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令和6年2月2日(金曜)開催 第3回SMI都心ライン等推進協議会

更新日:2024年4月30日

開催日時

令和6年2月2日(金曜)午前10時00分から

開催場所

堺市役所本館3階 大会議室2・3

出席委員

嘉名 光市 会長、波床 正敏 副会長、井本 智子 委員、松岡 和雄 委員、久保 照男 委員、桂 春宜 委員、向井 龍哉 委員、阿多 信吾 委員、弘本 由香里 委員、室崎 千重 委員、窪 祐輔(代理) 委員、久保 直樹 委員、荻田 俊昭 委員、高杉 晋 委員、奥野 浩史 委員、黒木 啓良 委員、林 洋亨(代理) 委員、玉置 栄 委員、世耕 弘大(代理) 委員、野谷 将一 委員、福原 栄二 委員、原田 幸治(代理) 委員、森脇 健 委員、小畠 一剛 委員

テーマ

  • 第2回協議会における主な意見
  • 意見交換
  1. ART車両、ARTステーションなどの意匠について
  2. (仮称)SMI都心ライン等導入計画の骨子案について
  3. 関連取組について
  • その他

資料

議事録

事務局

それでは定刻となりましたのでこれより始めさせていただきます。
本日は大変お忙しい中、ご出席いただきまして誠にありがとうございます。本日司会進行を務めさせていただきます、堺市SMIプロジェクト推進担当の甲野でございます。よろしくお願いします。
初めに会議中の注意事項について、お伝えさせていただきます。
会議室内は禁煙でございます。会議中は携帯電話の電源を切るか、マナーモードにしていただき、携帯電話等の使用もご遠慮ください。会場への出入りは会議の進行の妨げにならないよう、お静かにお願いします。
本日の会議は議事録等の作成のため、録音させていただきますのでご了承ください。また本日の会議時間につきまして、12時00分までの2時間弱程度を予定しております。円滑な会議運営に皆様のご協力をよろしくお願いいたします。
次に本日の資料を確認させていただきます。お手元の資料をご確認ください。
上から順に、

  • 第3回協議会次第
  • 資料1 第2回協議会における主な意見
  • 資料2 ART車両、ARTステーションなどの意匠について
  • 資料3-1 (仮称)SMI都心ライン等導入計画の骨子(案)
  • 資料3-2 個別取組詳細(イメージ)
  • 資料3-3 導入計画のスケジュール(予定)
  • 資料4 令和5年度 次世代モビリティを活用した都心部回遊性向上実験
  • 結果とりまとめ(概要)
  • 資料5 第3回分科会報告

となっています。
そのほか、出席者名簿と配席図を机に配布しています。
不足等ございましたらお申し出ください。
よろしいでしょうか。
次に、本日出席の委員の皆様をご紹介します。着座のまま、お聞きください。
本協議会の会長の大阪公立大学大学院 嘉名教授です。本日はオンラインでの参加になります。
副会長の大阪産業大学 波床教授です。
市民委員の井本委員です。
市民委員の松岡委員です。
堺区自治連合協議会 会長の久保委員です。
市校区自治連合協議会 会長の桂委員です。
熊野校区自治連合協議会 会長の向井委員です。
大阪公立大学大学院 教授の阿多委員です。
大阪ガスネットワーク株式会社 エネルギー・文化研究所 特任研究員の弘本委員です。
奈良女子大学 准教授の室崎委員です。
公益社団法人堺観光コンベンション協会 窪企画グループ長補佐です。本日は丹下委員の代理出席になります。
堺商工会議所 常務理事兼事務局長の久保委員です。
堺まちづくり株式会社 代表取締役の荻田委員です。
堺駅前商店会の高杉委員です。
堺山之口連合商店街振興組合の奥野委員です。
経済産業省 近畿経済産業局 地域経済部 地域連携推進課長の黒木委員です。
国土交通省 近畿運輸局 交通政策部 交通企画課の林専門官です。本日は酒井委員の代理出席で、オンラインでの参加になります。
国土交通省 近畿地方整備局 建政部の都市整備課長の玉置委員です。
南海電気鉄道株式会社 公共交通グループ 経営企画部の世耕主任です。本日は松崎委員の代理出席で、オンラインでの参加になります。
南海バス株式会社 常務取締役 企画部長の野谷委員です。
阪堺電気軌道株式会社 業務部長の福原委員です。
OpenStreet株式会社の原田マネージャーです。本日は工藤委員の代理出席で、オンラインでの参加になります。
大阪府堺警察署 警部の森脇委員です。
堺市 建設局 土木部長の小畠委員です。
以上、本日24人となります。
それでは、ここからの進行は、嘉名会長にお願いしたいと思います。
本日、嘉名会長がオンラインとなっていますため、各テーマの進行については、会長にお願いいたしますが、個々のテーマにおける質疑応答につきましては、波床副会長に進行をお願いしたいと思います。
また、嘉名会長におかれましては、所要により、本日11時50分で退席することになっております。
よろしくお願いします。

嘉名会長

大阪公立大学の嘉名です。よろしくお願いいたします。
それでは次第に従って進めてまいります。
まず「第2回協議会における主な意見」です。
事務局より説明をお願いします。

事務局

それでは、説明させていただきます。
お手元の資料1またはスクリーンをご覧ください。
第2回協議会は、令和5年11月10日午前10時から開催しました。
意見交換は3つのテーマで実施しました。1つ目のテーマ「SMI都心ライン等について」では、事務局から、SMI都心ラインのめざす方向性、SMI都心ラインや関連取組である次世代モビリティ、CaaSの具体イメージ、ART車両やARTステーションの基本機能について説明をさせていただきました。2つ目のテーマ「ART車両、ARTステーションなどの意匠について」では、車両やステーションの意匠の事例の紹介、意匠イメージ決定の流れの説明を事務局から行った上で、協議会参加の皆様から、SMI都心ラインをイメージするキーワードやエッセンスについてご意見をいただきました。3つ目のテーマ「関連取組について」では、堺都心部における次世代モビリティの活用の考え方、生活利便性や回遊性を高めるために様々な情報やサービスを包括的に提供するCaaSについて、市民や来訪者のニーズを把握するための調査を実施することなどについて説明させていただきました。
主なご意見についてご紹介します。
1つ目のテーマ「SMI都心ライン等について」では、

  • 車両やパークレット空間について、車いすやベビーカーの方達が利用しやすいような配慮が必要。
  • バリアフリーは、車いすだけでなく視覚障害者や聴覚障害者にも配慮をお願いしたい。
  • 市民や沿道企業など、色んな人が参加できるようにしてほしい。
  • 事業費や事業主体など、具体的な事業手法も示してほしい。
  • 正着をめざすならば、バスベイ型よりも張り出し型を検討したほうがよい。
  • スマホは高齢者では画面が反応しにくいので、その点も踏まえてCaaSのサービス提供に努めてほしい。
  • まちの視点や市民の関与といったところを強調してほしい。交通にまち側の視点を肉付けしていくことが、このプロジェクトの賛同にもつながっていくと思う。
  • 歩行者の滞在延長や歩行距離を伸ばすなど、歩行者の利便性や快適性もセットで考えてほしい。

などの意見をいただきました。
3つ目のテーマ「関連取組」では、

  • CaaSのニーズ把握のためにアンケート調査やヒアリング調査を行うとのことであるが、サンプル数を増やした方が良い。

なお、2つ目のテーマ「ART車両、ARTステーションなどの意匠について」で委員の皆様からいただいたSMI都心ラインをイメージするキーワード等については、「資料2 ART車両、ARTステーションなどの意匠について」に提示しており、後ほどお示しさせていただきます。
説明は以上です。

