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堺市長記者会見 令和3年4月21日

更新日:2021年4月27日

モニター掲示資料

市長

新型コロナウイルス感染症

 緊急事態宣言が大阪府にも発出される見込みとなっています。
 堺市内でも引き続き急拡大、高止まりが続いているという状況でして、医療機関の逼迫を考えると、今まさに危機的な状況だと認識しています。
 まず、今の本市の新型コロナウイルス感染症の状況からお伝えしたいと思います。
 こちら先週お示ししたグラフで、昨日時点のところまでデータをお示ししたものです。4月1日から堺市内でも飲食店の時短要請、今午後9時までになっています。そして、4月5日からは大阪府全域でまん延防止等重点措置と、そして、4月8日から不要不急の外出自粛の要請が府内に出ています。このグラフを見ますと、ここ三日間は少し下がったように見えますが、ただ日曜日、月曜日、火曜日というのは集計の関係がありまして、比較的数が少なくなる曜日でございます。ここらへんも谷が見えますが、この不要不急の外出自粛、そして、まん延防止措置から2週間がたった今週の状況、おそらく高い状況が続くのではないかなと思っていますが、注視をしながら懸念しているところです。
 そして、この時短要請が4月1日から、これは大阪府全域ということですが、開始されて効果が出ていないじゃないかと思われるかもしれません。確かに今、この高止まりが続いているのですが、ただ、これらのことを行わなければ、今大阪全体で新規の陽性者1,200人、そして、堺市の人口は(大阪全体の)10分の1でして、堺市の新規陽性者は120人程度ということですので、10分の1ですね。大体人口割りにしたほどの新規陽性者数が出ているのですが、もしかしたらこれらの措置を行っていなかったら、150人、200人ということになっていたかもしれないということがあって、まずはここに関しては、今この対策を取った状況でこちらだと。ただ、今この状況が急減が見込めないということであれば、より強い措置、しかもそれが昨年の4月・5月や今年の1月以上の強い措置を持った緊急事態宣言、緊急事態措置が必要じゃないかと考えています。
 もう一つ、このオレンジの線が感染経路不明者数です。
 ここ直近三日間だけを見ると、そのタイミングもあって少し減少しているように見えますが、なぜこれからも高止まり、減少しないかということなんですが、このオレンジのところが感染経路不明者数なんですね。こちら堺市が重視している指標ですが、この感染経路不明者数というのが、新規陽性者数の中で感染経路が追えていない人の数です。ここが全く下がっていないんですね。7日間の平均ですので、直近7日間を平均したものを示しているのですが、ここが下がっていない以上はこれが急下降するような、新規陽性者数が急減少するようなことは難しいだろうと。ですから、今のこの状況というのは引き続き危機的な状況だと考えています。
 そして、これが大阪府、大阪市、堺市の状況です。大阪市の場合は1日前(※正しくは4月11日時点)のデータになりますので、本来だとここらへんにくると思うのですが、ここの急角度で上がっていった状況というのは、大阪府全体を見ても、大阪市の状況を見ても、堺市の状況を見ても同じという状況になります。人口であったり、繁華街の規模の大きさというのがありますので、大阪市が多い状況ではありますが、堺市もこの傾向としては同じと認識しています。
 検査数と陽性率の推移ですが、陽性率に関しましては、先週からほとんど変わりはありませんで、この10%前半、10.何%というところで推移をしています。
 そして、堺シグナルの状況です。
 こちら感染経路不明者数が過去最多ということで、毎週毎週伸びている、今増加している状況です。
そして、年齢構成の割合、こちらも私たちが注目している指標ですが、以前30代以下の方が60%という週がありました。今も若い方、30代以下の方が半分近くを占めていることには変わりありませんが、ただこの直近1週間、この8日間の状況を見ていただきますと、50%から46%まで若干減っている。その分、中高年――40代・50代の方の割合が増えているという状況です。
 そして、こちらが先ほどのパーセンテージをグラフで示したものです。30代以下の若い方の陽性の比率が下がってきていまして、その分40代・50代の方が伸びています。高齢者の方がぐぐっときていないのが、まだこの中でも特に高齢者の方は感染されると重症化、死亡率が高いということもありますので、ここに関しては高齢者の方、感染防止にご協力いただいているなと、感謝の気持ちでいっぱいなんですが、一方で、この後お話しますが、40代・50代の方の重症者が今増えています。ですから、この40代・50代の方、まさに働き盛りという皆さんの今のこの状況というのを懸念している状況です。
 これが人数別に表したもの、先ほどのグラフは比率だったんですが、これを人数で確認すると実際どうなのか。若い方が一番多く、ぐぐっと伸びているというのは同じなんですが、今一番急角度で伸びているのは、この40代・50代のところが増えているということがグラフから見て取れると思います。そして、重症者数、先々週ぐらいまでは1月の第3波と比べるとそれほど大きな角度では伸びていないというふうにお伝えをしました。その後おそらく徐々に増えてくるというお話もしましたが、今その第3波をぐぐっと超えて堺市民の方で32人の方が重症になっておられます。
