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令和5年度第4回堺市建設局指定管理者候補者選定委員会会議録

更新日:2024年3月22日

開催日時 令和5年12月1日(金曜)午後3時30分開会 午後6時30分閉会
出席委員

委員長  中村 彰宏 〔大阪公立大学大学院 准教授〕

委 員  井原 縁  〔奈良県立大学 教授〕

委 員  今堀 洋子 〔追手門学院大学 准教授〕

委 員  千葉 輝顕 〔弁護士〕

委 員  西村 智子 〔公認会計士〕

欠席委員 なし
事 務 局

(建設総務課)北野 敏広 課長 外

所 管 課

(大浜公園事務所)山口 利英 所長 外

(大仙公園事務所) 田中 幸治 所長 外

案 件 名

(1)堺市鳳公園指定管理者候補者選定にかかる書類審査について

(2)堺市鳳公園指定管理者候補者選定にかかる面接審査について

(3)堺市鳳公園指定管理者候補者の選定結果について

(4)堺市大仙公園日本庭園指定管理者候補者選定にかかる書類審査について

(5)堺市大仙公園日本庭園指定管理者候補者選定にかかる面接審査について

(6)堺市大仙公園日本庭園指定管理者候補者の選定結果について

会議資料

会議次第(PDF:52KB)

選定基準審査表(堺市鳳公園)(PDF:210KB)

選定基準審査表(堺市大仙公園日本庭園)(PDF:210KB)

審査方法及び採点について[参考資料1](PDF:127KB)

同点の場合の取扱いについて[参考資料2](PDF:69KB)

面接審査の方法について[参考資料3](PDF:64KB)

開会

事務局

第4回堺市建設局指定管理者候補者選定委員会を開催する。

定足数確認

事務局

委員会は委員全員出席で、委員定足数を満たしている。

応募団体との関係の有無確認

事務局

応募団体と関係のある委員はいないことを確認した。

応募団体からの接触等の有無確認

事務局

各委員に対して、応募団体からの接触等はなかったことを確認した。

案件確認等

事務局

会議録は、非公開部分を除いて、堺市ホームページで公開する。

案件審議

(案件1)

委員長

第4回堺市建設局指定管理者候補者選定委員会の案件の審議に入る。
案件1の「堺市鳳公園指定管理者候補者選定にかかる書類審査について」、応募団体から提出のあった応募書類の確認結果及び応募団体の概要について、所管課から説明をお願いする。
 

所管課説明

所管課

応募団体は1団体であり、応募に必要な条件を満たしていることを報告
応募団体及び事業計画書の概要について説明

委員長

質問・意見はないか。

委員

<質問等なし>

委員長

それでは、事務局から採点方法について説明をお願いする。

事務局

採点にあたっての注意事項を説明(選定基準審査表、参考資料1)

(案件2)

委員長

次に面接審査の流れについての説明と、案件2「堺市鳳公園指定管理者候補者選定にかかる面接審査について」の説明をお願いする。

事務局

面接審査の流れについて説明

A団体 プレゼンテーション

質疑応答

委員長

各委員から質問はないか。

千葉委員

企画提案書(1)②安全の確保に関して、本公園は夏場は結構暑い環境となり、利用者が熱中症等のトラブルになることも想定されるが、熱中症等の対応について何か具体的な対策はされているか。

A団体

この夏でいうと、早朝は小さい子どもを連れたお母さんがいらっしゃるが、夏休みでも、昼間は、ほとんど子どもは来ていない。また、作業員はご高齢の方が多いので、こまめに水分をとる対策はしている。作業員が午前か午後には黄色のポロシャツを着てスタッフと分かるように居るので、それが対策となっている。

千葉委員

企画提案書にも高齢者の雇用が記載されており、高齢者の方の現場作業は、夏季は午前中に限定と書かれているが、高齢者の方々に対する労働環境の安全性の確保として、何か取組はあるか。

