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令和3年度 第1回 堺市環境影響評価審査会

更新日:2022年7月11日

日時

令和3年10月1日(金曜) 午後2時~午後4時

場所

堺市総合福祉会館 2階 第1会議室

出席委員

犬木 努     大阪大谷大学文学部教授
今西 亜友美   近畿大学総合社会学部准教授
岩崎 智宏    大阪府立大学大学院教授
大島 昭彦    大阪市立大学大学院教授
小笠原 紀行   大阪府立大学大学院准教授
金田 さやか   大阪府立大学大学院講師
木下 進一    大阪府立大学大学院教授
田中 晃代    近畿大学総合社会学部教授
田中 豊     大阪学院大学情報学部教授
中谷 直樹    大阪府立大学大学院教授
久末 弥生    大阪市立大学大学院教授
平栗 靖浩    近畿大学建築学部准教授
柳原 崇男    近畿大学理工学部准教授

欠席委員

橋寺 知子    関西大学環境都市工学部准教授
水谷 聡     大阪市立大学大学院准教授

傍聴者

1人

議題

 ・会長、副会長の選任について

 ・2025年日本国際博覧会 会場外駐車場 配慮計画書について(事業者説明)

配布資料

議事録

環境共生課長

 それでは定刻となりましたので、ただいまより、令和3年度第1回堺市環境影響評価審査会を開催させていただきます。
 本日はお忙しいところ、ご出席いただきまして、誠にありがとうございます。
 本日の司会を務めさせていただきます、環境共生課長の辻尾でございます。よろしくお願いします。
 今回の審査会は、新型コロナウイルス感染症拡大防止のため、オンライン形式で開催しております。
 本日の会議の定数は15人ですが、ただいまオンラインで12人の委員にご出席いただいております。なお、橋寺委員、水谷委員につきましては、事前にご欠席の連絡を頂戴しております。よろしくお願いいたします。
 従いまして、堺市環境影響評価審査会規則第3条第2項の規定により、本会議は成立しておりますことをご報告申し上げます。
 また、本日の会議は同規則第5条第1項の規定により公開となっております。
 傍聴についてですが、1人の傍聴者が来られておりますことをご報告いたします。
 傍聴者の方へのお願いですが、堺市環境影響評価審査会傍聴要綱の遵守事項をお守り頂きますようお願いいたします。携帯電話をお持ちの方は、電源をお切りになるか、マナーモードにして頂きますようお願いいたします。
 それでは、開会にあたりまして、環境局長の歌枕よりご挨拶を申し上げます。

環境局長

 環境局長の歌枕でございます。どうぞよろしくお願いいたします。今年度最初の審査会でございますので、一言、ご挨拶を申し上げます。
 委員の皆様におかれましては、このたび、委員への就任を快くお引き受けいただきまして、誠にありがとうございます。この場をお借りして厚くお礼を申しあげます。また、本日は、ご多用のところ、本審査会にご出席を賜り、重ねてお礼を申し上げます。
 この審査会は、堺市環境影響評価条例に基づき設置されておりまして、環境影響評価等に関する技術上必要な事項を調査またはご審議いただくものであり、幅広く、かつ専門的知見に基づいたご意見をいただくため、さまざまな分野でご活躍の皆様に委員としてご就任いただいているところでございます。
 さて、今回の審査案件でございますが、「2025年日本国際博覧会 会場外駐車場 配慮計画書」でございます。この事業は、2025年に大阪にて開催される日本国際博覧会の会場外駐車場を、本市の臨海部に位置する堺2区に設置する事業でございます。
 各委員におかれましては、本事業におきまして、適切な環境の配慮がなされるように、それぞれ各分野の専門的・技術的な観点からの活発なご議論をお願い申しあげまして、誠に簡単ではございますが、開会にあたりましてのご挨拶とさせていただきます。
 本日はどうぞよろしくお願いいたします。

環境共生課長

 ありがとうございました。
 それでは、令和3年3月から新体制となっておりますので、まずは委員の皆様のご紹介をさせていただきます。
 始めに、新たに就任いただきました委員の皆様からご紹介させていただきます。紹介を受けられた委員につきましては、カメラ及びマイクをオンにしていただき、所属とお名前のご発言をお願いします。
 岩崎委員でございます。

岩崎委員

 大阪府立大学の岩崎と申します。よろしくお願いいたします。

環境共生課長

 ありがとうございます。大島委員でございます。

大島委員

 大阪市立大学の大島です。堺市の環境影響評価審査会は初めてなので、よろしくお願いいたします。

環境共生課長

 ありがとうございました。小笠原委員でございます。

小笠原委員

 大阪府立大学の小笠原です。どうぞよろしくお願いいたします。

環境共生課長

 ありがとうございました。金田(かなた)委員でございます。

金田委員

 大阪府立大学の金田です。どうぞよろしくお願いいたします。

環境共生課長

 ありがとうございました。田中豊委員でございます。

田中豊委員

 大阪学院大学の田中でございます。よろしくお願いいたします。

環境共生課長

 ありがとうございました。
 次に、引き続き委員に就任いただきました委員をご紹介させていただきます。紹介を受けられた委員につきましては、カメラ及びマイクをオンにしていただき、所属とお名前をお願いします。
 犬木委員でございます。