 そして、重症事例の内訳です。こちら、これが直近、第4波と堺市では認識している3月11日から昨日までの状況です。依然として50代の方が多い。先週はこの50代以下の比率が半分だったのですが、若干少なくなってはいますが、ただ40%、しかも基礎疾患がない方、例えば糖尿病であったり、心臓、高血圧、様々な基礎疾患がない方でも重症になってらっしゃるという状況です。50代の方が非常に多くなっていますので、注意が必要な状況です。
 そして、療養者数の推移です。軽症の方の割合も多くおられますので、自宅療養者の方が多い。療養者数の全体でいいますと、自宅療養者、宿泊療養者、そして、入院者とあります。入院の調整というのも難航しておりまして、堺市内の病院についても大阪府管轄、入院フォローアップセンターを大阪府で行っていますが、堺市としても市内の病院の皆さんと協議をしながら、一床でも多く空けていただきたい、一人でも多く入院できるようにしていただきたいというところで、現在も調整を行っています。
 そして、次にワクチン接種についてのお知らせです。
 先週お伝えをしましたように、堺市内では現在高齢者施設に入所されている、特に85歳以上の方が多い施設から順次接種を進めています。そして、高齢者施設に入所されていない方々、一般の高齢者の方々にも5月1日から集団接種を開始いたします。ただ、ワクチンの供給量が4月は非常に限られていますので、二段階で行います。予約の受付は4月26日からが75歳以上の方、そして、5日間待っていただいて、5月1日から65歳から74歳の方となります。
 医療機関やかかりつけ医は、現時点で市内に約300か所以上ありますが、医療機関の受付に関しましては、75歳以上の方が5月10日から、そして、65歳から74歳の方は5月17日から行っていただきたいと考えています。
 まず、5月1日から集団接種会場で行います。
 そして、予約も26日から75歳以上の方は受け付けますので、おそらく他市の状況を見ていても、予約がこの4月26日であったり、5月1日に多くなるということが想定をされます。ワクチンの数というのは4月の中旬以降は、以前よりはゴールデンウィーク中の開催ということもありまして、国から多く配分されているものもありますので、5分で埋まったりとかはないかと思いますが、ただ、このときに望む方全員の分はもちろんワクチンがございません。私たちがお伝えしたいことは、本市のワクチンの接種体制というのは個別接種会場がメインなんですね。お近くのかかりつけ医で接種をしていただく、市内300か所以上、今医療機関の皆さん、医師会の皆さんとお話をしていまして、さらに順次増えています。ですから、かかりつけ医の皆さんというのがこれから受けていただくメインの会場になります。ただ、ワクチンの数が限られて、300か所以上にワクチンを供給できる分が堺市には回ってきておりません。ですから、まずは集団接種会場で行います。
 ですので、基礎疾患がおありでしたり、75歳以上の方は集団接種会場で受けていただいたらよろしいかと思うんですが、ただ、もう少し待てるという方につきましては、5月10日以降、国からのワクチン供給が一気に増える見込みになっています。そして、予約の枠というのも、ある程度1カ月先の予約枠までお示しをしようと考えているんですが、その後も毎週毎週、国から入ってくる供給量に応じて、毎週その予約の枠を増やしていきます。
 ただ、この集団接種会場というのは、今1会場あたり毎日200回接種していただける計算にしていますが、その接種の限りもあります。
 ですので、極力、この個別接種会場、皆さんがふだんかかりつけにしていただいているお医者さんに連絡をしていただいて接種していただく。そして、この接種の日は5月19日からになりますので、皆さんにもう既にしおり等でお示しをしていますが、5月10日まではお問合せしないでいただきたいと思うんです。といいますのは、ふだん、かかりつけ医、診療所というのは、コロナ対応だけではなくて、例えば内科であったら風邪であったり様々な診療をされているんですよね。通常の診察業務をされていますので、もし皆さんがその近くのお医者さんの名前が分かったからといって、電話をかけると、かかりつけ医、診療所のふだんの業務にも差し支えます。ですから、この75歳以上の方の予約開始、お問合せは5月10日から、65歳以上74歳以下の方は5月17日、この日付、ぜひ市民の皆さんは守っていただいて、診療所が混乱しないように、また、電話の問合せで通常の診察が滞るようなことがないようにしていただきたいと思います。
 そして、このポスターの画像がありますが、毎月堺市内にお住まいの方に広報さかいをお配りしているのですが、4月23日から26日にかけて、ふだんだったら月末にお配りをしているのですが、前倒しをして4月23日ですから、明後日から順次配布をいたします。そちらで、前に書いていました、「新型コロナワクチン接種のしおり」という冊子を入れています。そこに予約方法であったり、受け付けている300以上の診療所全ての住所・名前・電話番号を記載しています。また、(新型コロナワクチン接種)ポータルサイトにも掲示をいたしますし、今は自治連合会の皆さん、自治会の皆さんにもご協力をいただいて、このようなポスターを自治会の掲示板に貼っていただいています。様々な手段を通じて周知をさせていただいて、円滑にワクチン接種を進めていきたいと思っています。

