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令和5年度第3回堺市文化観光局指定管理者候補者選定委員会会議録

更新日:2023年8月23日

開催日時 令和5年7月5日(金曜) 13時開会 18時閉会
会場 堺市民芸術文化ホール 文化交流室、多目的室
出席委員

委員長 永田 守(弁護士)
委員  下久保 清美(公認会計士)
委員  鈴木 順子(東京芸術劇場副館長)
委員  永島 茜(武庫川女子大学准教授)
委員  山下 英之(兵庫県立芸術文化センター副館長)

(委員長、職務代理者以下、五十音順)

欠席委員 なし
事務局 観光企画課長 北野 雅史 ほか
所管課

文化課参事 村井 宏司 ほか

傍聴人数 0人
案件名

(1)選定審査方法の変更について
(2)堺市民芸術文化ホール及び堺市翁橋公園指定管理者候補者選定に係る書類審査について
(3)堺市民芸術文化ホール及び堺市翁橋公園指定管理者候補者選定に係る面接審査について
(4)堺市民芸術文化ホール及び堺市翁橋公園指定管理者候補者の選定結果について

会議資料

次第(PDF:38KB)
委員一覧(PDF:59KB)
資料1 選定審査方法の変更について(PDF:95KB)
資料2 選定審査方法及び採点について(PDF:246KB)
資料3 面接審査に係る共通質問項目について(PDF:54KB)
参考資料4 指定管理者決定までのスケジュール(PDF:46KB)

開会

事務局

令和5年度第3回堺市文化観光局指定管理者候補者選定委員会を開会する。

委員紹介

昨年度からの継続案件につき、資料のとおりとする。

定足数の確認

出席者5人、欠席者0人で、会議の開催に必要な定足数を満たしていることを確認した。

配付資料の確認

配付資料一覧により確認した。
資料1「選定審査方法の変更について」
資料2「選定審査方法及び採点について」
資料3「面接審査に係る共通質問項目について」
資料4「指定管理者の(企画提案書)の概要について」 ほか

応募団体との関係の有無確認

応募団体と関係のある委員はいないことを確認した。

応募団体からの接触等の有無確認

応募団体から委員長、委員及び市職員に対して、本件応募について、自己の有利となる目的のために、接触等の働きかけがないことを確認した。

本日の予定の確認

本日の会議では、案件1「選定審査方法の変更について」、案件2「堺市民芸術文化ホール及び堺市翁橋公園の指定管理者候補者選定に係る書類審査について」、案件3「堺市民芸術文化ホール及び堺市翁橋公園の指定管理者候補者選定に係る面接審査について」、案件4「堺市民芸術文化ホール及び堺市翁橋公園の指定管理者候補者の選定結果について」を審議することを確認した。
なお、会議については、すべて会議録を作成し、非公開部分を除き、後日、堺市ホームページで公開する。

(議事の進行役が委員長に移る)

案件審議

委員長

それでは案件の審議に入る。まず、案件1「選定審査方法の変更について」に関し、所管課から説明をお願いする。

所管課

資料のとおり説明した。

委員長

所管課から説明のあった件について、質問、意見等はあるか。

委員

(質問なし)

委員長

選定審査方法の変更について、承認することに異議はないか。

各委員

異議なし

委員長

次に、案件2「堺市民芸術文化ホール及び堺市翁橋公園の指定管理者候補者選定に係る書類審査について」に関し、所管課から説明をお願いする。

施設所管課

企画提案の概要説明

いずれの応募団体も、応募に必要な条件を満たしていることを報告した。
「応募団体の企画提案内容の概要」について説明した。

委員長

所管課から説明のあった件について、質問、意見等はあるか。

委員

(質問なし)

委員長

書類審査

選定審査表により仮採点を行うにあたっての注意事項について、事務局から確認をお願いする。

事務局

資料のとおり確認した。

委員長

これより仮採点を行う。

委員

(仮採点)

委員長

続いて、案件3「堺市民芸術文化ホール及び堺市翁橋公園の指定管理者候補者選定に係る面接審査について」に入る。所管課から、面接審査の流れと、基本質問項目案についての説明をお願いする。

