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第2編 区域別計画

更新日:2012年12月19日

 区域別計画は、各支所区域の概況、市民意識調査結果からみた市民の身近な生活環境の満足度、特色ある生活圏づくりの基礎となる地域整備の方向を区域ごとに取りまとめています。
 地域のまちづくりは、地域住民の生活実感や創意にもとづきすすめられべきものです。そのため、この区域別計画は、それぞれの区域が特色を活かして個性ある発展をはかるための基礎となるまちづくりの方向を示すものです。
 今後、市民の主体的な参画や協働によって、計画内容をさらに深め、区域の将来像を描き、まちづくりをすすめていきます。

区域別の地図

「身近な生活環境」に関する市民意識調査結果について

調査の対象

 堺市に居住している20歳以上の市民から11,000人(うち日本人市民10,000人、外国人市民1,000人)を調査対象としました。なお、記載の内容は、調査の精度から、区域別集計が可能な日本人市民のみの調査結果となっています。

調査対象者の抽出方法

 住民基本台帳及び外国人登録台帳を用いて、無作為系統抽出法により抽出しました。

調査の期間

 1998年8月17日から9月4日

回収率

 42.7%

設問内容

質問1 身近な生活環境について

 あなたが住んでいる地区(町内会や小学校区)の環境について、どのように感じていますか。次のアからニのそれぞれの項目について「十分満足している」から「非常に不満である」まで、回答例にならって、それぞれの項目について1つずつあてはまるものの番号に○印をつけてください。

ア 夜、歩くときの安全さ
イ 生活道路の安全さ
ウ 大雨のときの水はけのよさ
エ 震災や火災に対する安全さ
オ 日当たり・風通し
カ 空気のきれいさ
キ 樹木などの町中の緑
ク 道路や溝、河川などの清潔さ
ケ まちなみの美しさ
コ 散歩したくなる景色・ふんい気
サ まちの静かさ(騒音がないなど)
シ 交通マナーのよさ
 (不法な路上駐車をしないなど)
ス あなたが住んでいる住宅自体の住みごこち
セ 通勤の便利さ
ソ 子どもの通園・通学の便利さ
タ 医者にかかるときの便利さ
チ バスなどの日常交通の便利さ
ツ 日常の買物の便利さ
テ 市役所、支所、出張所へ行くときの便利さ
ト 地元の会合に利用できる施設
ナ 地域コミュニティのまとまりのよさ
ニ 総合的に考えてあなたのまわりの環境

集計の方法

 各項目の満足度をはかる指標として、次のように得点を与えて加重平均し、100点満点の評価点を算出しました。
「十分満足している」 = 100点
「まあ満足している」 = 75点
「どちらともいえない」 = 50点
「すこし不満である」 = 25点
「非常に不満である」 = 0点

堺区域

区域の概況 人口 152,207人 世帯数 63,246世帯 面積 23.58平方キロメートル (2000年1月1日現在)

  •  堺区域は、市域の北西部に位置し、区域の北部は大和川を隔てて大阪市に接しています。区域内は、都心及びその周辺の市街地と、臨海部の工業地などからなっています。
  •  区域の大部分は平坦地形で、北端に大和川が流れ、西側は大阪湾に面しています。大阪湾に面する地先は埋立地となっています。
  •  区域の人口は、全区域のなかでも最も早い時期から減少傾向にありましたが、減少の勢いは鈍化してきています。また、全区域のなかで最も高齢化がすすんでいます。
  •  仁徳陵をはじめとする百舌鳥古墳群や、中世、海外交易の要衝として栄えた環濠都市の名残りをとどめる内川・土居川、社寺など豊富な歴史的・文化的遺産を有しています。
  •  区域には、南海本線、南海高野線、JR阪和線などの鉄軌道が通り、阪神高速道路堺線・湾岸線、国道26号・310号などの幹線道路が整備されていますが、通勤時間帯を中心に、都心に直結する幹線道路では交通渋滞が発生しています。また、大和川左岸において、阪神高速道路大和川線の整備がすすめられています。
  •  区域のほぼ中心部、堺東駅から堺駅周辺は都心にあたり、市役所をはじめ官公庁施設や商店街、百貨店、ホテルなどが集積し、商業・業務地区が形成されています。しかし、人口の減少や商業立地の郊外化などによって、かつてのにぎわいが失われており、活力の低下がすすんでいることから、都心の活性化に向けてさまざまな取り組みをすすめています。
  •  区域の大部分は都市基盤整備がすすんでいますが、老朽住宅などが密集した地区など、一部では防災や生活環境などの面から課題のある地区もみられます。
  •  都心を取り巻く市街地の北部には、比較的規模の大きな工場や、自転車、刃物などの伝統産業も立地していますが、近年、これら工業地への集合住宅などの立地がすすみ、工場と住宅などが混在している地区もみられます。区域の南部には、住宅を中心に、商店、工場などが集積しています。
  •  臨海部には、重化学工業などの製造業が集積していますが、近年の産業構造の転換などにより大規模な低・未利用地が発生しており、臨海新都心の形成など土地利用の転換が計画されています。
  •  区域の北部には、規模は小さいものの農地が点在しており、軟弱野菜などの栽培が行われています。
  •  区域内には出島漁港があり、3つの漁業協同組合において漁業が行われています。また、出島漁港には地域産物展示販売施設が開設されており、市民とのふれあいの場を提供しています。

