産業振興局
更新日:2025年6月12日
産業振興局長 上西 浩
このような考え方で組織を運営します
産業振興局は、地域における経済活動の好循環を促し、税源涵養をはじめ雇用の確保・創出、消費の拡大に寄与するなど、本市の持続的な発展を支える使命を担っています。この使命を達成するため、「堺産業戦略」や「堺市農業振興ビジョン」に基づく取組を推進します。
産業振興においては、「堺産業戦略」の中期ビジョン実現に向けた戦略の5本柱「1.事業環境を整備し地域経済を底上げする」、「2.社会課題の解決と持続的成長を両立する」、「3.歴史ある産業を守り、広げ、新たな価値を生み出す」、「4.市内外から知恵を集めイノベーションを創出する」、「5.時代に対応した雇用により地域経済基盤を支える」を中心とした施策を推進し、「堺産業戦略」のKPIの達成をめざして各施策が相乗効果を発揮できるように取り組みます。また、令和7年度は、「堺産業戦略」の計画期間の最終年度でもあり、引き続き産業基盤の強化による本市経済の持続的な発展を図るため、上位計画となる新たな堺市基本計画、現戦略の取組の成果や課題を踏まえ次期戦略の策定に取り組みます。
また、農業振興については、「堺のめぐみ」の認知度向上等の堺産農産物の地域内利用・販売を促進する施策や、オーガニックビレッジ宣言に基づく環境に配慮した農業の推進に取り組むなど、地産地消の推進を基軸として、都市と農が共存し、市民全体で共感する豊かな都市農業の実現をめざします。
さらに、大阪・関西万博開催を本市経済活性化の好機と捉え、万博会場内外で本市の伝統産業や企業の技術力等、本市産業のポテンシャルを積極的に発信し、交流を創出することにより、未来を担う人材の育成や新たな技術・サービス、ビジネスの創出等、本市産業の持続的な成長・発展につながる万博のレガシーを築きます。
これらの施策や取組を着実に実行することにより、「堺市基本計画2025」が示す都市像「未来を創るイノベーティブ都市」の実現及び本市の将来にわたる持続的な発展に寄与します。
このように行財政・構造改革に取り組みます
○働き方改革の推進・業務効率化による時間外勤務の縮減
「堺市職員ワーク・ライフ・バランス計画」に基づく働き方改革の推進に加え、業務の効率化や生産性の向上に取り組むことで時間外勤務を縮減し、人件費を抑制します。
○外部資金の積極的な獲得
産業振興局の有する企業等とのネットワークを活かし、ふるさと納税の返礼品の多様化や企業版ふるさと納税制度の活用を市内企業等に積極的に働きかけるなど、外部からの財源確保に取り組みます。
このように適正な事務執行の確保に向けて取り組みます
「不祥事根絶に向けた職員行動方針」や「内部統制制度」に基づく取組の実践と改善を繰り返し、規律性の高い組織風土を醸成し、適正な事務執行と不祥事等を未然に防ぐ組織をめざします。
○ハラスメントを許さない職場環境の形成
研修等によりハラスメントを許さない意識の徹底を図ることはもとより、外郭団体も含め庁内外のハラスメント相談窓口の周知をはじめ悩みを相談しやすい環境を整えるなど、職員が安心して働くことができる職場環境の形成に取り組みます。
○ヒューマンエラーの排除による未然防止・再発防止
内部統制の取組と連携し、過去に発生した事務処理誤りの共有・各事務の点検と、同様の誤りが生じないよう、未然防止の強化に取り組みます。とりわけ、個人情報の重要性や管理の手法等について、改めて組織全体で認識を深め、ヒューマンエラーを防止するなど適正な事務執行を確保します。
○情報共有が徹底される職場環境
管理職が率先し、役職や立場を超えて活発にコミュニケーションを取ることができる風通しの良い職場環境の形成に努めることで、情報共有の徹底を図ります。また、組織内で発生した事務処理の不備の原因・対応策を後任者へ確実に引き継ぎ、再発を防止します。
今年度は特に以下のことについて重点的に取り組みます
本市産業政策の方向性を示す堺産業戦略(令和4年2月策定)について、令和7年度末に計画期間が満了することから、社会・経済情勢等の時代の変化を的確にとらえ、地域経済及び市内企業が直面する課題に適切に対応するため、現戦略を見直し、次期戦略として改定します。
イノベーション創出拠点として活気があふれる中百舌鳥エリアを実現するため、民間企業・大学・支援機関・住民・行政等の多様な主体に対して、S-Cube内の交流・共創拠点cha-shitsuや各支援機関等が提供する様々なプログラムの活用を促し、交流を端緒に共創へと昇華させることで社会課題解決や新たな価値を生み出す取組の創出を図ります。
あわせてメディア等を活用し、中百舌鳥発のイノベーション創出事例やポテンシャルを発信し、中百舌鳥エリアの認知度を高めることにより、市内外からイノベーターや支援者、社会ニーズとシーズを誘引します。
また大阪公立大学に設置するコーディネーターとの連携のもと、大学の研究等と市内企業のコラボレーションによる新たなビジネスやプロジェクトを創出します。
さらにイノベーション創出に取り組む事業者の立地支援を強化し、中百舌鳥を中心にスタートアップ・ベンチャー企業の集積や、スタートアップ等のニーズに応じたオフィスの整備を促進します。
「イノベーション投資促進条例」に基づく企業誘致や投資促進を基軸に、研究開発機能や成長産業分野、特定重要物資・技術に関する投資、脱炭素社会の実現に貢献する革新的技術等の投資、都市拠点を強化する投資を促進します。
あわせて、エネルギー・物価高騰対策として、中小企業者の労働生産性を向上させる設備投資の促進等に向けた施策を実施します。