施設所管課

資料のとおり説明した。

委員長

所管課から説明のあった件について、質問、意見等はあるか。

委員

(質問なし)

委員長

面接審査

それでは、面接審査に移る。事務局には進行管理をお願いする。

事務局

A団体に入室してもらう。
<A団体入室>

事務局

委員の紹介を行い、面接審査の進め方について説明した。
団体名、出席者の役職と名前の紹介をお願いする。
<A団体の出席者紹介>

事務局

それでは応募書類に基づきプレゼンテーションをお願いする。
<A団体のプレゼンテーション>

委員長

それでは、質疑に入る。まず私から質問をする。
一点目として、貴団体が「フェニーチェ堺」に抱くイメージや施設を運営するにあたって感じておられる課題をご説明ください。また、公立ホールの使命・役割をどのように認識しているのか、ご説明ください。
二点目として、貴団体が今回提案された内容の中で、一番ポイントとして重要視された事項についてご説明ください。

A団体

まずイメージについて、「まちの活性化」というイメージを持っていて、堺東に、市民会館をただ建て替えるのではなく、まちの再生、新たな活性化という考えを持って建てたのではないかと考えている。課題については、今回の公募にあたって来館者数の設定を確認している上では、やはりその当初の賑わいを次の指定管理者に期待されていると感じた。役割について、「平等で開かれた」ということに重点を置くべきであると考えている。堺市民81万人が1年に1度訪れていただけるような施設を目指していきたいので、やはり基本、公平で平等であるということが使命であると考える。ただ、知っていただく機会を作っていくことも使命と考えている。
一番ポイントに置いた点について、まちの事業者である私どもとして、やっぱり商店街やまちを歩いていても、昔に比べると元気がないような気がすごくしている。やはりその賑わいを創出したい、かつ賑わいを取り戻したい、その考え、その意思を強く持って、エントリーさせてもらった。

委員長

それでは、各委員から質問があればお願いする。

永島委員

フェニーチェ堺の公演を観てどのようなことを思うか。

A団体

公平・平等の考え方でいくと、お客様層が偏ってしまいつつあるのではないかと気になっている。やはり知っていただく機会を作らないと、いつまでも同じお客様しか来ていただけない施設になってしまう。

永島委員

知ってもらうとは、具体的にどういう取組を行うのか。今までの公演内容を変えずにPR活動により客層を増やそうとしているのか、公演内容自体を変えていこうとしているのか。企画提案書をみると、内容をわりとエンターテイメントのパッケージ化されたものに変えることによって、客を増やそうとしているように見受けられるがその理解でよいか。

A団体

はい。広報に関しても、幅広く知っていただくという活動をする予定だが、ただ単純にクラシックといっても、クラシックを知っていただく機会からこだわっていきたいので、座談会等の活動が重要になってくると思う。地域住民の声を聞いて、知っていただくためにはどういったことをしたらいいのかを考え、同じ形にならないように変化していきたいという考えを持っている。

鈴木委員

公立劇場は2012年にできた劇場法に沿った運営が求められている。そういう文化芸術振興の考え方や方針が企画提案書の基本方針には見受けられないが、そのあたりをどう考えているか。

A団体

基本方針に書ききれなかったが、公演を計画実施するにあたっては劇場法も理解をしながら組んでいく計画としている。劇場法の「劇場・音楽堂・文化ホールなどの機能を活性化し」という部分も、活性化の取り組みとして、(一財)地域創造や文化庁の助成金等を活用しながら、広く進めていきたいと考える。

鈴木委員

企画提案書に書かれているものは、クラシック系の海外公演等も含め大体実績があるという理解でよいか。

A団体

はい。実績のあるものを提案した。類似施設の指定管理業務で、偏りのないジャンルを心がけて用意しており、既に付き合いのあるプロモーターと協力しながら、現在実施されている事業の継続も視野に入れつつ、思うところを少し変えていくような形で考えている。