嘉名会長

説明ありがとうございました。ただいま事務局から、第2回協議会における主な意見の説明がありました。それでは次の意見交換に進みます。

嘉名会長

次はテーマ1「ART車両、ARTステーションなどの意匠について」です。
事務局から説明をお願いいたします。

事務局

それでは、説明させていただきます。
お手元の資料2またはスクリーンをご参照ください。
前回の第2回協議会におきまして、協議会参加者の皆様の様々な視点から、SMI都心ラインをイメージするキーワードやエッセンスについてご意見いただきました。本日は、頂いたキーワードなどをもとに意匠コンセプト案を2案作成し、ご提示させていただきますので、これについてご意見をいただきたいと考えています。今後の予定ですが、いただいた意見をもとに、イメージの具体化の作業をデザイン委託により進め、第4回の協議会にイメージ(案)として諮りたいと考えています。ただし、現時点では導入する大型電動車両の機種が決まっていないため、協議会でいただいた意見をもとに、イメージ(案)の方向性を定めたいと考えています。最終的には、市民の意見をお聞きした上で、市と事業者でデザインを決定したいと考えています。
2ページをご覧ください。
意匠コンセプトの考え方についてです。「SMI都心ラインの方向性による意匠の視点」と前回の協議会で頂いた「キーワード」を組み合わせ、都心部を走る次代の都市交通であるART車両、ステーションの意匠にふさわしいコンセプトとしたいと考えています。SMI都心ラインの方向性による意匠の視点ですが、「(1)すべての人にとって利用しやすい」の視点では、バリアフリー、分かりやすさに配慮した意匠とする必要があると考えています。
「(2)居心地が良い、快適、憩う、交流」の視点では、居心地がよく滞留したくなる意匠とする必要があると考えています。「(3)未来を見据えて常に挑戦、脱炭素を先導」といった視点では、堺らしい先進性や挑戦を表現する必要があると考えています。「(4)魅力的な地域資源」といった視点では、堺ならではの類まれな歴史・文化を表現する必要があると考えています。キーワードについては、前回の協議会において、茶道、古墳、神社や祭り、自転車など、様々な意見をいただきました。これらのSMI都心ラインの方向性による意匠の視点、キーワードをふまえて、意匠コンセプト案を作成しました。
3ページをご覧ください。
ART車両、ARTステーションなどの意匠コンセプト案(1)です。SMI都心ラインの方向性による意匠の視点のうち、堺の先進性・挑戦、堺の類まれな歴史・文化を重要視し、いただいた未来軸などのキーワードも踏まえ、堺の歴史・文化を踏まえて未来を創りだすことをイメージして「堺都心部の未来」をコンセプトとしました。車両のエクステリアは、堺都心部の未来を作り出すテクノロジー感をイメージし、インテリアは、堺の歴史・文化を表現し、乗ってみたいと思わせる内装としたいと考えています。また、「内(堺の歴史・文化)」から「外(堺の未来)」へ、また「堺都心部の風景」へつながっていく意匠を検討します。デザイン要素の例は、線は直線、細い線、幾何学的、色は紺碧または黄金、模様・質感はメタリックなど質感が高く感じられるものとなります。
4ページをご覧ください。
ART車両、ARTステーションなどの意匠コンセプト案(2)です。SMI都心ラインの方向性による意匠の視点のうち、堺の類まれな歴史・文化を重要視し、いただいたキーワードも踏まえ、「類まれな歴史・文化の変遷」をコンセプトとしました。車両のエクステリアは類いまれな堺の歴史・文化の過去・現代・未来への変遷をイメージし、インテリアは堺の歴史・文化を感じ楽しみながら移動できる内装としたいと考えています。デザイン要素の例は、線は曲線、太い線、色は黄金または抹茶などを含め、様々な歴史文化にちなんだ多色配色、模様・質感はグラデーション、パターン柄などとなります。
5ぺージをご覧ください。
意匠コンセプトの意匠イメージへの反映についてです。意匠コンセプト(1)や(2)に基づき、サイン・ロゴやステーション、車両のエクステリアやインテリアについて、統一的な意匠を施し、明示性を高め、利用しやすくするほか、都心部の魅力向上につなげていきたいと考えています。またステーションについてはARTステーションの基本機能を反映した意匠とします。
6ページをご覧ください。
ARTステーションの基本機能を基にした平面イメージです。ARTステーションには、ウォーカブルで居心地が良い魅力的な空間とするため、ART車両が停止するプラットホーム区間の部分には、待合時に風雨や直射日光を防ぐ屋根・パネルを配置しています。また、そのすぐ右隣には、散策やまちあるき時の休憩や待ち合わせなどに活用できるパークレットを配置しています。生活利便性や回遊性を高めるため、プラットホーム区間には交通情報を表示するデジタルサイネージを、パークレット区間には地域に関する情報を表示するデジタルサイネージを設置しています。プラットホームについては、バリアフリーの観点から、車両が正着しやすく、また、車両の床面の高さを揃え、バリアフリーに乗降を可能とします。今後の検討項目として、道路(歩道・車道)の安全性の確保、手すり、案内表示などプラットホームの安全性の確保、バリアフリーへの対応、テラスやプラットホーム形状について自動運転事業者や交通事業者との協議や、警察や道路管理者との協議、停留所毎の検討、デジタルサイネージの表示内容などを検討していく予定です。
説明は以上です。

波床副会長

ありがとうございます。会場の質疑は、先ほどご案内がありましたように私、波床からさせていただきます。
ただいま、SMI都心ラインのART車両、ARTステーションなどの意匠について説明がありましたが、どなたでも結構です。ご意見等がありましたら挙手の上、議事録を作る関係上、ご所属とお名前を名乗った上でご発言いただければと思います。いかがでしょうか。
ないようなら、私から1つ。意匠を決められるということですが、現時点では実験段階的な取組ですが、将来的に本格的な導入となった場合はデザインのガイドライン的なものを定めることは考えていらっしゃるのでしょうか。

事務局

事務局でございます。まず意匠の決定の流れから少し補足させていただきたいと思います。今回の協議会におきましてコンセプト案を2つ提示させていただいています。これは言葉だけですが、これに基づきまして具体のイメージを次の協議会のときにお示しさせていただきたいと考えております。それを提示してご意見をいただき、市民の方のご意見もいただきながら決定していくことになります。
その中で、どういうプロセスでデザインを決めていくかというところはきっちりと決めておかないといけませんので、そういうところはガイドラインといいますか、そういうものになっていくのかなと考えております。以上です。

波床副会長

どうもありがとうございました。というやりとりの間に、何かご発言を思いついた方はいらっしゃいますでしょうか。オンラインで参加の皆さん、いかがでしょうか。

向井委員

熊野校区の向井です。資料の4ページ、ART車両、ARTステーションなどの意匠コンセプト案(2)、この中に堺の歴史・文化をいろいろ書いており、自転車はシマノが有名なのですが、シマノの中でも自転車に並ぶぐらい世界的に有名なもの、それは釣り道具です。世界で最高峰のリールであるという評価もいただいておりますので、ぜひ釣り道具も入れていただきたい。以上です。

波床副会長

ありがとうございます。というご意見が出ておりますが、いかがですか。

事務局

事務局でございます。前回の協議会の中で古墳であるとか刃物、茶道、自転車、ふとん太鼓などさまざまなキーワードをいただきました。今回向井会長から釣り道具、釣りというキーワードをいただきましたので、それをどのように実際具体のデザインに盛り込むかというところは今後検討させていただきますが、キーワードとしては釣りについても加えさせていただきたいと思います。

波床副会長

よろしくお願いします。ほかはいかがでしょうか。

荻田委員

6ページのARTステーションの基本機能のところですが、前回の第2回協議会の中でも会長からパークレットの運用について地域と連携することによって地域の活性化にも結び付くというお話もあったと思います。今日この会議にも堺駅前商店会の高杉さん、山之口商店街の奥野さん、今日欠席ですが、堺東商店街の阪本さんがメンバーに入っているので、例えばパークレットをどのように地域と連携して運用できるのかというところも今後進めていただきたいと思っております。そうすることが、単に自動運転バスを走らせるということだけではなく、地域の活性化につながっていくということになります。行政だけが進めるプロジェクトではなく、地域としても一体となってこのプロジェクトを進めていくという方向性が出せるのではないかと思いますので、よろしくお願い申し上げます。

波床副会長

ありがとうございます。今のご提案について事務局はいかがでしょうか。

事務局

事務局でございます。パークレット空間の管理運用というところでございますが、我々もこういうパークレット空間などをうまく使い、交通と地域の接点となるようなところを目指していきたい。沿道の方や来訪者の方がここに集まってきて憩い交流できるような、そういう空間になっていけばと考えておりますが、これをどううまく活用していくのか、活かしていくのかというところについては行政だけでできるものではないと思いますので、地元の方と共創のまちづくりという視点で一緒に取り組んでいけるように考えていきたいと思います。以上です。

事務局

補足ですが、以前から、この後の骨子にもありますけれど、ARTステーションだけでなく、大小路という空間の中で地元の方や市民の方にどう使っていただくか。市役所の前のMinaさかいもそうですが、その一体の中でどう連携していくか、市民の方、地域の方にいろいろとご協力、関わっていただき、パークレットもその一環でどうしていくかいろいろとご意見をいただきながら考えていきたいと思います。

