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令和5年度第2回都市計画審議会

更新日:2024年2月8日

開催日時

令和5年11月22日(水曜)午前10時00分から

開催場所

堺市役所 本館地下1階 大会議室

出席委員

議題

案件

・会長の選出について
・副会長の選出について
・議第184号 南部大阪都市計画生産緑地地区の変更について(市決定)

報告事項

・堺市立地適正化計画の策定について

資料

会議録

司会(垣内)

 お待たせいたしました。
 定刻になりましたので、ただいまから令和5年度第2回堺市都市計画審議会を開催いたします。
 私、司会させていただきます都市計画課の垣内と申します。どうぞよろしくお願いいたします。
 開会に当たりまして、事務局よりお願いがございます。携帯電話をお持ちの方につきましてはお手数でございますけれども、電源をお切りいただくようよろしくお願いいたします。
 まず、初めに今回新たにご就任いただきました委員といたしまして、学識経験者の波床委員でございますが、波床委員におかれましては、本日は用務のためご欠席されております。
 また、本日、成清委員、橋寺委員、前田委員、三原委員におかれましても、用務のためご欠席する旨のご連絡をいただいております。
 なお、本日ご出席いただいております委員数は、定足数に達しておりますので、ご報告させていただきます。
 また、本審議会の会議は公開することになっております。会議の記録のため、事務局で必要に応じ、写真撮影、録画、録音等をいたしますので、よろしくお願いいたします。
 次に、本日の資料の確認をさせていただきます。
 まず、会議次第でございます。堺市都市計画審議会委員名簿でございます。議案書、議案書資料でございます。あと資料1-1、資料1-2、1-3、1-4でございます。また、説明用パワーポイントの印刷物を併せて配付させていただいております。
 よろしいでしょうか。
 本日は、新たな任期での最初の審議会でございますので、会長と副会長を選出していただきます。会長が決まるまで事務局で座長を指名し、会議を進めていただくということでよろしいでしょうか。

(「異議なし」の声)

司会(垣内)

 ご異議特段ないようでございますので、事務局で座長を指名させていただきます。
 恐れ入りますが、葛村委員に座長をお願いしたいと思います。
 葛村委員、どうぞよろしくお願いいたします。

葛村委員

 ただいま、ご指名いただきました葛村でございます。皆様の協力、よろしくお願いしたいと思います。
 それでは、「会長の選出について」をお諮り致します。
 会長は、政令により、学識経験者の中の委員の中から選出することとなっております。また、堺市都市計画審議会条例第5条の規定により、委員の互選によることになっております。
 会長の選出について、どなたかご意見ございますでしょうか。

加我委員

 会長の推薦でございますが、都市計画をご専門にされ、都市のまちづくりに関わっておられます嘉名委員に、ご苦労おかけしますが引き続きお願いをしたいと思うんですが、いかがでしょうか。

葛村委員

 ほかにご意見はございませんか。

(「異議なし」の声)

葛村委員

 それでは、会長は嘉名委員にお願いすることで、異議がないということでございます。
 ご異議がないようですので、会長は嘉名委員に決定させていただきます。
 これをもちまして、私に与えられました役割を終えましたので、以後の議事進行は、会長にお願いしたいと思います。
 よろしくお願いします。

嘉名会長

 ただいま都市計画審議会の会長を仰せつかりまして、大変光栄に存じております。
 ぜひ引き続き、皆様のご協力をいただきながら進めてまいりたいと思います。よろしくお願いいたします。
 それでは早速ですけども、審議に入りたいと思います。
 議事に入ります。
 本日の議事録の署名委員は、加我委員、それから伊豆丸委員にお願いしたいと思います。よろしくお願いいたします。
 本日は、案件が3つ、それから報告事項が1つでございます。案件の1つ目は、先ほどの会長選出ということで、終了しています。
 2つ目が、「副会長の選出について」ということでございます。お諮りします。
 本件については、堺市都市計画審議会条例第5条の規定により、委員の互選によることとなっておりますが、慣例では、議会選出の委員にご就任いただいているということでございます。
 したがいまして、副会長につきましては、従前どおり、議会選出の委員の中から選出することということで、ご異議ございませんでしょうか。

(「異議なし」の声)

嘉名会長

 ありがとうございます。
 ご異議がないようですので、本審議会の副会長につきましては、議会選出の委員の中から選出することといたします。
 それでは、議会選出の委員の皆様において、ご選考をお願いします。どなたかご意見ございませんでしょうか。
 黒田委員、お願いします。

黒田委員

 会長と同じく、前回に引き続きまして、吉川委員にお願いしたいと思いますが、いかがでしょうか。

嘉名会長

 ただいま黒田委員からご推薦がございましたとおり、吉川委員に副会長にご就任いただくということでいかがでしょうか。

(「異議なし」の声)

嘉名会長

 ご異議がないようですので、吉川委員を本審議会副会長に決定したいと思います。
 それでは、吉川委員、副会長席にご着席をお願いいたします。
 それでは、吉川副会長、ご挨拶を。

吉川副会長

 ただいま皆様方のご推挙によりまして、再び副会長を仰せつかりました。大変に光栄でございまして、皆様方のご協力をよろしくお願いいたします。
 そして、会長に就任されました嘉名会長とともに、その責任をしっかり全うしてまいる覚悟でございますので、どうかよろしくお願いいたします。ありがとうございます。

嘉名会長

 ありがとうございます。
 それでは、案件の3つ目、「議第184号 南部大阪都市計画生産緑地地区の変更について」ということで、理事者の説明を求めたいと思います。

都市計画課長(久保)