A団体

本来、業務上では休憩時間はないと記載しているが、酷暑で水分補給や休憩せずにはいられないので、90分に1回位は水分補給をするよう現場に伝えている。体調不良や気分が悪いのであれば、すぐに連絡してもらうように気を付けている。

千葉委員

ありがとうございます。

委員長

他に質問はないか。

井原委員

企画提案書(4)④非常時対策(災害時を除く)について、防犯対策として、地元自治会や警察署と連携して夜の巡回活動を行うと記載されている。通常の1日4時間週5日勤務と別になると思うが、この頻度や具体の体制等について、また既にやっておられるのか、これから始める予定なのかについて教えていただきたい。

A団体

現場作業員とは別で、例えば私自身が夜間の夜警活動を行っている。公園内には防犯カメラが設置されており、最近は減っているが、一時は夜間に若い学生がいたずらをし、警察が出動することがまれにあった。年末は地域の自治会の夜警活動と連携して私共も一緒に参画し、平素の作業員の配置とは別にそういう活動もしている。

井原委員

定期的というより、色んな事情に応じて、適宜対応しているということか。

A団体

はい。定期的にも行っている。

井原委員

分かりました。ありがとうございます。

今堀委員

企画提案書(5)④自主事業の実施計画について、キッチンカーの話もあったが、この施設をこれまでも長年管理されているが、新しく、この施設を最大限活用し、収益をあげるためのお考えがあれば、教えていただきたい。

A団体

キッチンカーのイベントは、昨年初めて実施した。コロナ禍で、他市営・府営公園等のコロナ禍のイベントで、色々見聞きしていた中、鳳公園にも問い合わせがあったので、法人内で協議をし、一度やってみようということになった。今後はそういったイベントに我々も参加して防災の広報を行い、またその際の場所使用料を今後の運営費にも回していけるのかなという考え。

今堀委員

ありがとうございます。

委員長

現在も避難訓練等を重視され、管理体制は整えられているが、本当に災害が起こった時に皆様で対応いただくことになるが、皆様自身が被災された場合、他の方や自治会等で、代わりに対応していただけるのか。訓練を通じ、その辺りとのネットワークの構築はどのような状況になっているか。

A団体

当法人の社員や委員は自治会役員のほんの一部である。平素から3校区の方々と密に連絡をとり、お会いすることもある。例えば各校区には会長、副会長がいらっしゃるので、その方々に周知しておき、いざという時は誰かが対応できるようにという体制は、今後も含めて検討しないといけない課題と考えている。

委員長

本当にひどい災害の時には、やはり皆様も被災する可能性があると思うので、普段から訓練だけではなく、関係づくりをしっかりとお願いしたい。

千葉委員

企画提案書(3)②個人情報の保護、情報公開の考え方について、イベント開催時や災害時等に、個人情報を取り扱わなければならない場面がでてくると思うが、体制として例えば責任者がいるとか、扱っている名簿の保存場所など具体的な取組を教えていただきたい。

A団体

個人情報は普段は事務所内に保管しているが、万が一持ち出す必要が生じることになれば、業務責任者が決裁をとる仕組みをとっていければと考えている。

千葉委員

紙ベースで管理しているのか。

A団体

電子データで保管している。

千葉委員

電子データは、事務所専用のパソコンに保管されているのか。個人パソコンに入っているのか。

A団体

事務所専用のパソコンである。

今堀委員

企画提案書(6)②収支計画で令和6年から令和10年まで赤字になっているが、大丈夫か。これは今後、赤字を減らしていく予定なのか、どのような考え方か。

A団体

自主事業やキッチンカー等で可能な限り、赤字を補填していこうと思っているが、一方で自治会中心の団体で、あまりお金を稼ぐという団体ではないので、マイナスにならないよう努力しようと思う。

