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堺市長記者会見 令和3年5月12日

更新日:2021年5月18日

モニター掲示資料

市長

新型コロナウイルス感染症

 まず新型コロナウイルス感染症についてです。
 先に、新型コロナウイルス感染症関係で現在の状況、そしてワクチン接種の状況、さらに自宅療養者への対応ということで、まとめて感染症関連としてお伝えします。そして、令和3年度の本市の最新待機児童の公表が本日となりましたので、お伝えいたします。
 まず新規陽性者の状況です。青色の棒グラフが日々の新規の陽性者数、それからオレンジの線が7日間平均の感染経路不明者数です。
 このグラフを見ると今下降傾向にありまして、4月の下旬から5月5日にかけてはゴールデンウィーク、広義では日曜日までゴールデンウィークであったと思います。その期間、検査は毎日行なっていたのですが、医療機関の中では閉じているところもありました。その結果、ゴールデンウィークというのは比較的多いことは多いのですが、減少はするだろうなと考えていました。一方でその後、ゴールデンウィーク期間になかなか検査、もしくは病院にかからなかった、ゴールデンウィークが終わってから相談しようと思っていた方が多いと思いますので、ゴールデンウィーク明けに多くなるのではないかと想定をしていました。今年の1月、年末年始の休み明けを見ても年末年始の期間というのは比較的陽性者が少なかったのですが、正月休みが明けた1月4日からぐっと上がりまして1月7日が本市における第3波のピークでした。ですから、長期の休みが続くとその後に陽性者が増えるという傾向がありました。本市におきましてはこの木・金、そして土・日の状況も踏まえまして、月曜日に新型コロナウイルス対策本部会議を開いたのですが、今のこの状況を見ますと、ゴールデンウィークを明けてもちょっと日曜日に多い日がありましたが、また月・火と減少する日がありまして、今の傾向としてはやや減少なのかなと考えています。
 4月25日の、この緊急事態宣言の実施期間から2週間が経過しました。今日からまた延長期間が始まりますが、この緊急事態宣言の効果は一定出ているのかなと考えています。ただ、まだ非常に多い状況でしてこの後またご紹介をしますが重症者も高止まりをしています。ですからこの減少傾向を一気に抑え込むことができるかどうか、これが本市における、これも全国的な課題だとは思いますが、感染症対策の一番の鍵かなと思っています。
 こちらが直近1週間10万人あたりの新規陽性者数ということで、大阪府とそして大阪市、堺市、二つの政令市を表にしたものです。大阪市が大都市ということもあって、かなり多くなっていますが、傾向としては、府も大阪市も堺市も大きくは変わっておりません。3市とも今減少傾向が見られているという状況です。
 そして検査数と陽性率の推移です。今週からグラフを少し変えています。今まで高齢者施設の職員に対する集中検査の分を加味しておりました。前年度も行っていましたし、今年4月、今年度に入ってからも継続して堺では高齢者施設でのクラスター発生を防ぐために、全職員を対象にして、もちろん受けていただける施設っていうところもあるのですが、高齢者施設の従業員向けに集中的な検査を行っています。そうすると、1日に検査数が1,000だったり数百という数が日々の検査数に上乗せになります。一方で、検査を受けられる方はほとんどが無症状者ですので、検査をしてもその中で陽性が出る確率が非常に低くなっています。ですから高齢者施設の職員に対する集中検査とこの数字を載せてしまうと、本当にそのお医者さんにかかって、お医者さんが検査を受けよう、受けてみたらどうかとお医者さんの目にかかって、受けられたうちの陽性率が把握しにくくなりますので、今回から高齢者施設等の職員に対する集中検査を除いています。その結果、3月下旬から第4波、本市では3月11日以降としていますが第4波、ぐぐっと陽性率が上がってまいりました。そしてゴールデンウィークは10%前後で推移していたものが、検査数自体は多い日もあるのですが、陽性率は今7%ほどでしょうか、ぐぐっと下がって8パーセントぐらいですかね。お医者さんが必要、検査をしたほうが良いという判断をされても、その陽性数が下がっているということで、これも今、感染傾向としてはやや減少なのかなと考えています。
 そしてこちらが本市の指標として用いている堺シグナルの状況です。直近1週間の感染経路不明者数、減少傾向にはありますが依然として多い状況。そして直近1週間の年齢構成の割合、こちらは以前、4月の上旬は20代、30代と若い方がとても多い時期が続いておりましたが、今はほぼ3等分、同じ割合で30代以下も40代、50代の方も60代以上の方も同じように感染されているという状況です。
 そしてこれが今の割合をグラフに置き換えたものです。一時期は若い層と、ご高齢の方で開いていたのですが今はほとんど同じ割合になっています。
