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事業所紹介 三洋金属熱錬工業株式会社(「堺優良従業員・堺技能功労者表彰」制度活用企業)

更新日:2016年4月6日

 堺市と堺商工会議所では、市内事業所等で働く優秀な従業員や功労ある技能者を顕彰するため、「堺優良従業員・堺技能功労者表彰」を共催で実施しています。
今回は、従業員のモチベーション向上等のため、堺優良従業員表彰(産業ルネサンス部門等)を活用されている「三洋金属熱錬工業株式会社」を訪問しました。

事業所及び活動概要

  • 取材先

三洋金属熱錬工業株式会社(設立 昭和36年)

  • 所在地

堺市美原区今井348-1

  • 代表者

代表取締役 葛村 安弘

  • 事業内容

自動車部品などに使用する鋼材の熱処理

  • 従業員数

81人(平成27年12月31日現在)

自動車部品の鋼材を熱処理する会社

 弊社はダイネツ商事株式会社と株式会社ダイネツからなるダイネツグループの一員です。ダイネツ商事株式会社では鋼板の販売と加工、株式会社ダイネツでは産業工作機械などの製造、そして弊社は自動車部品の熱処理を行います。
 熱処理には、焼き入れ・焼きなまし・焼きならし・真空焼き入れなど様々な種類があり、目的に応じて、素材の強度を高めたり柔軟性を上げたりします。扱うのは自動車部品なので、ひとつにつき1、2キロの重さですが、毎月万単位の個数が入ってくるので、工場はフル稼働です。また、自動車メーカーも近年は増産傾向にあるので、その需要に迅速に応えられるよう、平成28年1月から、岐阜県可児市の新工場が稼働しました。

社内をグループ分けし、QC活動で切磋琢磨

 ダイネツグループではQC(クオリティコントロール:品質管理)活動を積極的に行っています。特に弊社では、品質管理のみならず、熱処理の効率化やコスト削減なども活動範囲にとりいれ、各部署内で5、6人のグループに分け、グループごとにQC活動テーマを設けています。
 この活動は、品質向上やコスト削減のためであるのはもちろんですが、人材育成の一環としても実施しています。グループ活動とすることで、若手やベテランの相互啓発の効果があります。従業員あっての会社なので、人材の育成は経営の重要事項だと考えています。
 活動の進捗状況は毎月報告し、半年に一度社内での発表大会を行います。さらに年末にはグループ会社全体での発表大会を行います。審査委員長の私をはじめ、各社の役員10人で採点し、1位のグループには三万円の賞金が。加えて、アイデア賞や、発表が上手だったグループに贈られるスピーカー賞などの副賞も用意しています。

 ちなみに、QC活動は製造部門だけではなく、営業部門でも取り組んでいます。お客様に喜んでいただくためのマーケティング方法を考える等、内容は様々です。今年は堺市産業振興センターの協力もあり、マナー研修を行いました。勉強会だけでは客観的な成果がわかりにくいですが、マナー検定に挑戦し、2級の合格者が多数誕生しました。
 これらの活動により、各人のスキルが向上し、それが業績につながっています。
 そのため会社が利益を出したときは、特別報償制度として、従業員に利益を還元できる仕組みも作っています。