鈴木委員

もう一点、企画提案書の中に人員配置として事業プロデューサーという名前が出てきているが、具体的にどういった経験がある方を計画されているのか。

A団体

文化施設の指定管理業務に携わり、この業界に精通して長年文化ホールの業務に従事していた実務経験者を想定している。アドバイザーのようなイメージで事業を組んでいければと考える。基本的には事業責任者が統制していくというふうには考えているが、どうしても強みや弱みがあるので、そこを助けてもらいながら、共同でやっていきたい。

山下委員

今回のプレゼンテーションでは企業の強みを生かして賑わいを作っていくという点を強調されたと思う。組織体制の事業のラインについて、文化事業と地域イベントのやり方は異なると思うが、その辺の組織上の棲み分けや専門スタッフの配置についてはどのように考えているか。

A団体

イベントについては、副館長ポストに、公園事業の担当でもあり周辺の商店街等との繋がりを持っている者をあてる予定としており、専門性はそこで棲み分けができている。また、グループの本社部門での営業力も関わってくるので、総合的にそこが補えるような形を、組織として作っている。

山下委員

事業面でも10年間の計画はなかなか難しく、文化事業ではおそらく現指定管理者が2~3年というピッチでブッキングしていきつつあるものということは理解しておられると思うが、引き継ぎは何か考えているか。

A団体

大きなイベントや演目についてはもう2~3年前からブッキングが始まっているということは十分理解している。そこについては初年度に5周年のイベントも計画しているので、両方を継続してできたらなと考えている。その中でブラッシュアップし、独自性を出していけたらとは思っているが、おそらく初年度はなかなか難しいと思うので、そこは現指定管理者の意向に従った形で運営をしていくものと思っている。

山下委員

令和6年度の収支計画を見ると、ホール利用料金収入や入場料収入が今までよりかなり高めに設定されている。その辺の見込みや戦略はあるか。

A団体

令和6年度は、5周年ということもあり、現指定管理者のベースがある状態で引き継ぎし、そこにさらに弊社の力を入れるということを踏まえての金額となっている。

下久保委員

財務面では、自社の職員は人数を絞り、業務委託をして管理経費を削減されたと見受けられる。業務委託先はあらかじめ目星がついているのか。専門性のある業務は、協力業者に委託する方が、業務効率が上がるという判断での提案という理解でよいか。

A団体

協力業者と擦り合わせをした上で委託料を算出しているので、基本的にはこの委託料で事業を行える提案となっている。基本的には堺市内の業者を選ぶ予定。専門性のある業務については専門業者さんにお願いする方が良いという考えのもと、こういう形となっている。

委員長

私から追加で質問する。
フェニーチェ堺と、現在、貴団体で指定管理されている●●市立●●ホールとは何が違い、「どこが違うからどうしたい」という考えはあるか。

A団体

●●ホールの大ホールの造りは伝統文化・歌舞伎にちなんだもの。一方、フェニーチェ堺はオペラやバレエを実施しやすいような造りのホールと感じているので、それぞれのそのポイントを生かしながらやっていけるかなと。どちらをメインでやっていくというつもりはなく、南大阪という括りでは同じ地域になるので、南大阪を活性化するということで共存共栄が可能と判断した。

委員長

現在は、クラシックが中心で同じ人ばかり来ているというご指摘の点は鋭いと思う。しかし、それに対して、知ってもらう機会を増やすために、クラシック以外の事業をたくさんやるという企画提案となっているように思う。ご提案なので構わないが、それだったら●●ホールと一緒のように感じる。関西圏でも少ない世界を代表するオペラ劇団も呼ぶことが可能なフェニーチェ堺の特徴を活かすため、提案としては「こう言えます」というのがどこか教えてほしい。

A団体

●●ホールの指定管理をしてきている中では、正直、数の少ないジャンルにはなる。フェニーチェ堺でやるからには、地域住民や有識者の声を聞きながら、これから10年間あるので、その中でぜひともそういうところもやっていきたい。

委員長

指定されれば、●●ホールとの連携もできるという可能性もある。これだけの施設をどう活かすか、という点について、貴団体の意見も聞ければと思った。
また提案の中で、クラシックのジャンルでは海外招聘公演があるが、海外の主要なオーケストラやオペラ劇団の招聘実績はあるのか。