犬木委員

 大阪大谷大学の犬木でございます。よろしくお願いいたします。

環境共生課長

 ありがとうございました。今西委員でございます。

今西委員

 近畿大学の今西です。どうぞよろしくお願いいたします。

環境共生課長

 ありがとうございました。木下委員でございます。

木下委員

 大阪府立大学の木下です。よろしくお願いいたします。

環境共生課長

 ありがとうございました。田中晃代(あきよ)委員でございます。

田中晃代委員

 近畿大学の田中です。どうぞよろしくお願いいたします。

環境共生課長

 よろしくお願いします。続きまして、中谷委員でございます。

中谷委員

 大阪府立大学の中谷でございます。どうぞよろしくお願いいたします。

環境共生課長

 お願いいたします。久末(ひさすえ)委員でございます。

久末委員

 大阪市立大学の久末でございます。よろしくお願いいたします。

環境共生課長

 よろしくお願いします。平栗(ひらぐり)委員でございます。

平栗委員

 近畿大学の平栗と申します。よろしくお願いいたします。

環境共生課長

 よろしくお願いします。続きまして、柳原委員でございます。

柳原委員

 近畿大学の柳原です。どうぞよろしくお願いいたします。

環境共生課長

 ありがとうございました。只今ご紹介しました委員の方々の他に、事前にお送りしております堺市環境影響評価審査会委員名簿にございますように、橋寺委員、水谷委員には引き続きご就任いただいております。
 以上で、委員の紹介を終わらせていただきます。
 続きまして、堺市の出席者の紹介をさせて頂きます。環境局長の歌枕、環境保全部長の小林、環境共生課課長補佐の藤田、同じく環境共生課審査係の中丸、小山、大浦でございます。最後になりますが、本日司会を務めさせていただいております私、環境共生課長の辻尾でございます。どうぞよろしくお願いいたします。以上で、出席者の紹介を終わらせていただきます。
 次に、事前にメールでお送りしております資料の確認をさせていただきます。本日の資料でございますが、この「次第」と、「堺市環境影響評価審査会 委員名簿」、「2025年日本国際博覧会 会場外駐車場 事業者説明資料」、「2025年日本国際博覧会会場外駐車場に係る環境影響評価手続き」、「今後の審議の進め方」、以上でございます。
 「2025年日本国際博覧会 会場外駐車場 配慮計画書」とその「要約書」につきましては、各委員に事前にお送りしております。
 資料等に漏れなどはございませんでしょうか。漏れがある場合には挙手ボタンにてお知らせください。よろしいでしょうか。
 それでは、次第の1つ目の議題としまして、今回は、委嘱後初めての審査会となりますので、会長、副会長の選任をお願いしたいと存じます。
 審査会規則第2条第1項に「審査会に会長及び副会長を置き、委員の互選により定める。」となっております。いかが取り計らいましょうか。

田中晃代委員

 会長には中谷委員に、副会長には犬木委員にお願いするということで、いかがでしょうか。

環境共生課長

 異議がある場合には、挙手ボタンにてお知らせください。
 異議が無いとのことでございますので、会長は「大阪府立大学教授の中谷委員」、副会長は「大阪大谷大学教授の犬木委員」ということで決定したいと思います。
 それでは、中谷会長、犬木副会長におかれましては、カメラとマイクをオンにしていただき、会長より順番に一言ずつご挨拶を頂戴したいと存じます。どうぞ、よろしくお願いいたします。

中谷会長

 ありがとうございます。ただいま、審査会の会長にご指名いただきました中谷でございます。よろしくお願いいたします。
 この環境影響評価審査会は、堺市における環境影響評価が必要な案件に対し、様々な角度から審査することが重要となっております。これは、やはり1人の力では難しく、犬木副会長をはじめ、多方面の専門家の皆様のお力をいただくことで、ようやく達成できるものであると考えております。
 従いまして、皆様大変お忙しいとは思いますが、少しお時間をいただきまして、様々な視点からご意見を頂戴いただければと思いますので、ご協力をお願いいたします。
 また、会議の場がオンライン形式となって、少し難しいかもしれませんが、少しでもお気づきの点があれば、積極的にご発言いただければと思いますので、どうぞよろしくお願いいたします。以上です。

環境共生課長

 ありがとうございました。続きまして、犬木副会長、よろしくお願いいたします。

犬木副会長

 大阪大谷大学の犬木と申します。
 ただいま、副会長にご指名いただきまして、ありがとうございます。
 私、歴史の方が専門でして、門外漢のことも多々ありまして、いつも勉強させていただいているような立場ではございますけれども、微力ながら責務を全うしてまいりたいと思います。よろしくお願いいたします。以上です。

環境共生課長

 ありがとうございました。それでは、審査会規則第3条第1項によりまして、「審査会は会長が議長となる」となっております。この後の議事進行につきましては、中谷会長にお願いしたいと思います。よろしくお願いいたします。

中谷会長

 はい、こちらこそよろしくお願いします。委員の皆さんもよろしくお願いします。
 それでは、審議に入る前にまず、市長からの諮問を受けたいと思います。事務局よろしくお願いします。

歌枕環境局長

 堺市環境影響評価審査会会長中谷直樹様、堺市長永藤英機。2025年日本国際博覧会 会場外駐車場 配慮計画書の審査について諮問。令和3年9月8日に事業者から提出のあった「2025年日本国際博覧会 会場外駐車場 配慮計画書」について、堺市環境影響評価条例第10条の規定に基づき、令和4年1月7日までに、環境の保全の見地からの専門的な事項に係る貴審査会の意見を求めます。

