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第2回 堺市地域公共交通会議 議事録

更新日:2012年12月19日

日時

平成24年7月3日(火曜)、午後2時から4時

場所

堺市総合福祉会館4階第3会議室

出席者

波床正敏、正木啓子、古角利裕、黒田司郎、中谷靖、西村昌之、石井健章、小原泰次、南條正幸、池垣圭(代理)、藤原広行、奥野和孝(代理)、黒島博(代理)、織田村達、島田憲明(以上15人、敬称略・名簿順)

配布資料

  • 第2回堺市地域公共交通会議 議事次第
  • 第1回堺市地域公共交通会議 議事概要
  • 堺市地域公共交通会議 委員名簿
  • 平成24年度第2回堺市地域公共交通会議出席者名簿
  • 平成24年度第2回堺市地域公共交通会議 配席図
  • 資料1 第2回堺市地域公共交通会議 資料
  • 資料2 公共交通空白地分布状況
  • 資料3 公共交通カバー状況
  • 資料4 路線バス運行本数
  • 資料5 市民意見募集の結果について

議事録

1.第1回会議の議事録の確認

波床会長

 第1回会議の議事録の確認で、資料は「未定稿」と右上に書かれた資料です。特にご自分の発言した部分で、明らかにこれは言ったことと違うことが書いてある場合は、この場でご指摘いただきたいと思います。よろしいでしょうか。
では、ご確認いただき、特にご異議がないようですので、この「未定稿」となっている議事録を1回目の会議の議事録としたいと思います。
議事に移る前に、前回の会議で質問がありました質問への対応について事務局から説明をお願いいたします。

事務局

 前回の会議中の質問と、後日委員の方からいただいた質問があります。
 まず、都心交通検討会議と地域公共交通会議について、「それぞれの検討項目を明確にしてほしい」、「都心とはどこを示しているのか」というご意見がありました。これについては、本日の議事(2)の地域内公共交通の施策展開の進め方についての中でお示しします。
 次に、ふれあいバス、みはらふれあい号の利用者数とふれあいバスの現状について質問がありました。これについては議事(3)の地域内公共交通の具体的な施策展開のコミュニティバスの見直しでお答えします。
 現在のふれあいバスの車両と、見直し後の車両についての経費の比較が必要ではないかというご意見をいただきました。この件については今後検討していく中で、この会議でその資料をお示ししていきたいと考えています。
 また、市民委員から会議の議事、進め方についてご意見をいただいています。会議中の質問等に対し即答できない場合や、関係機関との調整が必要な場合の対応方法についてご意見をいただいています。事務局としては、質問等があった場合について、当日の会議で受け付けるほか、会議の後でも事務局で受け付け、必要に応じ関係機関と調整し、次の会議の場で回答するというやり方をしていきたいと思っております。

波床会長

 今の説明でよろしいでしょうか。では、議事を進めさせていただきます。

2.地域内公共交通の施策展開の進め方について

波床会長

 議事の2つ目である地域内公共交通の施策展開の進め方について、事務局から説明をお願いします。

事務局

 (資料1、説明)

波床会長

 今の説明に対し、ご意見、ご質問等はありますか。

織田村副会長

 資料1の5ページの地域公共交通会議の検討内容という整理があります。前回も同じような話があったと思いますが、左側の施策展開の4つと右側の今後の取り組みの4つが対応しているのか、していないのかよくわかりません。特に「路線バスの利用促進」という最初のタイトルと同じものが今後の取り組みの一番下に出てきており、どういう整理になっているのか説明をお願いします。

事務局

 5ページは第1回の会議で説明した資料です。その際に、施策展開と今後の取り組みについて、その関連性が分かりにくいという意見がありました。それを受けて、6ページ以降、路線バスの利用促進や高齢者の利用促進等、施策展開のそれぞれの項目についてその必要性について再度整理を行い、10ページ、11ページにあるような進め方をしていきたいとお示ししています。