 もう一度、予約の話に戻るのですが、報道を見ますと、どうしても予約の枠が限られているため、もしくは早い者勝ちということのために一気に殺到してしまって、そして、一部の方しか予約が取れない、予約が取れなかったから不安に思っていらっしゃるという方が多いということは聞いています。ワクチンの供給が自治体に入ってくる分は限られていますので、どうしても早く受けていただける方が絞られているということはありますが、ただ、今のこのワクチンの供給というのは、河野大臣の話によりますと、6月30日までには全ての高齢者の皆さん、希望者の方が受けていただけるだけの供給量を国から配付するということが示されています。ただ、堺市には6月以降のワクチンの供給の数字はまだ入って来ておりませんので、これはもう信じるしかありません。私たちも国を信じて今のこのワクチン接種の体制を立てています。
 そして、このワクチン接種については、十分な量が順次供給されます。ですから、5月1日から集団接種を開始いたしまして、5月19日から一般の診療所でも接種を開始していただきますが、6月末までには十分な供給ができる。ですから私たちは遅くても7月中には高齢者の皆さんに接種をしていただけるようにしたいと思っていますので、もちろん基礎疾患がある方はお早めに受けていただきたいとは思うんですが、6月末までには皆さんにはきちんとした供給があると、7月中には受けていただけるということを考えていただいて、一気に予約に走るということがないように、極力、ご配慮いただきながら予約をしていただけたらと考えています。
 そして、このワクチン接種の情報ですが、(新型コロナワクチン接種)ポータルサイトであったり、様々な媒体を通じてご案内をさせていただきますが、聴覚障害者の方に詳しく予約の手続であったり、こういう副反応があるよと、もしくは今ファイザー社製のワクチンを接種予定ですので、ファイザー社製のワクチンに対する注意していただきたいことを、手話通訳の方(※)に入っていただきまして、こちらをYouTubeで公開したいと考えています。
 この会見も以前は数日後に手話通訳の方が入っていただいて公開をしていたんですが、昨年からは同時通訳ということで、今もう本当に助かっています。手話通訳の方に入っていただいて、同時に今YouTubeでも流れています。こちらをワクチン接種に関しても、より分かりやすくお伝えをしたいという思いで聴覚障害者の方用に動画を2本作成しています。予約方法と接種の流れ、そしてもう一つはワクチンの副反応であったり、接種に当たっての注意点を分かりやすく解説した手話通訳の方(※)の説明、この通訳付きの動画を明日からYouTubeの堺動画チャンネルで公開したいと考えています。
 そして、こちらが堺の取組ということでして、今問題になっているのが、本来であれば医療従事者の方を先行して接種をする、そして、その次に高齢者の方が接種をするという流れでした。医療従事者への接種については、これは大阪府が実施主体となっています。一方で高齢者の方、そして、これからの一般の方(へのワクチン接種)は堺市が実施主体になっています。大阪府ともこの間、話をしています。今、大きな問題となっているのは、高齢者の接種が始まろうとしているのに、まだ接種をするお医者さんがワクチンを接種していないということが大きな問題になっています。
 なぜそういうことが起きているのかというと、原因は2つあります。1つは、国から都道府県に医療従事者のワクチン供給が円滑に進んでいなかったと、必要分が進んでいなかったということ。その状況というのは、4月に入ってから徐々に改善されつつあるとは聞いていますが、ただ、これも予約が徐々に改善されつつあるとはいえ、全ての医療従事者の分を賄うには足りませんので、予約が殺到して、医療従事者の方が予約を取れないという状況があると聞いています。