中谷会長

 お受けいたします。

環境共生課長

 ありがとうございました。
 なお、諮問文の写しにつきましては、後日、各委員にお送りしますのでご確認ください。

中谷会長

 では、2つ目の議題である「2025年日本国際博覧会 会場外駐車場 配慮計画書」の事業者説明ですが、事業者説明に入る前に、まずは環境影響評価の手続きの全体的な流れを確認しておきたいと思いますので、事務局の方から説明をお願いします。

事務局

 今回、新体制となって初めての審査会ですので、最初に「環境影響評価制度」と手続きの流れについて、簡単にご説明させていただきます。
 「環境影響評価制度」は、規模が大きく環境に著しい影響を及ぼす恐れのある事業の実施にあたり、その事業が環境に及ぼす影響について、事業者自らが調査・予測・評価を行い、その結果を公表して市民の皆様や専門家の意見を聴き、それらを踏まえて環境の保全の観点から、より良い事業計画を作り上げていくための制度であり、この環境影響評価審査会は、専門的知見に基づいたご意見をいただく場として、制度上位置づけられています。
 では、環境影響評価の手続きのフローを画面に表示しておりますのでご覧ください。
 環境影響評価の手続きは、事業の実施までに大きく4つの段階、「配慮計画書」「実施計画書」「準備書」「評価書」に分かれています。
 最初の「配慮計画書手続き」は、事業計画を立案する段階で実施される手続きでありまして、事業者が複数の事業計画案を設定して調査・予測・比較評価を行い、環境配慮の内容を検討した結果をとりまとめた配慮計画書について、審査会でご審議いただき、その審議の結果や市民の皆様からの意見を以降の事業計画に反映していただくことを目的としています。
 次の「実施計画書手続き」ですが、「配慮計画書」の段階で出された意見を勘案した上で、事業者が、事業による環境影響を評価するための調査方法や予測評価の方法を決定する手続きとなっています。なお、本市では、環境影響評価の対象事業のうち、環境影響の程度が特に著しいと考えられる事業を「第1種分類事業」、それ以外を「第2種分類事業」に区分しており、今回の事業は「第2種分類事業」に該当するため、この「実施計画書手続き」では審査会での審議は行われません。
 こうして「実施計画書手続き」の段階で決定した調査・予測・評価方法に基づいて調査・予測・評価を実施し、その結果と環境保全措置等を記載したものが「準備書」となります。「準備書」段階の審査につきましては、調査・予測・評価の結果や環境保全措置の妥当性について、主に検討することとなります。
 そして事業者は、「準備書」の段階で提出された意見を勘案して、「準備書」の内容に検討を加えて「評価書」を作成します。なお、事業者はこの「評価書」が公告されるまで、事業を実施することができないようになっています。
 「評価書」の手続きが終わり、事業に着手した後も、予測結果や環境保全措置の検証などのために、事業者は「事後調査」を行い、その調査結果をとりまとめて報告書を作成し、公表します。
 以上が環境影響評価の手続きの流れとなりますが、今回の審査会では、最初の手続きである「配慮計画書」について、委員の皆様にご審議いただくこととなります。
 委員の皆様には、各々の分野について、専門的・技術的な観点からのご意見をお願いしているところではございますが、専門分野に限らずお気づきの点につきましてご意見いただければ幸いでございます。以上です。

中谷会長

 ご説明、ありがとうございました。今の説明について、委員の皆様から何か質問はございませんでしょうか。
 第2種分類事業ということなので、この配慮計画書手続きのところで、ほぼ影響評価項目等々の流れを決める、という理解でよろしいですよね。

事務局

 はい、そうです。

中谷会長

 ありがとうございます。その他にございますか。
 無いようですので、それでは事業者説明の方に入らせていただきたいと思います。事務局の方、よろしくお願いいたします。

事務局

 すみません、今から事業者の方に入室いただきますので、少しお待ちください。 

【事業者入室】


事務局

 事業者の方の入室が終わりましたので、事業者説明に入りたいと思います。よろしくお願いいたします。

中谷会長

 この度は、事業者の皆様におかれましては、堺市の環境影響評価の審査にご協力をいただきまして、誠にありがとうございます。通常であれば、この事業者説明の後で、事業計画地の現地の状況を確認するため、現地視察を行うところですが、新型コロナウイルスの感染拡大防止を図る必要があることから、事業計画地の現地の状況は、事業者説明の中で、写真でご紹介いただくと伺っています。それでは、事業者様、自己紹介をした上で、ご説明をよろしくお願いいたします。

事業者

 公益社団法人2025年日本国際博覧会協会の交通課でございます。本日はどうぞよろしくお願いいたします。
 本日、事業者側としましては3人、資料作成や説明のためにコンサルタントとして建設技術研究所から3人の合計6人でお伺いしております。
 それでは、時間もあまりございませんので、担当の方から配慮計画書の内容についてご説明させていただきたいと思います。

【配慮計画書の内容及び現地状況について、事業者から説明】


中谷会長

 ありがとうございました。一部聞き取りにくい部分はありましたが、ただいま事業者様からご説明がありました。
 それでは、委員の皆様からのご質問等があればお願いしたいと思います。
 計画の全体的なことや基礎的なことでも構いませんので、よろしくお願いします。
 では久末委員、よろしくお願いします。

