堺市長記者会見 令和2年11月18日
更新日:2020年11月25日
モニター掲示資料
11月18日 市長定例記者会見資料(PDF:1,352KB)
市長
はじめに
まず、新型コロナウイルス感染症の堺市内の状況をお伝えします。全国的にも今第3波ともいえる拡大傾向にありまして、多くの自治体、県で過去最多の陽性者数が出ているという状況です。堺市でもこの11月に入ってから特に感染が拡大しております。この「堺シグナル」のモニタリング指標を見ますと11月10日から14日まで毎日、増え続けていまして、この3日間は若干、感染経路不明者数は下がっています。ただ、全く油断することのできない状況でして、高い水準にあります。第2波以降の6月16日以降の本市の感染者数、このオレンジの線が感染経路不明者数でして、11月に入ってから第2波を超えるところまで感染経路不明者数が増えています。そして、1日の感染者数が20人を超える日も11月に入ってから出ております。今GoToキャンペーン等で外に出る方も多くなっていらっしゃいます。これから忘年会シーズン、人が多く集まる時期にも当たりますので感染拡大防止と社会経済の両立というところが大きな課題になっていきます。
これは、厚生労働省ですかね、国が出している5つの場面ですが、私は普段、仕事や生活していて感じるのは、やはり皆さんマスクをつけていらっしゃるんですが、ちょっとしたときに気を抜かれることが多いのかなと。例えば話をしていてもそれまでマスクをつけていたのに、話すときにマスクを外して話す方がいらっしゃる。でも、一番飛沫が発生する唾液が飛ぶ環境というのが、感染リスクが高いんですよね。誰かにうつさないためにマスクの着用というのは本当に大事な手段ですから、堺市としましても何のためにマスクをつけるのか、決してマナーということではなくて、相手にうつさない。無症状でも感染のリスクはありますので、相手にうつさない。そしてもちろん自分も防ぐという両方の側面で大事だということをぜひ市民の皆様に理解していただきながら、多くの方がマスク着用・手洗い・消毒を徹底されていらっしゃいますが、改めて一人ひとりが意識していただけるように注意していただきたいと思っております。この5つの場面というところが年末年始、特に飲食を伴う懇親会、そして長時間に及ぶ飲食というところもあります。そういうところで、感染リスクが高い、そして、今この堺市内で感染経路不明者数も半分以上いらっしゃいますが、感染経路が特定できている中で半分以上を占めるのが同居家族への感染です。それで、その半分以下の方というのは、例えば職場であったり飲食を一緒に過ごしたというところで感染しているわけですが、その方たちが家に帰って、そして家族に感染をさせてしまうというケースが非常に多い。ですから、外に出るとき、家族以外の他の方と過ごされるときに注意して、大事な家族を守るためにも家に帰ったら、私の家も玄関に消毒液を置いているんですけど、玄関に入ったら消毒液。そして、うがい・手洗い・シャワーもできれば浴びていただいて家族にうつさないということをぜひ意識していただきたいと思います。本当にこの冬にかけて重要ですので、広報「さかい」、ホームページを含め様々な場面で市民の皆さんに注意を呼びかけていきたいと考えています。
令和2年度11月補正予算(案)
続きまして、11月26日から堺市議会の11月定例会が始まります。そこで提出予定の11月の補正予算についてご説明させていただきます。総額としましては、全会計で55億1,693万1,000円ということになりまして、うち新型コロナウイルス感染症の対策で約16億円と、そのうちひとり親世帯への給付金支給、そして、児童施設等職員への応援金の支給ということを、今回堺市独自の支援策として提案しております。
その他、保健所や医療機関設備への費用の補助、そして、様々な施設で今感染対策を行っておられますので、民間の事業者様に対する感染対策への支援ということについてもこの感染症対策の項目に入っております。
そして、新型コロナウイルス感染症以外で基金の積み立てとありますが、多くは財政調整基金への積み立てです。今年度に入ったときは、財政調整基金はほぼゼロ円からスタートしておりました。ですので、財政調整基金を使った新型コロナウイルスの対策はできなかったんですが、一方でほかの基金であったり、いろんなところから苦労してお金を手当てして、そして、使ってきました。その間に国の臨時交付金というのが、1次、2次とありましたので実際にその新型コロナ対策に使った費用については手当てできるということになりましたので、先に堺市の財政調整基金以外のところから取り崩していたものを今回臨時交付金からまた復元したということになります。
その他退職される方の分を見込んだ人件費等の増減がありまして、この2つ、新型コロナウイルス感染症の対応、そして、それ以外を合わせて55億ということになります。
独自施策について、もう少し詳しくお話させていただきます。
国で、確か5月か6月に発表されて、堺市では8月に支給しておりますが、ひとり親世帯の方に対する「ひとり親世帯臨時給付金」というものを支給しております。その世帯の方たちを対象としまして、これは堺市独自の支援策として給付金を支給したいと考えております。私たちもいろいろとヒアリングをし、支援団体の方からもお話を聞いたりしております。ひとり親世帯の方、特にシングルの方、小さなお子さんがいらっしゃって、収入も激減している。その状況というのは決して改善したわけではなくて、苦しい状態が続いているということも見聞きしております。そういう意味でこの臨時特別給付金を受給された方々、児童扶養手当の受給世帯等には1世帯当たり3万円。そして、その対象にはなっていませんが、臨時特別給付金を受給している家計が激変、急変して、所得制限額未満に所得がなってしまった世帯の方には10万円を支給したいと思っております。そして、実際にそのひとり親世帯の方のご意見を聞くと、例えばなぜ所得が減ったのか。