北村古塁(陶器城跡)
更新日:2022年12月16日
指定区分
堺市指定史跡
説明
北村古塁(陶器城跡)は、室町時代から江戸時代の城館跡です。文政元~二年(1818~1819)の城郭図面集『和泉国城館跡絵図』におさめられる「大鳥郡陶器荘北村古塁之図」(おおとりぐんとうきのしょうきたむらこるいのず)によれば、堀と土塁を巡らせた2つの曲輪(くるわ)が「本丸跡」を対角に挟む構造が見て取れます。なかでも「本丸跡」や土塁の一部は現存することが知られています。正平七年(文和元年、1352)六月付の軍忠状(ぐんちゅうじょう)には「陶器城」がみえ、その比定地の候補の一つとされてきました。
平成30~令和2年度にかけて現地測量や発掘調査を実施した結果、15世紀に堀と土塁を備えた曲輪が設けられ、15世紀以降に「本丸跡」が築かれたことがわかりました。また、18世紀には土塁が拡張され、堀は再掘削された後に埋め戻されたことも分かりました。
発掘調査では北村古塁(陶器城跡)の遺構が地上と地下に良好に残っていることを確認することができ、さらに絵図に描かれた規模と形状が一致することが判明したことは極めて貴重で、地域史の一端を物語る遺跡として非常に価値が高いといえます。
※ 内部には入れませんが、東陶器公園からフェンス越しに見学することができます。
北村古塁(陶器城跡)「本丸跡」と堀跡(南から)
「大鳥郡陶器荘北村古塁之図」 (『和泉国城館跡絵図』所収、大阪歴史博物館蔵)
所在地
堺市中区陶器北659 番の一部、660 番、661 番-2、753 番-2 の一部
面積
2,468平方メートル
時代
室町時代~江戸時代
指定年月日
令和4年12月16日
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