久末委員

 ご説明ありがとうございます。
 大元のところについて1点お聞きしたいのですが、「海とのふれあい広場」の使用範囲を小さくされている案があるのですけれども、「海とのふれあい広場」の使用範囲を小さくすることのそもそものメリットや使用範囲を大きく取ることのデメリットがあれば、ご説明いただけますでしょうか。

事業者

 お答えいたします。「海とのふれあい広場」を一部使用させていただくという計画でございますが、今回、土地の所有者や管理者と色々な話をしていく中で、今お示ししている約9ヘクタールを確保することが可能、ということがまず前提としてございます。
 その中で何台の(駐車台数がある)駐車場を整備するのか、ということを決める必要がございますけれども、確保可能な用地の面積から考えますと、最大で2,300台の駐車場を設置できるだろうと試算しております。それに加えて、万博の輸送計画を考えていく中で、南の方面から自家用車で来られる方々の需要がございますので、そういった南方面からの需要に応えようと考えますと、2,300台程度の規模の駐車場が必要になると考えております。
 そういった中で、「海とのふれあい広場」のお借りできる面積を全て使わせていただいた案や、使わない案、一部だけ使うという案、それぞれの案の比較を今回させていただいたわけですけれども、環境面とその他の面を総合的に評価いたしまして、第1案の平面案、これが最も優れているということもございまして、現状では第1案を採用したいということを考えているところでございます。

久末委員

 もう少し端的にお伺いしますと、「海とのふれあい広場」というのは、駐車場として使用する以外の主な用途というものがあるのか、ということをお伺いしたかったのですけれども、いかがでしょうか。今回の事業により「海とのふれあい広場」の大部分を駐車場に充てることになった場合、(「海とのふれあい広場」における)他の活動が阻害されるようなことがあるのか、ということにつきまして、もしご説明いただければありがたいです、という(質問の)趣旨でございます。

事業者

 今現状使わせていただこうとしている部分ですけれども、公園の芝生となっている場所でございます。

中谷会長

 そういう意味ではなくて、違う機能を持っているのではないか、ということですね。
 私が知る限りでは、ここは防災拠点になっているので、非常時には何らかの用途で使われることを想定されていると思うのですけれども、それとの兼ね合いはどうなのか、ということだと私は思うのですが、いかがでしょうか。

久末委員

 ありがとうございます。
 例えば、具体的な例を挙げますと、何かイベントスペースとして活用する予定があるのかとか、そういう趣旨の質問ですね。(「海とのふれあい広場」において)何か他の使い道が想定されているのか、ということですね。

事業者

 現況は公園として使われておりまして、一年の中で見ますと、イベント等で使われていることもございますけれども、今回駐車場として使用するにあたって、そのあたりの調整をしながら影響が無いようにしていきたいと思っております。
 先ほど冒頭申しました計画日来場者数が28.5万人ということから、こちらの駐車場規模を算定しているところでございますけれども、想定しております会期中の来場者数である2,820万人を会期で単純に割りますと、会期は184日でございますので、単純平均しますと(1日あたりの来場者数は)15.3万人ということでございます。
 ですから、184日間全ての日でこの駐車場が満杯になるということはございませんので、「海とのふれあい広場」の利用に影響が無いように、調整は可能だと考えております。また、「海とのふれあい広場」でどうしても開催しなければいけないというイベントでなければ、他にも公園のエリアがございますので、そちらの方を使ってやっていただく等の対応をお願いしていきたい、と思っております。その点につきましては、管理者等と十分調整をしながら進めて参りたいと思っております。
 また、防災拠点になっているのではないか、というお話もございましたが、その通りでございます。そちらにつきましても、防災拠点としての展開について影響が無いような形での運営というものを、今後管理者等と調整しながら、そういった災害時の対応も定めていきたいと思っております。以上です。

久末委員

 ありがとうございます。良く理解できました。

中谷会長

 はい、ありがとうございます。
 今の話とも関連しているのですが、非常時の時の対応も含めた防災拠点としての使い方につきましては、関係各所、おそらく近畿地方整備局が主になると思うのですけれども、そことの調整はしているという理解でよろしいでしょうか。

事業者

 左様でございます。
 今現在でどのような形という話では無いのですけれども、近畿地方整備局とは、どのように取り組むのかということについて、現在一緒に協議・調整させていただいている状況でございます。

中谷会長

 ただ複数の案があって、なるべく(「海とのふれあい広場」を)使わない案があるということは、なるべくそれに配慮したいという意図もあると理解してよろしいですか。

事業者

 やはり災害対応は何より優先されると思いますので、そちらについても影響が無いような形で対応方策というのを事前に定めて対応していきたいと考えております。

中谷会長

 ありがとうございます。
 それでは、その他にご意見ご質問あれば、よろしくお願いします。
 では、犬木委員、お願いします。

犬木副会長

 ご説明ありがとうございました。
 基本的なところを教えていただきたいのですが、ご説明の中で復旧とか解体撤去というお話もありましたけども、今回の駐車施設につきましては、大前提として、万博終了後は原状復帰させるということでよろしいでしょうか。