波床副会長

よろしくお願いいたします。

桂委員

先ほど熊野校区の向井さんがおっしゃられて、負けているわけではないのですが、うちの校区には堺港、それから環濠、今だいぶ整備もされていますし、もともと堺は堺港、環濠というか、堀が有名です。あとは和菓子、かなり有名なお店がたくさんありますので、茶道に合わせて和菓子も追記していただきたい。環濠はクルーズをやっており、堺港のほうまで出てぐるっと走らせていますし、運営会社もあります。ここには出ていないのですが、どんなものかなと思いました。

波床副会長

ただいま3つ提案がありました。いかがでしょうか。

事務局

事務局でございます。そちらの視点も加えさせていただきたいと考えております。以上です。

波床副会長

よろしくお願いします。ほかはいかがでしょうか。

阿多委員

阿多です。バスは何台ぐらいが実際に走るイメージですか。

事務局

これは運行事業者さんと調整していかないといけないところがございますが、どういう車両、車種であるとか、スペックといいますか、電気バスになりますので、どれぐらいの航続距離があるかによって変わると思いますが、現状で言いますとシャトルバスは7台ぐらいで運用していると思います。

阿多委員

ちょっと大変かもしれないですが、これだけいろいろキーワードがありますので、可能であればバスごとにちょっとずつコンセプトを変えて、バリエーションを出してあげるとかすると、乗った人が、今日は違うバスだなと感じられるとか、あるいは通っているときに探したくなるような、こういうデザインのバスも走っているんだという、統一感の中に少しバリエーションを持たせられないでしょうか。見ていて楽しいというか、7種類あるのだったら探してみようみたいなことになってくると人々の興味もちょっと上がっていったり、乗っている人を飽きさせないようにするかもしれないので、バリエーションをどれぐらい各バス個体につけられるかということについてももし可能でしたらご検討いただければいいかなと思いました。

波床副会長

ありがとうございます。今のご提案はいかがでしょうか。

事務局

次回、具体のイメージをお出しさせていただこうと思っているのですが、それに当たりまして検討させていただきます。以上です。

波床副会長

よろしくお願いします。海外でも外のデザインは一緒だけれど、内装が1個ずつ違うというのがあったりしますので、いろいろと工夫のし甲斐があるかと思います。

弘本委員

具体的なキーワードが挙がっていていいなと思ってお聞きしていたのですが、言わずもがなですが、与謝野晶子も入れておいてはどうだろうかと。女性の存在という、本当に今のジェンダー平等を先取りしていったものすごく画期的な生き方をした人だと思いますので、そういう人を生んでいるというのは堺が誇るべき大きな財産だと思いますので、ぜひ入れていただいて。それをどうデザインするかというのはなかなか考えどころではありますが、キーワードとして挙げておく意味は大きいのではないかと思うので、ご検討いただければと思います。

事務局

加えさせていただきます。

波床副会長

ではよろしくお願いします。ほかはいかがでしょうか。

高杉委員

アトラクション要素、体験型というのはどういうものをお考えでしょうか。

事務局

事務局でございます。アトラクション要素、体験型というのは、ここは前回の協議会で委員の皆様から出していただいたキーワードというところですので、それを具体にどんなデザインに落とし込んでいくかというところは検討させていただきたいと思います。

波床副会長

まだ決まっていないということですね。これから検討のようです。ほかはいかがでしょうか。

室崎委員

室崎です。今のいろいろなキーワードの点については、先ほども車両ごとに変えてはという意見もありましたが、たくさんの魅力があるというのは皆さんから追加が挙がっているのでよくわかったのですが、全部を1つに入れてしまうと、何があるかかえってわかりにくくなると思いますので、はっきり打ち出せるような形のものでいくつか作られるのがいいのではないかと思ってお聞きしていました。
6ページのステーションの平面イメージについてですが、これは現状のイメージで、今後バリアフリーへの対応もしていきますと書いていただいていて、プラットホームになるところに赤い線でスロープという文字も入っているのですが、例えばこれを見ると、プラットホームの部分は少し歩道よりも上がる可能性があるのかなと思います。段差ができたところにスロープをつけるのがバリアフリー対応ではあるのですが、例えば歩道の区間は一定長いので、そこに向かって少しずつ全体としてマウントアップして、スロープを登らないとそこに入れないというよりは、フラットに出入りができるような形になっているほうがいいのではないかと思います。段差を作ってそれを解消しますというよりは、段差を作らないデザインを考えていただけるとこれからの都市交通という感じがしますので、ぜひご検討いただけたらと思います。以上です。

波床副会長

ありがとうございます。今のご意見はいかがでしょうか。

事務局

デザインにつきましては、堺の歴史というと本当に多種多様なキーワードが出てきますので、それをすべてデザインに具体に盛り込んでいくというのは難しいと思っています。いろいろな歴史があるということを踏まえて統一的なデザインとしてどう落とし込んでいくか検討させていただければと考えています。
ステーションのプラットホームのスロープ部分につきましては、これは道路管理者さんや交通管理者さんとの協議によって決まっていくことになると思いますので、今の時点でこうとは言えないのですが、全体的に滑らかにマウントアップしていくような、スロープという形で段差をつけない場合、大小路筋は歩道自体がセミフラットな形になっていますので、民地側の高さも低いということで、プラットホームを上げるとそこから横断方向に滑らかにすり付ける形となり、バリアフリー上の勾配を満足できるのかであったり、歩道自体にひねりが入ってきますので、そのあたりが物理的に可能なのかどうか、適切なのか今後また検討させていただきながら、管理者さんとも協議していきたいと思っています。以上です。

波床副会長

では、ご検討をよろしくお願いいたします。ほかはいかがでしょうか。一通りご意見が出たようですね。ありがとうございました。
本日いただいた意見などを踏まえまして、SMI都心ライン等導入計画の作成作業を進めるということですので、よろしくお願いします。締めたいと思います。嘉名会長、よろしくお願いします。