 こちらは実数です。先ほどは100%の中の割合だったのですが、これは実数として4月中旬・下旬にかけてぐっと伸びてきたものが今はどの年代も減少傾向が見られるということです。ただ、先ほどご紹介した1月7日の第3波のピークと比べるとまだはるかに高いところにありますので、引き続き厳重な警戒が必要だと考えています。
 そして今減少傾向にありながらも、厳重警戒が必要な理由としては、この赤い折れ線グラフの、重症者数にあります。ぐぐっと伸びてきまして、45人の方、44人の方というところで高止まりをしている状況です。実際に陽性となられてから、そして当初は軽症であっても症状が悪化される方がおられます。ですからこの陽性者が多い時期から大体2週間ぐらい遅れて重症者に反映されるとされていますので、今少し減少傾向が見られたとしても重症者、病床が逼迫するケースというのはまだ続くのではないかなと考えています。この対応も後ほどご紹介をしていきたいと思います。
 そして、こちらが本市における重症事例、第4波に関しては、この3月11日以降重症になった方では70代の方が最も多いという状況、そして50代の方がそれに続く状況です。この70代の中でも前半、後半と分けて考えていまして、後期高齢者の方、75歳以上ですが、本市において重症者が最も多いのは70代前半の方です。70歳から74歳の方が最も多い。そして50代の方においては50代前半の方も後半の方も同じ割合で重症の方が多いということです。ですから、今までは高齢者というと、例えば70代以上が大半を占めていた状況であったり、また50代の方、若い方は比較的少なかったのですが、今は50代前半の方、まさに会社で働き盛りという方であっても、重症化されているという例も多くなっていますし、大阪府全体を見ますと20代の基礎疾患のない方でも重症になっているということもありますので、これが今の変異型ウイルスの特徴なのかなと考えています。
 そして、感染防止の啓発についてですが、このたび新しい取組としまして、堺名誉大使としまして劇画家の堺出身のさいとう・たかをさんがいらっしゃいます。私も大好きな漫画で皆さんご存じだと思いますが、「ゴルゴ13」の作者でいらっしゃいます、さいとう・たかをさん、非常に堺に熱い思いを持っておられまして、これまでも名誉大使を引き受けいただいていました。本市の職員がさいとう・プロダクションのツイッターを見ていたら、感染予防啓発のためのポスターであったり、画像を作られてツイッターにあげていらっしゃったんですね。本市の職員からさいとう・プロダクションにアプローチさせていただきまして、もしよかったら堺で、ポスターで啓発できないかと、4月の上旬ぐらいと聞いていますが、感染がもう急激に増え続けたときにもう一歩、市民の皆さんに何か違うアプローチをしたい。これまでも感染予防に気をつけてくださいということを常々お伝えてしいたのですが、少し変化をつけて皆さんに注目していただきたいという意味で、お話を進めてまいりました。
 さいとう・プロダクション、さいとう・たかをさんに快諾をしていただきまして、今回このポスターを作成する運びになりました。今この変異型が多い第4波につきましては、当初マスク着用を徹底してください、そして手洗い・うがい・消毒してくださいということだったのですが、今は人流も減らしたい、マスクをしていてもそれでも密接していたら感染する可能性があるのではないかということで、人と人との接触を減らす、人流を少なくするということをしていますが、やはり一番の感染防止、人に感染させない、自分が感染しないということはマスクの着用だと思っています。ですから、これから第4波、そしてもしかしたらまた新たな変異型ウイルスがあるかもしれませんが、しばらくこのマスクをつけるのを徹底していただきたい。会話の際に外したりせずに注意をしていただきたい、ずらしたりせずに感染対策を徹底していただきたいという思いで、改めて、とにかくマスクをつけること、この文言についても、さいとう・プロダクションと協議をさせていただいて、本当に全面的に協力をしていただいて、今回このポスターをタイアップということで作成させていただきました。市内の鉄道駅であったり、飲食店、今は休業要請であったり、時短要請をお願いしていますが、やはり日中であってもマスクを外して会話をする環境って非常に感染リスクが高くなっている。しかも今は第3波以前に比べて、かなり感染力が強いウイルスが出ていますので、改めてマスクの着用の徹底をしていただきたいと思っています。今堺市内でも見回りをしていますが、大体8割ぐらいの事業者の皆さん、飲食店経営の皆さんはお客さんに「マスク会食をお願いします」と「マスク着用徹底してください」とお願いしていると聞きますが、やはりなかなかお客さんに伝えにくいんだ、言いにくいんだとそういうご意見もあります。ですから、このポスターを貼っていただいて、飲食店の皆さんが、ご利用いただいているお客さんになかなか伝えにくかったとしても、ポスターで注目していただいて、1人でも「そうだな」と、マスク着けよう、しゃべるときはマスクを着けようと思っていただけたらと考えています。明日から順次掲示をしたいと考えています。