事業者

 はい、この事業ではそのような形になっております。

犬木副会長

 分かりました。工事の実施による環境への影響というのは、色々と検討されていると思うのですけれども、撤去に伴う影響というのは、廃棄物のところでは若干触れられているものの、その他のところでは、基本的に建設工事の方がウエイトを置かれていると思います。
 要は、今回の事業について、解体撤去及び原状復帰まで事業計画に含まれているということがあまり明示されてないようにも思いましたので、そのあたりも少し記載いただければ、と思いました。解体工事の時にも、振動等の環境影響が色々と生じるのは間違い無いでしょうから、少しそのような感想を持った次第です。私からは以上です。

中谷会長

 犬木委員の意図からすると、つまり、撤去等も含めた上での配慮計画を立てるべきではないかというご意見ですかね。

犬木副会長

 どういうふうに(配慮計画を)立てるのが本来なのか、私もそこまで判断はできないのですけれども、どこかでそういうことにも言及する、もう少し明瞭に言及した方がいいのかな、と思いました。

中谷会長

 そのあたり、事業者様のお考えはいかがでしょうか。
 現在の環境影響評価の中には、工事の中に撤去のところは含まれていませんよね。

事業者

 ご指摘ありがとうございます。工事実施時と施設供用時のそれぞれの場合について、環境影響があると予測される項目につきましては、環境影響要因の「工事の実施」と「施設の供用」という部分で選定しているのですけれども、この「工事の実施」が考慮しているのが建設、建築に係る部分だけで、撤去についてはあまり考慮されていないのではないか、というご指摘だと思います。
 廃棄物の項目では、二階建てや三階建ての駐車場施設にしますと、撤去に際して廃棄物が非常に多く発生する、ということで撤去等の影響についても書かせていただいているところでございますけれども、騒音等の項目については、現状、撤去工事についてあまり書かれておりません。
 撤去に伴って影響が大きいと考えられる項目は、大気質・騒音・振動ではないかと思われますが、今は(工事計画の熟度が高くない)配慮計画書の段階ですので、今後、準備書等の段階で具体的な予測を行う際には、駐車場の整備だけではなくて、撤去時の工事も含めて予測を行わせていただければと思います。
 配慮計画書には、そこまで具体的に書いていないのですが、「工事の実施」はある意味では撤去も含めた工事と理解していただければ、準備書の中で対応させていただきたいと思います。

犬木副会長

 分かりました。ありがとうございます。

中谷会長

 ありがとうございます。
 それでは他の委員の方。では金田委員、よろしくお願いします。

金田委員

 今の質疑に関連してなのですけれども、第1案ですと、今ある施設である「海とのふれあい広場」の多目的広場を組み込んでの駐車場作成になるのですが、これは撤去して原状復帰させるところまで計画に含まれている、という認識で良いのでしょうか。

事業者

 はい。「海とのふれあい広場」の方も撤去まで含めて考える必要があるのですけれども、一つ例を差し上げますと、現状芝生の草地でございますので、極力それを活かした形で使わせていただきたいと考えております。その活かした形というのは、上から舗装を被せてしまうのでは無く、車の車輪に耐えられるような整備を行うことを想定しております。
 例えば、いま一部の駐車場では、緑地駐車場として、車輪と車輪の間に草地が見える駐車場があると思うのですけれども、ああいう形で、荷重を支えられるようなものを芝生のところに埋めまして、少し芝生の丈は短くしないといけないですけれども、芝生を活かした形での駐車場計画というものを考えていこうと思っております。

金田委員

 なるほど。少し音声が途切れ途切れだったので確認なのですが、芝生は特にアスファルトで覆うようなことはせずに、そのまま駐車場として使う、というご説明ですね。

事業者

 はい。そのまま車両のタイヤが踏みますと芝生を荒らしてしまいますので、そういったものの荷重に耐えられるようなものを工夫して施工しながら、この芝生を活かした形での対応をしていきたいと考えております。

金田委員

 分かりました。

中谷会長

 ありがとうございます。
 続きまして、他の委員から何かございますか。
 では、田中豊委員、お願いします。

田中豊委員

 大阪学院大学の田中豊です。
 第1案ですと、「海とのふれあい広場」に大分踏み込むことになると思うのですが、その場合に、例えば、大気質や騒音等の環境配慮方針のところで、アイドリングストップの推進とか、看板設置とか、あと空ふかし防止のポスター等による啓発ですとか、あと車両の量を調整するというようなことが対策として書かれているのですけれども、「海とのふれあい広場」にくつろぎに来る方もやはりいらっしゃると思いますので、そこに大きく踏み込むということになってくると、そのあたりの対策はこれで十分なのかな、という気が少しいたします。
 その間は我慢してください、ということなのかもしれないですけれども、来た人は来た人で、広場に行って楽しめる環境を作って、駐車場は駐車場で確保する、という環境を両立させることを考えると、ここに書かれているようなことだけで大丈夫なのかな、という気が少しするのですが、その点について教えていただけますでしょうか。

事業者

 駐車場として使用するにあたりまして、やはり交通の安全等の確保が必要という観点はございますので、施設利用者の皆様につきましては、(今回の事業計画では)公園の全域を駐車場として使用するということではございませんので、公園の機能も確保しつつ、一部を駐車場として使わせていただくというような形で、万博の期間中につきましては、住み分けという形で進めさせていただきたい、と考えております。

