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庁議議事要旨 平成26年10月28日

更新日:2014年10月30日

案件1 社会保障・税番号制度(マイナンバー制度)への対応について

・総務局長 案件説明

田村副市長
 今後、市民に対して、マイナンバー制度導入のメリットを分かりやすく説明していかなければならないと思う。そのための説明内容の整理などもしてもらいたい。

総務局長
 市民の中には、個人情報の漏えいやプライバシー侵害への懸念を持つ方もおられると思う。今後、マイナンバー制度がどう使われるのか、どう便利になるのかについて市民に説明していく必要があると考えているので、今後、その点についても留意し、準備を進めていきたい。

市長
 本市でも31課64事務が現時点で対象となっているが、この制度により事務の効率化とともに、市民の利便性が高まる。例えば、今まで申請する際に所得証明や住民票の添付が必要であった場合でも、マイナンバー制度が導入されれば添付が不要となる場合もある。このように住民にとっても利便性が高まることを理解してもらわないといけない。
 システム改修など初期投資はある程度必要となるが、長期的に見てメリットがあるということを、市民の皆さんに理解いただくためにも、我々自身がマイナンバー制度のメリットを十分に理解して事務を進めていかなければならない。
 もちろん、個人情報の保護は前提となるので、その点にも最大限留意するとともに、関係局が協力して制度導入に向けて取り組んでもらいたい。

案件2 「(仮称)自由都市堺文化芸術まちづくり条例」の制定について

・文化観光局長 案件説明

市長
 先日、大小路界隈『夢』倶楽部主催の「おたび寄席」に行ってきた。これまで40年で480回も開催されているとのことで、講談や落語などの古典芸能を継承していただいており、私は堺の文化芸術の一つと言って良いのではないかと思う。
 堺東でも「利休寄席」が開催されているが、このように市民の皆さんが古典芸能を、しっかりと大切にし後世に残していくということが、この条例の趣旨の一つでもある。
 ソフト面がやはり大事であり、市民がこぞって、これからも堺らしい文化芸術を伸ばすということを、この条例で宣言している。
 もちろん、市民会館のオープンに向けても、この条例の趣旨に沿って、ソフトを充実していかなければならない。
 市民会館では、交響曲やバレエ、オペラなどが催されると思うが、堺らしい古典芸能も発表する機会を設けなければならない。
 大阪で発展した文楽なんかも、堺はしっかりと守っていきたいと思っている。

田村副市長
 文楽と言えば、堺にゆかりの有名な太夫が過去ずっと輩出されており、堺は文楽と縁が深いと聞いている。

その他報告事項

上下水道局次長
 三宝下水処理場の下水再生水を活用した新たな取り組みを民間事業者と連携して実施することになったので報告する。
 これまでも三宝下水処理場では、堺浜地区に下水再生水を送っているが、新たに鉄砲町のダイセル跡地に開発されるイオンモールに再生水を送り、イオンモールで空調や給湯の熱源として利用するほか、その先の七道駅からはじまる内川のせせらぎの水源として使うという、熱源と水源という異なる二つの目的に再生水を複合利用する取組み。
 具体的な再生水の流れは、三宝処理場からイオンモールまで、再生水送水管をひき、イオンモールの中で下水再生水を取り出しイオンの中で熱利用し、またその水を再生水送水管に戻し、さらにそれを七道駅から始まるせせらぎ水路まで送る。
 再生水の熱利用については、再生水の特徴である水温が、夏場には空気より冷たく、冬場には温かいという年間を通じて比較的変動が少ない点を利用して、これを冷暖房熱に使うもの。
 これにより、通常冷暖房に使っている都市ガスや商業電力をより節約することができ、省エネルギーや地球温暖化対策に効果がある。
 イオンモールの中では、給湯熱源、空調熱源として2段階に熱を活用するカスケード利用を行う。
 その後、建設局が管理する内川せせらぎに送水し、安定的な水量を確保することにより、より親しみやすいせせらぎを作るというようなことも期待しているところ。
 今回の取組みにより、堺が全国初になることが2点ある。一つはイオンの中で熱源をカスケード利用すること、もう一つは、再生水の熱を使った後にせせらぎの水源として使うという複合利用。
 今後のスケジュールは、来月工事着手し、イオンモールの開業予定である平成28年3月に向けて、整備を進めていく。

建設局長
 内川のせせらぎについて補足するが、現在、七道駅前から下流の神明橋までの間に2メートル幅の水路と、遊歩道、植栽帯などを設けて、市民の方に親水空間として利用いただいている。
 せせらぎには、現在は雨水を流して循環させているが、蒸発散で減るたびに、水道水を補給しているという状況であったが、再生水を流すことにより水量を安定的に確保することができるようになる。
 再生水の水質については、既にほかの施設においても人が手を触れるような利用もされており、かつ国の基準も満たしていることから、問題はない。
 また、河川ならびに海に対して影響がないことも検証している。
 合わせて、再生水は高度処理をしており、高度処理水というのは水中に含まれている酸素量が多いので、生物の環境も良くなると考えている。
 加えて、決まった量が常に流れるので蚊など虫の発生も抑えられ、環境改善にも繋がる。このようなことから、より市民に親しんでもらえるのではないかと考えている。しっかりと上下水道局と連携を取り、この事業を進めていきたい。
 また、仁徳陵内川水環境再生プランの中にも、内川に下水再生水を流すということを謳っており、その計画にも合致している。

田村副市長
 現在、堺100年の計として取り組んでいる環濠のまちづくりの第一歩となる事業なので、その点も踏まえてPRをしてもらいたい。
 また、全国初となる点が2つあるので、その点も上手にPRしてもらいたい。

上下水道局次長
 三宝下水処理場で、全国初の新たな取組みができないかをいつも考えている。今までも日本最大規模の膜分離活性汚泥法(MBR)による処理など、いろいろやってきた。
 今回の取組みについては、堺の環濠再生の第一歩というキーワードも絡めてPRに努めていきたい。
 また、市長が行政のみで事業を行うのではなく、民間などとの連携により実施できる方法を考えるよう言われているが、今回の取組みはイオンモールとの連携により、イニシャルコスト・ランニングコストについてイオンに協力いただく形になるので、その点も踏まえてPRしていきたい。

市長
 仁徳天皇陵古墳の水質改善の問題についても、今後の世界遺産登録に向けての大きな課題になると思われることから、そのあたりもしっかりと研究してもらいたい。

建設局長
 今年度から、市長公室や環境局などの関係部局が集まり、仁徳天皇陵古墳の水質改善に向けての議論を行っているので、今後とも進めていきたい。

文化観光局長
 イオンモールにとっては、再生水を熱利用することにより、空調の経費が下がるのか。

上下水道局次長
 空調の経費は下がるが、再生水の利用料を堺市に支払うので、とんとんになると考えている。ただ、環境保全ということをPRできるメリットはあると思われる。

建設局長
 七道からのせせらぎに流す水源について、河川部局だけが下水の高度処理水を活用するということになると、相当の費用を下水道事業会計に支出することになるが、今回は、その費用の大半を熱源として利用するイオンが負担することになるので、市の一般会計としての負担は、かなり抑えられることになる。

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