 続きまして、ワクチン接種についてです。
 昨日5月11日現在の本市における予約と接種の状況です。4月26日から75歳以上の方を優先的に予約を開始してまいりまして、今こちらは集団接種と先に進めていた高齢者施設の入所者の方を母数にしていますが、約23万5,000人の本市のご高齢者65歳以上の方の中で今予約を終えられている、接種済みも含めて予約完了される方は12.9%いらっしゃいます。そして既に接種を受けられた方、本市では4月13日から1回目の接種を、高齢者施設の入所者に関しては行っていますので、2回受けられた方もいますし、集団接種は5月1日から開始をしておりまして、まだ3週間たっておりませんので、集団接種に関してはまだ1回目という状況ですが、少なくとも1回目の接種を終えられた方が4.3%いらっしゃいます。そして、今週からは個別接種、地域の診療所・医療機関でも予約を開始しています。本市におきましては集団接種よりも個別接種のほうをメインに置いていました。個別の330以上の診療所で皆さんに接種をしていたただいて、その補完的な意味合いで集団接種を行う体制を敷いておりましたが、国からのワクチン供給がまだ限定的という状況がありますので、まずは補完的であったはずの集団接種からも一人でも多く先に受けていただきたいという思いで集団接種を開始いたしました。ですから、まずこれは集団接種の予約数接種数はメインなのですが、今週月曜日からは個別接種が、75歳以上の方優先で始まっておりまして、こちらの部分は今各診療所で予約を受け付けていただいていますので、まだその数字は上がってきていません。おおむね1週間ごとぐらいに数字が出てくると思いますので、またそれも分かり次第、個別接種の予約を含めたいと考えています。こちらの個別接種、330以上の医療機関での接種がメインとなりますので、こちらの予約数が分かれば、この予約の総数自体は一気にぐぐっと上がってくるんじゃないかなと考えています。
 今後の予定についてです。今、毎週予約枠を設けながら受け付けています。5月17日からこれは集団接種会場と、そして個別の医療機関につきましても、今75歳を優先で行なっていますが、65歳以上の方にも枠を広げながら行ってまいります。会場としては、今、集団接種会場、各区1か所の7か所設置をしておりまして、そして医療機関、集団接種会場の医療機関で大規模な接種を行っていただくところも7か所、今の時点で7か所ですね。そして個別接種会場は、約330か所以上の医療機関を想定しています。これら予約受付枠っていうのは今集団接種会場に限っておりまして、個別の診療所につきましては、各診療所にお願いをしています。診療所によって電話で受付をされていたり、もしくは電話じゃなくて直接診療所に来てくださいという方式を取られるところもありますので、それは、それぞれの診療所の方針に沿うという形です。
 本市のコールセンターで受け付けるのは集団接種会場ということで、次回の受付枠を2週間分取りまして、1万1,300件を募集したいと考えています。全国では毎日報道を見ていましてもワクチン接種の予約でサーバーが止まっていたり、なかなか取りづらい状況というのが報道されています。一刻も早く接種されたいという思いが、私も本当に分かりますし、市としても1日も早く行いたいという思いで準備を進めています。
 ただ、ワクチン供給がまだ実は進んでおりません。5月10日の週にも大幅に増えると聞いておりましたが、5月10日の週に届かない。堺には届かないということでして、何とか調整しながら進めていくのですが、まだ国の供給体制も十分じゃないのかなと。ですので、それに対応しながらも着実に進めていきたいと考えています。一方で国からは6月末までには、堺市内の全高齢者が接種できる分だけの供給を確保するということが示されています。約23万5,000人の方に2回分ですから、もう47万回分近くのワクチンが供給されるということに基づいて私たちは今予定を組んでいますので、もしこれが届かないと今の医療機関のご協力が全て台無しになってしまいますので、国にはしっかりとその組んでいるスケジュールを守っていただくことをお願いしながら、市としては十分な接種体制を構築していきたいと考えています。今の集団接種会場と個別接種会場の体制で、本市では7月末までに希望する全ての高齢者の方に2回の接種を受けていただける見込みで進めています。
 ただ7月末と言わずさらに早く1日でも早く接種をしたいということでさらなる集団接種会場の増設を今、調整しています。こちらも今まで臨時会場で、例えば今後の一般接種で働いている方向けに土・日・祝を増やしたいと話もしていましたが、可能な限り土・日・祝と言わず毎日でも接種できるような会場が1か所でも2か所でも増やせないかということで調整をしています。ですので、今予定している7月末と言わずとも、それよりもさらに早くなるように1日でも早く体制を整えるように市としても全力を尽くしていきます。ワクチン供給はまだまだ少ない状況でして、テレビ・新聞でも報道されると、もう本当に品切れで受けられないのではないかという不安もあるかもしれませんが、そんなことはありません。国からは6月末までの全ての高齢者の皆さんのワクチンを確保されていると聞いていますし、市としてもその体制を整えています。全員にワクチンを接種していただけますので、焦らずに、慌てずに予約をしていただけたらと思います。よろしくお願いいたします。
 続きまして自宅療養支援の取組について、今回は一気に4つ行いますので、お伝えいたします。今、表を見ていただいたほうが早いですね。
