庁議議事要旨 平成24年10月9日
更新日:2012年12月19日
その他報告事項
文化観光局長
平成26年度末の開設を目指す文化観光拠点について、基本設計及び展示設計を取りまとめた。また、民間事業者が整備する来訪者サービス施設の募集要項を公表した。この3点について報告する。
1点目として、基本設計について建築都市局と設計を推進し、取りまとめたところ。
機能構成であるが、観光案内施設、千利休・茶の湯関連施設、与謝野晶子顕彰施設を一体とした、堺観光ネットワークの中心拠点として、まちの賑わいと都市活力の向上に寄与する施設とする。敷地面積が約4,500平方メートル、延床面積が約3,500平方メートルであり、鉄筋コンクリート造、一部鉄骨造の3階建である。
建物外観としては、「家形(いえがた)」や「土壁」といった、伝統的な形態や素材で構成しながら、透明度の高いガラスを採用し、内部の賑わいを外部から感じることができる新しいデザインとし、「伝統」と「新しさ」を取り入れることで、堺らしさを表現している。敷地全体を緑で囲み、茶庭については、都市の中に設けた山里を意味する「市中の山居」をテーマとしている。
施設構成としては、1階はフェニックス通りに面して観光案内展示室を配置し、中央部が千利休展示室。また、千利休屋敷跡を背景に感じながら、実際にお茶を楽しむことができる立礼席や茶室、千利休が造った茶室で、唯一現存する「待庵」の復元茶室を配置している。2階には、多目的に利用できる講座室や図書・情報スペース、与謝野晶子展示室と企画展示室を配置しており、屋上階には、津波などの災害時に備え、緊急時の避難スペースを確保する計画である。
2点目として、展示設計について報告する。
展示設計のコンセプトとしては、単に紹介するだけでなく触発する展示とし、「堺SWITCH(スイッチ)」をキーワードに、堺の新しい魅力や価値を見出し、新たな堺ブランドの創造に繋げたい。
観光案内展示室では、旧市街地をはじめ、堺市全域の観光案内地図、堺の誇る偉大な先人やゆかりの地の紹介、伝統工芸ガイダンスなど、堺観光の基本情報を提供し、来館者のまち歩き観光を促進する。
千利休展示室では、中近世の堺の国際交易マップや住吉祭礼図屏風のデジタル再現、千利休の美を象徴する茶室の変遷や茶道具と茶事、千利休と武将との関わりなどを映し出すシアターなど、千利休と茶の湯文化を紹介するとともに、中世・堺の国際的な繁栄を伝えるスペースとしたい。
与謝野晶子展示室では、生家である駿河屋の外観や帳場、夫・鉄幹との関わりや多くの作品など、業績やメッセージ、生き方を伝えるとともに、与謝野晶子の生誕の地として、全国のゆかりの地や人々を結び、晶子顕彰のネットワークの中心となる施設としたい。
企画展示室では、千利休や与謝野晶子の他、堺の歴史文化などに関連するさまざまな展示を検討していく。
平成24年度中に、建築及び展示の実施設計を完了させ、平成25年度から、建設工事と展示制作に着手したい。
3点目として、来訪者サービス施設の募集要項について説明する。
事業者募集にあたっては、今年6月に、事業の実施方針案を公表し、事業者へのヒアリンングを実施した。その結果を踏まえて、10月1日に募集要項を公表した。
来訪者サービス施設の内容としては、団体観光客が利用できる80席以上の飲食と、堺の土産物の販売機能の整備などを求め、公共施設と調和した意匠や外観の建物とするよう条件付けをしている。事業手法としては、20年以上50年未満の事業用定期借地権としている。
今回の事業者募集は、公募型プロポーザル方式。より多くの事業者に文化観光拠点や堺観光全体への貢献度について競い合っていただき、コンセプトにふさわしい施設を整備、管理運営する事業者の選定を行いたい。
民間事業者による来訪者サービス施設については、平成24年度内に事業者選定を行い、平成25年度から、設計・建設工事を行う予定。
平成26年度末の施設全体の開設に向けて、事業を推進してまいりたい。
募集要項の説明会に来るなど、関心を示している事業者が複数あるところである。
市長
「堺SWITCH」というのはアルファベットで記載しても読めない。必ず「スイッチ」と読み仮名を付けるなどしてもらいたい。
産業振興局長
来訪者サービス施設に堺の土産物を販売する機能を求めるということだが、伝統産業会館との機能の棲み分けについて、ウィンウィンの関係になるようなコンセプトにしないといけない。今後よく調整させてもらいたい。
文化観光局長
現在、伝統産業会館は、非常に来客者数が増えてきている。文化観光拠点における物販機能については、利休や晶子の関連グッズの販売と伝統産業会館に誘導するようなサテライト的な役割を担うことを考えている。伝統産業品について、あれだけの品数を揃えている所は他に無い。上手く連携していきたい。