 この医療従事者の方が不安であるとか、自分が受けていなかったらということはあるのですが、堺市としてもこれから集団接種、そして、かかりつけ医を中心にして行っていきますので、もし医療従事者の皆さん、医師の皆さんが感染してしまって、そして、広がってしまう、そのようなことがあると、ワクチンの円滑な接種にも大きな影響を与えます。ですから、これはやはり優先順位として、ワクチン接種を担当していただく医師の皆さんは少なくとも集団接種開始までに接種をしていただくべきだろうということで、今大阪府と協議をしています。実施主体の大阪府が予約でいっぱいで打てないのであれば、堺市でやるという話をしています。この接種していただく医療従事者の方々ですが、高齢者施設での接種は既に4月13日から行っています。中にはおそらくご自身が接種をされていない方もいらっしゃったと思いますが、早急に行いたいと考えています。
 そして、5月1日から始まる集団接種会場での接種に従事されるお医者さん、そして、市内300以上の医療機関で接種に従事する皆さんを対象にしまして、迅速に接種をしていただけると、当日であったり前日であると副反応が出る可能性がありますので、十分な時間を空けて、といいましても2回接種は到底間に合いません。2回接種をしようと思えば3週間、約18日間がめやすで示されていますので、ここから18日ということであれば集団接種は間に合いませんので、少なくとも1回目の接種は終わって、数日たった状況でそれぞれワクチン接種の業務に従事をしていただくということを考えています。
 今、接種方法、接種時期、どの会場で行うのかということは堺市医師会と調整をしておりまして、そして、医療従事者分のワクチンの供給というのは大阪府と調整をしています。
 これまで国の方針で医療従事者向けのワクチンと、高齢者向けのワクチンというのは分けてくださいというルールがありました。しかし、そこが先日緩和をされました。そして、大阪府に確認をしまして、これは堺市がやると言ったら、引き受けとか可能なのかという話をしましたら、そこも大丈夫ということで話を聞いています。
 あとは、その対象者の人数ですが、この3パターンのお医者さんの人数、約500人です。毎週の供給数というのが5月から徐々に増えてきますが、その500人については大阪府からそのワクチン分を供給、後ほどでもしてほしいと思っています。
 実際に国内で週間に1,000万回が供給されるのであれば、その数百回というのはあまり大きな問題ではないかもしれませんが、今の状況ではいち早くご高齢の方にワクチンを打ちたいということです。ただ、その前に、接種をするお医者さんが打つべきだろうという判断でこのようなことを行っていますので、大阪府と引き続き協議を進めていきたいと考えています。
 そして、先週もお伝えをしましたが、ゴールデンウィークが間近に迫ってまいりましたので、市民の皆様にお願いです。おそらく今週中にも緊急事態宣言が発出される見込みと聞いていますので、今の不要不急の外出よりもさらに厳しい措置となるかと考えていますが、その中でもやはり今旅行を計画されている方はゴールデンウィーク期間は控えていただきたい。そして、普段接しない方たちと会ったり、話をする、ご飯を食べることで、感染が広がる可能性が格段に上がるという調査も出ていますので、このゴールデンウィーク期間については、ご家族など普段一緒にいる方と過ごしていただきたい。この2点、ぜひ市民の皆さんにはお願いをしたいと思います。
 この緊急事態宣言が発令・発出されましたら、この期間で何としても絶対に感染拡大を抑えて、そして、本市としては7月中に高齢者の皆さんへのワクチン接種を完了させる。そうすることで、重症化、そして最悪の場合、亡くなる方が出ないようにするというところを全身全霊でやっていきますので、市民の皆さんにも強く、不要不急の外出自粛、そして、ゴールデンウィーク中の行動についてお願いをいたします。

