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堺茶の湯まちづくり事業

堺市に連綿と息づく茶の湯文化や取組など

1 堺茶の湯まちづくり条例制定の経緯

堺では、広く茶の湯を楽しむ文化が連綿と受け継がれており、茶の湯は今でも多くの市民の皆様に愛されています。
そのような中で、茶の湯の文化を振興することによる、市民の豊かな心の醸成と都市魅力の向上を目的として、本条例を平成 30 年10月1日から施行しました。
市民の皆様とともに、茶の湯で大切にされている、互いを敬い、思いやりの心があふれるまちをめざしてまいります。

堺おもてなし茶会の予定とこれまでの実施内容等について

堺市では、市民の皆様に茶の湯に親しんでいただくため、各区役所において定期的に「堺おもてなし茶会」を実施しています。これからの予定やこれまでの実施内容については以下をご確認ください。

2 堺で生まれわび茶を大成させた千利休と三千家

(1)千利休

千家茶道の祖であり、わび茶の大成者として知られる千利休(1522-1591)は堺の商家に生まれ、その生涯の大半を堺で過ごしました。名を与四郎、法名を宗易、斎号を抛筌斎と称し、正親町天皇から利休居士号を賜ります。堺の豪商・武野紹鷗に茶の湯を習い、天下人・織田信長や豊臣秀吉の茶頭として仕えました。とりわけ、秀吉には茶頭の筆頭として仕え、禁中茶会や北野大茶湯の開催に尽力し、世に「天下一の茶の湯者」と称されました。
堺市内には、千利休に関係する場所が数多く存在しています。伝千利休屋敷跡のほか、「さかい利晶の杜」では、千利休作の茶室で唯一現存する国宝「待庵」の創建当初の姿を復元した「さかい待庵」、北野大茶会利休四畳半茶室の復元「無一庵」の見学ができます。利休が修行した南宗寺では、境内には千利休ごのみの茶室・実相庵が復元されており、利休忌 (利休の遺徳をしのぶ行事)にちなんだ茶会も催されます。

千利休の肖像画(堺市博物館蔵)

(2)表千家、裏千家、武者小路千家

千利休が大成したわび茶は、利休の系譜をひく表千家、裏千家、武者小路千家により、 茶道として今日に受け継がれています。

3 堺ならではの特色

(1)三千家のお点前をご覧いただける「さかい利晶の杜」

さかい利晶の杜は、平成27年にオープンした堺ゆかりの二人の人物、千利休と与謝野晶子をテーマに、これら堺の特色ある歴史文化を広く発信する文化観光施設です

伝千利休屋敷跡に面するさかい利晶の杜の茶の湯体験施設には、立礼茶席(南海庵)や本格的な茶室(西江軒、風露軒、得知軒、無一庵)が備わります。三千家の先生方が輪番で担当いただいており、茶の湯の世界を気軽に楽しみたいあなたも、本格的な茶の湯を体験したいあなたも、ぜひ茶の湯の世界をご体感ください。

(2)千利休ゆかりの南宗寺での茶会

千利休ゆかりの「南宗寺」において、10月に開催される堺まつりの際には、「表千家」「裏千家」「武者小路千家」の三千家の皆さまによる茶会が実施されています。

(3)環濠都市遺跡から発掘される茶器

室町時代から江戸時代にかけての堺のまちは、堺環濠都市遺跡として土中に埋もれており、特に慶長20年(1615)の大坂夏の陣で被災したまちの跡は今の地表面から 1m前後の深さにおいて、良好な状態で広範囲に残っていることが分かっています。
この遺跡では昭和50年にはじめて調査が実施されて以降、これまでに1,300件を超える調査が行われ、町屋や蔵、道路、濠の跡などが見つかり、自治都市・貿易都市として繁栄していた当時を物語る数多くの土器・陶磁器などが出土しています。
なかでも、武野紹鷗や千利休などの茶人が活躍した堺では、「茶の湯」に関連する陶磁器が多数発見され、大商人から一般の庶民にいたるまで、茶の湯が親しまれていたことがうかがえます。