やはり小さなお子さんを抱えながら働く時間が制限される、子どもを迎えに行かなくてはいけない、もしくはお子さんが熱を出したときに看病しなくてはいけない。ひとり親ですと、その点でなかなか就職がうまくいかないということもありました。ですから、その点については私たちも認識していますので、コロナ対策だけではなくて、コロナ対策以外でもそのひとり親世帯の方をしっかりと支えられるように施策を検討していきたいと考えております。また、所得が少ないということでご苦労されている方も多くいらっしゃいますので、ファイナンシャル・プランナーによる家計相談というものを、これも堺市独自で今実施しております。そのファイナンシャル・プランナーのこの支援策を、まだまだ利用されている方は多くはありませんので、ぜひこの給付金の支給と合わせて家計の相談も受けていただきながら、安心してお子さんを育てていただけるように堺市もバックアップしたいと考えております。
そして、児童施設等の職員への特別応援金の支給です。この新型コロナの対応の中では様々子どもたちに関わる仕事についてらっしゃる方々、ご苦労されて、社会を回すためにここまで活躍してくださいました。もちろん今も様々な場面で、ご自身も感染のリスクを負いながらも頑張っていらっしゃる。私も実際に現場も訪れましたら、本当に皆さん、気を遣いながら感染対策徹底して子どもたちに向き合っておられます。児童施設等の職員の皆様に対して感謝の思いを込めまして、特別応援金を支給したいと考えております。対象は、認定こども園や保育所等の保育士の皆様。児童養護施設、母子生活支援施設等の職員の皆様。そして、放課後児童対策事業(等)で本市では「のびのびルーム」などとありますが、指導員の皆様。ということで、対象は約9,500人想定しております。お一人当たり2万円分のクオカードをお渡ししたいと考えております。
引き続き、今まさに第3波ともいえる感染拡大局面がありますので、皆様には子どもたちが安心して過ごせるように、これからも感染対策を徹底していただきながら、お仕事していただきたいという思いを込めての堺市の独自支援策ということになります。
歩行動画解析アプリを活用したフレイル予防の実証
続きまして、歩行動画解析アプリを活用したフレイル予防の実証です。夏に7月から8月にかけてこれも堺市の施策として、新型コロナウイルス感染症の感染予防と社会経済を両立させるために新しい技術・サービスをこの機会だからこそ新しい発明を生み出して、新しい技術・サービスでウィズコロナを乗り切っていこうという取組を行いました。「堺スタイル・ビジネス・コンテスト」と題しまして、この会見でも発表させていただきました。多くの事業者の皆様に応募をいただきまして、10月31日に授賞式を行いました。そして、その中から賞に選ばれた方々というのは、実証プロジェクトの機会とその費用も堺市が100万円、50万円というところで応援することになっておりまして、今回はその第一弾で、最優秀賞に選ばれた、株式会社エクサウィザーズという会社の「ケアコチ」というアプリを使いまして、実証プロジェクトを行いたいと考えております。このアプリにつきましては、堺市で行う介護予防教室では、コロナの影響で接触を伴う体力測定を中止しております。どうしても介護を必要とされる方々、感染リスク・重症化リスクということも高いということもありますので控えておりました。ただ、そうすると身体機能が弱ってしまったり、健康状態にも影響があるということも私たちも非常に懸念しておりまして、今もお出かけ応援制度の無料実施しておりますが、今回のこのアプリでぜひ健康状態、よりよい状態で生活していただきたいという思いで、実証プロジェクトをさせていただきたいと考えております。
実際に動かしていただいたら分かりやすいですかね。今このスマホ画面で動いていますが、見えますかね。女性の方が向こうに向かって歩いていらっしゃって、それぞれ関節とか腰のあたりに点があって、どういう動きをしているかというのがここに出てきております。歩く様子が分かるかと思います。これを理学療法士など、専門家の皆さんに見ていただいて、この歩き方だとどこに偏っていますと、右足のほうに重心が寄っているのでもう少し左に意識をすると、より体に負担をかけないですよということをアドバイスしていただけます。
今回は実際に介護予防教室等にアプリをインストールしたタブレットをお持ちいただいて、そこに理学療法士さんも来ていただきながら、ここでアドバイスしていただけます。実は私もその(受賞者)ご本人の受賞のときのプレゼンを拝聴したのですが、ここに、現地にいなくても遠隔でもそれができるんですね。例えば、ビデオ会議等でつないで遠くで歩いている姿を遠隔で見て、そして、遠隔で「こうしてください」という指示もできるので、まさに非接触、そして、集まらない、密にならないというところでも有効なツールだと考えております。これを実証プロジェクト、12月1日から来年2月28日まで実施しまして、そして、もしこれで有効性がおそらく確認できるんだろうと私は思っていますが、確認されましたら、ぜひ市内の介護サービスの事業者様に対してご紹介をさせていただいたり、アプリの利用促進につなげていきたいと考えております。ご高齢の皆様、このコロナ禍でも健康に過ごしていただけるための取組を推進していきたいと考えております。
私からは以上です。
質疑応答
(朝日新聞)
1点、児童施設等の方にお配りするもの、これ支援金とあるんですけど、中身はクオカードになっているんですが、この理由は何なんでしょうか。
(市長)
やはり、早くお渡しができる(点です)。
大阪府でも医療従事者の方にクオカードを渡したというのがあるんですが、現金よりもカードでお渡しをするほうが早くお手元に届くことができるということで、今回クオカードを選びました。
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