GYOKIE’S（ぎょうきーず）

○　堺市博物館・中

侵入者が警備室に行って、中を見るが、誰もいない。
侵入者「警備員は巡回中か……戻ってこないよな。（キョロキョロ周りを見渡す）」
警備室を出ようとしたら、中から男の人の声がかかる。
男の声「何してんねん。」
侵入者「えっ？？」
侵入者M「もしかして警備員か（振り返る）」
そして部屋の中には行基がいた。
侵入者「あー、行基か……ぎゃあーーー」
侵入者は腰を抜かした。
行基「そんな大きい声出したら、警備員来るやろー。」
侵入者「そ、そうですね…あはは…」
行基「そうだろう、まぁ、こっち来て座れよ。そんなとこ座ってたら風邪ひくぞ。」
侵入者「えっ？あ、ありがとうございます。ところで、どうしてこんなとこにいるんですか。」
侵入者M「さっきまで誰もいなかったよな？」
行基「まぁ、こんなとこじゃなんだし、展示室行こーぜ。」
侵入者「は、はい。わかりました。」
侵入者M「ラッキー、ついでに何か盗んでこーかな。」
行基「（移動中）ところでお前、何しに来たんや？」
侵入者「えっ、あっ、え～～と～～？　あっ！夜の散歩に来たんですよ！」
行基「そうかー。あっ！暗いから足もと気を付けろよ。」
侵入者がつまづいてこける。
行基「は～、だから言ったのに、ダサいなー。」
警備員の声「今の音は何だ？せっかく寝てたのに。」　
侵入者「えっ、誰？」
侵入者M「あー、やっぱ来ちゃったか～、警備員」
行基｢おぅ、ハーニワーじゃないか。久しぶりだな。｣
ハーニワー「そうだな。―あっ！　23時間ぐらいかな？」
侵入者がごそごそして何かを盗む。
ハーニワー「あっ！お前、泥棒だろ！」
侵入者「見つかっちまった。」
ハーニワー「けーびいんさーん、どろぼーですよー！」
侵入者「ちっ」
逃げる侵入者。
警備員が駆けつけて、
警備員「待てー」
（高見紗千恵、辻本友希乃、野村幸子　平成26年8月19日　作）