応募団体退室

委員長

プレゼンテーション、質疑応答等を踏まえ意見交換を行うが、意見等はあるか。

委員長

冒頭で、収支関係書類の訂正等について説明があった。

西村委員

以前の選定の際にも指摘したが、また同じ誤りをされている。ただ、運営は一生懸命されてはいるので、これまでの実績を評価したい。

井原委員

法人というより、自治会としての性格が強い印象である。だからこそ、地域に密着したことができるし、実績もある。

委員長

そういう意味では災害時にもすぐ駆けつけてくれそうだ。

千葉委員

聞けば具体的に答えていただけるので、それを提案書に書いていただけた方が、もう少し客観的に判断できるのにと思う。

井原委員

確かに提案書では、比較的、抽象的な記載が多かった。

千葉委員

質問すると具体的な回答が得られたので、そこを評価の対象としてどう捉えるか。

委員長

それでは書類及び面接の審査を踏まえて採点をお願いする。

集計結果発表

<集計結果一覧表を委員長及び委員に配付>

(案件3)

委員長

それでは、案件3「堺市鳳公園指定管理者候補者の選定結果について」の集計結果を発表する。A団体の総合計得点は312点、得点は満点の60%以上に達しているため、A団体を堺市鳳公園の指定管理者候補者として選定する。

(案件4)

委員長

案件4の「堺市大仙公園日本庭園指定管理者候補者選定に係る書類審査について」、応募団体から提出のあった応募書類の確認結果及び応募団体の概要等について、所管課から説明をお願いする。

所管課説明

所管課

応募団体は2団体であり、応募に必要な条件を満たしていることを報告。応募団体及び事業計画書の概要について説明。

委員長

質問・意見はないか。

委員

<質問等なし>

委員長

それでは、事務局から採点方法について説明をお願いする。

事務局

採点にあたっての注意事項を説明(選定基準審査表、参考資料1)

(案件5)

委員長

次に面接審査の流れについての説明と、案件5「堺市大仙公園日本庭園指定管理者候補者選定に係る面接審査について」の説明をお願いする。

事務局

面接審査の流れについて説明

A団体  プレゼンテーション

質疑応答

委員長

それでは、共通質問を行う。1問目、日本庭園の集客についてお伺いする。堺市として求める目標・水準で年間利用者数11万人以上と設定するなど、次期指定管理業務において集客を重要視している。本施設の管理運営を行っていただくにあたり、新たな顧客獲得に特に必要、重要だと思うことについてお聞かせいただきたい。

A団体

我々の構成団体には、旅行会社も含まれている。一つは、旅行企画でこの施設をからませた企画をすることにより誘客することで、これまでにない形で、利用者と繋がっていきたい。もう一つは、広報やPRで、新たに特にSNSを利用し映像で見せることで、InstagramやYouTubeを強化しPRして、より誘客を図っていき、新規の顧客獲得を図っていきたい。

委員長

2問目、日本庭園の保全についてお伺いする。本施設で入園者数を増やすことを求める一方で、全国の観光地においてオーバーツーリズムが課題として取り上げられている。本施設においても、その価値、魅力である景観に対して大きく影響を与えるものと考えられる。オーバーツーリズムに対してどのようにお考えか、具体策も合わせてお聞かせいただきたい。

A団体

私たちも団体旅行のお客様より、「観光地に行ったけど、人ばかりで疲れた。日本で滞在し、一番やりたくてできなかったことが、ふれあいであり、全然できなかった。」という意見を聞いている。私たちは、この日本庭園で、例えば自主事業の小学生の体験シーンなどに、あえて団体のお客様を連れて来て、日本人とのふれあいを特に大切にしたツアーを造成していく。オーバーツーリズムで疲れたお客様を、できるだけ我々で、日本人とのふれあいを大切にして癒し、その体験を自国に持ち帰っていただき、またPRしてもらうというような考えをもっている。

委員長

各委員から質問はないか。

千葉委員

企画提案書(4)④苦情対応の考え方に関連する質問になるが、観光と環境の調和をどのように考えているか。環境は周辺住民の生活環境や樹木の健康保全がその意味になってくると思うが、例えば園内外にゴミを放棄される観光客にどのような対応をされるか。立ち入り禁止区域に勝手に立ち入ったり、樹木を傷つけたり等のマナー違反に対し、どのような対策をされるか、お教えいただきたい。

