堺市長記者会見 令和4年6月21日
更新日:2022年6月27日
市長
(議会を終えて)
よろしくお願いします。
まず本日午前中に、令和4年第2回市議会定例会が閉会をしました。本議会では、新型コロナウイルス感染症対策、そして現在の物価・原油価格高騰に対応するための補正予算について可決をされています。今回提案した議案につきましては、全て可決をしていただきました。
引き続き、新型コロナの状況、そして物価高騰等を注視しながら、効果的な対策や支援策が講じられるように努めてまいりたいと思います。
本日の案件としましては、定例でお伝えしている新型コロナウイルス感染症の状況、そして堺伝統産業会館の愛称が決定しましたので、その内容をお伝えしたいと思います。
(新型コロナウイルス感染症)
まず、新型コロナウイルス感染症の状況です。6月に入りまして、オレンジのところが前週同曜日からプラスになったところ、そして白いところが前週同曜日マイナスです。おおむね減少傾向にあると考えておりまして、次のところにグラフを掲載しますが、ブルーの棒グラフが、こちらが1日あたりの新規陽性者数、堺市内の新規陽性者数です。第6波の一番多いところで1,700人以上の市民の方が陽性となっておりましたが、減少傾向、そして3月後半からは大体1日300人ぐらいの方という期間が長く続いておりました。
5月下旬頃から再び減少傾向に入っておりまして、現在のところは、先ほどのカレンダー、月曜日は休日明けということもありまして、比較的少ない傾向にあるんですが、それ以外の曜日でも1日100人前後という状況になっております。
堺シグナル・モニタリングとして公開をしている情報です。大阪府、人口10万人あたりの新規陽性者数、大阪府全体の数値が下、そして堺市が上になりますが、傾向としてはどちらも減少傾向にあります。数値としては、大阪府全体よりも堺市のほうが10万人あたりの新規陽性者数としては、やや少ない状況です。
そして、年齢構成を見ますと、どの年代も偏りなくという状況だと考えております。特に、何歳代が多いということではなくて、どの年代も今、感染が一定落ち着いている中でも、感染の割合は均等化していると考えております。
こちらが陽性率と検査数の推移です。オレンジ色の折れ線グラフが陽性率です。5月に入りまして、30%を超えるような日がございまして、減少傾向が続いている中でも、大体20%中盤ぐらい多かったんですが、ここに来て10%台まで下がってきております。直近の1週間の数字で、昨日時点で11.3%の陽性率となっております。
市民の方の重症者数の推移です。現在、重症者の方はおられません。
入院・宿泊療養者数の推移です。入院されている方が5月以降、一定ぐらい増加、減少を見せることなく、今も入院されている方が多くおられます。現在101人の方が入院をされておられます。
自宅療養者数の推移につきましては、こちらは絶対数が下がっておりますので、減少傾向を続けております。
現在のコロナの感染状況ですが、市内での行事やイベントも再開されるものが多くなっておりまして、社会経済活動が回復しつつあるなという印象を、私自身も持っております。
日常生活が戻りつつあるというのは、もちろん喜ばしいことではありますが、再び感染急拡大の状況にならないように、医療ひっ迫を招かないように、ぜひ基本的な感染対策の意識と行動をお願いしたいと考えております。
続きまして、ワクチン接種の状況です。現在、4回目接種も既に開始をしておりますが、まだ3回目接種から5カ月を経過した人が少ないということもありまして、VRSのデータとしてはまだ1%も満たない状況です。7月以降に本格化すると考えておりますので、次回以降の会見から、第4回目の接種も含めてご報告をさせていただきたいと考えています。
3回目につきましては65歳以上の方、もうほとんど、希望される方は接種を終えていらっしゃるのかなという印象です。12歳以上につきましては、緩やかではありますが、今も増加をしております。
現在、1回目の接種も市内で実施をしておりますので、特に重症化するリスクが高い方、また重症化する基礎疾患を持っていらっしゃるご高齢者の方と同居されている若い方も、ぜひ接種を受けていただきたいと考えております。
(堺伝統産業会館の愛称決定)
続きまして、伝統産業会館の愛称決定についてです。