ICT活用によるケアラー支援・デジタルディバイド解消

 そして、もう一つが、今コロナ禍でも大変問題になっていますケアラー、介護する方、そして、看病する方の問題です。「SMART SENBOKU PROJECT」を先週の記者会見で発表させていただきました。大阪府と協力しながら、民間事業者・民間団体の皆様とともに地域の課題解決を行うというプロジェクトがこちらの「SMART SENBOKU PROJECT」です。こちらで今回新たにSOMPOホールディングスさん、そして、みずほリサーチ&テクノロジーズさんと連携をしまして、2種類の取組を行ってまいります。1つはケアラーの皆さん、家族介護する皆さんを支援するプログラム。もう一つは、デジタルディバイド、これもICT化が進むに従ってよく聞かれる用語になっています。ディバイドというのは分ける、分断という意味がありますが、デジタルから取り残される、切り離されるということで、若い方々は今みんなスマホを持っていたり、スマホゲームをしたり、情報収集もしていますが、ご高齢の方にはまだまだ慣れていない方が多い。ですから、ICT、インターネットを使えるかどうかで行政サービスに不自由であったり、生活の不便が増えてしまってはいけませんので、このデジタルディバイドを解消するための取組も今回行っていきたいと考えています。
 先にお伝えしますと、西日本の自治体初とありますが、じゃあ東日本はどこなのということですが、会津若松市ですね。こちらはスマートシティの取組で数年前から先行しています。会津若松市では、3月からですかね、今年に入ってからこういう同じような取組を行っているということですが、西日本では本市が初めてという状況です。
 それぞれ説明をさせていただきたいと思います。
 家族の介護をしていらっしゃる皆さん、大変な状況の方が多いと思います。さらにコロナ禍でコミュニケーションを取りにくくなったり、孤立化が進んでいるという状況があります。あと最近ではヤングケアラーという言葉もありまして、子どもだったりお孫さんが介護を手伝って、学業に支障があるという状況もあります。ここでアプリを活用しまして、介護負担をどうやったら軽減できるのかという方法を知っていただいたり、そして、心の支えですよね。ずっと家の中で孤立していては、もう本当に精神的にもきつい状況が続くと思いますので、コミュニケーション、仲間づくりを共有していただけるような取組を行っていきたいと考えています。
 こちらでこの負担軽減については、実際に企画運営をしていただくのは、SOMPOホールディングスさん、そして、プログラムのアンケートをとったり効果を検証するのを、みずほリサーチ&テクノロジーズさんにしていただくという状況になります。そして、もう一つがデジタルディバイドですね。ICTに関する苦手意識を、ご高齢の皆さんに限らないんですが、ICTのデジタルディバイドをなくしていくという取組を行っていきます。
 こちらタブレットを活用しまして、検索の仕組みやデジタル機器をどうやって活用できるのかということを知っていただきたいと思います。こちらにつきましては、まずICTに関する苦手意識を克服していただきたいですし、この期間に限らずこの実証が終わった後でも今後もICTを使っていただけるようにしたいと思っています。まずはICTを使うことによって新たな楽しみを多くの方に知っていただきたいと考えています。
 両方とも、南区役所を会場として行います。ケアラーズサロンはオンラインでも参加できるようにしたいと思っています。デジタルディバイドの場合は、まずそのオンラインに参加とかZOOMとかそういうところは少し進んだお話かなと思いますので、まずは密にならない感染対策をしながら、6月ですが南区役所で行いたいと考えています。
 そして、今ICTの取組であったり、新しい技術・サービスをどんどん堺市で行おうとしていますが、これは決してICTが苦手な方、使えない方を置いてけぼりにしていくということではありません。
 どんどん活用できる、有効活用できるところであったり、市民サービスの向上につながるところというのは積極的に行っていく。一方で、例えばデジタルに対応できない方につきましては、ICTで効率化できた分をそちらのほうに傾けていくと、役所の機能も本当にデジタルが使えない方、助けを必要としている方にマンパワーを割いていくということを行っていきたいと考えていますので、まず今苦手意識を持っている方には、苦手意識をなくしていただくような取組をしますし、堺市としても行政としてもしっかりと皆さんをサポートしていく体制は整えてまいります。
 私からは以上です。