 皆様おはようございます。都市計画課長の久保でございます。よろしくお願いいたします。
 それでは、「議第184号 南部大阪都市計画生産緑地地区の変更について」ご説明いたします。
 議案書の2から5ページ、議案書資料の2から53ページでございます。スクリーンも併せてご参照ください。
 生産緑地地区とは、市街化区域内で、公害または災害の防止及び農林漁業と調和した良好な都市環境の形成を図るために、農地等の緑地機能に着目し、計画的に保全する地区でございます。
 今回の変更内容ですが、生産緑地の新規指定と、公共施設等の設置による生産緑地の廃止と、生産緑地法第14条適用による生産緑地の廃止でございます。
 それでは、変更理由ごとにご説明いたします。
 まず、生産緑地の新規指定ですが、「地区の追加」と「地区の区域変更」と「地区の合併による廃止」がございます。
 今回の変更では、地区の追加は4地区、面積は約0.25ヘクタールでございます。
 地区の区域変更は2地区、面積は約0.23ヘクタールの増加となります。
 地区の合併による廃止は1地区、面積は約0.12ヘクタールの減少となります。
 次に、公共施設等の設置による生産緑地の廃止ですが、「地区の廃止」と「地区の区域変更」がございます。
 この変更は、生産緑地内に道路や公園といった公共施設が設置される場合、当該部分の生産緑地の廃止を行うものでございます。
 今回の変更は、保育所の設置と道路の整備に伴うもので、地区の廃止は1地区、面積は約0.11ヘクタールの減少となります。
 地区の区域変更は1地区、面積は約19平方メートルの減少となります。
 次に、生産緑地法第14条適用による生産緑地の廃止ですが、「地区の廃止」と「地区の区域変更」、「地区の分割による追加」がございます。
 生産緑地法第14条適用までの流れですが、生産緑地の指定から30年が経過した場合、又は主たる農業従事者の死亡や病気等で農業従事が不可能となった場合、生産緑地法第10条の規定に基づき、土地の所有者は市長に対し生産緑地の買取りの申出を行うことができます。
 買取りの申出があった土地について、地方公共団体等が買い取らず、かつ、ほかの農業従事者等への斡旋が成立しなかった場合、申出から3カ月が経過すると、生産緑地法第14条の規定に基づき、建築物の新築等や宅地の造成等の行為制限が解除されるものです。
 今回の変更では、「地区の廃止」は20地区、面積は約1.93ヘクタールでございます。
 「地区の区域変更」は27地区、面積は約5.91ヘクタール減少となります。
 また、「地区の分割による追加」は7地区、面積は約1.43ヘクタールでございます。
 今まで説明した変更内容をまとめますと、地区数は、地区の廃止により22地区減少、追加により11地区増加となり、全体で11地区減少し782地区となります。
 面積は、地区の廃止により約2.16ヘクタール減少、区域変更により約5.68ヘクタール減少、追加により約1.68ヘクタール増加となり、全体で約6.16ヘクタール減少し、約135.20ヘクタールとなります。
 なお、都市計画の案の縦覧を10月13日から10月27日に行いましたが、意見書の提出はございませんでした。
 説明は以上です。

嘉名会長

 以上で理事者の説明が終わりました。
 これについてご意見、ご質問ございませんでしょうか。
 よろしいですか。
 大半が特定生産緑地に移行しているということもございまして、案件も少なめということにはなってございます。
 よろしいですか。
 それでは議第184号について、案のとおり可決することにご異議ございませんか。

(「異議なし」の声)

嘉名会長

 はい。議第184号について、案のとおり可決されました。その旨市長に答申いたします。
 それでは、次に報告事項に移りたいと思います。
 報告事項の「堺市立地適正化計画の策定について」、理事者の説明を求めます。

都市計画課長(久保)