市長
「伝統産業品を買いたい」という方については、見本のようなものを文化観光拠点に置き、そこから伝統産業会館に行って、「もう少し詳しく見たい」「性能の良いのを買いたい」と思ってもらえるようにして、「堺に来て美味しいものを食べたい」「美味しいお菓子を買いたい」という方については、文化観光拠点で満足いただけるように特化してはどうかと思っている。産業振興局とよく調整して考えてもらいたい。
田村副市長
千利休が実際に使用していたものがあれば、三千家でお茶を習っている方が、「ここに来たい」と思ってもらえるのではないか。千利休が使用していた道具等は展示できるのか。
文化観光局長
堺市が現在所蔵しているものは非常に少ない。千利休にまつわるようなものは、様々な所からお借りしたいと思っている。千利休の屋敷跡を感じながら、お茶をいただいてもらうことと、「待庵」の復元というのが一つの売りになる。
環境局長
この夏の節電の取組み結果について報告する。
夏の電力不足に対応するため、7月から9月までの間、省エネ・節電に取り組んだところ。
目標の1つとして、市役所の各施設において平成22年度比で総電力使用量の20%以上の削減という目標を掲げた。結果については、市役所本庁舎、各区役所、上下水道局本庁舎合わせて18.9%の削減。ほぼ目標に近い結果となった。
また、本庁舎について、使用最大電力の平成22年度比15%以上の削減という目標については、全ての日で達成することができた。
今年度新たに取り組んだランチタイムシフトについては、本庁舎の結果では、昼休みの消灯等を電力需要が厳しくなる午後1時台にシフトしたことによって、一定の節電効果が確認できた。また、電力需要がピークを迎える午後1時から4時台の使用電力については平成22年度比で平均20%削減することができた。
これについては、「ランチタイムシフト」に合わせて、ピーク時のOA機器の使用を控える「ミーティングタイム」の実施による効果も一定出せたものと考えている。
また、「家族でお出かけ節電キャンペーン」の実施により、博物館や文化館、市営プール、日本庭園などを無料・割引することで、前年と比べて来場者数が増加した。特に日本庭園については、前年比で5割増加。多くの市民が公共施設を利用していただくきっかけにもなった。
市民、事業者の協力もあり、危惧されていた電力需給の逼迫による計画停電を実施することなく節電期間を乗り切ることができた。今後も可能な範囲で引き続き省エネ・節電に取り組むので、協力をお願いしたい。
教育次長(管理担当)
「家族でお出かけ節電キャンペーン」について、市内全図書館でも多くのイベント等を実施した結果、入館者数が平成23年度と比べて3割増加した。
健康福祉局長
市立斎場(火葬場併設)を所管しているのだが、関西電力に計画停電区域から外すよう申入れできないか。
葬儀の参列のため、遠方から来られる親族の方もおられる。人生最後の式なので、配慮いただけないかと思っている。
市長
そうであれば、市内にあるすべての民間の斎場について同じことが議論になるのではないか。市立の斎場だけ計画停電の対象外にするのかという議論になる。そういうことも考慮して判断しないといけない。市の施設だけの話ではない。
芳賀副市長
昨年度からの取組みで、ノー残業デーを水曜日、金曜日の2日にした。節電のためだけではなく、経費の削減や業務の効率化、ワークライフバランスの実現を目的として、年間通して実施しているもの。以後も徹底して取り組んでほしい。
市長
10月28日(日曜)から11月2日(金曜)の日程で、議長とインドネシア共和国とシンガポール共和国に出張をする予定。
インドネシアでは、世界遺産(ボロブドゥール遺跡)や、古い街並みの残るジョグジャカルタの市街地を視察する予定。また、教育文化省の副大臣やジョグジャカルタ特別州知事(ハメンクーブウォノ10世陛下)ともお会いする予定。
堺をしっかりとPRするとともに、今後の堺とインドネシアとの結び付きをさらに強化していきたい。
シンガポールでは、開発の進むベイエリアなどを訪問し、今や観光大国と言われるシンガポールの観光への取組みを視察する。
また、現地で開催されている日本食の見本市「Oishii(おいしい)JAPAN 」にも堺刃物の企業5社が出展する予定ということで、商品のPRなどもさせていただきたいと考えている。
私が不在の間は、副市長ともよく相談のうえ業務を進めてもらいたい。
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