A団体

海外招聘のコンサートの実績はあるが、数は非常に少ない。事業プロデューサーと協力し、まずは海外招聘を扱っているプロモーターと連携しながら、次は自分たちで組めるということも目指してやっていけたらと思う。

鈴木委員

提案の中で入場料収入を大きく出しているのを見ると、入場料をたくさんとる公演を今よりも増やしていかれるのかなと思うが、入場料収入についてどのように考えるか。

A団体

興行や演目の内容によってある程度何%というのが決まっている。その中で、有名なアーティストであればある程度の単価で、そうでなく普及活動的な事業については安価でといったメリハリをつけたチケット単価を設定することにより、目標値に届くという試算となっている。

鈴木委員

どうしても、人がたくさん入って収入が期待できるものと、そうじゃないジャンルがある。その辺のバランスをどう考えているか気になったが、そこはバランスよくやっていこうという計画でこの数字を作っているということか。

A団体

はい。

委員長

質問がないようなので、A団体の質疑応答を終了する。
それでは、退室をお願いする。
<A団体退室>

事務局

B団体に入室してもらう。
<B団体入室>

事務局

委員の紹介を行い、面接審査の進め方について説明した。
団体名、出席者の役職と名前の紹介をお願いする。
<B団体の出席者紹介>

事務局

それでは応募書類に基づきプレゼンテーションをお願いする。
<B団体のプレゼンテーション>

委員長

それでは、質疑に入る。まず私から質問をする。
一点目として、貴団体が『フェニーチェ堺』に抱くイメージや施設を運営するにあたって感じておられる課題をご説明ください。また、公立ホールの使命・役割をどのように認識しているのか、ご説明ください。
二点目として、貴団体が今回提案された内容の中で、一番ポイントとして重要視された事項についてご説明ください。。

B団体

一点目のイメージと課題について、ハード面、ソフト面ともに安心安全、公共の役割がきっちりと行われる施設というイメージを抱いている。課題について、これはフェニーチェ堺というより全体像となるが、文化芸術活動に参加する人を増やしていくことが課題と考える。また役割について、鑑賞だけでなく、参加型普及啓発事業をしっかりとやっていくことだと考える。初めての方でも参加しやすい公演、実際に文化芸術を体験できる事業を実施し、文化芸術というのは楽しいものということを皆さんにわかっていただきたい。加えて、公的配慮等の理念についても、公共施設として当たり前であるという姿勢を見せ、積極的にいろんな方をお迎えする準備を整えたい。
二点目について、多目的ホールとしての機能を追求していく上で、統括プロデューサーという形をとり複数のジャンルの異なる芸術文化アドバイザーの意見を聞きながら、全てのものに対してアクセシブルであることが、フェニーチェ堺のこれからに相応しいのではないかという仮説に基づき、そこをポイントとした。

委員長

それでは、各委員から質問があればお願いする。

鈴木委員

企画提案書に分担が書いているが、貸館事業を新しい体制にすることによってどのようなメリットがあるのか。

B団体

現在、総合受付やレセプショニストは業務委託している。次期より貸館業務と受付案内業務を統合し、新たに参入する構成団体が一括して担当することにより、申し込み、打ち合わせ、現場の情報が全部集約され、ワンストップで最後まで対応できる。また、新たに参入する構成団体のコネクションを生かし、新しい事業の創出ができればと考えている。

永島委員

これまでも職員の方々の専門性を育んでいるところがかなり特徴的になってきていると思うが、今後もそのようなことを続けていかれるのか。

B団体

はい。職員の専門性を高めるために、外部の研修を大事にしている。内部でも堺のことを知る研修を実施して地域性を把握し、OJTをしながら芸術文化における専門性も磨く。次を担っていける人材を引き続き育てていき持続可能な組織にしたい。