 それでは、「堺市立地適正化計画の策定について」ご説明いたします。
 資料1-1、1-2、1-3及び1-4でございます。スクリーンもご参照ください。
 本案件については、これまで3回にわたり、本審議会においてご議論いただいてまいりました。本日は、前回ご報告時のご意見等を踏まえ修正した立地適正化計画の素案について、ご報告いたします。
 それでは、主な修正内容をご説明いたします。資料は1-3です。なお、パワーポイントの中で、資料1-2素案本編の該当箇所のページ数をお示ししておりますので、併せてご確認ください。
 まず、計画の目標年次についてですが、これまでおおむね20年後の都市の姿を展望し2045年度としていましたが、都市計画マスタープランの目標年次と整合を図るため、2040年度に変更しました。
 また、目標年次の修正に伴い、本市の人口の推移に関する文章を修正し、目標年次以降の2050年も視野に入れた本市の将来を意識するよう、堺市基本計画2025に示す本市の将来推計人口も追加しております。
 次に、都市機能誘導区域に関することとして、都心では、現状や将来を見越した都市機能の誘導を図るため、立地が望ましい施設に「隣接駅以遠からも来訪がある商業施設」と「図書館機能を備えた文化施設」を追加。また、都心エリアの中でもそれぞれの市街地環境に応じた機能誘導をしていくよう考え方を追加しています。
 また、前回の本審議会で「光明池駅周辺において、和泉市が都市機能誘導区域を設定しており、1つの駅前拠点を形成する地域として考え方は共有すべきではないか。」とのご意見がございました。
 これにつきましては、泉北ニュータウン建設時の考え方として泉ヶ丘、栂・美木多、光明池の各地区センターへ計画的に図書館が配置されたことを考慮し、光明池の誘導施設に「図書館」を位置付け、駅周辺に都市機能誘導区域を設定しました。併せて栂・美木多の誘導施設にも「図書館」を追加しました。
 また、誘導施設等に関するご意見として、「七道駅周辺において、商業施設など誘導施設とするのはよいと思うが、工場が移転しなければいけないことにならないように、現状を把握しながらやっていただきたい。」とのご意見がございました。
 ご意見を踏まえ、拠点周辺における工業系施設の立地状況を確認し、住工が混在している工業系地域がある津久野、鳳、七道の3駅前拠点の区域図に「当該区域の工業系用途地域においては、地域特性に応じた住工の共存をめざす」を追加しました。
 次に評価指標に関するご意見として、「もっと高い、あるいはもっときめ細かな目標設定がありえるのではないか。」、「誘導施設について、何らかの目標値の設定が考えられないか。」また、「評価指標について、人口の年齢構成も必要ではないか。」とのご意見がございました。
 これらのご意見や目標年次を2040年に修正したことを踏まえ、まず目標値は目標年次である2040年及び中間値として2030年における値に修正し、都市機能誘導に関する評価指標として、「都市機能誘導区域内の立地適正化計画制度に基づく誘導施設の立地数」を追加しました。
 また、それぞれの指標の達成状況を多面的に分析・評価するためのモニタリング項目を設定しました。詳しくは後ほどご説明いたしますが、例えば、「居住誘導区域の人口密度」のモニタリング項目として、「市全域及び各区の人口動態、人口構成、人口密度」などを設定し、質的な変化についても把握することとしました。
 前回の審議会以降の主な修正内容は以上です。
 以上を踏まえた計画の素案全体について、改めてご説明いたします。
 資料は1-1です。まず、計画策定の背景と目的です。
 立地適正化計画は、人口減少下においても持続可能な都市を実現するため、平成26年度に「都市再生特別措置法」の改正により創設された制度で、本市でも、すべての人が暮らしやすい、コンパクトで持続可能な都市構造の形成を実現していくためにこれを策定するものです。
 次に、立地適正化計画の位置付けです。
 立地適正化計画は、市の基本構想や都市計画区域マスタープランに即するとともに、都市計画マスタープランと調和したものでなければならないとされ、都市計画マスタープランの一部とみなされます。
 立地適正化計画の区域は、都市計画区域全体とすることが基本とされ、本市では市全域を立地適正化計画の区域とします。
 目標年次は、都市計画マスタープランを踏まえ、2040年度とします。
 都市計画マスタープランでは、基本理念を「豊かな歴史・文化を活かし、新しい価値を生みだす持続可能な自治都市・堺」とし、これに基づく都市計画の3つのコンセプトを示しています。
 こうした方向性のもと、階層性を持った拠点の形成、拠点を結ぶ交通ネットワークの形成、市街地拡大の抑制と特色を活かした市街地環境の誘導により、集約型都市構造の形成を進めることとしています。
 これらを踏まえ、立地適正化計画における課題と対応の方向性を「拠点の魅力向上」、「若年・子育て世代の定着」、「拠点周辺や公共交通沿線での人口密度の維持」、「災害リスクへの対応」、「公共投資の選択と集中」としており、これらを踏まえ、立地適正化計画の方針を「都市の存在感を高める」、「都市の暮らしの魅力を高める」、「安全で利便性の高い暮らしを維持する」としております。
 続きまして、第4章居住誘導区域についてご説明いたします。
 資料は2ページです。
 居住誘導区域は、人口減少の中にあっても一定エリアにおいて人口密度を維持することにより、生活利便性やコミュニティが持続的に確保されるよう、居住を誘導すべき区域です。
 本計画においては、居住誘導区域の設定方針として、3つの方針を掲げております。
 これらを基に市街化区域において、拠点へのアクセス性に優れる公共交通沿線の徒歩圏の区域や、将来においても人口密度が一定維持される見込みの区域を基本として、拠点の役割や今後の施策の方向性などを踏まえ、居住を誘導すべき区域とします。そこから居住誘導区域に含まない区域を除いたエリアを居住誘導区域としています。
 都市計画運用指針等を踏まえ、まず、災害リスクの高いエリアとして「土砂災害特別警戒区域」と「土砂災害警戒区域」を、また保安林を含む区域も居住誘導区域に含まない区域とします。
 浸水想定区域については、都心エリアなども含めた既成市街地に広範囲に広がっているため、防災指針に示す取組を行うことで居住誘導区域に含めることとします。
 次に、法令により住宅の建築が制限されている工業専用地域については、居住誘導区域に含まない区域とします。
 次に、一定のまとまりのある緑地として、仁徳天皇陵古墳、浜寺公園と大泉緑地を、産業機能の維持・充実を図るエリアとして、中央環状線沿道エリア及び木材団地エリアを、それぞれ居住誘導区域に含まないこととします。
 以上を踏まえて、居住誘導区域はオレンジ色の線で囲まれた範囲となります。
 その中でも本市独自のゾーン分けとして、都心と主要駅を中心とした都市型居住促進ゾーン、低層住居専用地域のゆとり住環境保全ゾーン、その他を周辺市街地ゾーンとします。
 続きまして、第5章誘導施設及び都市機能誘導区域について、ご説明いたします。
 資料は3ページです。
 誘導施設とは、都市の居住者の共同の福祉や利便のために必要な施設で、都市機能誘導区域ごとに位置付けたものです。
 また、都市機能誘導区域とは、原則、居住誘導区域内に設定するもので、都市機能を都市の中心拠点や生活拠点に誘導し集約することにより、これら各種サービスの効率的な提供を図る区域です。
 なお、本計画における都市機能の誘導とは、現在立地している施設の将来的な転出を抑制すること、現在立地している施設の転出を抑制しつつ機能強化すること、現在立地していない新たな機能の導入を指します。
 次に、「都市機能の誘導に関する基本的な考え方」です。
 本市の駅周辺には、様々な圏域をもつ都市機能が集積されている中で、生活に身近な施設は、拠点周辺だけではなく、市内に広く分散し、住まいに近い場所への立地が望まれることから、都心、都市拠点、地域拠点を中心とする駅周辺等には、利用圏域が広い施設を誘導することとしています。
 次に、「拠点周辺へ誘導すべき都市機能」の整理です。
 都市計画マスタープランにおける各拠点の位置付けを示しており、都心や都市拠点、地域拠点、駅前拠点のそれぞれで誘導すべき都市機能と、これらに対応した誘導すべき施設を整理しています。
 次に、誘導施設及び都市機能誘導区域の設定方針についてご説明いたします。
 資料は4ページです。
 本計画においては、主に利用圏域が広い都市機能を備えた施設について、拠点周辺での維持・充実を図るため誘導施設として設定します。
 誘導施設のうち、都市機能誘導区域のみに誘導をめざす「立地適正化計画制度に基づく誘導施設」と、拠点以外での立地も許容しつつ、拠点での維持もしくは充実をめざす「立地が望ましい施設」に分類し位置付けます。
 「立地が望ましい施設」としては、生活に身近な施設や、立地適正化計画制度において誘導施設として想定されない業務施設等についても位置付けます。
 都市機能誘導区域は、広域的な都市機能の集積を図る都心、都市拠点、地域拠点と立地適正化計画制度に基づく誘導施設が立地している駅前拠点に設定します。なお、臨海都市拠点は、居住誘導区域外のため、都市機能誘導区域は設定しません。
 都市機能誘導区域は鉄道駅等からおおむね800メートル圏で、商業系用途地域を基本としつつ、「立地適正化計画制度に基づく誘導施設」の立地状況を踏まえて設定します。
 また、「立地が望ましい施設」を位置付ける区域は、鉄道駅等を中心としたおおむね800メートル圏で法令等により当該施設が立地可能な区域とします。
 次に拠点ごとにご説明します。
 資料は5ページです。始めに「都心」です。
 誘導施設は、保健センター、芸術文化ホール、市役所です。立地が望ましい施設は、隣接駅以遠からも来訪がある商業施設、低層部に交流・滞在空間を備えた商業・業務施設、図書館機能を備えた文化施設、憩い・賑わい・交流の創出に寄与する公共的空間、生活に身近な施設です。
 誘導区域は、堺東駅から堺駅にかけての商業地域と、大道筋沿道の商業地域で図に示す範囲です。また、都市計画マスタープランに示された都心の範囲を「立地が望ましい施設」を位置付ける区域とします。

