成人の受動喫煙による健康影響
更新日:2017年7月7日
たばこの健康影響について、「喫煙と健康」喫煙の健康影響に関する検討会報告書でまとめられています。
喫煙に起因する年間死亡数は、世界では能動喫煙によって約500万人、受動喫煙によって約60万人と報告されています。日本人の年間死亡者は、能動喫煙によって約13万人、受動喫煙によって約1万5千人(肺がん、虚血性心疾患、及び脳卒中による死亡)と推計されています。
たばこと疾患等との因果関係の判定結果(受動喫煙による健康影響)
たばこの健康影響について、疫学研究などの科学的知見を系統的にレビューし、一致性、強固性、時間的前後関係、生物学的な機序、量反応関係、禁煙後のリスク減少の有無などを総合的に吟味したうえで、たばこと疾患等との因果関係(その要因を変化させることで当該疾患の発生を減らすか、遅らせることができること)を判定しています。
- レベル1 科学的証拠は、因果関係を推定するのに十分である。
- レベル2 科学的証拠は、因果関係を示唆しているが十分ではない。
- レベル3 科学的証拠は、因果関係の有無を推定するのに不十分である。
- レベル4 科学的証拠は、因果関係がないことを示唆している。
がん |
因果関係の判定 |
---|---|
肺がん | レベル1(十分) |
鼻腔・副鼻腔がん |
レベル2(示唆的) |
乳がん |
レベル2(示唆的) |
循環器 | 因果関係の判定 |
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虚血性心疾患 | レベル1(十分) |
脳卒中 | レベル1(十分) |
呼吸器への急性影響 |
因果関係の判定 |
---|---|
臭気・鼻への刺激感 | レベル1(十分) |
急性呼吸器症状(喘息患者・健常者) |
レベル2(示唆的) |
急性の呼吸機能低下(喘息患者) |
レベル2(示唆的) |
慢性呼吸器疾患 | 因果関係の判定 |
---|---|
慢性呼吸器症状 | レベル2(示唆的) |
呼吸機能低下 | レベル2(示唆的) |
喘息の発症・コントロール悪化 | レベル2(示唆的) |
慢性閉塞性肺疾患(COPD) | レベル2(示唆的) |
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