子さんを連れた保護者を対象としまして、学芸員が展示の解説を行いまして、ゆっくりと親子で楽しんでいただける場を提供したいと考えております。このことを通じて、子育て世代に博物館への興味を持っていただきたいと思っています。
 そして最後は、つながる美原。
 こちらは、美原地域は大型商業施設が国道309号線沿いに続々とオープンをしております。それらの大型商業施設の皆様と連携しながら、地域の情報や大学生が考案した美原の魅力を紹介する観光ルートを発信したいと考えています。
 また、子育てに関する情報発信でありましたり、相談、アウトリーチ型イベントの開催など、産学官学と地域がつながることで、より魅力ある取組としたいと考えております。
 引き続き創意工夫や民間の皆様とも連携し、ご協力いただきながら、効果的な事業を進めていきたいと考えております。

今後の財政運営

 続きまして、今後の財政運営についてです。
 私が市長に就任した2019年6月以降、市が行っている全ての事業をチェックして、これまで大幅な計画や事業の見直しを継続して断行してきました。
 それにもかかわらず、この表にありますとおり、令和3年2月に公表した財政収支見通し、2年前に公表した内容ですが、今後数十億円の収支不足が期間中ずっと続いていくと、そしてその収支不足を埋めるための基金についても、収支不足ですから毎年減少して10年以内にも枯渇する見込みという、まさに危機的な状況でした。
 さらに財源調整に活用できる基金も減少しておりまして、これまで同様に基金を取り崩していくと、令和3年2月時点ですが、2年後の予算編成も困難になるという状況でした。
 このような直近の予算ですら組むことが難しい、市民サービスに必要な、また行政機能の維持の費用も捻出が難しいというところから、財政危機宣言を発出いたしました。
 財政危機宣言を発出してから、令和3年度そして令和4年度を集中改革期間としまして、市政全般にわたって抜本的な改革を進めてきました。令和3年度10月時点では約33億円の収支改善効果額、これは令和12年度において約33億円の改善額。そしてそこからさらに、それでもまだ収支不足の状態が続いておりましたので、さらに取組を追加、具体化をいたしまして、約13億円を追加、さらに上積みをいたしまして、合計で約46億円の収支改善を見込んでおります。
 毎年、財政収支の見通しを公表しておりますが、本日、新たな財政収支の見通しを公表いたします。
 前回こちらが1年前に公表した内容です。財政危機脱却プラン案、さまざまな抜本的な改革を行いながらも、まだ収支不足が続いている状況でした。
 今回はそこから先ほどお伝えしたエネルギー価格の高騰、これを毎年約15億円それぞれの年度で乗せております。また、さまざま費用のかかる内容もございまして、今回このグラフとなっておりますが、この中には来年度から実施する事業としてお伝えをした保育料の第2子無償化も含まれております。こちらだけで約8億円ですので、こちらが反映されてなければ、令和14年度は財政収支が黒字に転ずるという見込みです。
 また、エネルギー価格高騰というのは昨年度までは反映をしておりませんでしたが、昨今の急激な高騰がありまして、毎年15億円を入れておりますが、それがもしなかったらという前提ですが、ここでも15億円ですので、令和12年度末を想定したところでも黒字に転換をしていたという状況です。
 次に、基金残高についてです。
 基金残高につきましても、令和3年度決算の反映や今年度の市有財産の売却を基金に積み立てることを予定しておりまして、前回公表時と比べて増加しております。令和14年度までの推計期間内におきましては、財源調整に活用できる基金の合計は350億円以上、そして財政調整基金は130億円以上を維持できる見込みとなりました。
 この集中改革期間に掲げた持続可能な財政運営に向けた取組を着実に進めることが前提ではありますが、基金が枯渇して予算編成が困難になるという状況はひとまず回避できたと考えております。そのため、財政危機宣言を解除することとしたいと思います。
 ただ、解除によって再び以前のように危機的な財政状況に陥らないように、持続可能な財政運営を保って財政状況をこれからも毎年明らかにすることによって市民の皆様に安心をして暮らしていただいて、将来にも夢と希望が持てる社会を実現いたします。