永島委員

社会的課題の解決も、芸術文化を取り巻く環境として求められている。昨今だと、芸術文化活動においての女性の社会参画といった社会的課題の解決という視点はあるのか。

B団体

文化芸術の専門的な仕事を進める上で、各職員が、その人なりの働き方や仕事の進め方、自分の特性を認識しながら、こんなふうに成長していきたいということを一緒に伴走して評価していくというような取り組みを進めている。また、提案の中にブックカフェというものを新たに取り入れた。この5年間やってきた中で、みんな誰かと話をしたいという思いがすごく強いんだと感じた。芸術は正解がなく談義は楽しいものであるため、お話ができるスペースを作ろうと思い、提案した。

委員長

ブックカフェは、次期から実施するということか。良いものなら、今年から始めることは考えていないのか。

B団体

調度品の準備や保健所の認可も必要であり準備に時間を要するため、次期から実施したい。

委員長

利用者数、利用料金収入の目標設定は、事業内容が違うのになぜ毎年同じなのか。また、利用者満足度目標値98%以上とは、どういう基準なのか。

B団体

チケット販売の入場料収入は毎年5%ずつ上げていく計画となっている。利用料金収入の推移は横ばいとしているが、稼働率から考えて、現在の決算値より高い目標設定とした。今後の文化芸術活動の担い手の減少を考えると、高位安定的にこの数字を維持したいと考える。利用者満足度は、アンケートを取っており、大満足・満足・普通・不満・とても不満の五つの選択肢を設けている。満足と大満足で現在97.9%を獲得しているので、もう少し延ばして満足度を上げたい。

山下委員

利用者数等の目標設定は、今よりかなり工夫して増やしていかないと達成できないと思うが、具体的な戦略等はあるか。

B団体

来場者数については、魅力的な公演を増やすことで堺市に来られるお客様が増えると考える。それから、チケット収入については、団体販売の拡充をしていきたい。加えて、無料web会員数をさらに伸ばし、的確なPRをしていきたい。

山下委員

オープンしてからコロナ禍があり、外に出ていくということが出来なかった。令和6年度以降を考えると、堺市としては堺東地域の面的な賑わい創りを求めていると思う。文化芸術事業と面的なイベントはかなり色合いが違うと思うが、総括プロデューサーの役割も含め、どういった体制で新しい取り組みを行うのか。

B団体

まず面的な広がりを担当する地域連携担当を新設予定。具体的な堺東活性化事業として、ガシバルへのアーティスト派遣や、地域で長く続けておられる利休寄席とのコラボレーションは、地域連携担当がメインになって商店街の皆様と一緒にやっていく。ブックカフェについては、フェニーチェ堺の中に新設するので、市民のコミュニケーションポイントを増やし、何かなくてもこの施設に来るということを重要視して運営していきたい。そういった新しい事業計画も含め、統括プロデューサーが進捗や力の入れ方を図っていく。

山下委員

収支の見通しについて、今の指定管理の体制に比べると、共同事業体になることに伴い人員が増え、固定経費が増えるが、どう考えているか。また、ジョイントベンチャーとなることで、貸館事業と文化芸術事業でセクションが分かれているが、全体の収支を考えていくときに、例えば貸館事業が赤字でとなった場合はその担当企業が赤字を負担するという形にはなっていないのか。

B団体

固定経費について、指定管理料と自主財源、ジョイントベンチャーの構成団体の企業努力によりお示ししたランニングコストに収めていきたいと考えている。また、事業ごとの収支について、どこか一つの構成団体が赤字を被るということはない。

下久保委員

指定管理期間が10年と長いため、財務基盤は大事なところだと思う。決算書と令和5年度の予算書を見たところ、減収傾向の構成企業がある。指定管理期間中、同じような傾向を予測しているのか。

B団体

コロナ禍以降、厳しい状況が続いているが、昨年度は企業努力により持ち直し、3年後にはこの状況を解消する見込み。

委員長

質問がないようなので、B団体の質疑応答を終了する。
それでは、退室をお願いする。
<B団体退室>

事務局

C団体に入室してもらう。
<C団体入室>

事務局

委員の紹介を行い、面接審査の進め方について説明した。
団体名、出席者の役職と名前の紹介をお願いする。
<C団体の出席者紹介>

事務局

それでは応募書類に基づきプレゼンテーションをお願いする。
<C団体のプレゼンテーション>

委員長

それでは、質疑に入る。まず私から質問をする。
一点目として、貴団体が『フェニーチェ堺』に抱くイメージや施設を運営するにあたって感じておられる課題をご説明ください。また、公立ホールの使命・役割をどのように認識しているのか、ご説明ください。
二点目として、貴団体が今回提案された内容の中で、一番ポイントとして重要視された事項についてご説明ください。