田中豊委員

 その場合でも、広場の方に踏み込んで駐車場を整備することになりますので、現状お示ししていただいている対策に加えて、もう少し何かしらの対策を実施していただければと思います。
 アイドリングストップの看板やポスター等の掲示という対策も、もちろん効く人もいらっしゃるとは思うのですけど、必ずしもそうではない人もいらっしゃるかもしれないですので、そのあたりも踏まえて、何かもう少し対策をとっていただくよう配慮していただけるといいのかな、という気が少ししましたので、そのあたりもまたご検討いただければ、と思いました。以上です。

事業者

 ありがとうございます。参考にして検討させていただきます。

中谷会長

 ありがとうございます。
 そのあたりも少し検討していただけるとありがたいと思います。
 では、柳原委員、お願いいたします。

柳原委員

 近畿大学の柳原です。
 少し根本的な質問になるかと思うのですが、この駐車場の必要性について教えていただけませんでしょうか。会場外駐車場を複数箇所に設置する、と書いてあるのですが、実際に何箇所ぐらいを考えているのか、というのと、具体的に何台ぐらいを想定しているのか、について教えていただきたいです。
 大阪市内にもかなりの数の民間の駐車場がありますので、本当にこれだけの数の会場外駐車場が必要なのかな、と思いますし、既存の民間の駐車場と連携した方がわざわざ(駐車場を)整備しなくてもいいのではないか、という気もします。
 また、(駐車場の利用が)有料なのか無料なのかとか、予約が必要なのかどうかとか、パークアンドライドのバスがどれぐらいの頻度で出るのかとか、一晩とか二晩とか停めていてもいいのかどうかとか、そういった運用面でもおそらくかなり駐車台数が変わってくると思いますので、そのあたりで使い勝手があまりよろしくなかったら、(会場外駐車場の)整備をしても、「何かあまり使われなかったよね」とか「みんな結局車で来なかったよね」みたいなことになることも無きにしもあらずだと思いますので、そのあたりの会場外駐車場の必要性について少しご説明をいただけませんでしょうか。

事業者

 回答させていただきます。
 今画面に(事業者説明資料の3ページ目を)映しておりますけれども、計画日来場者数28.5万人に対しまして、鉄道でいらっしゃる方がだいたい4割ぐらいと想定しております。
 それと中間部にシャトルバスというのがございますけども、こちらは鉄道等の公共交通でいらっしゃるという想定なのですけど、最終的に夢洲までアクセスする鉄道が地下鉄中央線の1路線しかございませんので、そうしますと、会場に近い中央線に集中してしまい、非常に混雑してしまうことが想定されますので、主要駅でシャトルバスに乗り換えていただく来場者の方が、だいたい20%ぐらいというところで考えております。
 それで、残りました自動車類が先ほど申しましたけども、全体の4割弱ございまして、そのうち自家用車でいらっしゃる方が28.5万人の2割ぐらい、つまり6万人ぐらいが自家用車でいらっしゃる方である、と想定をしているところでございます。
 この自家用車の利用につきましても、国際博覧会ということで、全国各地から来られるということでございます。出発地が必ずしも公共交通インフラが整ったところでは無いと、自動車で来ざるを得ないという方もいらっしゃいますので、一定程度の自動車の需要はあるものだと想定しております。
 先生から先ほどご指摘のありました、既存のコインパーキングなどがすでに多数あるということも承知しておりますけども、やはり土地勘の無い方が全国からいらっしゃるという中では、そういったコインパーキング等に適切な誘導ができないのではないかと考えております。また、誘導しなくてもそういったところを探すということになると、大阪市内のできるだけ会場の近くの駐車場を使おうとする方が出てくると思われますので、そういった駐車場周辺でのさまよい交通による渋滞などの様々な問題が生じるのではないか、と危惧しております。以上のようなことを想定しておりまして、自動車で来た方は適切に確実にアクセスいただけるような環境を整える必要があるだろうということでございまして、こういった形で、パークアンドライド方式で複数箇所の駐車場を設けるというところでございます。
 この複数箇所の駐車場も、先ほど申しましたように、全国各地からいらっしゃるということが想定されますので、そういった方面別に受け入れるような形で駐車場を分散配置して、交通への影響を少なくするような形で対応していきたいというところでございます。現状の他の駐車場の候補地につきましては、まだ関係者等の調整が整っておりませんので、この場で他の候補地でどこがあるのか、という具体のご説明は控えさせていただきたいというところで、ご理解いただきたいと思います。よろしいでしょうか。

柳原委員

 はい、どうもありがとうございました。
 結局無観客だったので、ほとんど使われていないと思うのですけれども、多分オリンピックでは民間の駐車場を予約するような対応をしていて、新しい駐車場の整備等には多分お金をかけなかったような気がするのですが、そういうようなことも何か検討してみてもいいのかな、と少し思いましたので、ご質問させていただきました。どうもありがとうございました。

事業者

 こちらこそありがとうございます。

中谷会長

 すみません、私の方からも、これもちょっと基礎的なところなので、関連するのであれば少しお聞かせいただきたいのですけれども、大阪市内の方にも駐車場を今計画されているということですが、全体での駐車場の確保台数というのは何台ぐらいで、この堺市の駐車場は(全体の駐車場の確保台数のうち)どのぐらいの割合なのか、ということが分かれば教えてください。