 この3月9日、第4波に入ってから自宅療養者がぐぐっと増えています。医療機関が逼迫しておりまして、そして重症病床もなかなか見つからない。今100%近く、もしくは軽症・中等症の病院でそのまま重症者を見てらっしゃる病院も多くあります。逼迫しているという状況ですし、入院しようにも病床が詰まっているものですから、なかなかこれまで入院したほうがよいと思われる方でも宿泊療養であったり、自宅療養という方も多くなっているというのが現状です。
 状況を見ますと、第4波に入った直後の31人、自宅療養者。もちろん無症状であったり、ほぼ熱がないような軽症の方というのは自宅療養に、とずっとそういう運用をしていますので、そういう方も含めてなのですが、4月27日には850人、そして少し今は減っていますが、それでも昨日現在で749人の自宅療養者の方がいらっしゃいます。自宅療養者の方で、例えば自宅療養をしている間に、発症も症状がほとんどなかったんだけれども、咳が出たり熱が出たりそこから重症になってしまう方も中にはいらっしゃる。最悪の場合、亡くなる。そういうことは絶対に避けなくてはいけないということで、今回自宅療養者の方に重症化を防ぐための施策を行なってまいります。それがこの2つです。この間、堺市の医師会、そして訪問看護ステーション協会、堺市内の看護に関する事業者の皆さんと協議をしてまいりました。そして行う内容です。この流れを見ていただきたいのですが、まず陽性となった方は、保健所でその症状によって、その方が重症であれば大阪府の入院フォローアップセンターで入院の手続を行いますが、自宅療養者の方が多くいらっしゃいます。無症状だったり、軽症の方も中には多くいらっしゃいます。そして自宅療養者が、もし何か症状が出た場合、ちょっと体調急変した、熱が上がった、咳が多くなった、苦しくなったというときには、医師が健康相談を受けられるという体制で行います。こちらは堺市医師会に協力をしていただきながら、当番制にしていただいて電話を受けていただける。毎日、お医者さんに相談していただける体制をつくっていきます。そこで医師が判断をしながら保健所ともやり取りをして必要応じて対策を講じていくと、そしてもう一点は、看護師さん。看護師さんに必要に応じて訪問して早期の対応もできるようにする。医師と看護師、どちらもご協力をいただきながら自宅療養者で重症化するリスクを防ぐ。もしくは体調が急変したときにも迅速に対応できる環境をつくってまいります。
 そしてもう一つは、濃厚接触者の宿泊支援です。先ほどお伝えしたのは、実際にご自身が陽性になって自宅療養される方の支援策でしたが、今回はその自宅療養になられた方、陽性になられた方のご家族です。今、感染経路が分かる中で最も多いのは、ご家族からの感染です。感染経路が分かってる中で6割以上の方がご家族から感染をしている。しかも今回感染力が非常に強い変異型ウイルスですので、ご家族の一人が感染したらご家族全員であって、多くの家族の方が陽性になってしまうというケースが増えています。ですから、自宅療養者の方がいらっしゃる、濃厚接触者のご家族に対しましては、保健所の判断に基づき、ご希望すれば無料で堺市内の宿泊施設をご紹介して、利用していただけるという制度を今回設けたいと考えています。こちらは堺のホテル協会にご協力をいただきまして病院をご紹介いただいて複数の病院で対応していただくことになります。こちらによって、自宅療養者で陽性の方がおられる中でも、ご家族の方に感染が広がることを抑えたい。療養者の方も自宅で過ごしていただきながら、医師、看護師の手厚いサポートを受けながら、ご家族は陰性であればホテル内で過ごしていただく。ご家族の陽性者から感染することを防ぐことを行っていきたいと考えています。
 これらの3つの、今の医師・看護師による健康相談・電話相談であったり、このホテルを利用した濃厚接触者の宿泊支援ですが、5月中旬からもう早急に行いたいと考えています。今各機関と最終の詰めをしていますが、今まさに自宅療養者が相当多い状況が続いていますので、5月中から迅速に対応できるように行っていきたいと考えています。
 そしてもう一つは、民間救急事業者、救急救命士との連携です。すでに一昨日報道提供させていただいておりました。こちらも自宅療養者への対応に大きく関わります。今ご存知のとおり、自宅療養を行っている陽性者などからの救急要請で救急隊が駆けつけても、入院先がなかなか決まらないというケースが増えています。今、堺市消防局の救急隊の体制というのは25隊体制で行なっています。同時に25隊まで出動できる体制になっています。一方で、その中でも、例えば救急隊が駆けつけてから入院先が決まるまでに数時間経ってしまったというケースもあります。そうするとそこで救急隊員が待機をして、他の例えば急病が発生した、もしくは火事等で傷病、病気、ケガをされる方がいらっしゃったときに対応できなくなります。ですからまず、消防局の救急隊が駆けつけると、そのときに、まずは初動で必要な応急処置を行います。酸素投与であったり様々な応急処置を行いますが、それで安定して、入院の手続待ち、病院を待つという状況になりましたら、そこで民間の救急事業者に引継ぎをいたします。そしてそのことによって、救急隊はまた署に戻って、次の出動に向けて待機ができると。そして民間救急事業者、こちらは救急救命士の方が対応していただけますので、酸素投与量の調節などの処置や応急手当もできるんですが、もし容態が急変したときには保健所の医師と常に連絡を取り合いながら、対応を行っていきます。このことによって自宅療養者がもし容態が急変しても、消防の救急隊員がすぐに駆けつけられる体制をさらに強化していくという状況につなげていきたいと考えています。
 ここまでは、新型コロナウイルス感染症に関するご説明です。