A団体

マナーに関しては、注意書きを設置するなどのコツコツしたことしかやっていけないと思うが、植物の破損等を考えると、日本庭園の中では園路が歩行者用でずっと設置されており、植物に手が触れる場所にはあるが、触ってちぎってしまうような、より近い状況ではないので、あまり心配しているところではない。

千葉委員

立ち入り禁止区域に立ち入らないための対策としては、アナウンスを繰り返す、ということか。

A団体

「すいませんが、そこは立ち入り禁止区域です。」とお声かけすることになると思う。仕切られているので、来られた方の意識に頼ってしまうこともあるが、見かけたら注意するという形になると思う。

千葉委員

自主事業計画書に夜間イベントを記載されていて、夜間は目が行き届かないところが、昼間より増えてくるかと思う。例えば夜間イベント時には昼間のイベント時にくらべ、特にマナー違反が起こらないよう対策するなど、何かお考えはあるか。

A団体

夜間イベントに関しても、今までも警備の方が巡回時に見かけたら注意をする対策をずっとしており、日本庭園という景観を大事にする環境で、あまりにも注意書きが乱立することも避けたいので、都度注意するという対策になると思う。

千葉委員

ありがとうございます。

井原委員

古典園芸植物を介し、伝統園芸文化の発信や技術継承の拠点として活用されるところが、今回の提案の大きな特徴かと思う。造園文化に基づくダイナミックな風景美が展開している中に、一つ一つが、また群れで置くとなおさら存在感を発揮する古典園芸植物を導入することにより、場合によっては両者がぶつかるリスクもあると思うが、例えば設置場所等、そのあたりの配慮はどのように考えておられるか。
また、そもそも、なぜこの場所で古典園芸植物を一つのキーワードにされたのか。
もう一点が、景観保全のゾーニングを3つのゾーンで形成しておられるが、これは景観保全というより、むしろ景観を造りだすような意図も両方感じられるところがあるが、このゾーニングの考え方についても、もう少し詳しくお教えいただきたい。

A団体

まず、古典園芸植物だが、日本庭園という場所で、同じ江戸時代に日本で発展した古典園芸植物を見ていただくことが、日本はこういうものだと感じていただき、より深く園芸を知っていただく機会になると考えている。四季折々に色々な植物を展示するが、日本庭園は景色が重要だが、どうしても花を見たいというニーズがあり、そこで飾る花は何かとなると、最近流行りの園芸植物ではなく昔から日本にある古典園芸植物を大事にしたい考えがある。
景観保全のゾーニングについて、造りだすというより、今の日本庭園の現状を見て、このような形にできるのではないかと考えている。四季の花のゾーンを、休憩施設をイメージした場所としたのは、今回提案した部分である。日本庭園の中がベンチや休憩する施設が入口すぐの休憩舎付近に固まっており、途中で少し休んでいただく場所も必要ではないかということで、この四季の花のゾーンで休憩場所をつくった。

井原委員

ありがとうございます。

西村委員

収支計画書の賃借料に、案内システムサーバー80万円と記載があるが、この案内システムサーバーとはどのようなものか。

A団体

既に日本庭園で運用している「ココシル大仙公園」という案内システムがあり、来園者がスマートフォンでそのアプリを起動しておけば、各場所で音声説明が流れるもので、多言語で対応でき、視覚障害の方にも音声案内を聞いていただけるので、引き続き運用するということで、計上している。

西村委員

ありがとうございます。

委員長

インバウンド対応や、これから非常に広報に力を入れられるということで、お客様が多くなると思うが、自主事業のインバウンドツアーの計画では1年目だけでなく2年目以降もあまり人数が多くないようで、それと関連して自主事業の赤字がかなり大きいと思うが、この点はどういったことか。