質疑応答

(時事通信)

 三度目の緊急事態宣言が現実的になりました。それで、その前にまん延防止等重点措置の効果が堺市の中ではどれだけあったのかというのを教えてください。

(市長)

 正直、効果を数字で表すというのは難しいと思っています。先ほど1枚目を見ていただいて、今堺市では新規陽性者の方が一番多い日が121人だったかと思いますが、100人台という日が複数日あります。大阪府全体を見てもほぼ同じ状況ですが、さらに例えば大阪府全体で見ると1,200人から2,000人、3,000人と増える可能性もこれからももちろんありますが、そこを今大阪府では1,200人、堺市だったら120人台ということで、推移をしているということについては、急減はできていないが、一定抑える効果はあるのではないかと考えています。ただ、今この状況です。まん延防止も4月5日からですので、4月19日で2週間、それでこの週がこのまま横ばい、もしくは増えていくのか、下がっていくのかで、その検証も違ってくると思うんですが、今まだ週半ばで私の感覚になりますが、今の状況ではまん延防止だけでは厳しいのではないかなと考えています。

(時事通信)

 2点目なんですが、5月になるとその宣言が出て、その中でのワクチン接種となると思うんですが、市民への呼びかけなど新たに行う対応とか考えてらっしゃいますか。

(市長)

 今日の午前中もまさに緊急事態宣言が出ることを見越して会議を行っておりました。
 例えば学校での授業のあり方であったり、緊急事態宣言の対応ですよね。時短要請が何時なるのか、もしくはもう今大阪府から3つのオプションを示しているというふうに聞いていますが、飲食店は休業になるのか、それとも土・日だけなのか、お酒類を出さないようにするのかとありますので、その内容については国の緊急事態宣言の発令で明らかになりまして、大阪府の方針というのを見極めなければいけませんが、堺市として今の状況を分析もしていますので、今の状況を踏まえながら、これまでよりもおそらく厳しいというか、制限する措置になるかと考えています。

(時事通信)

 最後3点目なのですが、大阪市では小中学校はオンラインの授業をするということで話を聞いていますが、堺市ではどういった対応を取られますか。

(市長)

 それぞれの市で置かれた状況というのは違います。堺市では、昨年の11月以降、一人1台の小中学校、そして支援学校について(パソコンの)配備を進めてまいりまして、そして、ネット回線も同時に必要ですので、そちらも昨年度中に完了をしています。そして、4月からは実際にその端末を使った授業を行っています。こちらについては私も、4月に入ってから実際にそれが使えなかったら意味がないので、きちんとオンラインで使えるかどうかという実証はしてほしいという話をしていました。ですから、今それができる環境にはあると考えています。
 一方で、実際に何のためにやるのかというところがあるのですが、今の小中学生の新規の陽性者というのは以前よりも増えています。第3波と比べても、第4波では小学校の子どもさんの感染が増えています。しかし、その内訳を見ますと、ほとんどは親からなんですね。例えばクラスの中で友達同士で感染が発生したという事例は堺市では今確認されていません。そして、これまでの感染経路、ほとんどもう濃厚接触者が分かっていますので、例えばお母さん、お父さんが陽性になって、そして、濃厚接触者としてお子さんを調べた。そして、お子さんも無症状であるけれども陽性が分かったと、そして、学校を少しお休みいただくということになっていますので、そうすると現状ではクラスの中で、感染対策も徹底して今授業を行ってもらっていますので、ここでどんどん発生しているというよりも、やはり暮らし方であるとか、家の中というところが重要なのかなと思っています。
 一つ、これ今の状況ですので、他市の状況というのはあるかもしれませんが、堺市としては今通常授業を感染対策を徹底しながら行って、そして、感染不安がある子どもであったり、今不登校になっているお子さんもいらっしゃいますので、そちらについてはタブレット端末であったり、ノートPC、こちらはノートPCではありますが、キーボードと切り離せるようになっていますので、そちらも持って帰っていただいて、ドリルも入っていたり、そこの学習指導は教育委員会、学校を通じて行っていく予定にしています。