待機児童数の公表

 次に、待機児童数の公表です。毎年この時期に令和3年、その年の4月1日現在での待機児童数を公表しておりまして、今回、令和3年4月1日現在の待機児童数がまとまりましたのでお伝えをいたします。
 私の、2年前の市長選挙の公約でも掲げておりました「待機児童ゼロ」。この令和3年で達成することができました。これまで、ずっと堺市内で待機児童が、一時期457人という時期もあったのですが、その後数十人という状況が続いていました。私が就任する前は61人、58人という状況でした。
 なぜ、じゃあ23人の次にゼロにならなかったのか、16人の次にゼロにならなかったということですが、利用申込み者というのはだんだん増えていらっしゃるんですね。これは例えば女性の就業する方が増えたり、また社会情勢の変化によって、利用申込みされる方は年々増えてくる状況にあります。子どもの数は減っているのですが、一方で預けたい親の数が増えていますので、そうすると今施設整備をしたり対応したとしても待機児童は毎年発生する状況です。
 そこで私が就任した直後に担当者と話をしまして、このままでは待機児童はゼロにならないのではないか、ギアを上げてやっていくという大号令をかけました。この間、本当に待機児童の解消に向けて職員が頑張ってくれました。今までのやり方というのは前例にないことも取り組みをしながら、様々本当に知恵を絞って、こういう施設でできないかとか、こういう場所でできないか、もしくは子育て応援アプリがありますが機能追加をすることで利便性を増やせないか、探しやすくならないかと、本当に知恵を振り絞って対応をしてくれました。その結果、今年ゼロになったと。人事異動で変わってしまった職員もいるのですが、これも私が就任する前も含めて、待機児童解消に向けて携わってくれた職員の成果だと考えていますので、今回ゼロになって、ひとまずは本市において初めて待機児童ゼロを実現できて一安心ということですが、ただ、この待機児童ゼロが最終的なゴールではありません。
 次の資料を見ていただきたいのですが、施設の決定比率、今保育施設を利用されたい方が保育施設を選ぶときに1番から順位を付けていくんですね。第十何番目とかまで順位をつけるんですけど、その中でじゃあどこに入るのか、例えば自宅の近くで入りたい、昔からこの園に入りたかったと、子どもを入れたかったと言う親御さんがいらっしゃったときにその希望する園に入れたかどうかというのが、このグラフです。
 希望順位3番目までを見ますと、今96.4%の方が入ることができています。これも毎年94%から96%まで上がっておりまして、まだ3.55%の方は3番目に入れていないのですが、ほとんどの方が今希望順位3位までの園に入ることができています。そして希望順位1番の保育施設に入りたいという方については、2年前、平成31年4月の時点では76%だったのが、これも徐々に上がってまいりまして、今81.77%まできています。ただ、まだこの2割の方が希望順位1番に入れてないんですよね。8割だからいいのではないかと思えるかもしれませんが、その2割の方にとっては1位の、一番希望する園に入れなくて残念な思いをされる方も多いと思いますので、本市としては待機児童ゼロ――これで満足するのではなくて、一人でも多く希望順位1位のところに入っていただきたいという取組を行ってまいります。
 昨年、子育て応援アプリを通じて利用する方にアンケートを取ったんですね。保育園を探すときにどういうところに苦労したかであるとか、どうなればいいのかというアンケートを取りまして、その結果もまとめています。これまで希望する園がなかなか探しにくい、どういうところが特徴があって、どういう園が自分の周りで利用できるのかというのは分からない、もしくは入りやすい園がどこなのか分からない、もしくは園1つ1つ連絡をしていろいろと調べたりしないといけないので、一覧でまとめてくれないかというご意見があった。1つは保育園を探しやすくならないかということでした。そちらは、私の就任後に子育て応援アプリを大幅に改修しまして、マッチング機能――例えばおむつの提供をしているかどうかであったり、早朝もしくは夜少し遅い時間まで開いている園があるかどうかだったり、様々なニーズに合わせてチェックを付けながら検索をするシステムを作りました。また、アプリの中で地図を表示させて、自分の今いる場所から近くの保育園がどこにあるのかというのを地図上で見られるようにする。自宅から近い園を探せるようにしたり、そこをクリックするとルートまで検索できる。現在地から調べることができる。それによって探しやすくすることを行ってきました。これについてはさらにこのアプリの機能を追加することで探しやすい、一人でも多くの保護者の方が希望する園、まだもしかしたら、頭の中ではこの園に行きたいと思っていたけれども、もしかしたら自宅の周りにもっと良い、希望にあった園があるかもしれないということで、こちらも紹介できるように、こちらもさらなる強化、改善をしたいと考えています。
 そしてもう一つは、手続きの問題です。今、園の申込みに関する手続きというのは、区役所が中心となって行っています。そして多くはアナログなんですよね。利用申請の書類を入手して、申し込んでというところで紙の種類が多い。どうやって手続きしたらいいか分からないし、役所に最低2回は行かなくてはいけない、たしかそうだったと思いますが、ですので手続きが簡素化できないかであったり、オンラインで何とかできないかということがありました。これも今施設の案内についてはYouTube等で動画配信する方法を考えていますし、手続きに関しても今の社会、アナログというよりもオンラインでできるのだったらオンラインで行いたい。私たちもICTイノベーション推進室という組織を前年度に新しく立ち上げていますので、この保育施設の選び方に、手続きについても導入するための今検討を行っています。待機児童は今回多くの努力があってゼロになっていますが、これに満足することなく一人でも多く希望する園に入っていただけるように、引き続き努力していきたいと考えています。
 私からは以上です。