第三者からの評価が、社員の新たな意欲向上に

 弊社には、黄綬褒章1人、なにわの名工5人、現代の名工2人と、表彰者が多く在籍しています。堺優良従業員表彰の産業ルネサンス部門で、これまでに3人の表彰者を輩出できたことも自慢ですね。
 我々の業界の設備は、鉄を数百度まで上げるような環境下で、ほぼ毎日稼働しているので、故障する確率も高く、およそ2年で部品交換になる状況が珍しくありません。いかに故障箇所を減らして生産性を高めるか、あるいは故障箇所を自分たちで手当てできるようにするかといったことを日々考え改善していくことが非常に重要です。
 産業ルネサンス表彰は、新商品・新サービスの開発、生産・環境分野での技術開発など、独創的なアイデアや新手法の考案に対しての表彰なので、業務効率の向上やコストダウンが求められる製造業の会社には、ぴったりの制度なのです。
 例えば、30%の省エネを評価され、ある社員が産業ルネサンス表彰を受けました。会社は設備投資を行いましたが、その社員のもともとのアイデアや実行力がなければ、会社側は30%も省エネができる事実を見過ごしたままだったでしょう。
 このような従業員の功績を、堺市や堺商工会議所という第三者が適切に評価してくれることは、社内評価とは違ったモチベーション向上を生み出します。従業員にとって新たな仕事の励みになってくれればと思い、堺優良従業員表彰制度を活用しています。
 堺市はものづくりの町ですが、一方で近隣に東大阪市というライバルが存在します。尼崎、西淀川の地域も含めると、国内需要の何割かを占める、大きなライバル地域です。 その地域に負けないためにも、従業員のモチベーション向上は肝心なのです。

会社を家族と考え、まとまりを作る

 従業員に対する会社からの感謝を形にしたものが、福利厚生だと考えます。弊社では慰安旅行をはじめ、クリスマス会や、年によっては家族旅行等への補助金制度を実施しています。
 慰安旅行は、社員全員が参加できるようにしています。特に印象深いのは鈴鹿サーキットへの旅行。私の趣味がゴーカートなので、みんなにもカートを体験してもらおうと企画しました。免許証を持たない人や、運転が苦手な人にはカートの研修を受けてもらい、万全の準備を整えてから、男女関係なく全員参加のレースをしました。最初は経験者の私がダントツで優勝したのですが、業種柄、車好きな人間が多いので、あっという間に逆転されました。みんな上達が早いんですよ。
 クリスマスパーティーは、2年に1度開催します。貸切のパーティー会場に従業員の家族も呼び、楽団も雇って、子どもたちにプレゼントを渡したりします。私もサンタクロースのコスプレをしたり、タキシードを着てステージで踊ったりと、社長である私が率先して盛り上げます。2年ごとの開催なので、クリスマスパーティが無い年はケーキを社員それぞれにプレゼントします。「家族で楽しいクリスマスを過ごしてください」とのメッセージ付きで。毎月の給与明細にもメッセージを寄せているのですが、会社から労いの一言があると、社内のまとまりが強くなるのではないかと思います。
 毎年の実施ではありませんが、家族旅行や食事会への補助金も設けています。「結婚して十数年、一度も旅行しなかったけれど、この制度のおかげで久しぶりに出かけました」との声を聞いたときは嬉しかったですね。
 このように、会社が一致団結できる取組で「良い」と思えるものがあれば、今後も積極的に採用していきます。

人材評価は上辺だけでなく本質から判断する

 私は趣味で絵を描いていて、堺市の絵画展にも応募するのですが、なかなか入選しませんでした。そこで絵の師匠に相談すると、「審査員は1作品に多くの時間を割かない。だから、パッと見て驚く絵を描け」と言われました。驚かせる方法は、モチーフや構図など様々ですが、ひとつに色の使い方があります。例えば地面。私は茶色と黒ばかり使用していましたが、師匠曰く、「30分も凝視したら赤や黄も見えてくるだろう」と。その滲み出た色をキャンバスに乗せろと仰るのです。
 この話は、工場運営にも通じます。人を一瞬で判断せずに、じっと見つめることで長所が滲み出てきます。それをどう適材適所に配置するかが大切なんです。人や物をどう動かし、最大限の効果を生み出すかを考えるところが、絵と工場運営の共通項ですね。
 適材適所の考え方は、仕事への評価にも当てはまります。特に技術畑は、売り上げという明確な数値が出る営業畑と違い、正当な評価が難しいといえるでしょう。産業ルネサンス表彰をはじめとした制度は、技術者の評価をしっかりとカバーしてくれます。普段は表に出る機会が少ない部門に、スポットライトを当ててくれる同制度を、今後も活用していきたいと考えています。

このページの作成担当

産業振興局 産業戦略部 雇用推進課

電話番号:072-228-7404

ファクス:072-228-8816

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