事業者

 事業者の博覧会協会でございます。
 先ほどこちらの資料で、自家用車でご来場される方がだいたい6万人ぐらいの想定ということでご説明の方をさせていただきました。1台あたりの乗車人数がだいたい3.2人ぐらいということで想定しておりまして、それで割りますと、19,000台ちょっとの利用を見込むということでございます。
 この利用につきましては、例えば、朝に入った方が夕方に出て行って、また夜にいらっしゃる方という形で、一日の中でも駐車場の1マスで回転することが想定されますので、そういった形での回転率というものを考慮しますと、駐車規模、駐車台数といたしましては、15,000台ぐらいは必要になるのではないか、と考えております。

中谷会長

 そのうちの2,300台をここで確保したい、ということですね。

事業者

 はい、左様でございます。

中谷会長

 はい、ありがとうございます。
 その他に委員の皆様、ご質問はありますか。
 それでは木下委員、お願いいたします。

木下委員

 基本的な質問で恐縮なのですけれども、例えばここに駐車場を設けたとして、周辺の道路がどの程度逼迫するのか、そのあたりをお聞きしたい。そういう状況で、実際ここを利用した時に、会場まで到達する時間はどれぐらいを想定されているのか。
 実際のところ、利用者の方はここを選んでもらえるのかという、その辺のところをどうお考えなのか、教えていただきたい。

事業者

 先ほどの説明の中で、移動距離としては阪神高速を使って18キロメートルというご説明をさせていただいたところでございます。移動時間としましては、駐車場から30分以内での移動が可能です。あとは、新たに駐車場を整備することによって、周辺で渋滞が発生するのではないか、というご懸念だと思いますけれども、そちらにつきましても、現状交通量調査等を行いまして、影響の無いような形での運用というものを考えていきたいと思っております。

木下委員

 そのあたりも一応検討の内容に入っているということでしょうか。

事業者

 はい、私どもの使命として、こちらの駐車場をご利用いただいた方は、円滑に会場の方にアクセスしていただくことが必要だと思っておりますので、周辺に影響を及ぼさない形になるよう運用方策をしっかり考えていきたいと思っております。

木下委員

 どうもありがとうございます。

中谷会長

 はい、ありがとうございます。ではその他にご意見ございますか。
 では、岩崎委員、お願いします。

岩崎委員

 附帯設備についてです。あまり今日はご説明が無かったと思うのですけれども、例えばバスを待つ人のための日よけであったりとか、救護施設であったりとか、あるいは警備される方の休憩所であったりとか、何かそういう附帯設備というのは、今どの程度お考えでしょうか。

事業者

 お答えします。博覧会協会でございます。
 現状では、しっかりとした計画は定まっているものではございませんけれども、委員ご指摘の通り、警備する人がいたりとか、また駐車場に停めていただいてシャトルバスに乗り換えるのにも待ち時間が生じますので休憩していただいたりとか、場合によっては日よけとかの熱中症対策なども重要と思っております。そういった附帯設備につきましては、シャトルバスの運行頻度とか、必要な警備員の人数とかを、今後精査しまして、必要な施設を定めてまいりたいと考えております。

岩崎委員

 分かりました、ありがとうございます。

中谷会長

 はい、ありがとうございます。その他、ご質問はございますか。
 では、平栗委員、よろしくお願いいたします。

平栗委員

 ご説明いただきありがとうございます。
 騒音の予測に関して何点かちょっとご質問させていただきたいと思います。
 いただいている配慮計画書を見ていますと、施設供用時の予測手法のところで、基本的には駐車場と要配慮施設の間の道路の交通量しか考慮されていないようですが、実際には駐車場内を走行する車ですとか、アイドリングしている車の騒音なども影響を及ぼしてくると思います。その点を省かれた理由が何かありましたら教えてください。

事業者

 予測を担当しているコンサルタントから説明させていただきます。
 一つは、今回の予測地点は、最初にご説明させていただいた通り、工場の寮がある場所を予測地点とさせていただいております。近くにある唯一の工場の施設です。そうしますと、影響が一番大きいのは、目の前を通る車ということになります。
 また、場内でのアイドリングや駐車場内の走行など、そういったものの影響があるのはご指摘の通りなのですが、ただ細かく計算しないとわからないのですけれども、一般論としては距離が非常に離れていますので、距離減衰によってかなり(影響は)低くなると思われます。
 もう一つは、最初に状況も示させていただいているのですが、駐車場の位置は道路より1.5mから2mぐらい低くなっております。そうすると、壁の遮蔽効果などもありまして、壁によってかなり遮蔽されまして、実際にはそこ(工場の寮)にはそんなに届かないと思われます。そういう要因を考えますと、一番大きい影響というのは車の走行によるものと考えられまして、そういう予測をさせていただいています。

平栗委員

 そういうことなのですね。それだと少しまずいと思います。
 というのは、要配慮施設というのは、高層の住宅ですよね。そうしますと、駐車場のレベルが2mぐらい下がっていたとしても、高層階には音が届いてしまいます。回折減衰無しに。そうすると、到達する音が結構大きくなる危惧があるので、やはり駐車場内の走行音とかの影響は、検討していただいた方がいいと思います。それが1点目です。
 もう1点、(騒音の予測条件である)交通量はどの値を使われたのか、ということを教えていただきたいです。おそらく、配慮計画書の6-14ページにある表6.1-10の交通量を使っておられるのかな、と予想しているのですが、これはこの数字を使って予測計算されたという理解でよろしいですか。