こちら、市制運営の大方針であります堺市基本計画2025の重点戦略の一つとして、伝統産業のブランド力向上による活性化を掲げております。
伝統産業会館、市内の環濠エリアにあります、伝統産業のミュージアムであったり、物品を扱っている場所ですが、こちらの年間売上金額を一つの指標としておりまして、これまで、コロナ前の数字ですが、コロナが発生する前です。1億2,000万強あったものを、2025年に2億円まで拡大したいと考えております。伝統産業会館プラス利晶の杜であるとか、物品を扱っているところの総計ということになります。
そしてこの間、今年の3月26日に伝統産業会館をリニューアルオープンしております。会見でもお伝えさせていただきました。そして、この伝統産業会館、私も毎回伝統産業会館とお伝えしていて、市民の皆様、事業者の皆様からは伝産会館という愛称が一般的に使われておりましたが、少し堅苦しいというか、長い名称でもありましたので、愛称を募集しておりました。5月10日まで募集をしておりまして、138件の応募がございました。応募していただいた皆様、ありがとうございます。
そして、このたび新しい名称としまして、こちら、堺伝匠館という名前を選ばせていただきました。
こちらは、刃物、注染和晒、線香等の伝統産業各組合の代表者などが構成をします、愛称選考委員会において決定をされたものでして、この堺伝匠館という名前を応募していただいたのは、乾剛史さん、中原文雄さん、浜口直樹さん、3人の方から、この堺伝匠館を選んでいただきました。
「受け継ぐ」という「伝承」がありますが、伝承する、匠の技術を伝承するという思いでつけておりますが、この「承」を、通常「承る」という字だと思うんですが、こちら「匠」にしておりまして、伝匠という造語を採用しております。
私自身もこの名称を見たときに、シンプルかつ分かりやすい、堺の伝統産業の重みも分かっていただけるいいネーミング、愛称なのではないかなというふうに感じております。
そして、この愛称決定を記念しまして、2つキャンペーンを行いたいと考えております。
1つ目のキャンペーンは、「堺伝匠館オンラインショップでお買い物をしよう!」。これまでホームページがございまして、イーモール堺「堺いち」というホームページがあったんですが、こちらも堺伝匠館オンラインショップと名称をリニューアルいたしました。
そして、こちらで買い物をしていただいた方、4,000円以上ご購入された方に抽選で1,200円分のクーポン券をプレゼントさせていただきたいと考えております。期間は7月1~31日です。
そして、2つ目のキャンペーンとしましては、こちらは「みんなで堺伝匠館を全国に広めよう!Instagramキャンペーン」です。
堺伝匠館の公式Instagramをフォローしていただきまして、堺伝匠館の写真を撮影して、#堺伝匠館をつけて投稿していただきたいと。そして、フォロワー数600件以上達成、#堺伝匠館投稿数が600件以上達成と、どちらも超えるとお買い物をしようキャンペーン、先ほどのキャンペーン1です、こちらの第2弾を実施させていただきたいと考えております。
堺の伝統産業品につきましては、私も毎日愛用しております、毎日注染で朝起きたら顔をぬぐって、日々疲れたら堺の線香をかいで癒やされて、堺の刃物を使用しております。
実際に使ってみると本当に質がよくて、心からお勧めできるものではあるんですが、堺以外の方になかなかまだ伝わっていないなという印象があります。また、堺市民の方であっても使ったことがない、もしくは、例えば刃物は使っていても注染は購入したことがない、使ったことがないという方がいらっしゃるかもしれません。ぜひこの機会に堺伝匠館を利用していただいて、堺の伝統産品を手に取って、そして日々愛用していただけたらと考えております。
私からは以上です。
質疑応答
(司会)
それでは、ただいまから質疑に移らせていただきます。
挙手の上、社名を告げていただきまして、ご質問のほうをよろしくお願いいたします。
(日本経済新聞)
伝匠館そのものではないんですけど、先日堺キッチンの第2弾というのが始まったというので、説明会もお邪魔したんですけども、前回、一発目はまさにその堺伝匠館にあるような刃物、注染、それから線香といったものが対象になっていましたけども、今回対象業種を広げるというふうに伺っているんですけれども、これは市長からぜひ対象業種を広げて、堺キッチンのブランドにもう一度取り組む狙いというのをお伺いしたいんですけど。
