絹本著色 行基菩薩十三歳像
更新日:2019年6月13日
指定区分
堺市指定有形文化財
説明
堺で生まれた奈良時代の高僧行基の十三歳のときの姿を描いた画像と伝えられています。行基の画像は老僧姿で右手に数珠、左手に如意(にょい)を執るのが通例です。しかし本画像では十五歳で出家する前の行基の姿が表わされています。
本画像が伝わる華林寺(けいりんじ)は、高野山真言宗の寺院で、清香山と号し、蜂田寺、八田寺とも呼ばれ、薬師如来を本尊としています。『行基菩薩縁起図絵詞』(正智院所蔵)によれば行基十三歳の天武9年(680)、母である蜂田古爾比売(はちたのこにひめ)の実家を寺とし、行基が開創した最初の寺院とされています。
画絹(がけん)や描法(びょうほう)より制作は鎌倉時代後期と考えられ、行基十三歳像としては他に類例がありません。本画像が母方ゆかりの寺院に伝来する点も興味深く、中世行基信仰の具体像を物語る稀少な画像として貴重です。
絹本著色 行基菩薩十三歳像
所在地
奈良国立博物館 寄託
所有者
宗教法人 華林寺
法量
本紙 縦89.0センチメートル×横59.7センチメートル
時代
鎌倉時代
指定年月日
平成31年2月22日
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