令和5年度組織改正

 本日の最後の項目です。
 令和5年度組織改正についてです。
 4月1日の組織改正では、堺市基本計画2025をさらに効果的、効率的に進めるために体制を強化いたします。
 また、区の実情に応じた取組を進めるために、特性に合わせて区役所の機能強化を図ります。
 順次ご説明をいたします。
 まず市長公室では、企業、団体、地域などさまざまな主体と連携を深めて効果を向上させるために、民間活力導入担当課長を公民連携担当課長とし、より役割を具体化して配置をいたします。
 また、市民人権局におきましては、堺市基本計画の基本姿勢でありまして、これからの時代に欠かせないダイバーシティを強力に進めるために局長級のダイバーシティ推進監を新設いたします。人権部と男女共同参画推進部をダイバーシティ推進部として、また人権企画調整課と男女共同参画推進課をダイバーシティ企画課に再編いたします。
 文化観光局では、堺の類稀な歴史文化をこれまで以上に活かして国内外の都市とも交流しながら取り組むために、国際部と文化課を文化国際部に再編いたします。
 また、文化財課、世界遺産課、博物館を歴史遺産活用部として再編いたします。
 環境局につきましては、今堺市は府内自治体で唯一国から脱炭素先行地域に選定されておりますが、その取組を強力に進めるためにカーボンニュートラル推進部に脱炭素先行地域推進室を設置いたします。
 健康福祉局におきましては、さらに効果的な保健医療体制とするため、健康部と保健所を所掌する保健医療担当局長を新設いたします。
 また、市政集中改革室におきましては、集中改革期間での抜本的な改革が進んだため、室と市政改革監のポストを廃止いたします。また、行革推進担当課長と行政管理課を行政経営課に再編しまして、ファシリティマネジメント担当課長を財産活用課に統合いたします。
 そして上下水道局におきましては、財政基盤の強化のため、経営戦略担当課長を経営マネジメント担当課長、そして広域化・公民連携・ICT推進担当課長を広域・公民連携・DX推進担当課長に改称いたします。
 また、水道の建設整備業務の機能強化のために水道部の機能を再編して水道建設課を新設いたしまして、水道建設管理課を水道事業調整課に、水道サービスセンターを水道保全課に改称いたします。
 最後のページです。
 区役所の機能強化についてです。
 西区役所では、西区が誇る多様な魅力を区内外に発信する西区ブランド発信事業の推進に向けて、企画機能を強化するための政策推進室を新設いたします。
 北区役所では、新金岡地区にて計画的で円滑に住機能を更新して魅力的な生活環境の整備をすることを総合的にコーディネートするために新金岡地区活性化推進室を新設いたします。
 以上、組織改正のご説明です。
 私からは以上です。

質疑応答

(司会)

 それでは、ただいまから質疑に移ります。挙手の上、社名を告げていただきまして、ご質問のほうをよろしくお願いいたします。

(朝日新聞)

 財政危機宣言の解除についてちょっとお聞きしたいんですけども、収支改善が大きく見られたということで、これにおける市長のお考えとしては、もちろん改革効果というのは当然あったということは私も分かるんですけども、率直に見て感じたことは、収支改善において税収増やあるいは交付金の増加という社会情勢の変化によるもののほうが大きいんじゃないかなというふうに見えるんですけど、この改革効果額、改革による効果と収支改善における税収増とか交付金における効果とどっちのほうが大きく寄与したと市長はお考えでしょうか。

(市長)

 主に交付金に関するところは、基金においては確かにこのコロナ禍でさまざま臨時交付金でありましたり国からの支出というのもありましたので、改善しておりますが、実際の効果としましては、やはり独自施策でありましたり抜本的な改革を行ってきた。これまで私が就任後行ってきた改革というのは全ての事業をチェックしながら見直してきましたが、さらに踏み込んだ今の施設の活用もしくは廃止でありましたり事業の精査を行ってまいりましたので、その成果は大いに現れていると考えております。

(朝日新聞)

 そしたら、もともと低く推計していた税収の発射台が大きく改善して、それが毎年度積み上がっていく効果よりも、事業改善効果のほうが大きいというふうに御覧になっているということでしょうか。

(市長)

 税収の改善は大きいと思っております。特にコロナ禍に関しては、ぐぐっと下がる、落ち込むということが見込まれておりましたから、そこが当初想定したよりも税収を確保できるというのは大きな要因だと思っています。
 ただ、それだけではもちろん収支改善であったり収支均衡を見通せるところまでは至っておりませんでしたので、税収が改善してきたことに加えて、ふるさと納税のように市がこの間、特に注力して行ってきた内容が、今成果を出しつつあるものがございますので、その辺りも市の取組としては大きな意義があったと考えています。

(朝日新聞)

 もう一つ、基金の改善における効果なんですけど、先ほどもおっしゃっておられたとは思うんですけども、これ去年の決算でも大幅に増えて、そういう国からのお金なり何なりが一時的に増えたということの効果が大きかったということが基金については一番の要因というふうにお考えなんでしょうか。

(市長)

 先ほどおっしゃられた発射台というところでは、やはり本来であれば基金を取り崩さなければいけないところ、もしくは基金が減る想定だったところを国からの交付金であったりコロナ禍の措置によってその基金が減らなかったというところは大きいと思っています。
 ただ、毎年度の基金の減少については、令和3年度のグラフですが、こちらはこの恒常的な収支不足が続く限りは基金を取り崩すことが続くわけですので、やはり収支改善を毎年図れることになった、このグラフが上向きになったことによって毎年取り崩す額というのが少なくなる、特に後年度に関しましては抜本的な見直しも図られることになりますので、そうすると、もともとの発射台が増えたことプラス収支改善によって基金をさほど取り崩さずとも財政運営ができるという効果があると認識しています。

(朝日新聞)

 国からのお金と収支改善効果のどちらのほうが大きかったというふうにお考えか。

(市長)

 基金の積立てにおいては国の一時的な事情が大きかったと思っています。
 ただ収支改善は、これは国からの一時的なものではなくて、市の事業見直しでありましたり、これからの計画に関わるものですので、基金とこれからの収支改善というのは一定分けて考える必要があるのかなとは思います。