(NHK)

 接種の医師や看護師の確保についてなんですけれども、集団(接種)と個別(接種)を併用された場合に、かかりつけ医が始まると集団の平日の部分がなかなかお医者さんや看護師さんが集まりにくいのかなというのが想像できるんですけれども、打つ側の確保というのはどういうふうに進んでいるんでしょうか。

(市長)

 お医者さん、医療従事者の皆さんの確保につきましては、もう早い段階から堺市の医師会、そして、大阪府看護協会の皆様と協議を行ってまいりました。土・日・祝に関しましては、診療所がお休みのところが多いので、こちらについては医師会の皆さんも全面的な協力で確保できる見込みと考えています。そして、平日の集団接種につきましては、こちらは診療所ではなくて、ある程度の規模の病院の医師の皆様にご協力いただけるということになっていますので、こちらも医師の皆様には決して十分に確保できているというわけではありません。ぎりぎりの状況だと考えていますが、今集団接種会場7か所、そして、5月1日から5日に関しては、臨時会場を1か所設けるというふうにしていますが、これからワクチンの供給がどんどん増えてまいりますので、臨時会場もさらに増やして多くの会場で受けていただけるようにしたいと思いますので、これからもお医者さん、医師の皆様、医療従事者の皆様にはご協力いただきたいと考えています。

(NHK)

 あと1点が、そのワクチンの今廃棄というところも、キャンセルが出てということで話題になっていまして、やはり集団だと予約をした人だけが来るので、来る人が来なくてじゃあ誰に打つかとなった場合に、なかなか空いている人を探すのが難しいと思うんですけども、キャンセルが出た場合の対応を考えられていることはありますか。

(市長)

 特に集団接種会場の廃棄、ロスというのが課題だなと考えています。
 と言いますのが、個別接種の場合は、こちらも大阪府医師会の会長さんにもお話をお聞きしましたし、堺市医師会の会長さんにもお聞きしているんですが、個別接種の場合は、それぞれのかかりつけ医の中で、ご高齢者の方をある程度知ってらっしゃったり、もし余るとしても5回分以下ですので、それだったらもう中できちんとその対象者に打てるようになると、おそらく、個別の診療所では廃棄というのはあまり考えられないのではないかというお声を聞いています。それでも廃棄が出る場合には、ロスが出そうだという場合には、堺市にすぐにご連絡をいただいて、こちらで調整させていただくことになります。
 そして、もう一つは集団接種についてです。
 こちらも優先順位を今、内部でほぼ固めています。その固めている優先順位の1番が未接種の医療従事者だったんですね。こちらにつきましては、お医者さんにつきましては、今回カバーできていますので、その1番という分は外れるんですが、一方で例えば今回ワクチンに限りがありますので、看護師さんですね、サポートしていただく方であったり、もしくは受付をしていただいている方、そして、この優先順位今1から6ぐらいまで考えてあって、それで、1が外れましたので、その2から下なんですけど、例えば堺市の職員で特に市民サービスに関わっている、その職員が休むと行政の事業が滞るでありましたり、例えば消防隊員であったり、市民の生活を守るのに必須の業務があります。そこについては、今人事部を通じて職員のリストを作っています。職員の中でも優先順位を定めていますので、集団接種会場であってもこれはもうワクチンのロスを出さないと、特に今は供給数が限られていますので、もう、1回分たりとも無駄にしたくないという思いがありますので、私からももう本当に口うるさく伝えていますが、何層にも優先順位を重ねながら対象の方が見つからないことはないようにしたいと考えています。

(NHK)

 でも、集団の場合だと基本的には市民の中から探すというのはなかなか難しいと思うので、堺市の職員さんであるとか、会場にいる受付の方とかから打つことになるということですかね。