A団体

まずツアー企画は、目標人数については高めには設定していないのが現状である。どれだけのニーズ、ポテンシャルがあるか、実施してみないと分からない部分もあるので、まず1年目はこの数字で設定し、お客様のニーズ等を聞きながら、2年目以降ではさらに変えていきたい、より多くの人の利用をめざしたいという思いはもっている。
確かに現状は自主事業が赤字になっている。やはり市民の方々や小学生が体験を行う事業を安く提供したい、将来的に本施設に関わっていただく方々を広めていくという使命もあると思うので、全体的に赤字になる。だが、より利用者を増やし赤字を解消し、黒字にして整備にまわしていきたいという目標はもっている。ただ現状はやはり、教育的なことにもバランスを置き、重視していく必要もあると考えている。

委員長

(3)①利用者ニーズでは「コスプレの日」を設け、コスプレをして野外撮影等も許可されると記載があるが、一方で(1)①管理の基本方針では「伝統を守り品格を高める」と記載されている。この両立は容易ではないと感じるが、どのようにお考えか。

A団体

コスプレの需要はあるので、そのニーズにどのように応えるかということで、「コスプレの日」を年1回だけ設け、たとえば他の日にコスプレしたいという申し出に対し、この日は難しいが、年に1回この日だけコスプレをしている、という案内ができる。コスプレをして写真を撮り、SNSにあげられる方たちの発信力も重要と思い、あえて、今回は設定した。

委員長

発信力というのは、コスプレをされる方をさらに増やすということか。

A団体

そうではなく、コスプレをされた方が「日本庭園でこれをした」と発信していただけるので、「これはどこで撮ったか」ということに繋がる。コスプレの日は年1回しかないが、日本庭園でこんなことをしているということを見ていただきたいと思う。

委員長

ありがとうございました。

応募団体退室

B団体  プレゼンテーション

質疑応答

委員長

それでは、共通質問を行う。1問目、日本庭園の集客についてお伺いする。堺市として求める目標・水準で年間利用者数11万人以上と設定するなど、次期指定管理業務において集客を重要視している。本施設の管理運営を行っていただくにあたり、新たな顧客獲得に特に必要、重要だと思うことについてお聞かせいただきたい。

B団体

11万人に関して、繁忙期の営業日を増やすことで、大幅にお客様が増えると考えている。今年度11月、休園日に2日間営業し、告知はそこまで力を入れなかったが、1日680人のお客様が来られた。広報に力を入れ、仕掛けをすることで、1000人位は増えるのではないかと予測している。11万人達成にむけて、閑散期に1日8人を増やすことが重要となるので、自主事業を通してファンを獲得する必要がある。自主事業の中心が子ども向けになっているので、親や祖父祖母世代、家族全体で来ていただけるようにしていきたい。
また、広報にも力を入れたい。多くの団体客を呼びこむのではなく、国内外の個人旅行者に多く来ていただきたいと考えている。国内外の個人観光客をしっかり伸ばすことで、ベースアップが図られる。そのための方策で一番大事なのが、やはり口コミだと思う。広報の、特にSNSにしっかりと力を入れていきたい。今のInstagramのフォロワー数が200人位だが、この日本庭園に来られている10万人というベースを考えると、おそらく5000人位は十分可能と計算している。堺市の観光客が1000万人でそのうちの10万人、1%がこの施設に訪れている。これを数%あげるだけで、12万、13万の数字が十分可能だ。ただ、この5000人のフォロワーは決して2年間で達成できるものではないので、もう少し長い目で見ていければと思う。

委員長

2問目、日本庭園の保全についてお伺いする。本施設で入園者数を増やす事を求める一方で、全国の観光地においてオーバーツーリズムが課題として取り上げられている。本施設においても、その価値、魅力である景観に対して大きく影響を与えるものと考えられる。オーバーツーリズムに対してどのようにお考えか、具体策も合わせてお聞かせいただきたい。