織田村副会長

 再整理して10ページに載せたということですね。

事務局

 10ページは、5ページを分かりやすくもう1度整理したものとお考えください。

波床会長

 5ページの資料自体は、必ずしも右と左は1対1で対応していないようで、途中が省略されていることから、詳しく記述すると10ページのようになっているということですね。
 当面、10ページの事業をすることになるのですが、地域内公共交通というのは高齢者と交通空白地域の話だけで完結するわけではなく、11ページの右側に点線で囲ってある「その他の施策」もあります。当面はコミュニティバス関連の議論を急がなければならないですが、「その他の施策」についてもいずれ議論する必要があるかと思います。

石井委員

 資料2の赤枠で囲ってある公共交通空白地域がとても多いので驚いています。素人なので素朴に思うのですが、何で空白なのか。人が住んでいるのに、なぜ路線にならなかったのか。バス路線の中に含まれなかったのか。そこに何か決定的な原因があるのではないか。路線バスという形でなくても、空白をただ埋めても同じような課題が残っていくのではないか。なぜ路線バスの路線にはならなかったのか、課題があったら教えてください。

事務局

 資料2で白く空いているところが公共交通空白地ですが、道路が狭い昔からの集落のところが残っています。堺市の交通は鉄道や路線バスで担っているのが大部分であり、その中に路線バスが入っていけないような状況であったり、もしくは、近くの広い道路を走ったとしても、300メートルのバス停勢圏から外れていくところがあります。また、住居が点在しているため需要面から空白地域となっていると考えられます。

中谷委員

 事務局の発言にもありましたが、基本的にはバスが通れる道路があることが大前提となります。特にバス会社として、堺市内に限っては古くからあった路線をなくしたということはありません。基本的には道路で走れるところにはほぼバス停もあるという認識で結構かと思います。

波床会長

 ちなみに、どのぐらいの太さの道があれば走れるのでしょうか。

中谷委員

 今でこそ小型バスがありますが、基本的に大型バスですし、バス停をつけて乗降が要りますので2車線欲しいところです。法的にも5メートル以上が必要だったと思います。古くからの道路で、あまり拡幅していないところは、昔は通れても、今は渋滞等で厳しいところがたくさん出ています。

波床会長

 近鉄バスさんも基本的には同じ考え方ですか。

西村委員

 同じです。バスも鉄道もそうですが、交通は需要があるところに発達しています。最初は街道筋など交通があるところからスタートしています。もともと自動車がたくさん通っていないころは、多少細い道でもバスが優先して入っていけたということがあり、現在では考えられないような道路でも入っているところもあります。ただ、現在新しいバスルートを考えるときには、自転車や他の交通と接触しますので、安全確保を踏まえて検討していく必要があります。

波床会長

 需要、つまり人家があって、なおかつ走れるだけの整備がされた道路があるところをバスが走るというのが原則のようです。

石井委員

 これからやろうとしているのは、空白地域に一般的なバスという形ではないにしても、ほかの形でも公共交通のルートを入れ込もうとしているわけでしょう。私が思っているのは、狭いから走れないだけではなくて、人間が少ない。需要自体が少ないので走らないという部分もかなりあるのではないか。

波床会長

 需要は人が住んでいればあります。走らせられるかどうかはともかく、もし走れば乗る人は出てくるでしょうけれど、走れない状況にあると。そうした場合に、代わりの交通をどうやって準備するかというのは議論の余地とか工夫の余地があるということです。それをここで話し合いましょうということだろうと思います。

3.地域公共交通の具体的な施策展開について

波床会長

 議事3の地域内公共交通の具体的な施策展開について、事務局から説明をお願いします。

事務局

 (説明)

波床会長

 事実関係でよくわからないところ、みんなの審査会で出てきた意見が妥当かどうか ということに対する意見、あるいは最後のページのコミュニティバスの見直しの叩き台的な事務局案、いずれでも結構ですが、ご意見、ご質問等がありましたらお願いします。

正木委員

 おでかけ応援バスについて、ごと日とそれ以外を比較すると何割か乗降客数は増えているのでしょうか。100円で乗車できる分、差額については市負担が発生しているわけですから、投資効果的なことを見るのに。