市民意識調査からみた生活環境の満足度

 市役所などへ行くときの便利さ、通勤の便利さ、日常交通の便利さなどの利便性に関する項目は、全般的に全市平均を上回っています。
 一方、空気のきれいさ、散歩したくなる雰囲気、まちの静かさなどの快適性に関する項目は、全般的に全市平均を下回っています。
 総合的にみた環境の評価は、全市平均をわずかに下回っています。

堺区域の市民意識調査からみた生活環境の満足度のグラフ

特色ある生活圏づくりの基礎となる地域整備の方向

地域整備の主な課題

○良好な住環境と多様性のある都市型住宅地の形成
○歴史・文化遺産を活かした魅力ある都市環境づくり
○都市中枢機能や交流機能が集積する都心・臨海新都心の形成
○生活環境と調和した工業生産環境の整備や、先端技術産業の集積

  •  都心やその周辺地域においては、優良な都市型住宅の供給や都市的魅力のある居住環境の整備をすすめ、都心居住を誘導するとともに、老朽住宅等密集地区や住工混在地区などの改善をすすめ、快適で利便性の高い都市型住宅地を形成します。
  •  豊富な文化財や歴史的なまちなみなどを活かして、文化の香り高い都市景観を創出します。また、都心や臨海部、百舌鳥古墳群周辺などにおいて、緑の空間や快適な水辺環境を整備し、歴史文化資源と水、緑とのネットワークづくりをすすめるとともに、大和川スーパー堤防の整備にあわせてうるおいのある水辺空間を整備します。
  •  都心においては、行政、商業・業務機能など堺都市圏の都市中枢機能が集積し、にぎわいのある都市拠点を形成します。また、国際的な交流機能や高次の都市機能が集積する臨海新都心の形成をはかります。さらに、阪神高速道路大和川線の整備とあわせて周辺地域の整備をすすめます。
  •  内陸部の工業地においては、生産環境と生活環境の調和をはかり、工場と住宅などが共存できる環境整備に努めます。臨海部の工業地においては、既存産業の構造転換を促進するとともに、低・未利用地などを活用して新たな成長産業の立地を誘導します。
  •  市街地内に点在する農地については、都市のなかの貴重な空間として、防災、景観、自然環境資源など複合的な視点から活用します。

中区域

区域の概況 人口 119,473人 世帯数 40,729世帯 面積 18.08平方キロメートル (2000年1月1日現在)