嘉名会長

それでは、次のテーマ、SMI都心ライン等導入計画の骨子(案)について、事務局から説明をお願いいたします。

事務局

それでは、説明させていただきます。
お手元の資料3-1またはスクリーンをご参照ください。
第1回協議会でも説明しましたが、本協議会の設置目的であるSMI都心ラインの導入に関して、導入計画を作成したいと考えています。導入計画は、SMIプロジェクトのうち、堺都心部におけるSMI都心ライン、ARTステーション、そして関連取組である次世代モビリティやCaaSなどの取組について、内容やスケジュールの具体化を図ることを目的に策定するものです。今回は、その策定に向けて、骨子案をお示しします。
それでは、(仮称)SMI都心ライン等導入計画(骨子案)についてご説明します。
「1計画策定について」です。
計画策定の背景・目的についてですが、都市や公共交通をとりまく環境がめまぐるしく変化する中、本市では、移動利便性の向上や道路・交通空間の人への開放、ゼロカーボンシティの先導により、Well-Beingの向上や都心エリアの魅力向上による新たな都市ブランドの構築をめざし「SMI(堺・モビリティ・イノベーション)プロジェクト(素案)」を令和3(2021)年8月に公表しました。また、当該素案を分かりやすく解説したものとして、「SMIプロジェクト~ポイントとめざすべき方向性~」を令和4(2022)年5月に公表しました。令和5(2023)年5月には、SMIプロジェクトを包含し、堺都心部の活性化に向けた取組の方向性を示すものとして、「堺都心未来創造ビジョン」を策定しました。今回策定する、「(仮称)SMI都心ライン等導入計画」は、SMIプロジェクトのうち、堺都心部における東西方向の骨格軸を形成するSMI都心ラインに加え、面的な移動環境の構築を図る次世代モビリティの活用、都市を丸ごとサービスするCity as a Serviceといった、SMI都心ラインに関連する取組について、内容や方向性などを具体化するものです。
対象エリアについては、図に示します、堺都心部です。
目標年次については、令和12年(2030年)です。適宜、見直しを行い、バージョンアップを図ります。
計画の位置づけについて、本計画は、令和3年8月に公表しました「SMIプロジェクト(素案)」を踏まえた計画です。「堺市基本計画2025」や「堺市都市計画マスタープラン」、「堺都心未来創造ビジョン」を上位計画とし、国の政策等を踏まえたものとし、関連計画との整合も図ります。
上位計画及び主な関連計画と記載内容を示しています。上位計画である堺市基本計画2025では、重点戦略の施策として、「人が集う魅力的な都心エリアの形成と新たな交通システムの確立」や「ゼロカーボンの推進」をあげています。堺市都市計画マスタープランでは、都心の拠点整備の方針の一つに「都心の移動環境の充実」をあげ、移動環境の向上や楽しく回遊できる歩行者空間の形成などを図ることとしています。また、堺都心未来創造ビジョンでは、取組の方向性の一つを「魅力を結ぶ」とし、公共交通軸の強化や次世代モビリティ等の活用による、便利、快適かつ面的な移動環境の形成を図ることとしています。関連計画である堺市地域公共交通計画では、基本方針として、多様な関係者の連携・協働の下、持続可能な公共交通ネットワークの形成と利用しやすい移動サービスの充実に取り組むこととしています。堺観光戦略では、「重点エリア(大仙公園エリア、環濠エリア)の取組」として、MaaS、次世代モビリティを活用した周遊促進などをあげています。堺環境戦略では、施策の基本的な方向性として、新たな交通システムの導入やMaaSの普及展開、環境にやさしい自動車の導入拡大をあげています。堺市バリアフリー基本構想では、基本理念を「みんなが生活しやすく安全・快適で活力のある堺へ」としています。本計画は、これらの上位計画を踏まえ、関連計画との整合を図りながら、作成いたします。
次に、「2 堺都心部や地域公共交通を取り巻く現況・課題」についてです。
本市の人口は減少傾向にあり、高齢者の総人口に占める割合は令和12(2030)年には約3割に達し、令和22(2040)年には約3分の1を超えると予測されます。このような中、高齢者をはじめとしたすべての人が快適・便利かつ安全に過ごすことができる都市空間や都市環境の形成に取り組み、人口減少や高齢化に対応した堺都心部を形成する必要があります。また、堺都心部の事業所数は減少傾向にあり、地価はバブル崩壊後に低迷したままです。そこで、今ある地域資源を上手く活用するほか、今後の新たな取組などと連携し、堺都心部の活性化が必要です。今後、令和7(2025)年には大阪・関西万博の開催、令和13(2031)年になにわ筋線の開業が予定されています。大阪・関西万博の開催やなにわ筋線開業の機を捉え、堺都心部の誘客につなげることが重要です。一方で、令和6(2024)年4月以降の時間外労働の年間上限規制導入により、バス運転手の不足は深刻となっており、路線や運行本数の維持が困難になると想定されます。先進技術の活用を含め、地域公共交通の利便性や快適性の向上などにより、地域公共交通の維持・確保につなげることが重要です。そのほか、令和32(2050)年カーボンニュートラル実現に向けては、CO2排出量の約5割を占める民生・運輸部門の対応が急務です。地域公共交通における脱炭素化について、先導的に取り組むことが必要です。
2ページをご覧ください。
「3 堺都心部におけるSMIプロジェクトの基本方針」です。
SMI都心ラインは、単に堺駅と堺東駅を結ぶ交通手段ではなく、都市と交通の両面においてその役割があると考えています。この観点から、両輪で取組を進め、(1)ウォーカブルで居心地が良い魅力的な都市空間の形成、(2)バリアフリーな都市空間の形成、(3)生活利便性や回遊性を高める情報・サービス連携、(4)公共交通の利用促進と脱炭素化をめざしたいと考えています。これらの取組について、未来を見据えて常に挑戦し続ける姿勢で進めることにより、都心部の活性化や向上につなげ、新たな都市ブランドの確立につなげるほか、公共交通の維持・確保やゼロカーボンシティにつながっていくものと考えています。
次に、「4 取組の方向性」です。
「(1)ウォーカブルで居心地が良い魅力的な都市空間の形成」の観点から、公共交通の快適性向上や、交通事故などのリスク低減、日陰や休憩スポットなどの創出、駅前だけでなく、環濠エリアの活性化、点在する地域資源をつなぐ移動手段の提供をめざします。「(2)バリアフリーな都市空間の形成」の観点から、障害者を含め、すべての人が利用しやすい交通の実現をめざします。「(3)生活利便性や回遊性を高める情報・サービス連携」の観点から、交通や観光、買い物、健康、子育て、安全・安心などに関するわかりやすい情報発信をめざします。「(4)公共交通の利用促進と脱炭素化」の観点から、公共交通の利用促進と電動化によるCO2排出削減をめざします。
3ページをご覧ください。
「5 SMI都心ライン及び関連取組」についてです。
SMI都心ライン及び関連取組について、方向性や課題、方策、取組内容について整理を行いました。まず、堺駅-堺東駅を結ぶSMI都心ラインのART車両の具体的な取組内容です。
「(1)ウォーカブルで居心地が良い魅力的な都市空間の形成」の視点ですが、

  • 居心地が良い都市とするためには、公共交通においても快適性を求めることが必要なことから、自動運転技術を活用することで、急発進や急ブレーキをなくし、快適な乗り心地の実現にもつなげます。当面は自動運転レベル2以上を実現、将来的にはレベル4をめざします。
  • また、交通事故などのリスクを低減することが必要なことから、道路に設置したセンサーや相手方車両などとの通信により、死角からの飛び出しや巻き込みなどの事故を未然に防止し、安全な運行の実現をめざします。
  • 駅前だけでなく環濠エリアなど大小路筋の活性化に向け、大小路筋の魅力向上が重要であることから、ART車両やARTステーションの統一的なデザインにより、東西交通軸の魅力を強化します。

「(2)バリアフリーな都市空間の形成」の視点ですが、
・バリアフリーな都市空間の形成のためには、すべての人にとって利用しやすい交通をめざすことが必要ですが、現在のバスは、車いす等の利用者が一人で乗降できず、また時間や手間も必要となります。そのため、自動運転技術を活用し、ドライバーの運転技能に左右されることなくプラットホームに隙間なく停車させ、車いす等の方でも一人で乗降可能とするほか、車いすやベビーカーの乗車スペースを確保します。また、すべての人にわかりやすい案内を実施します。
「(3)生活利便性や回遊性を高める情報・サービス連携」の視点ですが、
・生活利便性や回遊性を高めるためには、ART車両においても次停留所や乗換案内などの情報をわかりやすく提供することが必要であることかから、すべての人にわかりやすい案内を実施します。
「(4)公共交通の利用促進と脱炭素化」の視点ですが、

  • 堺市は脱炭素先行地域に指定されており、2050年の脱炭素社会形成に向け、運輸部門におけるCO2排出を削減することが重要なことから、車両の電動化により、公共交通における脱炭素を先導します。結果、排気ガスなどの臭いの削減にもつながります。
  • また、公共交通の利用促進のためには、次停留所や乗換案内などの情報をわかりやすく提供することが必要であることから、すべての人にわかりやすい案内を実施します。

次に、SMI都心ラインを構成する重要な施設である、ARTステーションつまり乗降場所の具体的な取組内容についてです。
「(1)ウォーカブルで居心地が良い魅力的な都市空間の形成」の視点ですが、

  • 大小路筋では、日陰や休憩スポットを創出することで、ウォーカブルで居心地の良い空間とすることが重要なことから、風雨や直射日光を凌ぐ上屋、休憩できるベンチなどを設置し、快適な待合環境を創出します。
  • 大小路筋の活性化には、大小路筋の魅力向上が重要なことから、ベンチやテーブル等でパークレット空間を整備し、住民や来訪者が交流し、憩うことができる空間とします。また、紀州街道と竹内街道が交差する大小路交差点においては、東西南北の公共交通の乗継利便性の向上、オープンスペースの設置など、人と公共交通が主役となる空間をめざします。さらに、ART車両やARTステーションの統一的なデザインにより、東西交通軸の魅力を強化します。
  • また、堺都心部には、魅力的な地域資源が点在していますが、公共交通だけでアクセスできない箇所もあり、移動を支援する乗り物も重要なことから、次世代モビリティなどへの乗換場所を整備し、多様な移動ニーズに応じたモビリティを提供することで面的な移動環境を構築します。

「(2)バリアフリーな都市空間の形成」の視点ですが、

  • バリアフリーな都市空間の形成のためには、すべての人にとって利用しやすい交通をめざすことが必要であることから、車いす等の方でも一人で乗降可能とするため、車両が正着しやすく、また、車両の床面の高さを揃え、バリアフリーに乗降できるプラットホームを設置します。また、すべての人にわかりやすい案内を実施します。

「(3)生活利便性や回遊性を高める情報・サービス連携」の視点ですが、

  • 堺都心部の回遊性を高めるには、豊富な地域資源や移動手段などの情報発信が重要です。
  • また、「(4)公共交通の利用促進と脱炭素化」の視点では、公共交通の利用促進のため、次停留所や乗換案内などの情報をわかりやすく提供することが必要です。
  • このことから、すべての人にわかりやすい情報発信を実施し、また、デジタルサイネージ等を活用して交通や地域に関する情報を発信するほか、スマートフォンへの情報の持出可能とします。

4ぺージをご覧ください。
次に、関連取組である次世代モビリティ等についての具体的な取組内容についてです。
「(1)ウォーカブルで居心地が良い魅力的な都市空間の形成」の視点では、