(市長)
第1回の堺キッチンの募集をさせていただいたときに、やはり業種が少し偏っているように感じておりました。ただ、初回ということで、やはりインパクトある発信をしたいということを聞いておりましたので、ぜひ次回以降、幅広に設けるようにということを私から伝えていました。
実際のその堺キッチンの第2回についての概要を説明できたら、担当者お願いします。手短に。
(担当)
刃物、注染和晒、それと線香という、今までの伝統産品に加えて、それらを引き立てともに輝く一品を出してほしいということで、幅広く呼びかけております。
そうすることで、伝統産品のほうも、さらに輝いていくのかなと思っております。
(日本経済新聞)
これ、KPIで出てきているのが、伝統産業の関連とありますけれども、例えば、手ぬぐいで言うと、注染ではなくて捺染でも非常に優れた技術を持っている会社さんがあると。
1回目のときは、注染に限っていたので参加できなかったと、もしくは対象じゃなかったと聞いているんですが、2回目、今回広げられたことで捺染のメーカーさんも、堺の技術ということで参加することは可能になっているということでしょうか。
(市長)
今、詳しい要件まで担当者、決まっていますか。
(担当)
担当です。捺染に関しましても、今回対象とさせていただいております。よろしくお願いします。
(市長)
今おっしゃっていただいたように、私も注染和晒ということで、特に浪華本染めということで、大阪府からも認定されていますので、PRをしていますが、やはり事業者様に聞きますと、和晒という白くする技術と、そこで注染と捺染、ロールでプリントする技術ですが、それぞれの特性があって、捺染もぜひPRしたいんだという意向もお聞きしておりました。
ですので、もうこの注染だけというふうに縛らずに、事業者さんのお役に立てるように、また堺のPRになるように発信をしていきたいと考えています。
(日本経済新聞)
先ほどKPIにちょっと触れましたけれども、捺染は伝統産業ではないとか、今回お皿とか、いろんな堺産のものが入ってくるんですが、一応KPIの対象にはそれは入れていかないということでしょうか。
(市長)
いいえ、入れております。
そもそも、その伝統産業とは何かというところから始まると思うんですけど、今までの堺市がPRしている伝統産業というのは、例えば堺刃物、注染、線香であったり、あと昆布、こいのぼり等、伝統産業会館でもPRしておりますが、じゃあ例えば和菓子は伝統産業じゃないのか。私は、和菓子も伝統ある堺の産品でして、さまざま、これまで堺市が伝統産業というふうに、ホームページに載せているもの以外にも、さまざま伝統産業がございますし、伝統というのは逆にこれからつくられていくものも多いと思っているんです。
ですから、ここの伝統産業会館などにおける伝統産品などの、ちょっと「など」が多いんですけど、ここは伝統産業会館では、注染や刃物だけを扱っているわけではございませんで、堺で生産されるもの、もしくは堺の事業者さんが生産されているものを幅広く扱っておりますので、こちらでお買い物をしていただいた一つの指標として、この伝統産業会館等での売上が伸びるということは、それだけ堺の物品を、産品を多く手に取っていただいているということですから、こちらも幅広に堺の産品を販売するというKPIを掲げています。
(日本経済新聞)
この「など」は、伝統産業会館、これから伝匠館になるんでしょうけども、「など」というのは、利晶の杜ということなんですか。
(市長)
利晶の杜とビジターセンターも入っていますかね。詳しくお願いします。
(担当)
利晶の杜と観光案内所3か所とビジターセンターになっております。以上です。
(日本経済新聞)
要は、市が運営しているという。
(市長)
市が設置主体となりまして、実際に運営されてるのは指定管理者さん等です。も、ございます。
(時事通信)
伝匠館についてお伺いしたんですけれども、キャンペーン第2弾については、インスタとかの状況を見てということだったんですけれども、クーポンの金額なども含めて、第1弾と全く同じものを想定しているのでしょうか。また、第2弾となると少し別のものを想定しているのでしょうか。
(市長)