質疑応答

(朝日新聞)

 濃厚接触者の宿泊支援事業なんですけど、他市では寝屋川市等でやってるという報道もあったりするんですけども、市で把握しておられるのは、先行事例としては、ほかにどこがあるのかということと。その濃厚接触者の宿泊支援事業を開始するに当たって、市内のホテルで何室を押さえられてて、その契約期間というか、いつまでに契約して、その結果、多分、市の単費で出しておられるんじゃないかなと思うんですけども、市の負担としては、どのくらいになるのかっていう、以上を教えていただけたらと思います。

(市長)

 まず、先行事例については、お示しいただいた寝屋川市の例があると思いますし、昨日、たしか報道で泉佐野市でしたか、そちらも行うと。ただ、7月予定だったかな、泉佐野市の場合は。寝屋川市は何月か把握はしておりませんが、堺の場合は、もう今月、早い段階から行っていきたいと考えています。ホテルの数と、そして部屋数、また、いつまでかというところについては、調整中のことがありますが、今、担当者から公表できる範囲で伝えてもらえますか。

(担当)

 市内の複数のホテルを考えています。お部屋に関しましても、1日10部屋以上は確保をするように調整をしています。

(市長)

 時期はどうですか。

(担当)

 時期は5月中旬をめどに開始できるように調整を進めています。

(市長)

 終わる時期は、今のところは10月ぐらいを予定していますが、感染状況によりますので、まずは10月をめどに行っていくということです。

(朝日新聞)

 単費でどのぐらいの見込みを負担額、されてるのかというのは、今のところ数字ありますか。

(市長)

 今、詳しい数字を出してますかね。

(担当)

 国の交付金等を活用する予定にしておりまして、詳しくはまだ積算途中になっています。

(朝日新聞)

 国の交付金というと、臨時交付金。

(担当)

 ほかにも様々にあるんですけれども、充てられるものを考えています。

(日本経済新聞)