(市長)

 はい。今ワクチン接種のルールがあります。これは国のルールでもあるんですが、接種券を持っている方、接種券が手元にある方というのがまずは原則なんですね。ただ、この1週間、2週間の間の大臣の発言でもありましたが、そういうことも言ってられないので柔軟に対応してほしいというお話もありました。
 ただ、打った方がどなたが打たれたかというのを把握できないと、例えば飛び込みで来られたら、その方が実は何回目なのかとか、何歳なのかというところまできちんと把握する仕組みが必要になります。
 その点、優先順位を定めておいてリストを作成しておくと、例えば受付にいらっしゃる方とか、そこの看護師さんというのは全てどなたが入っていただくかというのは把握ができますので、なのでロスが出た、キャンセルが出た場合でもどなたが打っていただいたかというのはきちんと管理できるようにしたいと考えています。

(産経新聞)

 未接種の医療従事者へのワクチン接種で、今のところ対象者500人ほどという説明だったかと思うんですけども、イメージとしては高齢者用に回ってきた物を医療従事者に回して、あと府との調整の中で、その医療従事者向けに後からやってきた物を回していくということで、そういった調整が行われるというイメージでよろしいでしょうか。

(市長)

 今まさに大阪府と協議中ですが、イメージとしてはおそらくそのような形になるかなと思っています。今行っているのが、ある程度、府から堺市に対して毎週これぐらいの供給があるというのが一応示されているんですね。例えば、4月12日と19日の週だったら約2,000回分ですね。ですので、ただその中でも接種対象が高齢者施設の入居者ですので、その入所施設の中で準備ができているところから順番に行っていく、もしくは、1回目受けた方、2回目もまた必要ですので、その関係で必ず2,000回分使用するかどうかは、その週によって変わってくるんですね。そして、使用しなかった分というのは、堺市の保有ワクチンとしてストックできますので、これは返すわけじゃなくて、次の週に回したりというところで回したりできますので、ですので、お医者さんのワクチン接種を進めることで高齢者の皆さんが打つ分の流れが止まらないように、こちらは十分に留意しながら進めていきますし、回数につきましても今調整しながら行っていますので、その中に医療従事者の皆さん、お医者さんのワクチンの接種を入れていく。そして早い段階で、おそらく大阪府には今の状況をきちんと確認していませんが、お聞きする限りでは、ある程度ワクチンの供給というのは医療従事者分は入ってきつつあると。あとは実際に打っていただくための予約が取りにくいことだと考えていますので、そうするとワクチンを早い段階で分けていただくということは可能なのではないかなというふうに思っています。

(産経新聞)

 その取組の主体としては、本来は府が行うべきところだったんですけれども、集団接種が始まる前に医療従事者の方の接種を終えたいということで、堺市が率先して関与していくというイメージでしょうか。

(市長)

 はい。そのとおりです。

(日本経済新聞)

 2点ありまして、1点はまさに高齢者向けの接種券というのは発送は手続上は終えられたということでよろしいでしょうか。

(市長)

 発送は4月20日に全て郵便局には届けています。
 ただ、23万人分ありますので、郵便局のほうで段階的に24日までに全ての市民に対象の皆さんの手元に届くということです。

(日本経済新聞)

 市内の感染者の方の、府における変異種の割合とか人数というのは把握していらっしゃるのでしょうか。

(市長)

 今おそらくほぼ全てという、8割、9割だと考えています。詳しい数字は今分かりますか、データとして。

(担当)

 詳しい数につきましては、国立感染症研究所にお送りしている分もありますので、今時点では分からないです。申し訳ありません。

(市長)

 まず陽性判明した中で、そちらを再度、変異ウイルスの陽性かどうかというのを確認するんですけど、その時点ではもう先ほどお伝えしたように8割以上が出ているのではないかなと思うんですけど、そこからさらに国立(感染症研究所)に送りまして、ゲノム解析を行います。そしてそれが返ってきたところで変異種が確定します。私たちとしては、これはもう変異種が多くなっているというふうに考えています。

(日本経済新聞)

 入れ替わってしまっている状況だという理解でよろしいですか。

(市長)

 はい。そう考えています。

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