事務局

 正確な数字ではありませんが、おでかけ応援バスを実施する従前の65歳以上の方の利用に比べたら、人数ベースでは6割ぐらい増えています。ただし、高齢者全体が増えているという部分はあります。その部分は差し引いていません。

正木委員

 コミバスについて、堺区と中区で利用者が少ないということですが、例えば堺方式で少し見直しもあると感じました。バス停から300メートル圏外の地域が空白地域とされていますが、堺区と中区を見ると空白地域が非常に小さいので、これが少し歩くことによって350メートルや400メートルになったら全部消えるのではないか。これも一人当たりすごい税金を使っているので、少しでも空白地域があるからやらなければいけないというよりは、例えば2、3分余分に歩くところがあってもいいのかなと思います。特に堺区と中区の空白地帯が非常に小さいので、実際にこの圏域を、例えば50メートルや100メートル増やしたらどんな雰囲気でしょうか。

事務局

 堺市は都市部であることもあり、バス停から300メートルの圏域を前提に空白地域を出しています。ただ、都市部でないところは500メートルで算出しているところもあります。恐らく500メートルで算定すれば、堺市の空白地域は、居住されているところはほとんど消えてくるのではないかと思います。空白地域を決めるバス停からの距離について、堺市は300メートルとしていますが、350メートル、400メートルになってきたらどのぐらいの数になるのかというのも含めて、図面化を考えてみたいと思います。

石井委員

 停留所の距離はどのぐらいですか。

事務局

 停留所の距離は、堺市では300メートルぐらいです。また、公共交通の利用圏域の設定の考え方ですが、鉄道駅の勢圏については、駅まで歩く人の歩行時間を10分以内と考え、歩行速度を平均毎分80メートルとして、800メートルと設定しています。バス停の勢圏については、バス停まで歩く方の歩行時間を5分以内と考え、高齢者が多いことを踏まえ歩行速度は毎分60メートルとして、300メートルと設定しています。

波床会長

 圏域の設定ですが、バスは300メートルでよく交通計画の教科書にも書いていますが、鉄道は徒歩以外の例えば自転車の利用も考慮して、1キロメートルとか1.5キロメートルで書いてあるケースもあります。ですから、鉄道の800メートルというのはわりと小さめに取ってあるかなという気はします。

西村委員

 おでかけ応援バスの利用状況の中で、「おでかけ応援バスを利用しない主な理由」について調査していますが、「おでかけ応援バスの利用頻度」におけるどの部分の回答者を分母にしているのでしょうか。
 また、「おでかけ応援バス制度への要望」の調査における分母についても教えていただきたい。

波床会長

 事務局に回答の準備をしていただく間に他のご意見をお願いします。

小原委員

 おでかけ応援カードについて、例えば、商店街で買い物をするときにおでかけ応援 カードを見せたら割引する制度を実施すると外出が増えて、地元の地域振興になるのではないかと思います。
 コミュニティバスについては、ルートは循環型ではなく、駅と老人福祉施設を直接結ぶルートに変更してコミュニティバスを残していただかないと、高齢者にとっては大変困る状況になると思います。また、直接結ぶ方が利便性もいいのではないかと思います。
 最近阪堺電車についてもおでかけ応援カードが利用できるようになったと思いますが、詳しく教えていただけないでしょうか。

波床会長

 パスを見せると買い物するときに割引になるという施策はときどき見かけますが、たいていは市の施策というよりは、商店街の販売促進策として実施しているケースです。この場で発言というよりは、商店組合にこういうことをやっているまちがありますよと言っていただいて、商店組合で取り組んでいただく方法があると思います。買い物をするとバス券をくれる商店街とか、函館では商店街に行く人用の無料電車が走っているという例もあります。いずれも市の施策というよりは、商店街の販売促進策であったと思います。
 ルートについては市から説明していただきます。