(朝日新聞)

 今お聞きしてきた範囲で考えてみても、去年の段階で基金の枯渇というのは避けられている推計だったと記憶はしているんです。その上で収支不足、収支改善効果についても、去年の時点で大きく発射台が上振れしたという事情も考えると、去年の段階でもう財政危機宣言はやはり解除できてたんではないかと、去年のときからずっと思っているんですけども、なぜ今なのかという、去年しとけばよかったのに、なぜ今1年たって、そんなに収支、去年と大きく変わっている状況って、一体何なのかなというのがちょっとすとんと来ない部分があって、教えていただけたらなと。

(市長)

 まず、財政危機宣言を発出した後、さまざま取組を進めてまいりましたが、それでも収支不足が続いている状況でした。
 そして、抜本的な改革を行うというのは、もちろん単年度ではできませんので、2年間を集中改革期間として定めました。ポストもつくって、局長級の監を置いて、改革を進める。
 誤解をしていただきたくないのが、今の時点で、もう収支不足が解消される見込みが立った、もしくは大幅に改善したということでなくて、この取組をこれから毎年毎年続けていく必要があるんですね。少なくとも令和6年、7年、8年度においては、まだ数十億円の収支不足が見込まれている。
 この改革の効果というのは、これからも着実に積み重ねていかなくてはなりません。その意味で、一旦、昨年度の時点で、1年だけでもうこれで全てできたんだと、その時点でも収支不足がありますので、完全ではないですけど、私はやはり集中改革期間という2年間というのは、重要な意味を持っていたと考えています。
 さらに、コロナ禍というのは非常に変動要因が多くて、もちろん基金に関しては、私はプラスに作用している部分もあるかと思いますが、集中改革期間の2年間、去年から今年にかけては、エネルギー価格の高騰という非常に大きな要因もございました。これだけでも毎年15億円を計上しておりますので、コロナは一定これから方針の見直しも図られることと思いますが、コロナ対策はめどがつきつつある。そして、エネルギー価格の高騰というイレギュラーな事態を想定したとしても、この収支均衡に向けて着実に進めることができるというところから、このタイミングに至ったということです。
 解除に関しましては、この財政収支の見通しというのは注視をしておりまして、もちろんこれが改善をしなければ続けることは必要だったと思います。今の状況を踏まえ解除をして、さらにこれまで延期としていた所得制限なしの保育料の第2子無償化を実現できたということです。

(朝日新聞)

 私から最後に、今おっしゃられた部分について、2子無償化等についても、別にやるなという意味で申し上げるわけではなくて、当然、やれば収支は改善という逆の方向に作用するものだと思うんですけども、その収支不足が当面続く中で、それにもあえて踏み込んでもなお余力があるんだろうなという気は、財政を見ていて思うんですが、あえてその収支不足の中で、このタイミングで2子無償化に踏み切った理由を教えていただきたいのと、私、当時いなかったんで、市長のお言葉でお聞きしたいなと思ったのが、市長はもともとこれ市長選の公約で掲げられておられたということだったんでしょうか。そこら辺も含めてちょっと教えていただきたいなと思います。

(市長)

 まず、なぜ今かというところですが、ひとえに財源のめどがついたというところです。
 令和3年度に実施予定だった第2子無償化ですが、私がその(延期の)決断をしたのは、令和2年のことでした。これまで財政収支見通しが平成28年以降公表されずに、私が就任して初めて公表したのが令和2年の2月でした。そのときには、毎年毎年この数十億円の赤字ということを初めて公表した。4年ぶりに公表した財政収支見通しで明らかになって、しかもその基金も尽きてしまうと。
 その中で、約8億円の費用を要する保育料の第2子無償化を実施すると、その基金が枯渇するのが、もう間近に迫る。その状況ではとてもじゃないが、第2子無償化を実施というのはもちろん私は効果的な策だと思っておりますが、ただ、実施することでほかの住民サービスに多大な影響を及ぼすことになると。この令和3年の時点でも、2年後の予算編成が困難だというところでしたので、令和2年でも同じ状況が想定されていたと思います。ですので、その時点で第2子無償化というところに突っ込むというのは、とてもできないということで、もちろん議会から多くの批判もありましたが、やはり延期せざるを得ないということです。
 今、基金残高が増えたということと、収支改善によって基金の減りがかなり緩和されたということもありまして、今の状況を見ると、少なくともこの期間中、令和14年度までは基金が確保できますので、第2子無償化の所得制限なしを延期しておりましたが、実施したとしても安定した財政運営は担保できると、確保できると考えておりますので、これは延期を決定したのは私ですし、この2年間の集中改革期間を経て実施を決定するのも私の責任だと考えておりまして、所得制限なしの保育料の第2子無償化の実施を決意いたしました。
 そして、公約については、私は市長選挙に2度出馬をしております。最初に出馬をしたのは2017年のときでした。そして、今、市長を務めているのは2019年です。2017年は落選しましたが、よくネット等ではそのときのポスターがあったりしているんですが、それは落選したときのポスターでして、もちろん今の財政運営がもし就任が2年早ければ、もっと早く改善できたのかというところは、それはもうそのときのことなので分かりませんが、今のこの市長としての公約には無償化ということは掲げてなかったと記憶をしています。