B団体

今、ピークで3000人位がここに来られており、この数字が、満足度というラインで上限かと思う。やはり、せっかく静かな空間で庭園の美しさを楽しもうという方にとって、人ばかりの庭園では、満足度があがるものではないと思う。そういう意味では、団体のツアー客を呼び込むのではなく、なるべく分散型で個人旅行者に定期的にお越しいただくことで、オーバーツーリズムのトップを抑えながらという手法をとっていきたい。

委員長

各委員から質問はないか。

千葉委員

これまでも認知度をあげるために色々な広報をされているが、なかなか効果が表れていないという結果が、フォロワー数にも出ているが、今回広報活動に力を入れることにより、劇的に変わることがあり得るのか。

B団体

これまで、SNSは利用しているがそんなに力を入れておらず消極的だった。少し変わることにより、効果が表れる可能性は非常にあると思う。

千葉委員

認知度のあげ方として、一時的なブームでなく、日本庭園が有名な場所という地位まであげていく方策としてSNSだけで庭園の本来の美しさをアピールすることで、若い世代や個人旅行客も含めリーチしていくことはできるのか。そのあたりはどのように考えているか。

B団体

SNSだけではなく、ウェブサイトも含め、ストーリーをしっかりと作っていこうと考えている。季節の魅力や、作庭家の意匠の考え方など、もう少しコアなファンの方に満足いただけるようお話を作り、動画も含めて拡散していく。また、海外の旅行者に文化的価値を訴求していくものを作っていく。今まで、そこまでしていなかったので可能性を感じている。

千葉委員

そういったものを発信されるとなると、相手の受信者側にも知識が必要になってくると思うが、そのあたりの工夫のノウハウはお持ちか。

B団体

はい。全国で集客系の植物園や動物園等の経験もある。バックグラウンドと合わせて季節に応じたイベント等も複合的に色々なメディアを通じて発信したことで集客を上げてきたので、十分対応可能。

今堀委員

企画提案書(5)⑤で、集客事業で通常の開園時間外の関連イベントを開催と記載されていて、朝活と日本庭園とあるが、具体的にどのようなことを朝活として実施予定としているかお教えいただきたい。

B団体

今まで朝活を行ったこともないので、なにが集客になるか手探りだが、実際現場を見るとウォーキングやラジオ体操をしている方が多いので、そういう方たちに新たな価値観を提供したり、日本庭園を散歩してもらったり。新たな需要を作るという意味でも朝活の良さというか、運動の後に回遊してもらったりとか。

今堀委員

日本庭園ならではの朝活ということがあれば魅力的だと思うのだが。

B団体

庭園文化を分かりやすく届けることが得意な方を知っており、そういった方を招致し、少しハードルが高い日本庭園を分かりやすく楽しく学んでいただける機会を設けていこうと思う。その方は東京で庭園文化を発信する朝活をされていて非常に好評だと聞いている。堺の日本庭園でどういったものをというのは手探りだが、そのようなことを考えている。

井原委員

現在の日本庭園の景観には、色々な課題があると思うが、特にここが問題と考えられていること、四季折々の魅力があるのに、まだ十分に引き出せていないところで問題意識を感じておられることなどあれば、もう少し詳しく教えていただきたい。

B団体

足立美術館に、何が違うのかを見に行ったが、それは低木の刈込の角度と裾をどこで押さえているかということだった。これまで、芝生等の雑草処理を画一的に一回の剪定で終わらせていて、一部枝が歯抜けになっているが、そのままにされている部分もあった。これまで、古典園芸植物に力を入れており、そこにコストがかかっているので、そのコストを抑え、庭園の本来の魅力を発信することに力を入れたい。まず低木や地被類を綺麗にすることをきっちりやっていく。全部は難しいと思うので、最初の部分でバシっと感動を与え、その印象で周ってもらい、最後にもう1回綺麗、良かったと言ってもらえればと思うので、そこを頑張っていきたい。