  •  中区域は、市域の中央部、都心部からつながる市街地と泉北ニュータウンの間に位置しています。区域内は、北部の市街地と南部の農地、西部の内陸工業地などからなっています。
  •  区域の大部分はゆるやかな丘陵地形で、北西部に向かって、石津川水系の陶器川、伊勢路川などが流れています。また、菰池や原池など多くのため池も散在し、田園風景も広がっています。
  •  区域の人口は、近年、増加傾向にありましたが、その勢いは緩やかになってきています。また、高齢化率は、全市平均に比べ低くなっています。
  •  行基が築いたといわれる土塔をはじめ、須恵器の窯跡や地域に伝わる伝統行事などの歴史的・文化的遺産を有しているほか、緞通の製造技術が現在に伝えられ、敷物の製造が行われています。また、区域の北東部には、大阪府立大学が立地しており、市民の生涯学習活動の場などとしても利用されています。
  •  区域には泉北高速鉄道が通り、区域内の駅は深井駅のみとなっています。幹線道路は、松原泉大津線、近畿自動車道をはじめ、東西方向、南北方向ともおおむね整備されています。
  •  深井駅周辺には、支所、教育文化センターなどの公共施設、大型量販店などの商業施設、金融機関などの集積がみられます。
  •  区域の北部や深井駅周辺は、土地区画整理事業による住宅地、公的住宅団地、小規模開発による住宅地など、住宅を中心とした市街地が形成されています。市街化調整区域が多く残る区域の南部においては、良好な田園空間が広がっています。
  •  区域の西部に位置する工業地においては、晒や染色などの伝統産業などが立地しています。また、区域の東部においては、工場と住宅などが混在している地区がみられます。
  •  区域の中南部の農業振興地域では優良農地が多く、軟弱野菜などの栽培を中心とした都市型農業が営まれていますが、松原泉大津線の沿道などでは、沿道型施設などの立地がすすんでいます。

市民意識調査からみた生活環境の満足度

 通勤の便利さ、通園・通学の便利さ、日常交通の便利さなどの利便性に関する項目は、全般的に全市平均を下回っているほか、散歩したくなる雰囲気、生活道路の安全さ、まちなみの美しさなども全市平均を大きく下回っています。
 総合的にみた環境の評価は、全市平均を下回っています。

中区域の市民意識調査からみた生活環境の満足度のグラフ

特色ある生活圏づくりの基礎となる地域整備の方向

地域整備の主な課題

○田園風景と調和した住宅地の形成
○水・緑とふれあい、学術・文化に親しむ都市環境づくり
○市域中心部の生活拠点づくり(深井駅周辺)
○市街地と調和した農・工業環境の保全・整備

  •  都市基盤が整っていない住宅地の改善や集落地などの住環境の向上をはかるとともに、市街化区域内農地などにおいて、自然環境資源や田園風景との調和をはかりながら、新たな住宅市街地を整備し、定住魅力のある住宅地を形成します。
  •  農地や公園などの緑の空間や、菰池などのため池、河川などの水辺環境を保全・整備し、水と緑に親しむうるおいのある空間づくりをすすめるとともに、土塔遺跡や旧街道などの歴史文化資源を活かしたまちづくりに取り組みます。また、大学施設の地域への開放や学生の地域コミュニティへの参加を促進し、大学と一体となったまちづくりをすすめます。
  •  地域生活拠点の深井駅周辺においては、生活ニーズに対応した商業・サービス施設などの集積をはかります。また、松原泉大津線をはじめ幹線道路沿道などにおいては、農業環境など周辺の土地利用との調和をはかりながら、地域特性に応じた都市基盤を整備し、商業・サービス施設や流通施設などを誘導します。
  •  工業地においては、周辺の土地利用との調和をはかりながら生産環境の充実に努め、工場と住宅などが共存できる環境整備に努めます。
  •  農業振興地域などにおいては、優良農地の保全や農業生産基盤の充実をはかります。また、市街地に囲まれた地区や松原泉大津線、近畿自動車道周辺などの農地については、市街地形成と調和をはかりながら生産環境の保全に努めます。

東区域

区域の概況 人口 88,735人 世帯数 32,828世帯 面積 10.44平方キロメートル (2000年1月1日現在)