事務局

 委員が発言された内容がコミュニティバスの問題点であり、これはいい悪いは別にしまして、限られた経費でできるだけ多くの人を乗せ、かつ区役所も行って、老人福祉センターにも回る。結果として、片道1時間半など非常に長いルートで、週3日、便数も少ない。ご意見いただいたように老人福祉センターを利用される方には駅から直結する方が便利であるなど、ご意見はいろいろあると思います。そのような中で、今のコミュニティバスの見直しを検討するにあたり、既存の路線バスとおでかけ応援バスによるコミュニティバスの代替や、既存の路線バスとおでかけ応援バスを補完するコミュニティバスの考え方等を今回お示しさせていただいているとご理解いただきたいと思います。
 阪堺線はバスと同じように65歳以上の方について、ごと日は100円でご利用いただけます。去年の1月から実施しております。

波床会長

 阪堺線は、利用状況においても、経営の感覚的にも妥当な政策であると考えられます。

事務局

 おでかけ応援利用状況の中の「おでかけ応援バスを利用しない主な理由」の分母につきましては、アンケートいただいた方でおでかけ応援バスを利用していないと回答された約48.3%、1831人を分母としています。
 「おでかけ応援バス制度への要望」の分母については3866人です。

織田村副会長

 どのようなアンケートで、誰に対して行ったのでしょうか。

波床会長

 事務局に回答の準備をしていただく間に他のご意見はありますか。

石井委員

 コミュニティバスについて教えていただきたいと思います。資料の23ページにあるように、ふれあいバスの前身は老人福祉センターへの送迎バスとして運行されていたということを考えると、役割は果たしてきたと思います。それらを踏まえた上でコミュニティバスの見直しのあり方を考えたときに、コミュニティバスの機能として、市役所連絡バス、公共機関連絡バスとしての機能を持たすのか、もしくは、一般路線バスとしての機能を持たせるのかが考えられると思いますが、運賃の面においても、当然ふれあいバスのほうが安いわけですが、堺市さんとしてはどのようにお考えでしょうか。
 みんなの審査会での意見であるバス会社の選定、運行経費の精査が必要については、新規参入も含めてどのように取り扱いされているのか。

波床会長

 まず一つ目は、コミュニティバスはそもそも老人福祉センターの送迎バスから始まっているのですから、目的は当初はそうだったのではないかというご指摘です。先ほど私はみんなの審査会の意見は妥当なのかどうかについても意見をくださいと言いました。みんなの審査会の32ページの主な意見のところに、「利用者について特定の人に集中していないか」とあります。これは送迎バスから発達していれば、特定の人に集中するのは当たり前なんです。ということでお伺いしたのですが、ほぼ同じ意見が出てきました。

事務局

 老人福祉センターに行かれる方がたくさん居り、特定の方が週何回も利用するのは、利用していただく施設として運営しているので当然です。
ただし、運賃が100円ですので、みんなの審査会での意見にあるように、一人当たりのコストが700円と経費はかなりかかっています。そのような中で、費用対効果や、改めて老人福祉センターだけを目的とした送迎バスにしていいのかなどを考えると、例えば、行きにくいところもあるのですが、公共交通を利用して老人福祉センターに行くことも可能なわけです。
 公共交通をより利用していただき、お年寄り施策として使いやすいようにおでかけ応援バスを改変していく。送迎バスに限定せずに、路線バスとコミュニティバスの見直しの全体を考えた中で費用対効果がよく、より汎用性があり、皆さんのサービスに資する施策を市としても検討していきたい。そのような中で、おでかけ応援バスの利用日の拡大、コミュニティバスについては特に社会的にも問題になっている空白地域への対応、公共施設については既存の公共交通を利用していただくことにより、費用対効果もよく、市の負担も少なくなればいいと考えます。そのような考えをもとに全体としてとりまとめていきたいと思っておりますので、よろしくお願いします。

石井委員

 以前にワークショップに参加させていただいたときに出ていた意見を提案させていただきます。例えば区役所の中にバス停を入れ込み、区役所の1階ロビーそのものを待合所にして、駅ではなくて区役所をコミュニティバスの拠点にする。区役所には幹線バスとコミュニティバスの2つが乗り入れており、区役所を軸に乗り換えする。一般路線バスの中に組み入れるというのはいかがでしょうか。