C団体

一点目、まずイメージについて、なかなかフェニーチェ堺の演目情報が入ってこないというのが大きな印象。それから、立地面で非常に大きなポテンシャルがあり、本当の意味での拠点となり得ると考える。課題としては、広報の部分だと考えており、その点において我々は様々なステークホルダーと繋がっているため、関西だけではなく関東でも情報発信をしていけるという可能性がある。また、公立ホールとしての使命について、「興行ファンだから行きたい」という劇場ではなく、市民の方々から応援されて愛されるハブのような劇場になっていくことが課題・使命なのではないかと考える。
二点目、提案のポイントについて、地元の方々に愛されるために一つのブランディングをしていく必要があると考える。まず芸術文化のテーマパークというブランディングを置き、テーマとしては日本が今世界に誇れるアニメや漫画等のメディア芸術は無視できない。それを聖地と化していくことがポテンシャルを考えたときにこのホールにとって良いことだと考え、芸術文化のテーマパークということを設定した。

委員長

それでは、各委員から質問があればお願いする。

鈴木委員

この劇場の中で、クロスカルチャーをやっていくことに加えてテーマパークとなると、劇場だけでなく、その周りも含めた街全体のことも考えていくと思うが、具体的に何か考えていることはあるのか。

C団体

我々が考えているテーマパークとは、アトラクションがあるということではなく、そこに来ることによって「ワクワク、ドキドキする」みたいなところ。新しいものと古いもの等、何かを掛け合わせていくテーマパークにしたい。その一つとしてアニメの聖地を挙げた。何かを掛け合わせて新しいものを堺から発信することが、ホールとして必要な部分ではないか。文化は、高貴なものだけでなく、いろんな取組や創造により作っていくもので、それが年齢問わず受け継がれていくことによって、文化都市になっていくということを考えると、そういった拠点がここになり外に広げていく、我々がハブになって指定管理をしていくということに重きを置いている。そういった広がりで、「何か新しいことをやるのはフェニーチェ堺に来たらいいんじゃないの」という意識付けができれば、このまち全体が楽しく面白い場所になっていくのではないかと考えている。

鈴木委員

時代の流れを掴みながら新しいことをやり、求心力になるためのキャッチフレーズのようなものがテーマパークだという理解でよいか。そうすると、それを作っていく人が大変だと思うが、企画提案書の組織図に記載しているエグゼクティブ・プロデューサー5人がそういった新しいものを発見して作り上げていくということか。

C団体

お見込みのとおり。どういった人を置くことが堺にとって相応しいのかを考えたときに、1人に特化してしまうのではなく、各ジャンルに強みを持つ方々をエグゼクティブ・プロデューサーズというチームにした。1人の視点になってしまうと偏りが出てきてしまうため、複数人で責任を持って作品制作等に関われるような人材を集めていく。

下久保委員

今回の指定管理期間は10年と長いため、財務基盤は重要だと考える。債務超過となっている構成団体について、解消期間の目処を教えてほしい。

C団体

債務超過となっている構成団体2団体のうち1団体について、コロナ禍があけて回復傾向にあり、5年程度で解消できる見通し。もう1団体について、同じく回復傾向にあり、遅くとも2~3年で解消できる見通し。

永島委員

テーマパークを目指されているということだが、市民に愛される地域の劇場と方向性が同じとは受け止められなかった。

C団体

テーマパークはやはり参加型だと思う。観客が見るだけではなく自分も参加し、物語も世界観に一緒に入って自分がキャラクターになったかのような思いを抱いたりするといった体験は、まさにテーマパーク的ではないか。だから、地域を置き去りにした形でのテーマパークというのはないのではないかと思っている。

