さいとう先生と堺市の関係

堺市立福泉中学校での恩師との出会いや、堺市西区鶴田池での「絵の師匠」との出会いなど、さいとう先生と堺市の関係を紹介します。

中学時代に恩師「東郷先生」と出会う。
「白紙で出すのは君の意志だからかまわない。しかし、答案用紙を提出するのは君の義務だから、その証明として名前を書け。」人間の約束と責任について考えさせられることになったその言葉はさいとうの心に深く刻まれた。ゴルゴ13の主人公「デューク東郷」はこの恩師から名づけられたのである。
（「堺市立福泉中学校創立70周年記念誌」より）

遊び場だった鶴田池のほとりで絵の師匠と出会う。師匠に言われた言葉は、さいとう先生の劇画家としての人生に大きな影響を与える。「線を引くときに、人肌の線、鉄みたいな線、そういうことを考えながら引け。」線ひとつで多彩な表現ができるというその教えが、さいとう先生を支え続けた。

小学校に入り、堺に転居してきたさいとう先生は、いじめっ子を倒したことをきっかけに悪ガキ大将に。この「いてまえ武尊」は堺で過ごしたさいとう先生の自伝的劇画である。絵を描く真っ白い紙を手に入れるため、危険を冒してまで米軍基地に忍び込んだエピソードは嘘のようで本当の話である。