(朝日新聞)

 分かりました。ありがとうございます。

(司会)

 ほかにご質問いかがでしょうか。

(日本経済新聞)

 今回の予算を拝見していると、それなりに豊かな財政がなければできない話だなと思ったので、朝日さんの質問は真っ当、そのとおりだと思うんですが、今年度から先の話をちょっとお伺いしたいんですけども、2022年の堺市の人口、1,000人近く、900人近く減ったというのは、この間、移動報告でありましたけども、減った年代を見ると、やはり子育てとか、子どもを連れて親が出ていくというパターンがほとんどで、結構お年を召した方が少ないんですけども、減った年齢別を見ると、子育て世代が堺を去っていったというのが2022年の状況だと思います。
 これに対して今回、これだけの施策をされて、プラスに持っていくのはいつごろプラスに持っていき、もしくは何人ぐらい増やしたい、そういった、市長はKPIがお好きですので、数値目標なり、流出を止める時期みたいな効果はどういうふうにご覧になっているんでしょうか。

(市長)

 今おっしゃったとおり、堺市の人口、特に若年人口は減っておりますし、子育て世代の人口も減っております。社会動態を見ますと、特に20代から40代、まさに子育て世代の流出が大きくなっています。
 この今、例えば国であったり、東京都をはじめさまざまな自治体でも子育て世帯への支援を打ち出しておられますが、今回、今日発表になりましたが、堺市はもう既に昨年10月の予算編成方針から注力するということは掲げておりまして、もちろん第2子無償化というのは、財政収支見通しを最終判断するまでは決断できませんでしたが、まさに今、持続可能な都市経営を行う意味でも、子育て世代への支援というのは極めて重要だと考えています。
 ただ、この若年人口の減少を止められるかどうかというと、私はかなり難しいと思っています。難しい中でももちろん改善をしなくてはいけません。ただ、ここからどんどんプラスに転じていくかというと、そう簡単ではないだろうという認識です。
 各自治体で、今、取組が進んでいる都市間競争ということもありますし、堺市は広いエリアですので、もちろんインフラ整備も着実に行っていかなくては、災害にも対応できませんから、その辺りをバランスよくこれまで行ってまいりました。ここは子育て支援だけに特化するということではなくて、やはり市民の安心・安全を守るということも欠かせませんから、それを行いながら進めていく。
 その意味でも基本計画2025のKPIで、1つは泉北ニュータウン地域の39歳以下の人口割合を、このままだと2025年には29.5%に減るところを、30.5%に維持したいというものがあるんですね。それでも今より少ないんですが、これから減少していく幅を減らしたいというところが、まずは今、大きな目標かなと思っています。
 今、若年人口が各年代数百人ずつぐらいは減っている状況ですから、まずは堺市が子育て世代に対する支援策を強化しながら、また、これは教育委員会ともこれまで以上の連携が必要だと思いますが、やはり安心して子どもを育てることができる、また学校に通わせることができる、そのような環境も非常に重要だと思っています。
 ですから、ここは堺市として総合的に取り組むことで子育て世代の定住を促進し、外に出ていく人を減らしたい、また、外から堺市で暮らしたい、堺市で子育てをしたいという人を増やしたいと考えています。

(日本経済新聞)

 ありがとうございます。ただ、今、市長がおっしゃったことは、堺市でなくても、ありとあらゆる市の市長が言ってもおかしくないというか、多分言っているであろうお言葉なんですが、その中で、まさにおっしゃったように、都市間競争、しかも大阪府内の競争というのもあると思うんですが、その中で堺市がより魅力というのは、堺市に行こうと思わせるような、こういった施策が大変必要なんですけども、ただ、これを見て、じゃあ、堺市に住もうと判断する子育て世代がどれだけいるのかと思うんですね。
 こういう施策があるから行こうではなくて、その先にやっぱり子どもを育てていって、その先に考えたときに、逆に何が足りないとお考えでしょうか。これから先、やっていかなきゃいけないことの中で、できることはされていると思うんですね。だけど、まだできない、まだ足りない、こういうことは足りないんじゃないかというご認識でおるところをお伺いしたいんですけど。

(市長)

 まず、昨年、全庁的に子育て世代の流入促進であったり、定住を考えたときに、堺市としてどういうところが弱みなのかだったり強みなのかというところも検討して、その中で今回、全庁的に照会をかけて、もちろん私が査定をして、この取組だけではございませんが、皆様のお手元には報道提供資料であったり、重点施策でもお伝えをしています。ですので、昨年度、今年度よりも来年度のほうが充実している、拡充するというところは確かだと思っています。
 一方で、やはり重要なことは堺に目を向けていただく、選択肢に入れてもらうということが重要だと思っています。昨今、関東、関西の一部の自治体が、よくメディアでも取り上げることが多くございまして、そこは子育てというイメージが市民の方以外でも定着をしているような状況です。
 堺市でも、例えば共働きしやすいまちのランキングで上位になったりしますが、まだ堺市で子育てしたいという方のところまでは行ってないのかな、浸透してないのかなと思っています。
 ですので、今、これだけの施策を掲げて、最後にお伝えしたところで、情報発信であったり魅力を伝えることを同時にやっていくと、こちらも予算計上をしておりますが、やはり堺のことを多くの方に知っていただくという取組が必要だと思っています。
 堺のことというのは、堺市の場所とかではなくて、例えば大阪市内で働いている方はたくさん多くいらっしゃいますが、その住む選択肢として、地価が高い、家賃が高い傾向にある大阪市ではなくて、比較的安い堺市に住んでいただく。また、泉北ニュータウンのように緑や自然が大変多い地域がありますから、そういうところを選択肢に入れていただくということも必要だと思っていますので、今、さまざまな施策を実施しながら、そして、それをPRをする、堺に目を向けていただくという取組を合わせてやっていきたいと思います。