 次に「泉ヶ丘都市拠点」です。

 誘導施設は、特定機能病院、図書館です。立地が望ましい施設は、隣接駅以遠からも来訪がある商業施設、次世代ヘルスケア関連の事業を行う業務施設、憩い・賑わい・交流の創出に寄与する公共的空間、生活に身近な施設です。
 誘導区域は泉ケ丘駅周辺の商業地域と近畿大学病院の開設予定地を含む図に示す範囲です。
 「中百舌鳥都市拠点」です。
 誘導施設は、ホール機能を備えた産業支援施設やインキュベーション施設を備えた産業支援施設です。立地が望ましい施設は、賑わいと多様な交流を育む拠点を備えた商業・業務施設、憩い・賑わい・交流の創出に寄与する公共的空間、生活に身近な施設です。
 誘導区域は中百舌鳥駅周辺の商業、近隣商業、準工業地域で図に示す範囲です。
 次に「美原都市拠点」です。
 誘導施設は、保健センター、文化会館、図書館、区役所です。立地が望ましい施設として、隣接駅以遠からも来訪がある商業施設、生産施設、物流施設、生活に身近な施設です。
 誘導区域は美原区役所周辺の近隣商業、準工業、第一種住居地域で図に示す範囲です。
 次に地域拠点です。資料は6ページです。
 まず「深井地域拠点」です。
 誘導施設は、保健センター、文化会館、図書館、区役所です。
 地域拠点における立地が望ましい施設は、隣接駅以遠からも来訪がある商業施設、生活に身近な施設です。
 誘導区域は深井駅周辺の商業、近隣商業地域と中文化会館等の敷地を含む図に示す範囲です。
 次に「北野田地域拠点」です。
 誘導施設は、文化会館、図書館です。
 誘導区域は北野田駅周辺の商業、近隣商業地域で図に示す範囲です。
 次に「鳳地域拠点」です。
 誘導施設は、保健センター、文化会館、図書館、区役所です。
 誘導区域は鳳駅周辺の商業、近隣商業地域と西区役所の敷地を含む図に示す範囲です。
 次に「新金岡地域拠点」です。
 誘導施設は、保健センター、図書館、区役所です。
 誘導区域は新金岡駅周辺の近隣商業地域と新金岡地区地区計画の区域を含む図に示す範囲です。
 次に駅前拠点です。資料は7ページです。
 まず「萩原天神駅前拠点」です。
 誘導施設は、保健センター、区役所です。立地が望ましい施設は、生活に身近な施設です。
 誘導区域は萩原天神駅周辺の近隣商業地域と東区役所の敷地を含む図に示す範囲です。
 次に「津久野駅前拠点」です。
 誘導施設は、三次救急医療機関です。立地が望ましい施設は、隣接駅以遠からも来訪がある商業施設、生活に身近な施設です。
 誘導区域は津久野駅周辺の近隣商業地域と堺市立総合医療センターの敷地を含む図に示す範囲です。
 「栂・美木多駅前拠点」です。
 誘導施設は、保健センター、文化会館、図書館、区役所です。立地が望ましい施設は、生活に身近な施設です。
 誘導区域は栂・美木多駅周辺の商業地域で図に示す範囲です。
 次に「光明池駅前拠点」です。
 誘導施設は、図書館です。立地が望ましい施設として、母子医療に関する機能を持つ施設、床面積が1万平方メートルを超える商業施設、生活に身近な施設です。
 誘導区域は光明池駅周辺の商業地域及び南図書館美木多分館を含む図に示す範囲です。なお、隣接する和泉市においても、都市機能誘導区域が設定されています。
 資料は8ページです。
 「七道駅前拠点」、「堺市駅前拠点」、「北花田駅前拠点」です。
 誘導施設は、立地が望ましい施設として、隣接駅以遠からも来訪がある商業施設、生活に身近な施設です。
 続きまして、第6章防災指針についてご説明いたします。
 資料は9ページです。
 防災指針においては、既成市街地の地理的状況も踏まえ、居住誘導区域内の安全性を高めるため、またその他の区域においても災害リスクをできるだけ回避・低減させる防災・減災策を実施していくことを目的に、堺市国土強靭化地域計画、堺市地域防災計画や堺市津波避難計画等との整合を図りつつ、具体的な取組を位置付けています。
 防災指針における都市の将来像は、都市計画マスタープランの「めざすべき都市像」を踏まえ、「安全で安心して暮らせる都市」としています。
 対象とする災害は土砂災害、洪水、内水、高潮、地震、津波とし、それぞれ課題と取組方針を整理し、具体的な取組を示します。
 具体的な取組については、堺市国土強靭化地域計画、堺市地域防災計画、河川整備計画等に基づく取組と連携を図り設定します。
 続きまして、第7章誘導施策について、ご説明いたします。
 資料は10ページです。
 居住誘導及び都市機能誘導に向けて、届出制度の活用、国等による支援措置の活用の検討や本市独自の施策を推進することで効果的な展開を図ります。
 本市独自の誘導施策は、本計画における立地適正化の方針、誘導方針に即した施策の展開を図ります。
 それでは、各誘導施策についてご説明いたします。まず、「本市の存在感向上に向けた堺ならではの拠点の形成」です。
 都心においては、「堺東駅周辺での連続立体交差事業と駅前空間の再編の推進」など5項目を、泉ヶ丘都市拠点においては、「健康・医療・予防分野等に関する研究開発拠点や産業集積拠点の形成」など3項目を、中百舌鳥都市拠点においては、「地域の活力と多様な交流を育むイノベーション創出拠点を形成」など3項目を、美原都市拠点においては、「臨海部より災害リスクの少ない内陸型産業地として、物流、産業機能などを立地誘導」を位置付けます。
 次に、「暮らしの魅力向上に向けた拠点形成と良好な住環境の形成」として、「便利で多様なライフスタイルに対応した拠点の形成」、「地域の特性・居住ニーズに即した良好な住環境形成」、「居住魅力の向上に資する居住誘導区域外における取組」をそれぞれ位置付けます。
 次に、「円滑に移動できる交通環境の形成」として、「公共交通の維持・確保や利用促進、MaaSの導入等新たな技術の活用などによる利用者の利便性向上」など8項目を位置付けます。
 次に、「安全・安心な市街地の形成」については、「防災指針に基づく取組を進める」こととします。
 続きまして、第8章届出制度についてご説明いたします。
 資料は11ページです。
 届出制度は立地適正化計画を公表したときから届出義務が発生し、着手する30日前までに市への届出が必要です。
 居住誘導区域外において事前届出が必要な行為は、「3戸以上の住宅」の開発行為や建築行為等です。
 都市機能誘導区域外において事前届出が必要な行為は、「立地適正化計画制度に基づく誘導施設を有する建築物」の開発行為や建築行為等です。
 また、都市機能誘導区域内では「立地適正化計画制度に基づく誘導施設」を休止又は廃止する場合、届出が必要です。
 続きまして、第9章計画の進行管理について、ご説明いたします。
 本計画に位置付ける施策の有効性を、客観的かつ定量的に評価するための指標と目標値を設定します。
 目標値は目標年次である2040年及び達成状況を確認するための中間値として2030年における値を設定します。また指標の達成状況を多面的に分析・評価するため、主なモニタリング項目を設定します。
 なお、誘導方針4「安全な暮らしを維持する市街地の形成」については、おおむね5年ごとの評価・見直し時に防災指針における具体的な取組の実施状況や、自然災害による被害状況を把握することとします。
 1つ目の評価指標として「居住誘導区域の人口密度」を設定します。
 居住誘導区域においては、将来推計人口から算出した人口密度を上回ることをめざし、目標値は、2030年に1ヘクタール当たり84人、2040年に1ヘクタール当たり78人以上に設定します。
 主なモニタリング項目として「市全域及び各区の人口動態、人口構成、人口密度」、「総人口に対する居住誘導区域の人口の割合」、「居住誘導区域外における住宅の建築行為等の届出件数」を設定します。
 次に「都心、都市拠点における駅の乗降客数」を設定します。
 この乗降客数についても、将来推計人口から算出した数値を上回ることをめざし、目標値はコロナの影響を受ける前の2019年度の乗降客数を現況値とし、2030年度には約97%にあたる1日平均25.7万人、2040年度には約94%にあたる1日平均24.7万人以上に設定します。
 主なモニタリング項目として、「昼夜間人口比率」と「事業所数、従業者数」を設定します。
 次に「都市機能誘導区域内の立地適正化計画制度に基づく誘導施設の立地数」を設定します。
 都市機能誘導区域内における誘導施設の立地数の目標値は、2030年、2040年ともに現状の31件を上回る32件に設定します。
 主なモニタリング項目として、「拠点周辺の生活に身近な都市機能の充足状況」、「都市機能誘導区域外における誘導施設の建築行為等の届出件数」を設定します。
 次に「市全域の公共交通人口カバー率」を設定します。
 拠点へアクセスしやすい環境が持続的に確保される都市の実現に向けて、目標値は2030年、2040年共に現状のカバー率に設定します。
 主なモニタリング項目として、「公共交通利用者数」、「居住誘導区域における公共交通カバー圏の面積割合」を設定します。
 次に計画の進行管理です。
 策定後は、おおむね5年ごとに計画の分析・評価を行い、必要に応じて適切な計画の見直しを行います。
 最後に今後の予定ですが、来年2月に本案件の説明会を市役所で予定しています。その後、3月頃からパブリックコメントを実施した上で、来年7月頃の本審議会では立地適正化計画案について諮問を行いたいと考えております。
 説明は以上です。