井原委員

分かりました。ありがとうございます。

委員長

堺という土地をどう捉えるかが非常に重要だと思っており、大仙公園と一体ということで書かれてはいるが、世界遺産になってからも大仙公園自体はあまり変わっていなくて、世界遺産対応にまだなっていないと思っている。今後、日本庭園だけでなく、大仙公園も変えていかなければならないということで、世界遺産になって大仙公園とこの日本庭園をどのように変えていくのが理想として良いか、お考えをお聞かせいただきたい。

B団体

ボランティアガイドをしようとしているが、それが何故かというと来園者の多くが、「池の対岸にある中国の建物は何か、あれはこの日本庭園に合わないのでは」と言われ、庭園がどういうコンセプトでできたかをご存知ない。それを連雲港市との友好提携でできた庭園であるということを、しっかり伝えていくことからスタートしていけば、良いのではないかと思う。単にボランティアで庭園のことを伝えるのではなく、庭園の魅力を学識経験者の先生に入ってもらい、ボランティアの方にしっかり理解いただいてそれを少しでも来園者に発信していけば、世界文化遺産とも繋がってくる話になると思う。
景観の話もあり、森化すると、やはり樹木は大きくなり、背景が見えなくなるので、日本庭園の森化を抑えていく。遠景が非常に大事で、日本庭園は遠景にその世界遺産である古墳群が見えてくるのが理想的な姿と考えている。そういう意味で森化を防ぐ手法をとり、ゆくゆく大仙公園全体のお手伝いができるようになれば、大仙公園全体の景観計画、古墳をしっかり強調するような植栽管理も将来的にはご一緒できたらいいなと考えている。

応募団体退室

委員長

プレゼンテーション、質疑応答等を踏まえ意見交換を行うが、意見等はあるか。

千葉委員

技術力はすごく後者から伝わった。前者は発信力を言われていて、確かに集客を達成しないといけない点では前者に力があるのでは。じわりじわりという意味では、後者も捨てがたい。

委員長

後者のほうが具体的で細かくて良い。前者は少し抽象的な部分が多く、管理をどうするか、どういう景観にするかという目標は少し伝わりづらかった気がする。

井原委員

似ているようで、園芸文化と造園文化は少し違う。前者の提案内容はどちらかというと園芸文化が強く、日本庭園を背景としている印象を受けた。ただし、日本庭園の価値は非常に認識しておられ、どちらもしっかりとした現場の技術者がいるので、きっちりと庭園の管理はされると思う。

委員長

園芸文化と造園文化は違うのですね。

井原委員

庭園そのものの価値に根差した、一見マニアックな情報発信をしても、集客力をあげている日本庭園があるのは確かだ。庭園の価値に根差し、複数の発信を組み合わせた活用で人気の高い京都の無鄰菴庭園などが良例である。

委員長

足立美術館も場所はそれほどよくないが、コアな人が口コミ等で広めてくれているのか。前者は自主事業の収支計画で、赤字が非常に大きかったが、これは問題あるかと思う。もちろん段々とよくなれば良いが。

西村委員

自主事業は儲けて、また、儲けたお金を還元してもらうイメージなので、そこが赤字ではというのは、ありますね。

委員長

それでは書類及び面接の審査を踏まえて採点をお願いする。

集計結果発表

<集計結果一覧表を委員長及び委員に配付>

(案件6)

委員長

それでは、案件6「堺市大仙公園日本庭園指定管理者候補者の選定結果について」
の集計結果を発表する。
総合計得点 1位 B団体:378点 2位 A団体:349点 
総合計得点が満点(500点)の60%以上に達しているため、B団体を堺市大仙公園日本庭園の指定管理者候補者として選定する。
また、得点が2位のA団体を、次点候補者とし、基本協定締結の日までに候補者が辞退した場合及び欠格事項に該当した場合は、次点の団体を候補者とする。
本日の案件の審議はすべて終了した。
本日の審議結果は、事務局から堺市に書面で報告する。
以上で本日の委員会を終了する。

閉会

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