  •  東区域は、市域の中央東端に位置し、区域の東部は美原町に、南部は大阪狭山市に接しています。区域内は、南海高野線沿線を中心とした市街地、農地などからなっています。
  •  区域の大部分はゆるやかな丘陵地形で、東部には西除川が大和川に向かって流れています。
  •  区域の人口は、全区域のなかで最も少なく、近年、大きな増減はみられません。また、高齢化率は、全市平均をやや上回っています。
  •  古くは古墳時代に須恵器の生産が盛んな地域でした。後世には、高野山に通じる西高野街道沿いに集落が形成され、一部においては、現在でも旧街道筋の雰囲気が残っています。
  •  区域を南北に南海高野線が通っています。幹線道路については、松原泉大津線などが整備されていますが、区域の中央部では未整備のところもみられます。
  •  南海高野線の白鷺駅、初芝駅、北野田駅の周辺には、商業施設などの集積がみられ、萩原天神駅前には支所が立地しています。なかでも北野田駅周辺には、商店街のほか大型量販店、金融機関などが集積し、区域内だけでなく隣接する都市からも買い物客が訪れています。
  •  区域の大部分は、南海高野線沿線の住宅地で、初芝、大美野の計画的に整備された低層住宅地や公的住宅団地などの住宅地が広がっています。一方、道路などの都市基盤整備が遅れている地区や、無秩序に市街地が形成された地区もみられます。また、早い時期に整備された公的住宅団地は老朽化がすすんでいます。
  •  区域の西部においては、敷物などの伝統産業が立地していますが、住宅などとの用途の混在がみられます。
  •  区域の北部や中央部、南東部の市街化調整区域において都市型農業が営まれていますが、大阪中央環状線や松原泉大津線の沿道などでは、工場や沿道型施設などの立地がすすんでいます。

市民意識調査からみた生活環境の満足度

 空気のきれいさ、まちの静かさは、全市平均を上回っています。
 一方、生活道路の安全さ、散歩したくなる雰囲気、市役所などへ行くときの便利さは、全市平均を下回っています。
 総合的にみた環境の評価は、全市平均と同じ程度となっています。

東区域の市民意識調査からみた生活環境の満足度のグラフ

特色ある生活圏づくりの基礎となる地域整備の方向

地域整備の主な課題

○都市基盤の整った、緑豊かな近郊住宅地の形成
○緑とオープンスペースに恵まれた都市環境づくり
○市域東部から隣接都市に及ぶ生活・交流拠点づくり(北野田駅周辺)
○市街地と調和した農業環境の保全

  •  低層住宅地などの良好な住環境を維持、向上します。また、都市基盤が整っていない住宅地や老朽化がすすむ公的住宅団地の改善をはかるとともに、集落地の住環境を向上し、緑に恵まれた近郊住宅地を形成します。
  •  農地や公園などの緑の空間や、西除川などの河川、ため池などの水辺環境を保全・整備するとともに、旧街道などの歴史文化資源を活用して、うるおいのある空間づくりをすすめます。
  •  地域生活拠点の北野田駅及び萩原天神駅周辺においては、生活ニーズに対応した商業・サービス施設などの集積をはかります。なかでも北野田駅周辺においては、大阪狭山市や美原町など隣接する都市に及ぶ生活圏の核として、都市基盤の整備をすすめ、日常生活に必要な機能や文化機能の整備・充実をはかります。また、主な鉄道駅周辺や幹線道路沿道においては、周辺の土地利用との調和をはかりながら、地域特性に応じた都市基盤を整備し、商業施設や流通施設などの立地を誘導します。
  •  工場と住宅などが混在している地区においては、周辺の土地利用との調和をはかりながら、生産環境の維持や工場と住宅などが共存できる環境整備に努めます。
  •  市街化調整区域などの農地においては、優良農地の保全や農業生産基盤の充実をはかります。また、鉄道駅や松原泉大津線の周辺などの農地については、市街地形成と調和をはかりながら生産環境の保全に努めます。

西区域

区域の概況 人口 129,567人 世帯数 48,735世帯 面積 28.40平方キロメートル (2000年1月1日現在)