  • 点在する地域資源をつなぐ移動手段により回遊手段を高めることが重要なことから、次世代モビリティ等を公共交通の結節点に配置することで、公共交通を補完し、堺都心部における面的な移動環境を構築します。

「(2)バリアフリーな都市空間の形成」の視点では、

  • すべての人が行きたいところに行ける移動手段が重要であることから、障害者や高齢者など、すべての人が利用しやすい移動手段として、次世代モビリティ等を活用します。

「(4)公共交通の利用促進と脱炭素化」の視点では、

  • 公共交通の利用促進のためには、回遊性向上により移動しやすい環境を構築することが必要であることから、公共交通の停留所(場)にモビリティポートを設置し、移動・回遊を支援する手段として次世代モビリティを提供します。

次に、関連取組であるCity as a Service(CaaS)についての具体的な取組内容です。
「(3)生活利便性や回遊性を高める情報・サービス連携」の視点では、

  • 生活利便性や回遊性の向上には、住民や来街者にとって膨大な情報や様々なサービスをわかりやすく提供することが重要です。
  • また、「(4)公共交通の利用促進と脱炭素化」の視点では、公共交通の利用促進のためには必要な情報を提供することが必要です。
  • このことから、ICT等を活用し、交通や観光、買い物、健康、子育て、安全・安心などの情報・サービスを包括的に提供するCaaSにより、生活利便性や回遊性を高めます。

次に、「6 アクションプラン」についてです。
先ほどの「5 SMI都心ライン及び関連取組」にもとづく各取組の詳細について、資料3-2のように整理をしたいと考えています。今回は、3つの取組について、とりまとめのイメージをお示ししておりますが、今後の各取組の詳細をこのような形でとりまとめ、次回の協議会で提示いたします。
次に、「7 スケジュール」についてです。
ART車両についてですが、来年度以降、自動運転技術の導入を進め、快適な乗り心地やバリアフリーな乗降を実現します。次いで、路車間通信などによる安全な運行を実現します。また、バリアフリーな車両の導入や、分かりやすい案内の実施を進めます。来年度、統一的なデザインの検討をしたうえで、順次、電動車両の導入も進めます。
ARTステーションについてですが、来年度はパークレット空間の暫定整備や統一的なデザインの検討を進めます。令和7年度以降、パークレット空間や上屋等、デジタルサイネージの設計及び本格整備や、わかりやすい案内を、段階的に進めます。次世代モビリティの活用に合わせたポートの設置も進めます。
また、大小路交差点の検討も進めます。
次世代モビリティについてですが、観光施設を拠点とした活用や、モビリティポートを拠点とした活用について、検討や実証実験を踏まえ、実装します。
CaaSについてですが、来年度はニーズ把握やコンテンツの検討を行い、その後、情報・サービスの実験的提供を経て、情報コンテンツを提供します。
次に、「8 推進体制・推進方策」です。
SMI都心ラインや関連取組の推進にあたっては、引き続き、SMI都心ライン等推進協議会や、SMI都心ライン自動運転技術等検討分科会を通じて、協議・調整を行いながら進めます。今後、事業の推進を図るため、テーマ別の分科会や、プロジェクトチームの設置、協定の締結などを行います。
また、シビックプライドの醸成につなげることも重要なことから、市民が事業推進に関与できる取組を検討・実施します。
最後に事業費についてですが、想定される概算事業費については、別途提示したいと考えています。現在は、算出中です。
続きまして、(仮称)SMI都心等導入計画の骨子案のスケジュールを説明します。資料3-3またはスクリーンをご覧ください。
今回の協議会で、導入計画の骨子案をお示しいたしました。次回の協議会においては、導入計画の素案を提示したいと考えています。ご意見を踏まえ、また、庁内調整を経て、「素案」を「案」とし、5月には議会での議論、6月にはパブリックコメントを実施したいと考えています。そして、7月頃に導入計画を策定したいと考えております。
説明は以上です。

波床副会長

ありがとうございました。ただいまSMI都心ライン等導入計画の骨子案について説明がありましたが、ご意見がありましたら何でも結構です。ご発言いただければ幸いでございますが、いかがでしょうか。

弘本委員

大阪ガスネットワーク、エネルギー・文化研究所の弘本です。2点ほど気になった点をお話しできたらと思います。
1つは、今堺市で景観計画の改定をされていまして、ちょうどこのエリアが景観計画の中でも重点的なエリアに位置づけられていて、そこをより強化していこうという方向で検討されています。SMI都心ラインの計画が今示されていて、それとの関係性を注視していきますということを、当たり前の連携ではあるのですが、市民から見たときにそういう連携がしっかりと行われているのが読み取れるのはすごく意味があることだと思っています。一覧表に入れる必要はないかもしれませんが、例えば1ページ目の対象区域の範囲を図示されているところに、景観計画のこれから力を入れていこうとされているところと連携しているという、歴史的な景観形成の地区とちょうど重なっているということで強化をしていこうと、そういう連携、相乗効果を図っていくんだということを少し触れておいてもいいのかなと感じたのが景観面で1つです。
それからもう1つは、今能登の地震で毎日暗いニュースが流れていますが、防災・減災に関してです。現段階では基本的に日常の利便性を高めていくという観点から書かれており、それに対して全く異論はないのですが、しかし非日常の状況になったときに、例えばこれを整備することによって何ができるのかというようなことを少し洗い出して記述をしておく必要があるのではないかなと。当然地域防災計画や各事業者さんの計画では防災・減災に関してしっかり作られてはいるのですが、こういう新しい技術を導入してまちづくりをしていくときにどういうことが考えられるか意識して記述をして、さらにそれはバージョンアップしていかないといけないと思いますが、そういうことが必要なのかなということが1点。
それともう1つが、外国語対応をどうしていくのかというところ、堺市さん全体としての考え方もあると思いますし、今技術がどんどん進んで、例えば自動翻訳も普及してきたりQRコードを活用して対応している自治体さんも出てきています。そういう中で、ここではどうするのかということも整理が必要な話になってくるのかなと。ぜひ当事者の意見も吸収していただくといいのかなと思います。以上です。

波床副会長

どうもありがとうございます。3つですけれども、いかがでしょうか。

事務局

事務局でございます。まず景観計画についてですが、今回お示ししているのは骨子案ということで、今後導入計画を作成していく上での骨格みたいなところですべてを書き切れているわけではございません。景観計画についても当然重点的に景観形成を図る地域ということで環濠エリアが位置づけられておりますので、その辺の関連性につきましては導入計画を作成する中で書き方については検討させていただきたいと思います。車両やARTステーションの統一的なデザイン、意匠を検討するに当たっても、現在のまちなみと十分に調和するようなデザインは当然必要なのかなと考えますので、そういうところも含めて景観というところの意識も持っていきたいと思っております。
防災・減災につきましては、この導入計画の中でどこまでどう記載するべきなのか今後検討させていただきたいと思っています。
外国人の方への対応というところですが、先ほどの説明でわかりやすい情報案内についてお示しさせていただきまして、そこには当然外国人の方も含まれているというところです。実際にどこまで対応できるのかというところは今後具体に整備していく中で検討していくことになろうかと思いますが、外国人対応の視点も十分に持って進めていきたいと考えています。以上です。

波床副会長

よろしくお願いします。防災・減災についてはCaaSの中でご対応されるのがいいのではないかと思います。
外国語対応は情報提供の面で多言語化するというあたりがいいのではないかと私は思いました。
いかがでしょうか。オンラインで参加の方も含めていかがでしょうか。

久保(直)委員

堺商工会議所の久保です。ちょっと勘違いした認識をしているのかわからないのですが、最初のテーマ1の車両やステーションのところで阿多先生が車両によってデザインを変えたらどうかという話があったかと思うのですが、今の骨子案でいくと統一的なデザインを骨子としているので、意匠とデザインの違いがよくわかっていないのですが、相反するような話で進んでいるように思うんです。
もう1つは、さきほどの地域との連携という話の中で、この交通機関は恐らく生活の足を主眼として検討されていると思うのですが、前の協議会のときにアトラクション的な、多分僕だったと思うのですが、堺に来られた方が堺を楽しんでもらって観光する視点でいくと観光資源の1つにもならないといけないし、そうすると沿道のお店や飲食店が潤わないといけないと思います。またウォーカブルというのは時間のある人がうろうろ歩くのに対して、公共交通が便利になってしまうと堺から堺東まで、同じような統一的なステーションがあるとどこに何があるかわからないし、ここで降りて歩こうか、モビリティに乗ろうかというのが全く見えてこないと思うので、市の予算にもよると思うのですが、統一的にするのがいいのか、さっきおっしゃった例えば伊勢のおはらい町のように全体を中世の社会のように見せていくというのも1つの方法だと思いますが、堺は見所や見せたいものがたくさんある中で行くと、そんなことも議論したほうがいいように今お話を聞いていて思いましたので、骨子案とさっきの統一性というのがいいのかどうかというのを議論したほうがいいように思いました。