現在は、第1弾と同じものを、今のところは想定をしていますが、第1弾、まずは7月1~31日まで行いますので、そのときの状況に応じて考えていけたらというふうに思っています。
なかなか、正直申し上げて、オンラインショップの売上はよくありませんでした。なかなか私もツイッター等でも発信するんですが、やはりこういうものがあるということをまずは知っていただきたいということが、私たちの広報に関するキャンペーンでもありまして、実際に手に取っていただいて、またそれが多くの方に反響がいただければ、堺の産品の売上促進にもつながりますので、それによってもキャンペーンの第2弾というものも内容を設定したいと思っています。
(時事通信)
現在だと、第1弾のキャンペーンのみですけれども、これに伴う事業費は幾らぐらいと見ておりますか。
(市長)
今、事業費の詳しい金額分かりますか。担当者。
(担当)
とりあえず、クーポンの1,200円分のかける50人分ということで、今考えております。以上です。
(時事通信)
2025年までに、先ほどもお話にあった。
(市長)
2億円ですね。
(時事通信)
はい。2億円の目標があると思うんですけれども、今年度のみで伝匠館のみの売上の目標はどれぐらいにしていきたいと考えておりますか。
(市長)
今、実は2017年度の1億2300万とあったんですけど、実は今この半分ぐらいしか売上が満たしておりません。
といいますのは、1つは新型コロナウイルス感染症の影響で、そもそもの来館者数が少なくなっていたということ。そして、今年の春、リニューアルオープンをしましたので、リニューアルオープンに伴う工事等がございました。
ですので、今の売上としては、まだまだ少ない状況ですが、これから私たちもアフターコロナを見据えながら、積極的に観光客の誘致、物品の販売等を行っていきたいと考えていますので、このままいくと、おそらく今、7~8000万ぐらいですか。分かりますか、去年の数字。
(担当)
昨年は、緊急事態宣言であるとか、リニューアル工事に伴いまして、約延べ6カ月間休館しておりましたので、昨年の売上が3000万ほどしかなっておりません。
(市長)
ですので、ここから目標の2億円となると、かなり頑張らなければいけませんので、私たちもぜひ伝統産業をPRをしながら、そして堺でその品々が売上が上がることで、今、伝統産業に関しては、例えば後継者の育成であったり、伝統産業をこれからも続けていくということが大きな課題ですが、やはり売上を伸ばしていく、そして事業者の皆さんがきちんと収益を得ていただくことで、伝統産業を私たちも応援したいなと考えております。
(司会)
ほかにご質問ございますでしょうか。
(共同通信)
議題とは全然それるんですけど、昨日大阪地裁のほうで、同性婚を巡る訴訟の判決で、同性婚の規定がないということに関して合憲だという判決が出ましたけれど、一応堺もパートナーシップ制度をやってると思いますが、そのあたり踏まえて、受け止めというか、市長の所感のほうをいただければと思いまして、よろしくお願いします。
(市長)
昨日の戸籍。
(共同通信)
そうです。判決内容を聞かれて、率直にどういうふうに思われました。
(市長)
憲法に違反するかどうかっていうのは、大変難しい問題だなと思っております。
今回、私も昨日報道ベースで拝見した限りですが、民法であったり、戸籍法が憲法に反してるんじゃないかということがございます。
こちらは、これから今、特にそれぞれの個性を活かしながら生活をしていただく、暮らしていただくという視点と、今の戸籍制度であったり、民法というものが一致していないところがあるんじゃないかなと思っております。
こちらは、選択的夫婦別姓であったり、さまざまな制度にも関係すると思っておりますが、私自身はその結婚制度というものを、時代に応じて、私は見直す、検討する余地は十分にあるんじゃないかなとは思っています。
ただ、法律の今の体系的なものがありますので、憲法でありましたり、戸籍、そして民法のあり方も総合的に見直すことがなければ、今の段階でこれが合憲なのか違憲なのかというのは、私自身としては判断しにくい。ですので、裁判所によってもその判断が分かれているんじゃないかなと考えています。
(共同通信)
ありがとうございます。
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