山下委員

文化芸術振興事業の中でクロスオーバー等の先端のものをやっていくという提案があり、なかなか面白いと思う。一方で、定着している定番のものとのバランスはどう考えるか。

C団体

クロスオーバーするのにも、基礎がなければできない。私どももいろんな形でフェスティバルなどを行ってきた。文化芸術フェスティバルや伝統芸能などを一緒にプロデュースしてきた繋がりも多くある。基礎的な部分は皆さんのパフォーマンスそれぞれだと思う。そういったところをリスペクトしながら、高齢者や身体障害を持たれた方々、子どもたち等様々な方が劇場に足を運びたくなるようなきっかけを作りたい。劇場というのは、専門家の集まりになりがちなので、そこの架け橋をしたい、いろんな人々にアプローチをしたい。

山下委員

ダイナミックプライシングの提案があったが、閑散期と繁忙期はどう考えるか。また、施設利用料金と入場料の両方でダイナミックプライシングの導入を考えているのか。

C団体

閑散期と繁忙期を最初の3年間で確認し、検討した上で導入を考えていく。入場料に関しては、自主興行以外はこちらから提案することに留まってしまうため、まずは施設利用料金への導入を考えている。

山下委員

収支計画では黒字となっている。2分の1を堺市へ還元すると思うが、残りの2分の1の投資計画等は何か考えているか。

C団体

良い作品をしっかりと作りたいので、制作費に反映させていきたい。

委員長

質問がないようなので、C団体の質疑応答を終了する。
それでは、退室をお願いする。
<C団体退室>

委員長

意見交換(比較検討)

ここで3団体のプレゼンテーション、質疑応答等の結果を踏まえ、比較検討のための意見交換を行う。ご意見等はあるか。

永島委員

A団体は、本当はたくさん地元の資源を持っているはずなので、もっとできることを提案できたと思う。B団体は、現指定管理者としてのノウハウを活かした提案であった。一方で、A団体のように面で広げていくという観点があってもよかった。

山下委員

A団体は文化芸術事業の体制の軸がはっきりすれば、より強みのある団体になると思う。B団体は、現指定管理者として相応の提案であり、内容は一番具体的だったが、設定している利用者数の目標を達成するのはなかなか大変だと思う。

鈴木委員

A団体については、文化芸術事業が少し心配。B団体については、新しい体制になりアドバイザーがつくことの効果性が検討段階であった。また、地域連携の弱さもあるため、面的な広がりに強い企業と連携する等、新しく置く地域連携担当に期待したい。C団体については、団体の熱意がすごく伝わってきたが、企画提案書にまとめきれていなかった。

下久保委員

指定管理期間が10年となるため、C団体は財務面での不安はある。

委員長

財務面は非常に重要なこと。全国の指定管理を見ると、規模が小さい団体であっても財務が健全である。C団体の熱意は伝わってきたものの財務面において悩ましい。
採点を行うが、事務局から注意事項の説明をお願いする。
<採点・審査表回収及び集計>

委員長

案件4「堺市民芸術文化ホール及び堺市翁橋公園の指定管理者候補者の選定結果について」に入る。
当委員会では、総合計得点が満点の60%に達した上で、最上位のものを指定管理者候補者として選定することとなっている。各団体の得点を最も高いものから順に読み上げる。
1位 B団体 総合計得点 728点
2位 A団体 総合計得点 674点
3位 C団体 総合計得点 493点
第1位のB団体の総合計得点は、満点(1000点)の60%以上に達しているため、総合計得点の最も高いB団体を堺市民芸術文化ホール及び堺市翁橋公園の指定管理者候補者として選定する。
なお、得点が次順位のA団体を次点候補者とし、基本協定締結の日までに選定された候補者との協議が不調となった場合及び欠格事項に該当した場合は、次点の団体を候補者とする。
以上で、本日の案件の審議は全て終了した。
本日の選定結果については、事務局から堺市へ書面で報告をお願いする。

委員長

以上で、令和5年度第3回堺市文化観光局指定管理者候補者選定委員会を閉会する。

閉会

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