漆塗太鼓形酒筒
更新日:2012年12月19日
指定区分
重要文化財
説明
太鼓形の酒筒は、太鼓樽(たいこだる)とも称され、宴の際に用いられる酒器として用いられました。杉材の一木を刳りぬいて木口に板を張り、頂部に孔をあけて筒形注口を模した蓋を鉄製の懸金具(かけかなぐ)で止めており、胴回りは透漆(すきうるし)を塗って肌理(きめ)を生かし、両端は黒漆、鼓面は黒漆地に朱漆で剣巴文が描かれるなど漆の使い分けも見事です。
胴底部の刻銘によればこの酒筒は、文明5年(1473)、高野山千手院谷にあった四十九院の一坊舎に住む僧行盛により、高野山の山王院(さんのういん)の什器として寄進されたことがわかり、細工師・塗師の名前も記されています。由緒があきらかな酒筒の古例として大変価値が高いものです。
所在地
堺市堺区百舌鳥夕雲(もずせきうん)町2丁 堺市博物館
所有者
堺市
特徴・大きさ
総高 121.0センチメートル・面径 73.4センチメートル・幅 64.0センチメートル
時代
室町時代 文明5年(1473)
指定年月日
昭和61年6月6日
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