嘉名会長

 以上で理事者の説明が終わりました。
 これについてご意見、ご質問はございませんでしょうか。
 西委員お願いします。

西委員

 ありがとうございます。
 特に、都市機能誘導区域についてなんですが、この指標の中でも市全域の公共交通人口カバー率ということで、指標が設定されているわけでありますけれども、例えばこの機能等の集積をするというのは、1つの流れだと思いますけれども、例えば西区の中で言えば、拠点へアクセスしやすいかというと、まだまだアクセスしにくい状況になっている部分があると思います。
 西区で言いますと、鳳にいろいろ集積をしていくわけですが、鳳周辺以外の地域の皆さんにとっては、鳳の施設だというふうに言われています。西区の施設だという認識がまだまだ少ない状況が、率直に申し上げてあります。
 そういった意味では、この拠点にアクセスしやすい環境の形成は非常に大事になってくると思うわけでありますけど、この公共交通カバー率でそれが体現できるのかというのは、非常に疑問があるところかなというふうに思います。
 この公共交通カバー率というのはカバーはされてるんですが、堺東に向かっている、もしくはほかのところに向かっている公共交通も含まれてしまうので、拠点へアクセスしやすいということを、もう少し強調するようにしていただけないかなというふうに思います。
 以上です。

嘉名会長

 ありがとうございます。
 では、理事者から答えがあれば。

都市計画課長(久保)

 ご指摘いただいたように、拠点周辺に集積することと併せて、そこに向かう公共交通のネットワークを充実していくということは、持続可能な都市の形成にあたっては重要なことだと思いますので、今、立地適正化計画と並行して地域公共交通計画というものの策定を進めているところですので、その辺り今ご指摘ありました評価指標を共有するとか、この計画の中でも、一定その整合を図りながら書いていってるところなんですけども、その辺地域公共交通計画との連携等について、計画の中で位置付けできる内容がもう少しあれば、検討させていただきたいと思います。
 以上です。

嘉名会長

 ありがとうございます。
 どうしてもこの9章だけ見てしまうと、市域全域の目標設定になってしまっていて、全部合算していたときの数字が達成してるかどうかみたいな見方をしてるように捉えられますが、実際にはもちろん7章とかに書いてあるような、あるいは地域ごとに書いてあるような地域の、要するに目標像の積み上げとして見てるということなので、ちょっとそこの調整ですよね。ぜひ取り組んでいただければと思います。ありがとうございます。
 ほか、いかがでしょうか。
 葛村委員、お願いします。

