庁議議事要旨 平成27年4月28日
更新日:2015年4月30日
案件1 堺市マスタープランのさらなる推進に向けて~平成23年度から平成25年度の3年間の振り返り~
・市長公室長 案件説明
建築都市局長
平成23年3月に堺市マスタープランが策定されたあと、国の政策では集約型のまちづくりを進めるため、平成26年8月に都市再生特別措置法の一部改正が施行された。また、今年5月には空家等対策の推進に関する特別措置法が完全施行される。この2つの法律が制定された背景には、人口減少や高齢化があり、これらに対する自治体の認識と対応が求められている。堺市マスタープランの一部改訂にあたっても、資料に記載されているように、「人口減少社会・超高齢社会の到来」という点が大きなポイントで、このことについては、しっかりと議論する必要がある。
技監
今の意見に補足する。都市再生特別措置法の一部改正を受けて、現在、高齢者の急増が顕著な大都市においても居住者の生活を支えることができるよう、政令市でもコンパクトシティ化に取り組むところが出てきている。もう1つ、空家等対策の推進に関する特別措置法に関しては、各自治体が何らかの取組を進めていく必要がある。これらはまちづくりを所管する部局としては大きな転換点であると認識している。したがって、地方創生の取組とも関連すると思うが、今後、人口や住戸がどのように推移していくかということをしっかりと調べていく必要がある。企画部とも協力しながら進めていきたい。
市長
マスタープランの3年間の振り返りと現状把握ができるように、資料の本編をよく読み込んでおいてほしい。各局長・区長は、所管する部局だけでなく、全庁的にどういう傾向にあるかということを把握し、所管部局の施策にどのように反映していくかという視点で常に考えてもらいたい。
今、技監から指摘があったように人口動態は非常に気がかりである。それぞれ7つの区においても特色がある。なぜこのように動いているかということを関係部局とともに議論をしていただきたい。人口動態には施策が関係しているかもしれないので、これからどのような施策をしていくか、それぞれがしっかりと自分の考えをまとめてもらいたい。
その他報告事項
総務局長
庁内LANの新機能、庁外アクセス機能の活用について説明する。
庁内LANのグループウェアシステムのリニューアルにより、自宅のパソコンやスマートフォン等から庁内LANにアクセスし、利用できる機能を6月1日から付加する。これまでも電子メールについては庁外から利用できているが、それに加えて、グループスケジュール、インフォメーションや庁内ホームページを庁外から確認できるようになる。ただし、文書管理や財務会計、職員情報などの内部システムについては利用できない。
育児休業等の職員に対しての休暇休業制度や社会保険、福利厚生、自己啓発などニーズが高い情報専用ページに集約して掲載し、ワンストップの情報提供を考えている。これまではメールや郵便で個別に情報提供していた職場の負担の軽減も図ることができる。あわせて、インフォメーションや庁内ホームページ等を通じて提供している情報が容易に自宅でも確認できるようになり、休業者のキャリアロスが軽減され、休業による不安の軽減や復職に向けた支援もできると考えている。
職員への自己啓発に関する情報の提供として、人材開発課が実施した庁内研修についても庁外から利用できるようにし、市の自己啓発支援情報の提供とともに、自己啓発に活用してもらいたいと考えている。これは休業者だけでなく、そのほかの職員についても利用できるようにと考えている。
今後は、庁内LANに外部からアクセスが可能になることで、各局においてもタブレットやスマートフォンといった情報端末を用いて、現場や出先で情報提供や事務処理を行うことができるようになる。これにより、市民サービスの向上、効率化に繋がる活用も考えられる。今後、各局とその効果やセキュリティの確保など、この活用について検討を行っていきたい。
また、庁内LANを活用したWeb会議の導入、タブレットを用いたペーパーレスでの会議も可能になる。将来的には、テレワークやモバイルワークの導入も検討、研究していきたいと考えている。こういった情報インフラ基盤について課題や仕事の在り方について検討、検証していきたいと考えている。説明は以上である。
上下水道局長
非常にいいシステムだと思う。職員の自己啓発における情報提供であるが、庁内のeラーニングが利用できない理由は、費用の面か、それとも制限アクセスの面か。
総務局長
今までのeラーニングについては、外部の業者との契約があるため、フリーにアクセスすることができない。これに代わるものとして、現在は別の会社と契約をし、育児休業者が申し込んだときは自宅からその会社のシステムに直接アクセスしてeラーニングをするという制度を今年度から設けている。内容については、地方自治法、地方公務員法の法律関係について、自宅で受講することができる。いまご指摘があった庁内のeラーニングをフリーに利用できるようにしたいという考えはあるが、経費の関係もあるため、今後検討していく。
市長
この会議もいずれはペーパーレスでしないといけない。パソコンやタブレットなどの情報端末を使っての会議は民間では当たり前にやっている。海外と結ぶテレビ会議などもやっている。本市は、ペーパーレスの取組、会議のIT化が遅れていると思うので、そのあたりは進めていかなければならない。
中條副市長
各区長には、毎週、区で行われている行事や地域での活動を市長に報告してもらっているが、それ以外にも地域での突発的な話、緊急の話があれば、すぐに報告・連絡をしてもらいたいと伝えている。
これは他の局も同様で、そのようなことがあれば早急に連絡するようにお願いしたい。 それから、今年度から、区教育・健全育成会議、区民評議会が始まり、堺市の都市内分権の充実を図る制度が始まっている。各区役所間の情報共有、連携強化をするように伝えたが、本庁など、各事業課で地元からの緊急事項や要望があれば、各区とも情報共有していただきたい。
事業課から連絡を受けた区長は、自治会関係であれば、その情報の背景や現状を的確に把握し報告してもらいたい。堺市役所全体が情報を迅速に、かつ的確に共有する体制を整えていくということを部下にも伝えてもらいたい。今年度はこの点について、特に強化していきたい。
田村副市長
まさに報告・連絡・相談のことであり大事なことである。直接の所管でなくても、関連する副市長にも報告はしてもらいたい。書面での報告はメモにもなるし、手間もかからずスピード感があるので活用してほしい。また、横の連絡もするようにお願いしたい。
市長
職員と打ち合わせをしている際に「広域自治体と基礎自治体の両方の機能を併せ持つ政令市である堺市」という表現があったが、私が普段から言っているのは、広域自治体と基礎自治体の役割分担をしていくということだ。この表現だと堺市は広域自治体の機能も持っているかのように捉えられかねない。恒常的に二重行政があるということになってしまう。よく新聞でも政令市は都道府県と同じ、あるいはそれ並みの権限を持っているなどと書かれているが、私は政令市と都道府県の役割は違っていて、住民に身近な権限は、都道府県ではなく政令市にあるべきだと言っているのであって、本来、都道府県が担うべき広域自治体の権限まで政令市にあるべきとは言っていない。政令市はあくまで基礎自治体であって、都道府県の権限のうち、住民に身近なサービスを提供する権限を移譲されているのである。政令市である堺市は、広域自治体機能は有していない。その辺りをこの際きちんと整理し、職員にも再度理解してもらいたい。
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