(日本経済新聞)

 分かりました。とりあえず私はここで。

(司会)

 ほかにご質問いかがでしょうか。

(毎日新聞)

 財政危機宣言の解除についてなんですけれども、まだ持続可能な財政運営に向けた取組を着実に進めることが前提ということで、市長の任期は6月までですし、もし市長が代わったら、着実に進めてもらうためにも、まだ解除しなくてもよかったという考え方もあるのかなと思うんですけれども、今回、このタイミングで解除の意味、ちょっと改めてお願いします。

(市長)

 今回、この持続可能な財政運営の道筋を示したというところが、判断としては大きかったと思っています。この集中改革期間の2年間で、さまざまな取組を行って、そして、エネルギー価格高騰というのがありましたけど、それを抜きにすれば、その時点で収支均衡は一定満たすことができていた。そして今回、保育料の第2子無償化も実現するというところまでやりました。さらにそれを行ったとしても、持続可能な財政運営の取組をきちんと行っていくという前提はありますが、この基金残高は一定保つことができるということです。その上で、そして毎年毎年この財政収支見通しは、これから公表し続けます。
 ですので、実際にこれから統一地方選挙がありますし、また、市長選挙もありますので、おそらく政治家ですからいろんなこと、あれもやります、これもやりますと言いますが、ただやはり財源の裏づけであったり、根拠というのは非常に重要だと思っています。少なくとも平成28年の時点では、もう保育料の第1子無償化であったり、もしくは子ども医療費の助成も、実施した時点で収支不足に陥る見込みだったにもかかわらず、公表している数字としては、収支黒字だったんですね。ですから、そのような状況では、判断というのも市民の皆様の認識も少し違ってきますので、行政としてはきちんと財政見える化をして、状況を明らかにした上で、そして、政治家として、市長としては財政運営を行っていく。
 6月以降、新しい市長がもしなられたとした場合にも、もう市としては今まで表に出してなかった財政収支の見通しは毎年出しているわけですので、それによって、じゃあ、これ本当にできるのかどうか、そして、中には思い切った策を行うことで、基金が財源調整に使えるというのは350億円あったとしても、例えば小学校給食の無償化をすると、大体24億円ぐらい、25億円ぐらいかかるんですかね。ですけど、それをやってしまうと、もう10年、15年ぐらいで基金を費やしてしまうことも想定されますので、それをどうしていくか。
 そして、今の時点では、今のプラン、持続可能な財政運営に向けた取組では、この基金を保つことができるけれども、この後の取組によってもちろん変わってきますから、ただ、データとしては毎年毎年公表し続ける。その中で例えば、また収支予測がかなり大きくなってしまって、基金を費やすという状況であれば、もしかしたらまた危機的な状況が訪れるかもしれません。
 ただ、今この時点においては、私たちが今、堺市として示した取組内容と見通しにおいては、前提はつきますが、この財政危機の状況を回避できる見込みと考えておりますので、このタイミングでの解除が適切だと判断をしました。

(司会)

 ほかにご質問いかがでしょうか。

(日本経済新聞)

 先ほど子育て支援でおっしゃっていたのが、大阪市で働いている方がこっちに住んでほしいとおっしゃいましたが、基本的に私としては、ここに働く人が増えなきゃいけないんじゃないかなと思っているんですが、そういう意味では、前から申し上げていますけども、競争力のある中小企業はこの堺にたくさんあるんですが、そういうところが一人、二人、雇用を増やせば、特に若い人を増やせば、結婚して子どもを産んでという定着率が高いと思うんですが、それに対しての施策が今回全く見えないというか、中小企業として上がっているのは、この生産性向上の支援ぐらいで、あとブランド力向上は多少入ってくるんでしょうけども、この産業政策として、地場の製造業に限りませんけども、堺で踏ん張って事業をしている方々に対しては、どういう施策を今、お考えなんでしょうか。
 例えば、産業戦略が出ましたけれども、産業戦略に沿った施策というのは、結局項目として上がってきてないわけで、ここら辺については、我々が頂いている中では、産業戦略に沿った項目としては何も上がってきていないと思っていますので、それについてはどうお考えなんでしょうか。

(市長)