葛村委員

 都市機能の集中として、この都心部のことに関してなんですけども、実際、商業地域の中で、先般も私も刃物関係、打刃物とか伝統産業、いろんな関係のヒアリング含めて聞いているわけなんですけど。その中で、やはり従来からやられてる打刃物、特に伝統的な産業などが集積してる錦之町とか九間町、綾之町、そこら辺のところがいわば住宅地にもなってしまって、商業地、前は準工だったんですけど、それは徐々に変わってきて、取り残された打刃物とかそういうのが、やっぱり時間的にも10時から17時までしかできないとか、伝統産業を、その地域は大道筋に面して近いところは、これから観光拠点とか伝統産業を守る大きな重要地点になってるはずなんですけど、それを住宅地としての指定もあるわけで、それを誘導するとか、そうなると、今の既存でずっとされてる人らが、いえばそこに存在できなくなるというのは事実だと思うので、それをやはりある程度、そういう4軒、5軒を伝統産業ですから、やはり旧市街のどっかにもうまとめて移転するぐらいのことをしなければ、実際仕事ができなくなる。堺としてもやっぱり商売地としても、そういう伝統産業を守るためにどうするかということでしたので、できましたらそういう観点も含めて開発のほうもお願いしたいと思いますけれども。

嘉名会長

 ありがとうございます。
 理事者のほうから、もしコメントあれば。

都市計画課長(久保)

 今いただいたご意見につきましては、また関係部局なんかとも共有させていただいて、検討させていただければと思います。

嘉名会長

 今、葛村委員おっしゃったことは大変重要なご指摘だとは思います。
 ただ立地適正化計画にどう書き込むかみたいなところの難しさはちょっとあるかなと。おっしゃるように、居住誘導とかそういうところにかなりウエイトが置かれている計画で、実はあんまり産業のことを書くところがあまりなくて、その書くところない中でも、堺市さんはある程度工夫はしていただいてると思いますが、もともとは人が住んでらっしゃるところと産業がともにあるというのがやっぱり伝統産業ですから、そういうものを別に排除する目的でもないと思いますし、むしろそういうものが、これから観光の面でも重要な要素だと思いますので、ぜひ、共生できるような方向で、方針をちょっと書きぶりを工夫していただければと思います。
 ありがとうございます。
 お待たせしました。的場委員お願いします。

的場委員

 都市機能誘導区域なんですけれども、都心とか中百舌鳥、また泉ヶ丘なんかで、ちょっと宿泊施設というのがどのカテゴリーに思われているのかというのをお聞きしたい。商業施設のほうに、ホテル、宿泊が入っているのかなと、どんな感じになりますか。

嘉名会長

 立地が望ましい施設に入るかどうか、宿泊施設ですね。

都市計画課長(久保)

 基本的なところは立地適正化計画のほうが、先ほど会長からもあったんですけども、基本は居住をしていただくための機能というのが、誘導施設というのはそういうことを位置付けるということとされておりまして、宿泊機能とか外から来訪者の方に活用していただく機能というのは、本来であれば対象とならないものになっておりまして、その中でも堺市でも本来対象外である物流とか産業とかについては、一定方向性として位置付けているところあるんですけども、宿泊機能については、今位置付けている立地が望ましい施設の中で、想定していないところです。
 以上です。

嘉名会長

 商業施設の中に含んでるという解釈でもないということなんですね。

都市計画課長(久保)

 そうですね、はい。

嘉名会長

 的場委員、よろしいですか。

的場委員

 はい、分かりました。

嘉名会長

 ありがとうございます。
 西村委員も手を挙げてらっしゃいました。

西村委員

 これは堺市の都市計画審議会なんですけど、誘導も含めて、以前、相当前になるんですけど、26号線和歌山向いてちょうど高石との境界ですよね。この地区の誘導はそれとして、このいわゆる他市と接するところの、よそのところに勝手に色を付けるわけにはいきませんけど、いわゆる協議ということではしっかりとやるべきだと。
 以前26号線でですね、高石との境に数百メートルですけれども、幹線道路ですから、いわゆる近隣商業になる予定が、堺市の分だけ数百メートルできなかった。
 なぜできないのやというたら、高石が近隣商業にしないと。だから堺市もしないと。ちょっと矛盾しとる。いわゆる隣接してるところの相手方の考え方というのか、そういうことも、前回もいろんな影響が出てきたということもありますので、これをどんどん進めていく中で、特に近隣いうか、他市の境界線ですね、その辺の調整はしっかりとしていくべきじゃないかなと思います。
 以上です。

嘉名会長

 ありがとうございます。以前、和泉市なんかは光明池かな、少し調整されたいうようなお話がございましたけども、どうですか。26号線は、確か準住居でしたっけ、お隣さんは。

都市計画課長(久保)

 用途地域の設定につきましては、堺市が政令市になる以前、大阪府で決められていた頃からの経緯等もあるところもありまして、その辺がもし今後堺市として変えていくべきところがあれば、検討していくところもあるのかなと思うんですけども、この立地適正化計画におきましては、会長のほうからもおっしゃっていただいた和泉市さんのほうで策定されている立地適正化計画と整合も図っておりますし、引き続き、近隣市さんとの整合を考えながら、都市計画を進めていきたいと思っております。
 以上です。

嘉名会長

 近隣市さんとも協議、調整しながら進めていっていただくということでお願いしたいと思います。
 久保委員。

久保委員

 この誘導政策の機能について、スライドの25枚目にありますとおり、この機能は必要な施設を減らさないと、維持するというところにあるのかなというふうに理解いたしました。あと機能強化というのも併せてということであります。そういう意味では、目標のところに施設の立地の目標が入ったのはよかったなと思っておりまして、そこで増やすというよりは、維持するというところを確認していくということになるのかなというふうに理解いたしました。ですので、それでいいでしょうかというのは、1つでして。
 それに併せまして、他方で、日常生活の中で駅を使う生活をされている方と、地域でほとんどとどまっておられる生活をされる方で行動パターンが違うということでして、スライドの26には生活に身近な機能というのは、それぞれの生活、行動範囲の違いを踏まえて、生活に身近な機能はその居住地域に置くというふうに説明はなされましたけれども。他方で誘導施設の中には図書館なども今回入ってきておりまして、駅周辺に図書館があるというのは確かに便利なことなので、それを否定するものでありませんが、その代わりとしてそれまで生活の身近なところにあった図書館がなくなるとか、そういうことが起きないような配慮が必要かなというふうに思いました。
 駅周辺にあるのが便利なのか、それとも身近な生活空間の近くにあるほうが便利なのかということは、住んでおられる方の行動や利用状態によっても違いますし、それから生活に身近なものといっても、介護関係とか子育て関係とか、そのものによっても違ってくると思いますので、一概には私は言うつもりはなくて、ただ利用実態を踏まえた上で、生活に身近な施設については考えていく必要があるんじゃないかということを、意見として申し上げておきます。