  •  西区域は、市域の西部に位置し、区域の南西部は、高石市と和泉市に接しています。区域内は、臨海部の工業地、市街地、内陸工業地、農地などからなっています。
  •  区域の大部分は平坦地形で、南部から北部にかけて石津川が流れ、西側は大阪湾に面しています。大阪湾に面する地先は埋立地となっています。
  •  区域の人口は、ゆるやかな減少傾向にあります。また、高齢化率は、全市平均に比べ高くなっています。
  •  古くは、四ッ池遺跡にみられるように縄文時代から弥生時代に集落が形成され、履中陵や大鳥神社、家原寺などの歴史的・文化的遺産を有しています。
  •  区域には、南海本線、JR阪和線などの鉄軌道が通り、阪神高速道路湾岸線、国道26号、常磐浜寺線などの幹線道路が整備されています。
  •  区域の中央部の鳳駅周辺には、支所、文化会館などの公共施設や商店街、大型ショッピングセンター、金融機関などが集積し、区域内だけでなく隣接する都市からも買い物客が訪れています。
  •  浜寺や上野芝周辺などにみられる良好な低層住宅地や公的住宅団地など多様な住宅地が広がっています。一方、道路などの都市基盤整備が遅れている地区や、老朽住宅などが密集した地区も残されています。
  •  内陸工業地では比較的規模の大きな工場が立地していますが、工場と住宅などが混在している地区もみられます。
  •  臨海部には、重化学工業などの製造業が集積していますが、近年の産業構造の転換などにより一部では低・未利用地が発生しており、新たな成長分野の産業の立地などを促進しています。堺第7-3区の産業廃棄物埋立処分地では、一部が「みなと堺グリーン広場」として暫定利用されています。
  •  区域の北部では、軟弱野菜の栽培などが行われているほか、南部の農業振興地域などにおいても農業が営まれています。
  •  区域内には石津漁港があり、一つの漁業協同組合において漁業が行われています。

市民意識調査からみた生活環境の満足度

 町中の緑、空気のきれいさ、散歩したくなる雰囲気、市役所などへ行くときの便利さは、全市平均を大きく下回っています。
 その他の項目は、全市平均と同じ程度か、わずかに下回っています。
 総合的にみた環境の評価は、全市平均をわずかに下回っています。

西区域の市民意識調査からみた生活環境の満足度のグラフ

特色ある生活圏づくりの基礎となる地域整備の方向

地域整備の主な課題

○安全で利便性の高い住宅地の形成
○親水空間を活かした文化的な都市環境づくり
○市域西部から隣接都市に及ぶ生活・交流拠点づくり(鳳駅周辺)
○活力ある産業集積地の整備

  •  老朽住宅等密集地区の改善や集落地などの住環境の向上をはかるとともに、低層住宅地などの良好な住環境を維持、向上し、産業と調和のとれた、生活利便性が高い住宅地を形成します。
  •  臨海部や石津川水系などにおいて快適な水辺環境を整備するとともに、四ッ池遺跡などの歴史文化資源を活かして、水と緑に親しみ文化とふれあう空間づくりをすすめます。
  •  地域生活拠点の鳳駅周辺においては、高石市など隣接する都市に及ぶ生活圏の核として、都市基盤の整備をすすめ、生活ニーズに対応した商業・サービス施設などの集積をはかります。また、主な鉄道駅周辺や松原泉大津線をはじめ幹線道路沿道などにおいては、周辺の土地利用との調和をはかりながら、地域特性に応じた都市基盤を整備し、商業・業務施設や流通施設などの立地を誘導します。
  •  内陸部の工業地においては、周辺環境と調和をはかりながら、生産環境の充実に努めます。なかでも松原泉大津線沿道などの工業地においては、農業環境などとの調整をはかりながら、地域にふさわしい都市基盤を整備します。また、臨海部の工業地においては、既存産業の構造転換や成長産業の立地を誘導します。
  •  農業振興地域などにおいては、周辺の土地利用との調和をはかりながら、優良農地の保全に努めます。また、松原泉大津線をはじめ幹線道路周辺などの農地については、市街地形成と調和をはかりながら生産環境の保全に努めます。

南区域

区域の概況 人口 163,035人 世帯数 57,500世帯 面積 40.70平方キロメートル (2000年1月1日現在)