 産業戦略自体を包括する計画というのは、やはり大方針の堺市基本計画2025なんですね。そこが一番大きな計画でございまして、その中で産業戦略というものがあります。今回、基本計画に関する取組は上げております。
 例えば、スタートアップの支援であったり、伝統産業について新しくチャレンジするところに対しての補助、また、商店街の皆さんに対する支援策、さまざま今行っている事業がございます。
 ですので、今日、この会見でお伝えしたのは、新規拡充が中心ではありますが、これまでさまざまな市内の事業所に対する支援策を行ってまいりました。昨年末に公表された経済センサス活動調査(の製造業データ)においては、製造品出荷額等がおそらく政令市で堺が1位だったと認識しています、5年前は直前の調査では3位か4位だったと思うんですけど。ですので、この間、企業の皆さんも大変頑張っていただいて、活動もしていただいておりまして、私も商工会議所をはじめ産業界の皆さんと意見交換もさせていただいておりますので、引き続き堺の産業が活発になるように、そして、産業戦略に沿って、新しい産業であったり、SDGs、カーボンニュートラル、これからの時代の求めに対応することも堺の産業の発展につながると思っていますので、堺市としてもサポートしていきたいと考えています。

(日本経済新聞)

 すみません、上げ足を取るつもりはないんですが、今、市長がおっしゃったスタートアップ、伝統産業、商店街ということで、既存で頑張っている中小製造業はここ抜け落ちているんですよね。
 さかしるがこの間、先月末でしたか、2,000社が登録したというのがありましたけども、2,000というのは、私が当初聞いたのに比べると、かなり数字が少ないというか、それが普及していないと。
 DX推進ということで、各中小事業者に対していろいろ働きかけていらっしゃると思うんですが、せっかくああいう形でプラットフォームができたのに、それがいま一つ利用されていないし、今回の予算でも、こういうのをより促進していく、例えばS-Cubeさんに先ほどスタートアップイノベーションという話がありましたけれども、スタートアップというのは、あくまでもこれから出てくる企業であって、今頑張っている企業ではないわけで、スタートアップ支援とおっしゃる時点で、もう今頑張っている企業ではなくなってしまうわけですよね。
 中小企業とあったのは、公立大学との連携の中で、中小企業の共同研究というのがありましたけれども、これとか全部合わせても当然億は行かないわけですけども、やはり製造品出荷額等が伸びたということで、税収が伸びた、法人税も伸びていると、明らかに堺市の基盤を支えているであろう地場の製造業に対して、ちょっと目配りが少ないのではない、足りないんじゃないかなという印象があるんですが、それについていかがお考えでしょうか。

(市長)

 これ今日、お伝えしたところだけでそうおっしゃられると、少し思いとしては違うんですが、例えば、これまでも販路開拓であったり、さまざまな取組に対する支援、経営サポートをやったり、また当初予算案の概要を見ていただいたら良いかと思うんですが、堺市の産業振興局として多岐にわたる支援も行っておりますので、今回は特に重点施策は子育て世代の定住・流入促進としましたが、その中でも新規・拡充を中心にお伝えをしています。
 一方で、これまで行ってきた産業支援の取組というのも多々ありますので、それらと合わせて経済を支えていくと、地域経済を支えていくという話です。決してここを重視していないというわけではございません。

(日本経済新聞)

 分かりましたが、ただ、印象としてやはり商工費は決して伸びてもいませんし、商工費が伸びていないということは、今ある予算の枠で多分担当の方たちがいろいろお考えになって、いろいろ施策をしてらっしゃると。やはり産業政策、産業対策ということは、この商工費がある程度やっぱり増えなければ意味がないんではないかと思うんですが、もうできてしまった予算ですので、来年度、再来年度のことを聞くのはちょっと鬼が笑う以上に誰かが笑うでしょうから、お聞きはしませんが、印象として、やっぱり商工費の伸びが低いのではないかなという印象があるとだけ伝えておきます。

(市長)

 私からもう1点だけ、そこに予算を多額の、例えば何百億という予算をつけてやっていく、何百億はもちろんできませんが、何億の予算をつけてやっていくということだけではなくて、例えば工場立地法の規制であったり、規制緩和をすることもありますし、工場の立地促進でありましたり、また今はイノベーション投資促進条例もありますので、企業の皆さんが例えば老朽化した工場だったり事業所の建て替えであったり、もしくは進出するときの支援、こちらも事業者の皆様にとっては大きなインセンティブになるかと思っています。ここは多面的に行ってまいりますので、決して今、目に見える事業だけが堺市の取組ではないということはお伝えしておきたいと思います。

(日本経済新聞)

 もう1点だけ、伝統産業のところなんですけども、2月にたしか堺キッチン第2弾が始まると思うんですが、これ来年度、第3弾はやるんでしょうか。

(市長)

 第3弾、やりたいと考えています。
 そして発表の機会も、今まさに報道提供も今日か明日にさせていただきたいと思いますが、また、この場所で行うと、東京でやる、堺で売り出すということもありますが、ただ年度末であったり遅い時期じゃなくて、できれば複数回行いたいと考えています。前半に。
 この前ご指摘をいただいて、1回目の商品もホームページに分かるように記載をさせていただいて、これからどんどんプロデュースも発信もしていきたいですし、また、それらの周知であったり、第3回の認定についても、しかるべきタイミングで、選定のプロセスがありますので後半の時期になるのかもしれませんが、ただ、年度を通じてきちんと堺の伝統産業であったり、新しい取組が周知できるように努めていきたいと考えています。