波床副会長

主に2点あったかと思いますが、いかがでしょうか。

事務局

事務局です。今までの議論の中の統一感のある意匠、デザインというのは、ARTの車両や乗降場所となるステーションの外観的なデザインについて、一定の統一感を持たせつつ、例えば場所に応じた何か特色を持たせるというところは統一的なデザインの範疇に入ってくるのではないかと思います。全くばらばらな感じのデザインにするということではなく、一定の、波床副会長もおっしゃられたある程度のガイドラインを持たせつつ、その中でどこまで特色を出していくか。例えば場所によってアクセントとなる色を変えていくとか、場所の近くにある何か特色のあるスポットをイメージするようなものをしつらえるとか、そういうところも考えられるかなと思いますので、その辺は今後検討させていただきたいと思っています。

波床副会長

ウォーカブルなまちを作るのに対して、公共交通を魅力的にするとスルーされてしまうのではないかという点についてはいかがでしょうか。

事務局

ウォーカブルがまちの活性化や地域の活性化につながっていく話だと思うのですが、これは交通とかSMIプロジェクトだけでできる話では当然なくて、都心部に来ていただけるような目的みたいなところと合わせて取り組んでいくことが必要になります。この部分につきましては、SMIプロジェクトの範疇を少し超える部分になってきます。ただし、それは市としても、例えば我々堺都心未来創造部の中でも堺東エリア、環濠エリア、堺駅エリアというところで各エリアの担当がいろいろな取組をしておりますし、また別の部局で、例えば観光部局もいろいろな取組をしておりますので、そういうところと連携を取りながら堺の都心部を活性化していく取組を進めていければと考えております。

波床副会長

ほかはいかがでしょうか。

阿多委員

阿多です。私、前回オンラインで参加して、なかなか議論に交われずに言い損ねたことがあります。
計画の部分がだいぶ具体的になってきて進んでいるなというところがある一方で、2回目の議論、議事録を拝見しながら思ったところと、私の専門に関するところで申し上げると、交通インフラとしての整備というトーンがまだまだ強く、その先にどういうことがあるのか。これはどちらかというとハード整備に近い話で、大事なのはその上に乗せるソフト、いわゆるコンテンツですよね。それは人々の生活をどういうふうにサービスとして変えていくかというサービス自身の話もそうですし、観光地も含めた賑わい創出というのも含めてだと思うのですが、いわゆるコンテンツの話というのが多分必要になってくる。これはハード、インフラとコンテンツというのは両方並行して考えていく必要がありまして、例えばスマホの話もそうなのですが、スマホというのはもともと手帳を電子化したり、専用機でやっていたらなかなか普及しない。なぜスマホが普及したかと言うと、多様なアプリがどんどん追加できて、それによって人々はいろいろな経験ができるようになったことが非常に大きいわけで、スマホにGPSをつけるというのは、最初は多分人がナビするために入れたと思いますが次に出てきたのが、例えば物をなくしたときにどこにあるか他人のスマホのGPS情報を使いながら物のトラッキングができるような、犯罪防止にも使えるようになったというニュースがありました。あと、例えばウーバーみたいなもので、自分が注文したものが今どこにあるかわかるようになって便利になりましたという、当初想定していないようなGPSの使い方がどんどんスマホのアプリでできるようになってきた。こういった話というのは、いろいろなサービスがあって、そのサービスにこんな機能が必要だよね、多分マップでナビするためにGPSという機能を入れたほうがいいよねというところから来つつも、実はそのGPSというのはほかのサービスに使えますよねという形で、ハードのインフラとサービスというのが常に連動し合いながらいろいろなことを塗り重ねていくという、そういうある種のエコシステムみたいなものができ上がっている感じです。
今回のSMIの話もインフラ整備の上でどういうコンテンツを考えていくか、逆に言うとそのコンテンツが必要なためにどういう移動手段が必要、移動の機能が必要かということを常に相互に考えながら進めていくことが必要ではないかと個人的に思っております。
多分最初のときに私申し上げたのですが、SMIのIのイノベーションというのはどこにかかるのかという話で、モビリティ自身がイノベイティブなんですよという言い方なのか、そうではなくて、次世代のモビリティを整備するということを通じて新たな価値を出していくこと、創造的活動ができるようになるためのイノベーションなのか。私はどちらかというと後者であってほしいと個人的には期待しているところなのですが、そうなってくるとイノベーションを生み出すためのインフラをまずは計画しますと。それは大事なのですが、一方で、これを使ってどのようにコンテンツを創造していくか、イノベーションしていくかということを全体で考えていく枠組みも含めて重要になってくるかなということで、非常に漠然とした言い方で申し訳ないのですが、これはあくまでも導入計画なのでインフラ整備に重点を置くというのはわかるのですが、一方でその先にこれをどう活用してコンテンツを創造していくかということを、自治体の皆さん、事業者の皆さん、そして住民の皆さんとともに考えていく必要がある。そういう枠組みと連携し合いながらインフラをアップデートしていく構造というのを今後示していかれるのがいいのではないかと思いました。以上です。

波床副会長

ハードとソフトで、SMI都心ラインはハードに当たると。それを使って何をするかというのを考える枠組みが要るのではないかというご意見だったかと思います。枠組みは狭いけれども、先ほど来の議論からするとステーション整備のときに地元とお話ししながら整備しますみたいなところで少し芽生えつつあるのかなと思っていたのですが、事務局いかがでしょうか。

事務局

事務局です。ご意見をいただきまして、我々もまず今の自動運転をはじめとする車両を入れる、バリアフリーにしていくということも1つイノベーションだと思っています。ただし、当然これだけいろいろ社会情勢や、先生がおっしゃるように技術がどんどん変わっていく。今これに取り掛かったところについても、交通というもの自体がどんどん変わっていくという事象がございます。なので、今回入れっぱなしではなしに、そういった状況を見ながらどんどん時代に応じたものにしていきたいという思いもありますので、そういった視点を持ちながら、またサービスとの連携につきましてはこの中でも将来CaaSであるとか情報発信という部分、それと地域との連携という部分がありますので、今回導入計画の第一弾ということで、すべてを議論して網羅するのは少し厳しいかもしれませんが、その先にはそういったことも踏まえて進めていきたいというところを何らかの形で表現できたらなと思います。

波床副会長

では、またご検討をよろしくお願いいたします。ほかはいかがでしょうか。

玉置委員

整備局の玉置です。私は都市整備課でまちづくりを担当しているのですが、資料3-1の1ページの右側ですが、上位計画及び関連計画という見出しがございます。この中で関連計画のほうで堺市地域公共交通計画(策定中)とございます。今回の導入計画も交通の計画ですが、今堺市さんでも恐らく立地適正化計画を策定中か取り組んでおられると思いますので、交通とまちづくりは連携し合って、それでこれからの人口減少などの社会に対応していく、地域づくりを行っていくということで、関連計画の中に立地適正化計画の記載を検討いただけたらと思います。よろしくお願いいたします。

波床副会長

事務局、お願いします。

事務局

事務局でございます。表記があまり適切なものでなかったかもしれないですが、堺市都市計画マスタープランという形で上位計画に示させていただいているのですが、この部分が立地適正化計画も含まれるような形で今策定されているところですので、立地適正化計画という文字が表記されていませんが、その部分については訂正したいと思います。以上です。

波床副会長

よろしくお願いします。ほかはいかがでしょうか。

荻田委員

スケジュールについてお聞きしたいのですが、当初はSMIというのは大阪万博開催に合わせた中で進めると聞いていたのですが、今日のお話ではとてもではないけれども大阪万博には間に合わないかなと。そんな中で、電動車両の導入が令和7年度に予算要望されるのかなと思っているのですが、ここでこういうことを言うのはおかしい話かもわかりませんが、堺市は昔、LRTという構想が政治的判断でなくなったという経験も持っておるので、政治的な問題もありますけれども、市民のため、堺のまちの活性化のため、このプロジェクトは進めていくという確たるものを持って進めていただきたい。電動車両の購入を令和7年度から始めるということは、既にスタートを切るというふうに事務局は考えておられると思うのですが、そういうことでよろしいでしょうか。

波床副会長

事務局、お願いします。

事務局

かつて東西鉄軌道計画が途中でなくなってしまったというところはあるのですが、今回SMIプロジェクトということで今導入計画を作成しようとしています。これを策定するということは、当然これをやっていくということですので、そういうふうに受け止めていただけたらと思っています。