 ゴルゴ13に託すということで、これはほかの自治体も似たようなポスターを作ってたりということは、お耳にされてらっしゃるでしょうか。

(市長)

 東京都で、昨年、同じようにゴルゴ13だったり、さいとう・プロダクションが公表しているデータを使ったものがあったと考えていますが、今、このマスクをつけて、銃弾をマスクではね返してるんですけど、この絵に関しては今、堺市のみと確認しています。

(日本経済新聞)

 この絵は、堺のためにさいとう・プロが書き下ろしたという理解でよろしいんでしょうか。

(市長)

 いえ、これは恐らくツイッターだったと思いますが、公開されていたものを、本市の職員が見て、これが使えないかということで打診をしたと聞いています。

(日本経済新聞)

 これに関しては、堺市に使用の許諾を受けて使ってらっしゃると、こういう理解で。

(市長)

 そうです。

(産経新聞)

 待機児童ゼロのことについてなんですけども、表を見てますと、利用申込み数がどうしても横ばい、微減といいますか、横ばいという感じなんですが、やはり、コロナの影響なんかもあって、目標が達成されたのかなという部分もあるかと思うんです。市長の思いとしては待機児童ゼロだけではなくて、さらに踏み込んで、希望順位1位に、施設に入れる体制を整えたいということなんですけども、コロナの影響も含めて、今回の待機児童ゼロのことについて、お伺いできないでしょうか。

(市長)

 今回の新型コロナウイルス感染症の流行は、待機児童数にとっても大きな影響があったと思っています。働き方が大きく変わっていますので、例えば、テレワークによって、これまで外に出られていた方が、ご自宅で仕事をされる。職務専念義務がある会社もあると思うんですけど、中には、例えば、子育てをしながら働いてもいいよという会社があるかと思いますので、それによっても異なります。ただ、どちらの影響もあると思っていまして、働き方自体が大きく変わっていますので、今年、まずは待機児童ゼロですが、来年、再来年の数字というのも、非常に重要と思っています。
 ですから、今回、まずは令和3年度4月1日の時点で待機児童ゼロですが、この手を緩めることなく、令和4年4月に向けても、今、施設の増強、さらに増やすことをめざしています。例えば、先日、紹介しましたが、金岡公園の堺の市営公園の敷地の一部を使って、そこに保育所を設けたり、また、もう既にオープンしていますが、駅前のジョルノビルの中に小規模保育施設を設けたり、もしくは、小学校の敷地の中に置いたり、あとは、市営住宅の中にも保育施設を置いたりと、様々今、知恵を絞りながら行っていまして、来年4月にも大幅に受け入れ枠が、ここにはちょっと表はありませんが、受け入れ枠が増える見込みです。ですので、今回、アプリや案内等を通じて探す、マッチングですよね。実際に希望する園に入りやすくなる取組を行いながら、そして、利用施設も拡充をして、来年度もコロナの影響が、どこまで続くかっていうのは不透明ですが、来年度も待機児童ゼロになるように頑張っていきたいと思っています。

(朝日新聞)

 さっきのゴルゴ13のところで、数字の確認なんですけども、掲示場所として、三つ、主に上げられてますが、何枚ぐらい掲出されて、どのぐらいの費用がかかってるのかっていうのも併せて教えていただけたらと思います。

(市長)

 枚数につきましては、今のところ6,000枚を計画しています。そして、費用については、ポスターの印刷費ということで約25万円を予定しています。

(読売新聞)

 今日、市長おっしゃってたように、セールスフォース・ドットコムのシステムが、障害があって、各地で障害で予約ができない状態になってるんですけど、堺市は、そのシステム的な問題というのは今日、特にないのでしょうか。

(市長)

 セールスフォース社のシステムは使っておりません。5月17日、また、ウェブの予約を行いますが、そちらについても今回の障害とは関係ないと思っています。ただ、やはり、今、予約の状況というのは、非常に取りづらい状況でして、この間、4月26日に最初のオープンしたときから、サーバーもメモリーを増強して、プログラムも改修をしながら取り組んでいまして、5月17日の時点でも改修したもので、また、行っていけるかなと思いますが、ただ、堺市内の状況を見ても、一気に数十万アクセスが寄せられると。実際に、ご高齢の方、65歳まで入れても23万5,000人なんですよね。その中でも、予約取ってらっしゃる方もいらっしゃいますから。それを、例えば、高齢者施設に入ってらっしゃる方は別枠で順次行っていますので、23万5,000人よりは少なくなるはずなのですが、それでも、その何倍ものアクセスが来ているという状況ですので、こちらは、引き続き、システムが円滑に使えるように、注意をして見守っていきたいと考えています。