(司会)

 ほかにご質問いかがでしょうか。

(日刊工業新聞)

 スタートアップ支援について教えてください。
 中百舌鳥をイノベーション拠点としてというので、ずっと長らくやってきたと思うんです。ただ、中百舌鳥バレーなんて言われながらも、堺から全国に発信するような企業というのが、堺に残って発展するということは、今事例として余りない。それは一つには、キタやミナミのようにスタートアップにとって非常に魅力的な場所があったり、もちろん東京というのもあるだろうし、その地理的な特性であるとか、堺の魅力というのが、スタートアップにとってどれだけのものなのか。堺の中百舌鳥にはどのようなスタートアップを集積していきたいのか、その辺りのビジョンというのをどのようにお考えなんでしょうか。

(市長)

 中百舌鳥という地域は、これまで新しい都心にしようという計画も、数十年前ですが、あったり、これまでいろいろと取組をしようとしてきて、なかなか大規模な開発というか、整備ができなかった地域です。
 私が市長に就任する前から考えていたのが、中百舌鳥という好立地な場所、これまでなかなか活かしきれてなかったのは何だろうと、どこが責任を持って行うべきだろうと考えたときに、やはり地元市である堺市がつなぎ合わせながら、リーダーシップを発揮することが欠かせないというところから、イノベーション創出拠点を就任後に掲げて、そこから多くの関係者の皆様に関わっていただいて、コンソーシアムも設置して、今動いております。
 ただ、この動きは一朝一夕にはいきません。この中百舌鳥という地域の、ただポテンシャルが非常にありますので、ときはま線であったり、御堂筋線の終点、中百舌鳥駅があります。そして、大学としても大阪公立大学が新しくスタートしました。産業支援機関も、産業振興センターでありましたり、S-Cube、そして堺商工会議所があります。
 今、それらの皆様に全て関わっていただきながら、この中百舌鳥の取組を進めています。特にこれからの時代に必要と考えられるジャンルというのは多々あると思っていますが、市内企業のSDGsであったり、カーボンニュートラル、DX、その辺りを推進していただけるような企業であってほしいと思いますし、泉北ニュータウンでは、今スマートシティの取組を行っています。ヘルスケアが中心、ヘルスケアモビリティだったり、データ連携、スマートタウンもありますが、その取組に資するような企業をぜひ、電車1本で行けますので、中百舌鳥で活躍していただきたいと思いますし、また、都心部においては、SMIプロジェクトも実施をしておりますので、中百舌鳥で堺市が行っているさまざまな新しい取組を、どんどんその技術が生まれてくるような場所にしたいと考えています。
 今、サウンディング調査も行っていますが、中百舌鳥の駅前の周知も、できればそこに施設を建てて、民間の力で建てて、そこでイノベーション拠点であったりスタートアップの企業の皆さんを支援する、もしくは交流スペースもそこに設けることはできないかなと考えております。
 ですので、この中百舌鳥エリアを何とか方向性としてはイノベーション創出拠点、これからの時代を切り開くような、ものの始まり何でも堺と言われますが、これからの時代も生み出していけるような場所にぜひしたいと思っておりますので、多くの方に中百舌鳥イノベーションというところが周知されるように、まだまだ周知できていないと考えておりますので、発信力も強化したいと思います。

(日刊工業新聞)

 都市間競争についてお伺いしたいんです。
 中百舌鳥である必要性、その辺りはどのようにお考えでしょう。例えば医療であったりしたら、建都であるとか、神戸であるとか、そのような名前が出てくる。情報通信の中からとか、いろんなスタートアップ、企業目的であるとか、そういうものであそこでというのがあると思うんですが、中百舌鳥でなくてはいけないものって何があるんでしょうか。

(市長)

 今、少なくとも新しい取組をしてきたところ、神戸とかは古くから事業を行っていますし、建都も取組はありますが、今スタートアップであったり、イノベーションという分野に関しては、大阪においては大阪市内が多いんじゃないかと思っています。森之宮であったり、うめきた、そして夢洲等でもこれから万博をめざして行われていきますが、ただ、南大阪の活性化というところを見たときに、やはり大阪市から南に行くと、なかなか新しい産業が生まれにくい、そして、経済もだんだん弱まってきていると、人口も減っていくという状況があります。
 ですので、じゃあ、大阪市にこれからスタートアップがどんどん集まるからいいんじゃないかということではなくて、堺市でなくてはいけない理由は何なのかというところ、私はこの堺市がやはり馬力を発揮しながら、ここで踏ん張って、堺市で活躍してもらう企業であったり人材をどんどん生み出していくというところが欠かせないと思っています。それに資するものが、私は中百舌鳥にあると思っています。
 どこでもそれができるわけじゃなくて、これまでの経緯であったり、集積している施設、大学であったり、もしくは地政学的な交通状況だったり、その辺りをくみますときに、中百舌鳥というのは、私は人が多く集まる、産業が集まる地域としては最適だと思っていますので、この中百舌鳥でぜひ頑張りたいと思う企業であったり、人を呼び込みたいと、もしくはそこに定住していただきたいと思っています。