波床副会長

ほかはいかがでしょうか。

久保(照)委員

久保でございます。今まで各委員さんのご意見を聞かせていただき参考になります。我々市民としては、この構想について実現をできるように行政には努力をしていただきたい。当初、万博までに間に合わせられたらという構想もあったような気もしますが、なかなか一朝一夕ではできないと思います。これは行政のお力をいただいて、また周辺のご協力、また自治体を挙げてのPRをしていかなければいけないだろうと思います。すごく高いハードルでございます。交通量の多い中でどのように実現していくのか具体的に事業者に回答をくれといっても無理な話でございます。行政のチームでしっかり考えて、道筋、こういうふうに行きたいんだというはっきりした線を考えていただいたら非常に我々も助かるのではないかと。
今素晴らしい意見を聞かせていただいて、その意見を着実に行政が進めていく。聞くだけではなく、1つずつ潰していって、少しでも早く物にしていただきたい。これからの時代はどんどん進んでまいります。堺もそれに遅れることなく準備をしていただきたい。
何か抽象的な意見でございますが、事務局、またここにおられる皆さん方のご協力を仰いで一日も早く実現していただけるよう心よりお願いを申し上げたいと思います。以上です。

波床副会長

ありがとうございます。今のはご意見としてお伺いしておけばよろしいですか。事務局、何かコメントはありますでしょうか。

事務局

今回なかなか新しいものを導入するというところの難しさがありまして、自動運転という部分についてはいろいろと他都市でも社会実験を繰り返しながら進化しており、まだ確立されたものがございません。その中で、そういったものを堺市のここでどう導入できるかというところを検討し、まず素案を策定して、その素案の実現に向けて導入計画を策定するという形で考えてございまして、技術の進展・進歩に伴ってどういう形にできるか。素案では2025年の万博のときには何らか自動運転を体感できるような運行をしたいというスケジュールでございましたので、遅れているということではないかなと我々は思っていますが、ただ、一朝一夕に入れられるものではないので、おっしゃっていただきましたように皆さんのご協力も含めて早期に実現できるように我々も頑張っていきたいと思いますので、よろしくお願いいたします。

波床副会長

どうもありがとうございました。ほかにご意見はありますでしょうか。

松岡委員

市民委員の松岡です。これは私の意見で、お答えは結構なのですが、資料3-1の一番後ろのところに事業費が出ていまして、こういうのはお金がかかるのはもっともなのですが、どんどんそれのために使っていただきたいと思いますが、いざ事業を始めたとき、令和7年度は自動運転レベル4は無理でも、レベル2ぐらいの自動運転はできるのではないかと資料からはうかがえるのですが、その場合、事業主体は堺市で委託をするのか、その場合、運行開始すると見える化で独立採算を取っていかなければいけないのではないかと私は考えています。その場合は公営企業会計を適用して一般会社並みの貸借対照表や財務諸表を作成していただけたらなと思います。それが無理なら、いわゆる一般会計の特別会計で、介護保険事業とかあるわけですが、そこに組み入れて見える化を図っていただきたいと思います。事業主体が民間の場合になれば委託費で行けるかと思うので、それはまた話は変わるのですが、私は仮に堺市さんが事業主体になるときはそういうことも考えていただきたいと思います。これは私の意見なので、お答えは結構です。

事務局

事務局でございます。誤解を与えているのかもしれないですが、SMI都心ラインは決して堺市が交通事業者になって新たに路線を引くこと、新規路線を引くというものではありません。あくまでも今南海バスさんが行っていただいているシャトルバスをよりもっと便利で快適で安全な公共交通にしていくというコンセプトのもと進めているものでございますので、堺市が何か新たに交通事業者で交通局を立ち上げるとか、そういうものでは一切ございません。
事業費というのは、例えば自動運転の車両やシステムを導入するに当たり、交通事業者さんだけではなかなか難しいところもございますので、市が支援する部分、それから、事業者さんが負担していただく事業費などもあるかもしれませんし、国のほうで補助金としていただけるものもあるかもしれませんが、その辺を含めまして、次の導入計画の素案をお示しする段階で、その時点の検討での事業費になるかと思いますが、一定お示しができるようにさせてもらいたいと思います。

波床副会長

どうもありがとうございます。ということのようです。ほかには。事務局、お願いします。

事務局

事務局です。嘉名会長から通信状態がなかなか良くないというところで、文章でご意見をいただいていますので、読み上げさせていただきたいと思います。
導入計画の位置づけの再確認と導入計画を取り巻く関連の取組についてということで、導入計画ではSMIの導入を中心にした内容に終始していますが、恐らくそれだけでは不十分で、関連した取組との深いかかわり合いや連携が大事だと思います。例えばウォーカブルで居心地がよい魅力的な都市空間の実現はモビリティだけでなく、歩きたくなるような都市空間づくりや沿道のまちづくりとの連携、低層部の土地利用誘導、景観形成などと合わせて取り組むべきものだと思います。
こうした連携の取組は導入計画に含むのか、含まないのか。含まないとしても連動した取組は進めていくべきであり、その位置づけも整理いただきたいということでご意見をいただいています。
これにつきましては、確かに今の導入計画の骨子案の中ではその部分をきっちりとお示しできておりませんので、SMIプロジェクトの範疇を超える部分は当然あるのですが、その部分とどのように連動・連携してこの事業を進めていくのか、まちの活性化を図っていくのかというところにつきましては、どういう形でお示しできるか検討させていただいて、次回素案をお示しする段階で一定お示しをしていけるように努力したいと思います。