  •  南区域は、市域の南端に位置し、区域の西部は和泉市に、東部は大阪狭山市に、東南部は河内長野市に接しています。泉北ニュータウンを中心とした計画的市街地とその周辺の農地・集落地、丘陵地などからなっています。
  •  区域の大部分は丘陵地形で、北部に向かって石津川、和田川などが流れています。また、区域の南部には貴重な自然環境が残され、市民が自然や農業とふれあうことができる「堺・緑のミュージアム」が整備されています。
  •  区域の人口は、全区域のなかで最も多くなっていますが、近年、減少が顕著な区域でもあります。また、高齢化率は、全区域のなかで最も低くなっています。
  •  5世紀頃から須恵器の大生産地で、その窯跡が数多く発見されています。また、国宝の桜井神社拝殿や、無形文化財のこおどりなどの貴重な歴史的・文化的遺産が受け継がれています。
  •  区域の中央部を泉北高速鉄道が通り、泉北ニュータウン内に3つの駅があります。幹線道路については、おおむね整備されています。
  •  泉ヶ丘駅周辺には、百貨店、専門店街、金融機関などの商業・業務施設や公共施設が集積し、区域外や隣接する都市からの来訪者も多くみられます。栂・美木多駅周辺には、大型量販店などの商業施設や、支所、文化会館、警察署などの公共施設が立地しています。光明池駅周辺には、大型ショッピングセンターなどの商業施設や業務施設などが集積しています。また、泉北ニュータウンの各住区には、日常生活に密着した商業・サービス施設などが立地する近隣センターが配置されていますが、近年、空店舗が増加しており、施設の建て替えなども行われています。
  •  昭和40年から新住宅市街地開発事業により整備された泉北ニュータウンは、良好な居住環境が形成されていますが、公的住宅団地をはじめとする施設の老朽化や一部で敷地の細分化などもみられることから、今後とも良好な居住環境の維持、向上をはかっていくことが必要です。また、ニュータウン周辺の市街化調整区域には、農業環境と一体となった集落地が形成されています。
  •  泉北ニュータウン周辺の市街化調整区域は大半が農業振興地域で、生鮮農産物の供給地となっているほか、南部の丘陵地では、酪農や果樹、花きなどの栽培や観光農園などが行われています。
  •  泉北ニュータウンの栂・美木多地区に隣接する敷物団地では、伝統産業の一つである敷物の工場などが立地していますが、近年、商業施設などへの用途転換がすすんでいます。

市民意識調査からみた生活環境の満足度

 町中の緑、散歩したくなる雰囲気などの快適性に関する項目、生活道路の安全さなど安全性に関する項目は、全般的に全市平均を大きく上回っています。
 一方、通勤の便利さ、市役所などへ行くときの便利さなどの利便性に関する項目は、通園・通学の便利さを除き、全市平均を下回っています。
 総合的にみた環境の評価は、全市平均を大きく上回っています。

南区域の市民意識調査からみた生活環境の満足度のグラフ

特色ある生活圏づくりの基礎となる地域整備の方向

地域整備の主な課題

○豊かな緑と一体となった住宅地の維持、向上
○自然環境を生かした文化的な都市環境づくり
○市域南部から隣接都市に及ぶ生活・交流拠点づくり(泉ヶ丘駅周辺)
○良好な営農環境の保全

  •  計画的に整備された泉北ニュータウンについては、公園や緑地と一体となった良好な住環境を維持、向上するとともに、公的住宅団地をはじめする施設の老朽化対策をすすめます。また、田園風景を活かしながら集落地の住環境を向上し、緑豊かな住宅地を形成します。
  •  南部丘陵に残された自然環境の保全と活用をすすめるとともに、農地や公園、河川などと歴史文化資源とのネットワークづくりをすすめ、豊かな自然と文化に親しむ場づくりに取り組みます。
  •  地域生活拠点の泉北高速鉄道の各駅周辺においては、和泉市や大阪狭山市など隣接する都市に及ぶ生活圏の核として、効果的な機能分担に配慮しつつ、生活ニーズに対応した商業・サービス施設や業務施設などの集積をすすめます。また、日常の生活利便を支える近隣センター機能の維持、向上に努めます。
  •  近畿自動車道堺インターチェンジ周辺などにおいては、広域的な交通利便性を活かした複合的な産業機能を誘導します。
  •  農業振興地域においては、優良農地の保全や農業生産基盤の充実に努めます。なかでも南部丘陵においては、良好な営農環境を保全し、市民が農や自然にふれあう場としても活用します。

北区域

区域の概況 人口 142,970人 世帯数 55,963世帯 面積 15.59平方キロメートル (2000年1月1日現在)