4 茶道の楽しみ方

(1)茶席を楽しむ

お菓子を食べる

茶席では、お茶とお菓子を同時に食べたり飲んだりすることはありません。 タイミングをみて、お菓子を先に食べます。黒文字(菓子切)を使って、一口大にお菓子切って食べます。

お抹茶を飲む

(5)茶碗を逆に回して、正面をただし、茶碗を机に置きます。

床を楽しむ

茶席で使われている道具や床の飾りつけを見ることを「拝見する」といいます。多くの道具はお茶の点前で使用されます。茶室にある道具は、主催者が決めたその日の茶席のテーマを示していることから、その道具を拝見することが重要な要素の一つとなります。

名称 説明
床の間とも呼ばれ、客が茶室に入った時に、最初に床に飾られている軸(掛け軸)や花入れを拝見します。床の大きさや形、場所は茶室によって異なります。
茶席の道具の中で最も重要とされ、茶会の主題ともいうべきものです。茶席の道具の取り合わせの中心になります。
花入れ

花を入れる容器です。茶の湯ではさまざまな素材・形のものが使われます。例えば銅・焼き物・竹・籠・ふくべなど。亭主は季節の花を生けます。


この動画の中で、さかい利晶の杜での立礼呈茶の様子等が紹介されています (さかい利晶の杜you tubeチャンネルにつながります)

5 茶道の教え、こころ

こちらでは、茶道において重要とされる言葉・教えをご紹介します。

(1)一期一会

「一期」は一生の意味。どんな茶会も二度と繰り返されることのない一生に一度の出会いであるため、真心を尽くすという亭主と客の心構え。「山上宗二記」には、「一期二一度の会ノヨウニ」とあり、江戸時代後期に井伊直弼がその著書「茶湯一会集」のなかで、「一期一会」と表現しました。

(2)和敬清寂


この言葉の文字の中には、すべてのお茶の心がこめられているといわれています。
「和」はお互いに心を開いて仲良くするということです。
「敬」は尊敬の敬で、お互いに敬いあうということです。
「清」は清らかという意味ですが、目に見えるだけの清らかさではなく、心の中も清らかであるということです。
「寂」とはどんな時にも動じない心です。
お茶をいただくとき、またお点前をするときに、重要な教えとなっています。

(3)利休七則

千利休がある弟子から「茶の湯とはどのようなものですか」とたずねられた時に、こう答えましたと云われています。
「茶は服のよきように、炭は湯の沸くように、夏は涼しく冬は暖かに、花は野にある ように、刻限は早めに、降らずとも雨の用意、相客に心せよ」
その言葉を聞いた弟子は「それくらいのことなら私もよく分かっています」と言うと、利休は「もしこれができたら、私はあなたの弟子になりましょう」と言ったと云われています。
どれも当たり前のことのようですが、実際に行うことは簡単ではなく、だからこそしっかりふまえようという思いが伝わります。

茶は服のよきように

「お茶は心をこめて、おいしく点てること」

炭は湯の沸くように

「炭はお湯が沸くように置き」

夏は涼しく、冬は暖かに

「夏はいかにも涼しく、冬はいかにも暖かく風情をつくること」

花は野にあるように

「お茶の席の花はできるだけ自然のままを取り入れること」

刻限は早めに

「時間は限りのある大切なものなので、心にゆとりを持って行動すること」

降らずとも雨の用意

「どんなときにも落ち着いて行動できる心の準備と実際の用意をすること」

相客に心せよ

「互いに相手を思いながら、ひと時を過ごすこと」

このページの作成担当

文化観光局 文化国際部 文化課

電話番号:072-228-7143

ファクス:072-228-8174

〒590-0078 堺市堺区南瓦町3番1号 堺市役所高層館6階

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