波床会長

 要するに利用者は少ないが利用者を増やす努力はしたのかという趣旨だと思います。どういう努力をなさったのでしょうか。

事務局

 利用者を増やす努力ということですが、1つは前回お配りさせていただいたパンフレットを配布する等のPRを行っています。その他にもいろいろな要望をいただいており、すべてに対応することはできませんでしたが、バス停の追加など対応できるものにつきましては対応させていただいております。時刻を融通的に調整できるところについては可能な範囲で調整してきました。限られた中ではございますが、できるだけニーズに合わせる努力はしてまいりました。

波床会長

 それにもかかわらず、お客さんが増えなかったのはなぜですか。

事務局

 老人福祉センターにアンケートを置いて、どのような交通手段で老人福祉センターへ来られているか調査した結果、コミュニティバスを利用して来ている人数は限られていました。車で来られている方や、周辺の方は自転車で来られている方が非常に多かったというのが実情です。

波床会長

 前半部分については説明の通りです。
 後半は、バス会社の選定と運行経費の精査が必要であり、経費を低廉にする努力はしたのかという趣旨だと思います。

石井委員

 審査会の中でそれについて堺市さんとしてはどう考えていますか。

事務局

 事業者さんに運転手さんのやりくりをしていただくなど、経費的には一番切り詰めた形態で運行していただいております。
  また、みはらふれあい号につきましては、審査会の意見を受けて入札もしております。結果としてバス事業者さんは変わっていないということもございますし、市もバス事業者のほうも経費の削減についてはお互いできる範囲で努力してきております。

石井委員

 そういう意味ではなくて、制度的に新規参入を可とするのですか。

波床会長

 入札して新規参入しています。国の法律的にも新規参入できるようになっていますが、結果として地元で営業しているところが強く、事業者が同じになったということです。

石井委員

 ただ、前回の会議の中でも出ていますが、この会議自体が地域の人自らがという検討項目がありますので、実質的には地域の業者になるのではないかということをお聞きしています。

波床会長

 法律的に制限はないと思います。入札している時点で、基本的には制限はないと思います。

石井委員

 みはらふれあい号だけではなくて、ふれあいバスでも?

波床会長

 全国的に何の制限もないと思います。

事務局

 現時点で入札しているのはみはらだけです。

波床会長

 昔は地域ごとに業者さんが決まるような法律になっていましたが、12年ぐらい前に改正になりまして、自由参入になっています。

正木委員

 資料1の34ページのコミュニティバス見直しの考え方の中で、路線バスとの役割分担の明確化ということで事務局案ができているのですが、この中で「路線バスと重複する区域は運行しない」と書かれています。路線バスそのもののルートを変えるというのはなかなか難しいこともあるのですが、ルート変更が可能な場所もあるのではないかということです。
 最初に言ったことと少し重なるのですが、中区、堺区あたりは非常に小さな空白地帯なので、そのような地域については少し歩いていただくことでコミバスそのものが本当に必要かどうかという検討もありますし、南区では路線バスについて、見直しできる範囲でしていただければなと思います。
 もう一つ、まとめ方の話ですが、区別状況において全区で「老人福祉センター利用」が特記されて書かれております。今後コミバスの見直しを検討する際に老人福祉センターの利用目的の方以外がどんな状況か1行でも書いていただければと思います。

波床会長

 今回の見直しに当たり、既存の路線バスのルート変更の可能性はあるのかという点について、事務局回答お願いします。

事務局

 小さな空白地について、すべてコミュニティバスで回っていくのがいいのかという話もございますので、路線バスでルート変更なり、バス停の追加で対応できるところが出てくるかと思っております。それにつきましてはバス事業者さんと協議をさせていただいて、可能なところはできるだけ対応していきたいと考えております。

波床会長

 バス事業者さんに関しては具体の案件が出てきてからのことになりますかね。
コミバスは一応どなたでも使えまして、路線バスに振り替えたときに、高齢者についてはおでかけ応援バスでサポートするという考え方になっており、高齢者ではないコミバス利用者への対応が漏れています。それについては具体案を詰めていくときに考える必要があるかもしれません。現時点では議論する段階にはないと思いますが、具体的な段階ではそのようなことも考慮しつつ、先ほどご意見が出たような主要な施設や病院などにおける待合場所の活用についても考慮しながら利便性の向上を考えていけばいいのではないかと思います。