  •  北区域は、市域の北東部に位置し、区域の北部は大和川を隔てて大阪市に、東部は松原市に接しています。区域内は、市街地、東部の内陸工業地や農地などからなっています。
  •  区域の大部分は平坦地形で、北端の大和川に向かって、西除川、狭間川、光竜寺川などが流れています。
  •  区域の人口は、昭和50年代以降、減少傾向にありましたが、近年では、地下鉄御堂筋線の沿線を中心に増加がみられ、全般的に横ばいから微増傾向に転じています。また、高齢化率は、全市平均と同じ程度となっています。
  •  日本最古の国道といわれる竹内街道や、ニサンザイ古墳をはじめ多くの古墳などの歴史的・文化的遺産を有し、百舌鳥八幡宮のふとん太鼓などの伝統行事も地域に受け継がれています。
  •  南海高野線によって堺及び大阪の都心に、JR阪和線、地下鉄御堂筋線によって大阪の都心に直結しているほか、大阪中央環状線、常磐浜寺線などの幹線道路が整備されています。また、大和川左岸において、阪神高速道路大和川線の整備がすすめられています。
  •  主な鉄道駅の周辺などでは、商業施設や業務施設が立地しているほか、地下鉄御堂筋線の延伸にともない、その沿線では市街地の整備がすすめられています。なかでも、新都心として位置づけられる中百舌鳥駅周辺では、南大阪地域地場産業振興センター、堺商工会議所会館が立地しているほか、土地区画整理事業による基盤整備がすすめられており、新都心としての機能集積をはかっています。
  •  区域の大部分は住宅系市街地で、新金岡地区をはじめ公的住宅団地が多く、土地区画整理事業などによる良好な住宅地もみられます。一方、昭和30年代に整備された公的住宅団地の老朽化や、老朽住宅などが密集した地区もみられます。
  •  区域の東部の農業振興地域などにおいて農業が営まれていますが、大阪中央環状線の沿道などでは、工場や沿道型施設の立地がみられます。

市民意識調査からみた生活環境の満足度

 通勤の便利さ、日常交通の便利さ、市役所などへ行くときの便利さなどの利便性に関する項目は、全般的に全市平均を上回っています。
 一方、交通マナー、空気のきれいさなどの快適性に関する項目は、全般的に全市平均を下回っています。
 総合的にみた環境の評価は、全市平均と同じ程度となっています。

北区域の市民意識調査からみた生活環境の満足度のグラフ

特色ある生活圏づくりの基礎となる地域整備の方向

地域整備の主な課題

○利便性が高く、良好な住環境の都市型住宅地の形成
○歴史や文化を活かしたうるおいのある都市環境づくり
○中百舌鳥新都心における高次の都市的諸機能の集積
○市街地と調和した農・工業環境の保全・整備

  •  老朽化がすすむ公的住宅団地などの改善をはかるとともに、地域特性に応じた多様で良質な住宅を整備・供給し、さまざまな居住ニーズに対応した都市型住宅地を形成します。
  •  公園、農地などの緑の空間や河川、ため池などの水辺環境を保全・整備し、自然環境資源と古墳や旧街道などのネットワークづくりをすすめます。また、大和川スーパー堤防の整備とあわせてうるおいのある水辺空間を整備します。
  •  中百舌鳥新都心及び地下鉄御堂筋線の沿線においては、南大阪地域を中心とする広域的な拠点として、産業、文化、学術などさまざまな分野の交流の場づくりや、商業・業務機能などの集積をすすめます。また、南海高野線の主な駅周辺や幹線道路沿道などにおいては、生活ニーズに対応した商業・サービス施設や流通施設などの集積をすすめます。さらに、阪神高速道路大和川線の整備とあわせて周辺地域の整備をすすめます。
  •  工業地においては、周辺の土地利用との調和をはかりながら生産環境の充実に努め、工場と住宅などが共存できる環境整備に努めます。なかでも大阪中央環状線沿道の工業地においては、農業環境などとの調整をはかりながら、新たな工場や流通施設の立地を誘導します。
  •  大阪中央環状線周辺などにおいては、市街地形成と調和をはかりながら、優良農地の保全に努めます。

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