嘉名会長

 ありがとうございます。
 そのとおりだと思います。要は何でもかんでも駅周辺に集めるという趣旨で捉えないでほしいということだと思いますし、当然地域ごとに事情は違いますし、あるいは必要な機能というんですか、機能ごとにやっぱり考えないといけないと思います。
 こういう点も含めてということで、少し書きぶりとしては、駅周辺の都市機能の誘導というところで、何でもかんでも駅周辺ということではないと思いますし、改めて反映できるところがあれば少し考えてみましょうか。ちょっと本文中かもしれませんけどね。ありがとうございます。
 ほか、いかがでしょうか。
 どうぞ、弘本委員。

弘本委員

 計画の中身そのものというよりも、最後の今後の予定というところに関わることなんですけれども。立地適正化計画を誘導していく、誘導施策をうまく進めていくという意味でも、これまでなかなかまちづくりに関わるチャンスがなかった方々、あるいは若い世代の方々、将来の堺市をつくっていくわけですので、このような方々がこの計画に興味を持って参加していただくということが、とても大事なことかなと思ってます。説明会であるとかパブコメであるとか。ですので、ぜひ説明会にあたるパブコメに関してのPRというんですか、こういうことでやりますというご案内とか、そういうものをよりこれまで参加しにくかった方々のところに届くように工夫を、若い世代であるとか、もちろんお年寄りもそうですけれども、いろいろな世代の方々に届くように配慮していただけるとうれしいなというふうに思います。
 それから、それに関連してなんですけれども、実は先日、堺市さんでやってらっしゃる3Dの都市モデルのオープンデータ化、率先して、国交省が進めている政策ですけども、堺市さんはかなり頑張って進めておられまして、その普及のための市民参加でイベントされたんですけれども、そこでアイデアソンといって、若い世代の方たちが参加してくださって、堺市の総合計画の重点的な課題に関して、それぞれグループを作ってグループワークでプラトーを使った提案というのをされたんですね。
 これはなかなかその議論を含めて、1日かけてなさったんですけれども、非常に面白い意見がたくさん出てきておりまして、そうした若い方々の意見を吸収していくというようなことも、ぜひ今後誘導施策を進めていかれる中で、取り組んでいっていただけるといいのかなというふうに思いました。
 これからのまちづくりの場では、市民の方々とか事業者の方々との協働というのは、本当にこれまで以上に欠かせなくなってきますので、特に若い方々がどんどん参加して、新しい考え方を盛り込んでいってくださるというような流れを、プラトーを3D都市モデルのデータをうまく活用しながら、教育現場なんかでも活用の可能性が非常に高いと思うんです。ですので、ぜひ活かしていただけたらなということを思いました。意見といいますかコメントといいますか、よろしくお願いいたします。

嘉名会長

 ありがとうございます。
 いわゆる、案の縦覧というような手続的な情報のお伝えの仕方以外にも、ぜひいろいろ工夫していただくというようなことが1点。
 それから、あとは進行管理のところにも絡むかもしれませんが、つくって終わりではないので、つくった後の計画の内容を周知していったり、それから皆さんからアイデアをいただく機会みたいなものを定期的にも必要かなと思いますので、少し計画の進行管理というようなところにも、そういう視点を盛り込んでいただくといいかなというふうにも思いました。いかがでしょうか。

都市計画課長(久保)

 そうですね。特におっしゃっていただいたように、計画をつくって終わりというものではございませんので、市民の方に広く知っていただいて、この趣旨をご理解いただいた上で、市としても協力して連携しながら取り組んでいくということが重要かなと思っておりますので、できた後の周知の方法等については考えていきたいなと思います。
 以上です。

嘉名会長

 ありがとうございます。
 いかがでしょうか。
 加我委員お願いします。

加我委員

 この立地適正化計画の中で書き込むとかということではないんですが、今回、都市機能誘導区域で立地が望ましい施設として、公共的空間(憩い・賑わい・交流の創出に寄与するもの)というようなもの、配慮が非常にすばらしいなというふうに思ってます。
 各種の指標を達成することで、先ほどもございましたけども、市民の方々と恐らく都市機能誘導区域に行くと何か発見できるとか、何か楽しいことがあるということによって、誘導施設も増えてきますし、誘導施設と公共的空間との関係性が高まって、都市機能誘導区域に誘導施設、立地が望ましい施設ということが入っていきます。人々が集まって、市民の方々も集まってくるのかなというふうに思います。
 この公共的空間という言葉もまたすばらしくて、駅広であったりだとか、道路の歩道であったりだとか、市役所の前の広場のように公共施設に付随して、また各商業施設、商業業務施設に付随してということで出てくるのが公共的空間でございますので、そうした公共的空間も適切に誘導するというんですか、堺市のほうは景観アドバイザー制度もございますし、都度議論などされると思いますので、そうしたことの面でいきますと、他の誘導施策と絡めてということで、この公共的空間がそのものになっていくかと思いますので、その辺を次のモニタリングの時期までに、楽しみにしていたいなというふうに思います。
 他の局との連携を図りながら、また市民との協働を図りながらで、進んでいくといいなというふうに思ってございます。

嘉名会長

 ありがとうございます。
 この辺も、ちょっと進行管理のところを少し、指標のお話にかたよっているところがありますけど、やっぱりこの計画の遂行の仕方、進め方みたいなところを少し今日いただいたご意見を基に工夫いただくといいかなという気もいたします。ありがとうございます。
 ほか、よろしいですか。
 どうぞ、西委員。

西委員

 二度発言して恐縮ですが、先ほど久保委員のお話にちょっと追加で足させていただけたらと思ってるんですが、多少フラクタル的な話はあるのかもしれませんが、何でもかんでも駅周辺ということももちろんそうなんですが、何でもかんでも拠点駅周辺にしなきゃいけないのかという議論も、先ほどのお話の中にぜひ足していただけたらなというふうに思っています。
 逆に、拠点駅中心にするんであれば、公共交通の足とセットじゃないと、この堺の構造から言うと、しんどくなってくるんじゃないかなというふうに思いますので、よろしくお願いします。