また、大阪府や近隣市と連携し、臨海部のコンビナートにおけるカーボンニュートラル実現に向けた取組を推進します。
さらに、企業投資の更なる促進に向け、庁内関連部局等とも連携し、産業用地の確保につながる土地利用の検討等の取組を進めます。
中小企業の生産性及び付加価値の向上を促進するため、デジタルツールの導入やデジタル人材の育成に対する支援を実施します。
また、「DX」の中でも独力での実践が難しい新規事業の創出やビジネス変革の実現をめざし、中小企業だけでなく支援機関も巻き込んだワークショップや伴走支援を実施します。
さらに、市内企業が自社のデジタル化・DXの進捗状況を把握できる診断ツール「堺DX診断」を通じて顕在化した課題について、解決につながる支援を市内支援機関等と連携しプッシュ型で実施することで、広く市内企業にデジタル化・DXへの機運醸成を図るなど、地域ぐるみで市内企業のDXを推進します。
「道具を愛することは、くらしを愛するということ。"日々のくらしを愛する"」をコンセプトに、令和3年度に立ち上げた新ブランド「sakai kitchen〈堺キッチン〉」により、伝統産品やその魅力を引き立てともに輝く逸品をブランド認定し、万博会場や首都圏等での販売やプロモーションを行い、堺の伝統産業及び伝統産品の魅力について、様々なメディアを通じて国内外に広く発信することにより、ブランド力の向上に取り組みます。
堺伝匠館においては、管理運営業務を担う民間事業者による万博を契機とした誘客等の取組を通じ、堺伝匠館を拠点とした伝統産業の更なる振興や情報発信を進めます。
また、伝統産業事業者等との意見交換や情報収集等を通じて、今後の伝統産業の継承並びに持続的な発展に向けた取組を進めます。
地域の住民やコミュニティのニーズに応えるため、商店街等が主体的に取り組む地域活性化に資する各種ソフト事業や、地域の住民の利便性、快適性、安全性の向上に資する共同施設維持管理事業等を支援し、市内商店街の活性化を促進します。
また、地域に根差した商店街等の持続的な発展に繋げるべく、国や大阪府等の関係機関と連携しながら、変革意欲のある商店街等の事業推進体制強化や魅力向上に向けた後押しを行います。
あわせて商店街への誘客促進事業等、万博を機に商店街等が積極的に実施する地域商業の活性化促進に資する取組を支援します。
今年度は、市内主要商業地の現状や市民の消費行動等を把握するため、堺商工会議所と共に商圏実態調査を実施します。
さらに中長期的な取組として、商店街等がそれぞれ今後の将来像や方向性を主体的に検討し、その実現に向けた取組・活動を支援します。
生産年齢人口の減少に伴う人材不足等の雇用情勢の推移を踏まえ、働く意欲のある女性、若年者、シニア、障害者、外国人等の多様な人材がその能力を発揮し活躍できるよう、求職者への支援や企業の雇用維持、人材の確保・定着を後押しします。
さかいJOBステーション等の就職支援施設において、就職相談、求人企業情報の提供、求職者と企業の交流会等を実施し、求職者に寄り添った支援に取り組みます。
特に女性活躍等の多様な人材の活躍に向け、潜在求職者の掘り起こし等の取組に加え、「キャリアナビさかい」において、意欲的に求職活動ができていない女性や希望せず非正規で働かれている方に対し、就職相談を行い、適切な職業理解・キャリアデザインを支援します。あわせて、市内事業所に対し、女性就労等に向けた意識啓発や短時間就労等の求人開拓を行うことで、求職者と市内事業所とのマッチングを行います。
また、シニアの雇用促進に向け、シニア求職者向けセミナーやシニア人材の採用を検討する企業向けセミナー、合同企業説明会の開催等、働く意欲があり、自らの能力や経験を活かしたいシニア人材の就職支援を行います。
さらに、物価高騰・人手不足の中、企業のデジタル化等による生産性向上は喫緊の課題であることから、求職者のデジタルスキル向上に向けた講座を新たに開講し、資格取得・就職に向けた支援を行います。
地域に根ざした都市農業を振興するため、地産地消の推進を基本姿勢として、堺産農産物の魅力発信や地域内利用の促進、環境に配慮した農業の推進に取り組みます。
「堺のめぐみ」では、昨年度から強化したSNS等による広報活動のほか、飲食店や加工業者等、市内食品関連事業者における堺産農産物の利用促進や、店頭での「堺のめぐみ」の表示等を進めることで、「堺のめぐみ」の認知度の向上を通じて地産地消のPRに努めます。また、堺市基本計画2025の目標年度であることから、KPI「市内で採れた食材を食べていると答えた人の割合」の達成を意識した取組を進めます。
特に、市内で最大の農業関連イベントである堺市農業祭が今年で第50回を迎えることから、記念大会にふさわしい内容となるよう関係団体と協議し、本市農業を中心としながら、市内伝統産業をはじめ関連産業等も含めた魅力の充実を図ります。
また、地域内資源である牛ふん堆肥を活用し、化学肥料に過度に頼らず、環境に配慮した農業を推進する「オーガニックビレッジ」の取組では、継続して行った実証実験で得られたデータをもとに水稲栽培指針の骨子を作成します。あわせて本取組の情報発信のほか、収穫した米である「堺のひかり」の利用機会の創出を進めることにより、将来の持続可能で地域に根差した都市農業の実現につなげます。
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このページの作成担当
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