波床副会長

ありがとうございます。ほかはいかがでしょうか。では、大体出たのではないかと思いますので、次に進めます。
嘉名先生、よろしくお願いします。

嘉名会長

次のテーマ、SMIラインの関連取組について、事務局より説明をお願いします。

事務局

それでは説明させていただきます。
資料4またはスクリーンをご参照ください。
堺都心部には、歴史文化資源をはじめ豊富な地域資源が点在しており、それらをつなぐ移動手段を活用し、回遊性の向上を図ることが重要です。そこで、本実験は、自動追従型の次世代モビリティを活用し、ガイドツアー形式で堺都心部の地域資源を周遊することにより、地域資源の魅力発信と、次世代モビリティ活用による回遊魅力や回遊性の向上について効果検証を行うことを目的に実施しました。
実施主体は堺市で、パナソニック プロダクションエンジニアリング株式会社さま、パナソニック システムデザイン株式会社さま、堺観光ボランティア協会さま、ホウユウ株式会社さまのご協力をいただきました。
この実験は2回に分けて実施しました。まずは、都心部周遊ツアーとしまして、10月7~9日、大阪港湾局による舟運ツアー(天保山発、堺旧港着)における堺都心部観光のメニューの1つとして実施した、さかい利晶の杜周辺を巡るツアーです。2つ目は、堺環濠町家巡りツアーとしまして、10月12~14日、堺環濠北部地区に残る町家等を巡り、地域の魅力発信に加え、次世代モビリティを活用した移動体験を提供しました。
使用したモビリティは、電動の車いすタイプのものです。先頭車両に、2台目以降の車両が自動で追従する機能を有しています。走行速度は時速0~4キロで、歩行者並みです。
こちらは都心部周遊ツアーの実施状況です。先頭車両はスタッフが乗車して操縦し、2台目以降は自動追従を行い、先頭車両を含め、最大計6台で走行しました。車列の中間位置では、観光ガイドが案内をしました。前方、中間、後方に保安スタッフを配置し、安全性には十分配慮して走行しました。さかい利晶の杜の建物の周辺を一周し、途中、千利休屋敷跡で下車していただき、観光ガイドをしました。
こちらは堺環濠町家巡りツアーの実施状況です。都心部周遊ツアーと同様、先頭車両はスタッフが乗車して操縦し、2台目以降は自動追従を行い、先頭車両を含め、最大計4台で走行しました。車列の中間位置では、観光ガイドが案内をしました。前方、中間、後方に保安スタッフを配置し、安全性には十分配慮して走行しました。町家などが残る堺環濠北部地区を2時間程度かけて周遊していただき、途中、伝統産業である刃物や線香のお店、重要文化財である鉄炮鍛治屋敷や山口家住宅、そして、月蔵寺や本願寺堺別院といった寺院で下車し、観光していただきました。
こちらは、ツアーに参加していただいた方に、アンケートを行った結果です。速度などモビリティの乗り心地については、「良かった」と答えた方が最も多くなっていましたが、「良くなかった」と答えた方も約5%いました。モビリティの安全性については、「良い」、「問題ない」と答えた方が最も多くなっていましたが、町家巡りツアーでは、「支障がある」と答えた方が約11%いました。
今回のようなモビリティを使ったツアーへの参加については、「参加したい」と答えた方が最も多くなっていましたが、都心部周遊ツアーでは、「参加したいと思わない」と答えた方が約8%いました。今回のツアーの感想については、「良かった」と答えた方が最も多くなっており、「良くなかった」と答えた方はいませんでしたが、無回答の方が全体の3.3%いました。
ツアーに参加していただいた方の自由意見について紹介します。ポジティブなものとしては、都心部周遊ツアーについては、「初めての体験で、すごく良かった」、「案内ガイド付きでもう少しあちこち行けたら良い」といった意見、堺環濠町家巡りツアーについては、「足が悪いので、モビリティに乗れたことはとてもありがたい」、「次世代モビリティに乗るのは初めてだったので、新鮮で楽しかった」といった意見がありました。一方、ネガティブなものとしては、都心部周遊ツアーについては、「左右に振られるのが気になる」、「小刻みに止まりすぎない方が良いと思う」といった意見、堺環濠町家巡りツアーについては、「モビリティの性能の向上が望まれる」といった意見がありました。
今後の課題についてお示しします。まず、地域資源の魅力発信についてですが、調査の結果、都心部周遊ツアーの参加者は、9割以上の方が堺市外であり、また10代から90代と幅広い年齢層の方に対し、本市の地域資源をPRできました。また、堺環濠町家巡りツアーのアンケート結果では、市外のみならず市民にも新たな発見があったという意見や、再訪したいといった意見も多くみられました。今後の課題として、堺都心部を含めて本市には寺社仏閣をはじめとした数多くの地域資源があり、これらの情報発信を継続していくこと、また、堺環濠北部地区における伝統産業やまちなみなどの魅力について、関係部局等と連携し、より効果的な魅力発信を行うことが重要であると考えています。
次いで、回遊魅力や回遊性向上についてですが、調査の結果、都心部周遊ツアーについては、次世代モビリティの乗車について魅力を感じるという主旨の意見が見られました。一方で、左右に振られるなどの乗り心地が悪いといった意見もありました。一方、堺環濠町家巡りツアーについては、次世代モビリティを活用したツアーに付加価値を感じる方が多くいました。また、自動車等の通る公道における実施であったため、安全確保に相当の体制が必要でした。今後の課題として、次世代モビリティは他では体験できないことのため乗車体験自体が回遊魅力につながることが分かりましたが、快適性の向上に向け、ルートやモビリティの選定、円滑な運営の実施が必要と考えています。また、障害者など全ての人が乗車でき、ツアーの価値を高めるものとして回遊魅力の向上につながりましたが、自動車が通る道路や狭い歩道などでは、安全確保に労力が必要で、実装にはルート選定など検討の深度化が必要と考えています。
説明は以上です。

波床副会長

どうもありがとうございます。ただいまの説明、SMI都心ラインの関連取組として次世代モビリティに関するご説明をいただきましたが、ご意見、ご質問がありましたらどなたでも結構です。ご発言ください。いかがでしょうか。

久保(照)委員

実験されて、大変好評であったような評価が出ております。これはこれで堺の観光に寄与されることと思われます。しかし、ここで問題が1つ、行政にお聞きしたいのですが、これがもし実用化されて、乗車料金がどのぐらいになるのか。もしそういう試算が出ていたら教えていただきたいと思います。

波床副会長

料金の見通しについてというご質問ですが、いかがでしょうか。

事務局

事務局でございます。非常に課題の部分をご指摘いただいたのかなと思います。今回は実験であり、無料で体験いただいたのですが、これを本格的に導入していく上では、まだまだ車両の価格そのものが高かったりというところもあって、どれぐらいの値段設定にするのか。また、安全確保のためにスタッフが必要になりましたので、その辺の対応をどうするのかというところも含めての料金、まだまだこれからの検討課題かなと思っています。今のところはその辺の見込み、目途はまだ立っていない状況でございます。

波床副会長

まだわからないということです。

久保(照)委員

どうもありがとうございます。観光目的で貸し出す。そうなると様々な費用がかかり、それに向けての事故とか諸々の保険にも入らなければいけないだろう、そこら辺のところを十二分に検討していただきたい。1つの観光の目玉にもなるのではないかと見ておりますので、その辺のところをはっきりできたらしてもらいたいなと。当然1つの車両に何十万というお金がかかるのでそう安くは貸し出せないとは思いますが、料金が高くて乗ってくれなければ何にもならないと思います。その辺よろしく勉強していただきたいと思っております。お答えは次の機会でよろしいので。

波床副会長

コメントは次回ということでお願いします。ほかにはいかがでしょうか。特にないようですので、その他について、嘉名先生、お願いします。

嘉名会長

その他ということで、1月12日に開催された第3回SMI都心ライン自動運転技術等検討分科会について事務局より説明をお願いします。

事務局

それでは、説明させていただきます。
お手元の資料5またはスクリーンをご参照ください。
分科会は、令和6年1月12日午後2時から開催しました。
意見交換は2つのテーマで実施しました。1つ目のテーマ「自動運転の仕様等について」では、事務局から、SMI都心ラインで導入をめざしている正着精度を向上させるための技術について説明をさせていただきました。また、自動運転システム事業者を決定するために公募を考えており、公募条件の案やスケジュールについて、説明をさせていただきました。2つ目のテーマ「関連取組」では、次世代モビリティの回遊性向上実験の結果概要などについて説明しました。
主なご意見と市の回答についてご紹介します。まず、1つ目のテーマ「自動運転の仕様等について」ですが、

  • 「遠隔監視を導入する際には、何かあったときのことに備え、フェールセーフを考えておくべき。」という意見に対し、「ご指摘のとおり、何かあったときの対策は必要と考えている。」と市が回答しました。
  • 「公募条件の正着精度について、具体的に記載したほうがよい。」という意見に対し、「正着精度の目安について記載したいと考えている。」と市が回答しました。
  • 「正着するためにはバスベイの形状についても検討したほうがよい。」という意見に対し、「バスベイの形状についても検討を行っている。」と市が回答しました。

次いで、2つ目のテーマ「関連取組」ですが、

  • 「町家巡りツアーにより新たな発見があってよい取組であったと思う。今後、仁徳天皇陵などで活用できるのではないか。」という意見に対し、「今回の実験は、堺都心部の回遊性を高めるツールとして有効であるか確認を行ったもの。安全確保ができるなど有効であれば、他の箇所での活用も可能である。」と市が回答しました。
  • 「次世代モビリティに路車間協調などを導入すれば、安全性や乗り心地の改善につながるのか。」という意見に対し、「導入が可能であるがどうかも含めて確認が必要である。」と市が回答しました。

1つ目のテーマ「自動運転の仕様等について」で、事務局から説明しました自動運転システム事業者の公募スケジュールです。今年度については、3月頃に、事業者の公募要領を作成のうえ、SMI都心ライン自動運転技術等検討分科会にお示ししたいと考えております。2024年(令和6年)度の4月頃には、自動運転システム等の事業者公募を行いたいと考えています。その後、5月~6月頃に、応募いただいた事業者の中から、提案書の評価などにより、選定を行いたいと考えています。事業者選定の中では、正着精度に関する技術実証も含めて評価したいと考えています。選定にあたっては、事業者からの提案内容、技術実証の結果についてSMI都心ライン自動運転技術等検討分科会にお示しし、ご意見を頂戴したいと考えております。7月以降、車両の調達など、実証実験の準備を進め、年度後半には、選定された事業者とともに、正着精度の確認などを行う実証実験を実施したいと考えております。2024年(令和6年)度の実証実験を踏まえ、2025年(令和7年)度以降、SMI都心ライン本格運行を進めたいと考えております。なお、来年度については国土交通省の補助金活用を想定しており、7月頃に補助金申請を予定しています。
以上です。

波床副会長

ありがとうございます。分科会の報告をしていただきましたが、ご意見、ご質問等ありますでしょうか。特にないようでしたら、全体を通じましてご意見、発言等々ありますでしょうか。準備していただいた議題は終わりですが、いかがですか。ないですか。そうしましたら、準備していただいたテーマは以上ですが、会議が終わった後で思いついた場合、忘れないうちに事務局にお知らせください。以上で議事が終わりました。事務局にお返しいたします。

事務局

本日は長時間、誠にありがとうございました。次回以降の日程調整につきましては、事務局からまたご連絡させていただきますのでどうぞよろしくお願いいたします。これをもちまして、第3回SMI都心ライン等推進協議会を終了いたします。本日は、ありがとうございました。

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