嘉名会長

 ありがとうございます。
 ちょっと地域ごとにしっかり考えることかなと思います。
 吉川委員、お願いします。

吉川副会長

 この計画の大きな目的というのは、大まかに言うとそれぞれ拠点を定めて、そこに機能と、それから人口をできるだけ集約していって、その拠点間を公共交通でネットワーク化するという多軸構造の都市構造をつくっていって、循環性を高めていこうということだと思うんです。その中で、この実行性を高める上で、やはり私よく言うのですけれど、線引きを柔軟に考えたほうがいい区域、ところってあるんじゃないかなと思ってるんですね。拠点の例えば800メートル円内にも萩原天神とかあるわけですよ。
 居住誘導区域のフローの一番初っ端に、市街化区域からスタートするんですよね。ということは、ルールというのは調整区域はもうはなから考えないという考え方なんだろうなと思うんですけれども、基本はそれで当然だとは思うんですが、拠点の集約地あるいは居住誘導地に、調整区域のやはり柔軟な線引きの見直しといいますか、そういうことを考える必要があるのではないかなと思うんですが、いかがなものでしょうか。

都市計画課長(久保)

 まず検討のスタートが市街化区域から始まってることにつきましては、集約型都市構造を形成するという観点もあるんですが、制度上の問題として、居住誘導区域が市街化区域内で設定するということになっておりますので、これは制度上そうなっているので、こういうことで検討を進めてきたというところではあります。
 おっしゃっていただいた市街化調整区域、線引きの話についても、大原則としては基本現在の市街化区域から大きく拡大する方向には、なかなかするのは難しいのかなというところはあるんですけども。そんな中で、例えば産業系の土地利用とかそういったところであれば、市街化調整区域の中でも活用いただける制度等も堺市もつくってきておりますので、そういったところも含めて、市街化調整区域の在り方については、これから居住誘導区域外ということですので、どうしていくんやというのも当然出てくるかと思いますので、その辺は課題として、今後も引き続き検討してまいりたいと思っております。
 以上です。

吉川副会長

 おっしゃるとおりだとは思うんですけれども、やっぱり拠点の拠点性をきっちりと実効性あるものにする上で、そういうものが障害になったときには、柔軟に考えたほうがいいんではないかという意見なので、それを外したりとかいうことではないので、そこはちょっと誤解のないようにしていただいたらと思いますので。
 だから、いずれにしてもこの計画を立てた以上は、その実効性を高めないといけない。そのときに、それが障害になるようなことが起こったときには、柔軟に考えるべきだという考え方ですね、それをちょっと表現しておいていただければいいんですけれども、難しいかもしれません。
 よろしくお願いします。

嘉名会長

 ありがとうございます。
 今、吉川委員おっしゃったことは、私もちょっと幾つか他市でも含めて立地適正化計画関わらせていただいておりますけども、やっぱり反映させてほしかったとか、それからあと法定の立地適正化計画については、都市機能誘導区域と居住誘導区域を定めなさいということになってます。やっぱりちょっと、これは多分地域性にもよるんでしょうけど、やっぱりちょっとその2つで整理してしまうのはあまりに乱暴ではないかという意見もあるし、調整区域のほうが大半の市町村なんかだとやっぱりそこの暮らしぶりどうしていくかということも書き込まな都市計画のマスタープランに準ずるものとは言えないんじゃないかとか、いろんな議論があるんです。
 そういう場合は、実はいろんな工夫があって、例えば法令で求められているもの以外のゾーニングをするとか、いろんなことはあるんですよ。だから吉川委員おっしゃっていただいたように、多分これからもうちょっと成長発展させていくべき要素が多分にあるということは、理解は、私自身も理解しているつもりなんですけど。
 今回、堺市さん広大な市域面積をお持ちなんですけど、一旦ちょっと初めてつくったというところもあって、本来であればあと2、3年かけて丁寧にということであれば、もう少しいきなり充実したものができたかもしれませんが、まずはちょっと策定させていただいて、恐らくこれから進行管理していく中で、徐々に図っていくということになるかと思いますし、多分立地適正化計画に基づいて、これから具体の都市計画審議会で、皆さんにお諮りする案件というのが、多分、立地適正化計画に基づいてみたいなところが、かなり今後出てくると思うんですよね。
 そういうときに、また個別の議案の中で、ご意見いただく形で、それをぜひまた立地適正化計画の計画の進行管理、あるいは修正というようなところに反映させていただくような形で進めさせていただければと思います。ぜひともよろしくお願いいたします。
 ほかはよろしいでしょうか。
 それではご意見ご質問、一応出尽くしたということでございますので、報告事項を終わりたいと思います。
 ちょっと今日、今お話がございましたように、立地適正化計画というのが、実は今までの我々がやってきた都市計画と全く違っている視点が幾つかあるんですけど、都市計画というのは今までだと用途地域を定めて、この範囲の中でだったら建物を建てていいですよ、土地の使い方を使っていいですよ、あるいはこの使い方はだめですよという、かなり緩やかなルールの中で、それぞれ土地とか建物をお持ちの方が、ご自身の考え方で使い方を自由に決めていただいていいですよというのが基本だったんですけど。今回入ってきたのが誘導という、つまりこういう施設に来てほしい、こういう使い方をしてほしい、それもこの辺りに来てほしいという、全く今までやったことと、逆さまなんですよ。
 それでコンパクトプラス交通も含めた新しい都市像を創っていこうということです。だから実は、都市計画がこういうことを得意かというと、よく分からないんです。よく分からない。だけど、やっぱり今までのやり方だけだとちょっとうまくいかないんじゃないのというのが、都市計画のベーシックとして、新しいタイプの計画が出てきたということで、全然完成形ではないと思うんですよね。
 だから堺市版のまず、第1弾、バージョン1ができるということで、ぜひバージョン2、バージョン3とレベルアップしていくというところで、皆さんのご意見を、ぜひいただきながら磨き上げていきたいと思います。引き続きよろしくお願いします。
 以上で、本日の案件、報告事項は全て終わりましたので、事務局のほうにお返ししたいと思います。

司会(垣内)

 本日はご議論、ご審議いただきまして誠にありがとうございました。
 これをもちまして、令和5年度第2回堺市都市計画審議会を終了いたします。
 本日はありがとうございました。

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