石井委員

 美原区役所の裏でやっていますね。

波床会長

 皆さんが集まりやすい便利な場所を活用するという事例はバスの成功事例として載っていると思いますので、事例を調べていただいて見直しの際に一緒に検討していけば、高齢者を主体とした福祉以外のお客さんも乗れるのではないかということだと思います。
 まとめ方については何かコメントはございますか。

南條委員

 国交省ではコミュニティバス導入に関しますガイドラインを作っております。この中で、定義とか、いろいろ留意事項があるのですが、まさにコミュニティバスというのは交通空白地域、不便地域の解消を図るということで市町村が主体的に計画をして運行するということです。
 先ほど既存の乗り合いバス事業者さんとの競合という話も出ましたが、路線バスの補完をするという位置付けもございます。それから、留意事項の中の1つに、路線バスと実質的に競合することがないように十分協議検討すべきと。まさにこの会議がそこに当たる協議の場ということでございます。今後、個別にいろんな議題が出ようかと思いますが、従前は老人福祉センターを中心に、先ほど石井委員から出ましたように区役所を中心にというのも非常にいい発想だと。確かに他都市さんでもそういったコミュニティバスを事実運行しているところもあります。ただし、既存のバス事業者との十分な調整が必要というところをまずご認識いただきたいと思っております。
 それから、コミュニティバスは地域住民を巻き込みながら、増収、利用者増を図るということがあります。今までどういう取り組みをされたか知りませんが、ご参考までに、他都市さんでは、例えば区民祭りでふれあいバスの紹介、PRをどんどんしています。住民の足の確保、利便性向上という努力もされておられる自治体もございます。そういった地域住民を巻き込んだ取り組みは非常に大事かと考えております。

波床会長

 先ほどまとめ方に関するご意見を頂戴していますが、一応老人福祉センター以外の利用についても書かれています。

事務局

 区別のカルテを出しているのですが、空白地域に対してどうかということがコメン トできるような資料になっておりませんので、改めて整理させていただきます。

波床会長

 よろしくお願いいたします。

織田村副会長

 コミュニティバスをどうするかという市としての姿勢の問題ですが、4ページに戻っていただいて、もともとどういう公共交通ネットワークを目指しているかという話がありまして、ここで地域内公共交通のあり方を見直すということで、拠点があって、そこから支線のバスが出ているというのは一見当たり前に見える図面なのですが、実は今、実際に路線バスが走っている形態とは若干違っているところもあります。
 バスというのはそれぞれの地域の中で需要が考えられるところを結んで直に行けるように工夫して路線を組んでいただいているというのが基本なのだろうと思います。コミュニティバスも同様の形で結んでおりますので、ある特定の利用の方について利用勝手はいいのですが、そうでない人が急に乗ろうとした場合、勝手がよくわからないとか、どこに行くのかわからないとか、いつ着くのかわからないとか、そういった問題もあります。
 公共交通体系で提案しようと思っているのは、拠点をしっかり作って、そこから効率的に各地域の中をサービスしていく。要するに支線交通的なものとしてきちんとバスが使えるような形に再編をしていく。急にはできませんが、そういうことを目指していくべきではないかということを概念的に整理しています。
 従いまして、ここですごく大事なのは、今までのバスの使い方と違って、場合によっては最寄りのバス停から1回拠点に出ていただいて、そこから乗り換えて本来の目的地に行く。こういう使い方を頻繁にしていただくほうがいいのではないか、こういう話になってくるわけです。従来はそうではなくて、直の目的地に行きたいということで使っていただいたと思うのですが、それだと需要がまとまらない結果、路線を切っていかなければならなくなって、結果的に使い勝手が悪くなってくることが十分考えられます。これからの多様な需要に対応していくためには、それがいいのではないかということでこういうパターンを考えていると理解しています。
 そうなりますと、先ほどからお話が出ていますように、乗り継ぎとか、拠点とか、ターミナルというものをきちんとしつらえていくということが大事な話になってきます。要するにそもそもの公共交通をどうするかという問題の中の公共交通の利便性を向上させるという中で、ハードやソフト、いろんな施策を行っていく上で、そこのところをどうするかということはかなり大きな問題になってくるだろうと思います。例えば乗り継ぎをしても、1回ごとに料金が発生しないような方法は何かないかとか、少し割引になる方法はないか。そういうソフトの話もありますし、先ほどお話がありましたように、ターミナルそのものが極めて便利な施設で、いろんな用がそこで足せるということであれば、そこに来て少しバスを待っていただいてもあまり不便を感じないとか、そういった施策も必要なのだろうと思います。
 先ほどのこの会議で何をやるかという話の中では、当面の話としてはそういうことはなかなかすぐにはできないわけですが、いろいろなご提案をいただけば、様々な場面で話がでてきています。近々の話では、ターミナルの問題については、都心のまちづくりというのは1回場を設けて一生懸命議論してきました。その中では、例えば堺東駅のバスと電車の乗り継ぎ、バスとバスの乗り継ぎ、ほかの乗り物との乗り継ぎ、そういうものを便利にするということも当然その中では議論させていただいております。そういうことで、路線バスも含めてバスの使い方が今までと違った形というのも少し目指して考えていきたいということになるのではないかということを念頭に置いて議論をさせていただければと思っております。これは、市の考えに基づいた私なりの解説です。