(日刊工業新聞)

 中小企業を報道している私の立場でこんなことを言うのはあれなんですけれど、スタートアップで大きくなりたい、ユニコーンになりたいと思ったら、堺じゃなくて世界を見ると思うんですよね。そういうスタートアップを集積する場所ではないということですか。

(市長)

 最初はおそらくどこもスタートアップの場所、もともと例えば渋谷みたいな、ある程度というか、もう日本で有数の都心ですから、そういうところもあるかもしれませんが、全てのスタートアップとして活躍している場所が、もともとそういう地域であったとは限りません。シリコンバレーについても、もともとは企業の集積している地域ではありませんで、サンフランシスコの郊外ということがありました。その意味でも、私は、じゃあ、そこに集積しているから集まるのかというよりも、やはり今、その産業機関というのが集まっていたり、交通の便というのは私もお伝えしたとおりですが、大学があるというところはありますが、その可能性は私は大いにあると考えています。
 ですので、今この方向性というのを明確に打ち出して、中百舌鳥はイノベーション創出拠点をやっていくんだという姿勢の下で、今多くの企業や大学の皆さんが関わっていただいていますから、この場はその方向性が、今も発信していますが、さらに、今回のこのS-Cubeでの取組であったり、さまざまな取組を総合的に行いながら、ぜひイノベーション創出拠点を実現したいと考えています。

(日刊工業新聞)

 最後に、今回、オンラインもリアルも交流拠点ですか、コミュニティをつくるというのが目的ですけども、何かしらこれKPIありますか。

(市長)

 今、事業を実施する上では、何社であるとか、参加者数というところは、傾向としては予算期のときには提示を受けておりますが、実施をする限りでは、これまでもスタートアップだったりイノベーションに関する事業というのが、この前年度、前々年度も行ってまいりましたので、その辺りがつながって、成果を出せるような取組というのを、私からは担当局に指示をしておりますので、ぜひその目標というのを、2年後、5年後も日進月歩の状況の中で機能するのかどうかというのはありますが、少なくとも今行っている内容については、方向性を定めながら、目標達成に向けて進めたいと考えています。

(司会)

 ほかにご質問いかがでしょうか。

(読売新聞)

 今回の予算は、子育て世代の定住・流入促進に重点を置かれているということですけども、何かキャッチフレーズ的、何か一言で言うとしたらというのはありますでしょうか、こういう予算だという。

(市長)

 そうですね、私が今回、予算を提案するときも踏まえ、今日この場でお伝えするときに思い描いたのが「持続可能な堺を創る予算」。つくるは創出の創です。持続可能ということは、今、SDGsも触れていますが、やはり堺市においては、財政面においても持続可能とは言えない状況だったと考えています。ですので、財政危機宣言を今日解除して、そして、財政面でも持続可能な状況に一定見込みが立ったと考えています。
 一方で、都市経営という意味でも、人口減少が止まらなければこれからこの日本、堺を支えていく若い方々が、どんどん減っていくようでは持続可能にはなりませんので、その意味でも子育て世代の方々、どんどん堺に入ってきていただく、もしくは今住んでいらっしゃる方も、これからも堺に住み続けたいと思っていただくことで、持続可能な堺をつくり上げたいと考えています。

(読売新聞)

 ありがとうございます。

(司会)

 ほかにご質問いかがでしょうか。

(毎日新聞)

 去年の10月に出されている「令和5年度当初予算編成について」という各局区長宛ての文書があると思うんですけれども、この中で市長は、令和3年度決算においては国からの歳入の一時的な増加で、経常的な歳入歳出の構造自体が変化したものではないと、令和5年も引き続き厳しいというふうに書かれているんですけれども、この認識自体は今も変わらないということでよろしいでしょうか。

(市長)

 すみません。一時的なものであって、ちょっと待ってください、今、資料を出しますので。

(毎日新聞)

 ちょっと途中、読み飛ばしました。一時的な増加で収支は改善したけれども、構造的には変わってないということです。

(市長)

 その決算の時点では、やはり構造的な変化はないということで編成をして、あくまでもその時点ではまだまだ改革は必要だよというところで記載をしております。

(毎日新聞)

 今は状況は変わっているということでしょうか。

(市長)

 前提というところがありますので、構造的なことを変えるためには、継続した取組が必要です。例えば、持続可能な取組を、もう今やめるんだとなったときには、一気にまた収支状況が膨らむ状況というのはありますから、なのでこれを絵に描いた餅ではなくて、実際に実現するためには、これから継続的な意識を持って取り組んでいかなくてはいけないと。その前提に立って危機的な財政を回避できる見込みということですので、今の時点でもうその状態が解消されたと、もうこれで、今で、これからもずっと大丈夫ですよと言えることではないと考えています。

(毎日新聞)

 構造は現時点では変わってないけれども、これから変えていく見通しが立ったので、財政危機宣言を解除したということでしょうか。

(市長)

 はい。端的に言えばそういうことです。

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