(日本経済新聞)

 ワクチンに関して、先ほど5月10日に来るはずのものがまだ届いていないというお言葉がありましたが、たしか、10日と17日の週、二つで併せて12万回ということを、以前おっしゃったと思うんですが、その点の確認と、これは、予定したときに来ていないのか、17日の週までに来れば国としては予定どおり送ったということになるのか、という点の確認と、それによる、御市の計画に遅れが今、現時点で生じているのか。それとも、現時点では生じていないけれども、こういうことがたび重なると7月末というのは厳しくなるよという、そういうお考えなのかという、この3点、ちょっとお願いします。

(市長)

 まず、結論から申し上げますと、遅れは生じません。それも見込んで予定を立てていましたので大丈夫です。一方で、これが予定どおりなのかというと、予定どおりではありません。たしか河野大臣の説明では、5月10日の週から毎週1,000万回分ぐらいとありましたので、そうすると、5月10日の週、遅くても、あさってぐらいまでに入ってくるのではないかなと思っていたんですよね。それが、19日だったら、丸々1週間近く、今日から1週間後ですから、遅れることになりますので、そこは、5月10日の週とあったら、まさか、5月19日とは思わないと思うんですけど、正直、やりくりというのは若干必要かもしれないですけど、今、集団接種会場・個別接種会場と、予約を行っていますので、その分に関しては、きっちりと予約、キャンセル等することなく、受けていただけますので、安心していただきたいと思いますし、19日に届くということであれば、それ以降の接種についても、今回、数にして12万5,000回分ぐらい、かなり大幅に入ってきますので、今の状況では問題はありません。
 ただ、おっしゃったように、この状況が続くと、私たちのワクチン接種はなぜ5月1日で早く始めたかというと、かなり前倒しというか、見込んで行っているんですよね。慎重に行っている自治体は、ワクチンが入ってくるまでは、なかなか実施できないだろうと。読めない、しかも、1回受けられたら、その3週間後にもう2回目の接種がありますから、もし、3週間後に届かなければ1回目も受けられないということになるんですよね。ですから、3週間後の予約数まで見込んで、予約を受け付けている自治体というのはあるかと思います。堺市は、もう国を信頼しています。ですので、国が6月末までに届けると言ってるんだったら、それは、もう堺市ではそれを信頼して組んでいますので、堺市の場合は、政令市で一番早い集団接種の実施につなげられたと思っています。ワクチンが届かなければ、幾ら予約をしても接種できませんので、ここは、ぜひ、5月中旬以降、円滑な供給に向けて努力していただきたいと思います。

(日本経済新聞)

 国から、何らかの説明はあった、要するに、国も遅れてるという認識なのか、それとも、いや、それは堺市さんが期待しただけで、国としては、別に予定どおりだよという姿勢なのか、そこのところのずれというのはいかがでしょう。

(市長)

 担当者、そのあたりのやり取りいかがですか。

(担当)

 今、市長からご説明ありましたとおり、我々も、毎週ということでの供給を思っていたんですが、国のほうからは、2週間ごとということですので、たまたま5月10日の週が供給の週に当たらなかったと。2週分が翌週に回ったということでございます。それに関しましては、国のほうから、恐らく、他自治体からも問い合わせがあったのかして、そういうふうな調整については、都道府県内で、できるだけしていただきたいということでの通知文が後から参っていますので、足りない自治体については、そういうふうなことをされるのかと思います。本市につきましては、供給量を、十分に確保していますので、不足は生じません。

(日本経済新聞)

 今後も2週ごとということだったということですね。

(市長)

 そうですね。今回の週以外に、6月末までに3回に分けて、届くように聞いていますので、その予定どおり届けば、全高齢者の方向けの2回分の供給があるということです。

(日本経済新聞)

 既に2回目始められてる、特に、高齢者施設とか始まってると思うんですが、そちらも順調に3週間でやってらっしゃるという。

(市長)

 はい。そうです。85歳以上の施設から順番に行っていたのですが、高齢者施設に関しては、やはり、今、クラスターが発生していますので、まずは、85歳以上の方が多い施設から順番にスタートしていたのですが、もう全ての施設、受けていただけるように、今、準備をしています。施設との調整になりますので、実際に、施設側の準備もあります。整ったところから順番に行っていきたいと思っていますし、施設の従業員の皆さんに関しても、国の予定では、高齢者が終わった後の次の段階と優先順位にあったと思うのですが、堺市では、やはり、施設の従業員の方が感染してしまっては、施設の中でまたクラスターが発生する可能性もありますので、優先順位を少し上げて、施設の従業員の方も早めに受けていただけるようにしたいと今、計画をしています。

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