石井委員

 今発言されたことについて、おぼろげな記憶で申し訳ないのですが、以前、大阪市営バスさんが幹線バスと支線バスという、当時ゾーンバスと言われていました。今もありますか。このゾーンバスという形は当時の鉄道とかバス雑誌でかなり話題になりました。こういう形態は私が先ほど申し上げた区役所を軸にとかターミナルにという考え方とちょっと似ているかなということはあるのですが、もし実施しているのであれば資料をお願いします。

波床会長

 実施していると思います。バスのシステムは大阪市の交通局のウェブサイトに出ているのではないかと思います。

石井委員

 私はコンピュータがないのでわかりませんが。

波床会長

 確か幹線バスと支線バスを乗り継ぐと追加料金が発生しないようなシステムです。乗り継ぎ全体では料金が発生しなかったと思います。

石井委員

 この図では、自動車、自転車からの乗り継ぎということなので、自転車や自動車を置くところとか。以前、テレビ番組に出ていたのですが、自転車を丸ごとバスに乗せるみたいな。

波床会長

 そういうことをやっている国もありますが、日本でできるかどうか。

石井委員

 日本で、一部やっていました。

波床会長

 外国に行くと、バスの前に自転車を引っ掛けるハンガーつきのバスが走っている国があったり、路面電車の後ろに貨車がついていて、そこに自転車を置いて乗ってくださいというところがあったり、電車の中にそのまま自転車で乗るところがあります。

石井委員

 ローカル線では時間を決めて自転車が乗れるようにやっておられる事業者さんもたくさんあります。

波床会長

 日本でよくその手の議論が出たときに何が問題になるかというと、ラッシュ時どうするのかという話と、実は駅のホームまで自転車をどうやって持っていくかということが解決できないというケースがあって話が止まっていると思います。

石井委員

 実際私がファングラブに入っている鉄道会社さんでは時間を決めてやっています。

波床会長

 地方都市で比較的旅客が少ないところでは、旅客の少ない時間帯に限ってやっているところはあります。外国も、自転車を乗せられる地下鉄や郊外鉄道にしても時間帯を制限しているケースが多いです。堺は自転車が地場産業なので、コミバスの話に絡めてというのは難しかと思いますが、発想の方向は考えてもいいかもしれません。

石井委員

 バスと自転車が活用できたらなと思います。

波床会長

 需要が少ないところはバスが運行しにくいので、そういうものを末端に使うという手はあると思います。ありがとうございます。
 特に最後に見直しの考え方の原案が出ていますが、これに対してはいかがでしょうか。コミバスは、路線バスと重複しているところはなくして、空白地域の運行に特化するというような考え方です。この段階ではあまり具体的には書いていないのですが、おでかけ応援バスは利用しやすくしようとする考え方となります。

正木委員

 最後のまとめ方のことですが、先ほど織田村副会長がおっしゃっていたことに賛成なのですが、「利用者のニーズに応じた効果的な運行」のところに少し入れていただければなという感じがいたします。まず利用者にわかっていただくことが一番だと思います。コミバスはともかくとして、なかなか皆さんにわかりにくいところもあるので、ターミナル制を取るというのが、1カ所でいろんな情報が入る場所が特定されているということでPRが非常にやりやすくなるとか、ネットワーク性もよくなるし、何よりも利用される方がすごくわかりやすくなると思います。これだけだと、「鉄道駅へのアクセスを基本とする」とつき放したような感じの書き方なので、せっかく副会長から素晴らしいご意見をいただいたので、何か書いてほしいと思います。

織田村副会長

 将来的に目指す方向について、今ここで慌てて路線バスをドーンと見直すというわけにはいきませんので、考え方だけ整理した上で、現実的にどこまでやれるのかということを、そこらの考え方をベースに置きながら案を作ったらどうかと思います。具体的な案を見ていただきながら、ご議論できればと思います。

4.市民意見募集の結果について

波床会長

 それでは、議事の4番目、市民意見募集の結果について説明していただいて、意見交換したいと思います。

事務局

 (説明)

波床会長

 意見募集の結果なので質問ということではなく、このような結果だということです。
全体を通じまして、質問しておかなければならないと感じている方はいらっしゃいませんでしょうか。この会議中に全部精査して解読してというのは難しい部分もあります。今回が最後ということはありませんから、よく読んでいただきまして、よくわからない点がございましたら、事務局に言っておいていただくと、その場で変更できるものがあれば変更されると思いますし、この結果については重要なものについては次回の会議でこういう質問がありましたという報告をされるのではないかと思いますので、お気づきの点は事務局までご連絡いただきたいと思います。
 35ページの今後の進め方について説明をお願いします。

事務局

 今後の進め方ですが、資料の11ページに戻っていただきまして、会議の検討の流れという表を載せております。今回は第2回の会議ということでおでかけ応援バスの改変の考え方、コミュニティバスの見直しの考え方をご説明させていただきました。第3回目以降に、おでかけ応援バスの改変の考え方の具体的な内容についてお示ししたいと考えております。
 それから、コミュニティバスの見直しの考え方につきましては、空白地域の状況とか、その対応をどうしていくのかとか、新たな運行形態の考え方について具体のお話を少しお示ししていきたいと思っております。
 それから、さらにニーズに対応するために地域主体の交通支援の制度の考え方とか、そういったことも併せてご議論いただきたいと思っております。以上です。

波床会長

 というような今後の流れを考えているので、今日の会議の資料を見て思いつかれたことは3回目の会議に影響を及ぼす可能性がありますので、お気づきの場合は早々に 事務局にお知らせください。
 時間を若干オーバーしていますが、以上で準備していた内容は終わりました。ほかにございませんか。
 それでは、私が議事を進行させていただく分はここまでになります。

事務局

 先ほどおでかけ応援バスのところで、アンケートの概要について質問があったかと思います。ご説明させていただきます。
 このアンケートは65歳以上の市民の方を対象に、配布数は5800件で、有効回答数が3866件です。調査期間は2012年2月16日から3月21日に実施しております。調査内容としては、回答者の属性、日ごろの外出状況、おでかけ応援バスの利用の状況、おでかけ応援バスの利用時の行動、おでかけ応援バスの利用状況とバスの利用による変化、おでかけ応援バスへの要望という内容のアンケートを実施したものです。
 もう1点、事務連絡ですが、会議の案内と資料について、基本的にはこの会議の中で次回の会議についてはご案内させていただきまして、資料については事前にメールか郵送にて各委員さんに送付させていただきます。また、事前に説明が必要な場合につきましては、各委員さんに個別に説明にお伺いさせていただきたいと思っておりますので、よろしくお願いいたします。
 次回の予定ですが、8月9日、木曜日、午後2時から、場所は市民会館4階の小集会室で開催を予定しておりますので、ご出席をよろしくお願いします。
 これで第2回堺市地域公共交通会議を終了いたします。本日はどうもありがとうございました。

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