事業者

 はい、そうでございます。

平栗委員

 そうなのですね。そうなりますと、この交通量は明らかに少な過ぎると思います。
 駐車場のキャパシティは2,300台ですよね。そして(予測条件として使う交通量は)駐車場を利用する車の交通量ですよね。要するに駐車場利用台数を予測に使う必要があると思うのですけれども、当然車というものは、来た時に発生する騒音と、帰る時に発生する騒音、の2つがありますよね。そうなると台数としては2倍にならないとおかしい、と思います。ですので、その点が少し不思議に思っているところです。
 かつ、施設利用交通量というのがありますが、そこに記載されている小型車類の交通量が、朝7時から昼の13時まで、0台になっています。万博の計画について、私は全然把握していないので教えていただきたいのですが、この時間帯の交通量が0台になっているということは、万博は午後からしか開かない、という理解でよろしいのですか。

事業者

 説明させていただきます。
 まず1点目のアイドリングの影響についてですが、ご指摘を踏まえまして、準備書の段階でもう1回計算させていただきたいと思います。準備書の段階では、条件をもう少し精査して、駐車場のアイドリングとか、それも考慮した上で、予測させていただきたいと思います。
 もう一つ、2点目にご指摘していただいた交通量についてですが、予測上は、一方通行の時計回りで走行することを想定しており、入るときと出るときでルートが異なっております。

平栗委員

 それは理解しています。ただ、出口の先にありますよね、保護対象建物が。

事業者

 いえ、来場車は匠町交差点を左折して、時計回りで駐車場に入っていって、寮のところは帰るときだけ通ることになります。

平栗委員

 これ図面上は2車線になっていましたけど、あれは1車線の間違いですか。

事業者

 現在は4車線の道路です。
 ただし、予測の前提として、現時点では匠町交差点から左折して、大きく一周して海の近くを通って駐車場に入るルートを想定しておりますので、乗用車は帰る時だけこの寮の前を通ることになります。そのため、朝の時間帯は(駐車場に)入ってくる車はあるのですが、帰る車は無く、午後に帰る車が(寮に)影響することになります。

平栗委員

 分かりました。そうしましたら、次の書類を整理いただく段階で、どのような交通流になっているのかということを、もう少し具体的に記していただいて、その上で予測結果をきちんと示していただく方がいいかなと思います。

事業者

 わかりました。
 (現時点での運用時の交通の流れは)今示しているこちらの図です(2-3ページの図2.1-2)。

平栗委員

 この図における、青と赤の違いは何ですか。

事業者

 青は一般の乗用車、赤はパークアンドライドバスの意味です。

平栗委員

 なるほど。パークアンドライドはぐるぐる回ることがあるということですね。

事業者

 (現時点での運用時の交通の流れは)両方とも一方通行としております。

平栗委員

 そうですか。追加でこの件で質問なのですが、パークアンドライドのシャトルバスはどこで乗ることになるのでしょうか。
 シャトルバスの駐停車の位置によって、当然騒音の発生状況は変わってくるかと思いますのでお聞きしたいのですが、シャトルバスには駐車場のエリア内で乗ることになるか、もしくは今2車線の道路があるところにそういうスペースを作って乗ることになるのか、どちらなのでしょうか。

事業者

 博覧会協会でございます。
 今のご質問の件につきましては、現状検討中でございますので、次の手続きである実施計画書の段階までにはしっかり示して、その確定した内容で予測評価をさせていただきたいと考えております。

平栗委員

 はい、分かりました。ぜひよろしくお願いいたします。
 すみません、長くなって申し訳ありませんが、最後にもう1点あります。
 他の委員の方からもご指摘がありましたが、(駐車場の設置に伴う環境影響は)結局、この周辺だけの問題では無いと思います。交通流自体が、その周辺のもっと広いエリアで変わってくると思いますので、その影響も加味した、その他の地域の騒音予測もきちんとしておいた方が良いのではないかなと思います。と申しますのは、現状ですでに環境基準を超過しているような道路も周辺に存在しますので、そのあたりへの影響によって、さらに(騒音が)大きくなるのかどうかの予測の実施についても、ぜひご検討いただければと思います。以上です。

事業者

 ご指摘していただきありがとうございます。
 今回の配慮計画書の段階では、まだ計画が煮詰まっていないというところもございまして、最も交通量が集中すると、なおかつ生活環境があるという工場寮のところを地点選定させていただいたわけでございますけれども、ご指摘いただきましたように、三宝の高速道路のもう少し東側のエリアにつきましても、一般道路の交通の状況も確認しながら、次の実施計画書の段階で適切な調査範囲、予測範囲というものを考えていきたいと考えてございます。

平栗委員

 はい、よろしくお願いいたします。ありがとうございました。

中谷会長

 はい、ありがとうございました。
 それでは、その他の委員の方々、ご質問等ございませんでしょうか。
 では、私の方から少し質問させていただきたいことがございます。
 「人と自然との触れ合いの活動の場」のところにリスト(6-48ページの表6.7-1)があるのですが、事業者様は、この事業計画地の階段のところに「生物共生護岸」という護岸があることはご存知でしょうか。まずは、そういうものが存在する、ということを認識されているかどうかをお聞きしたいのですが、いかがでしょうか。
 事業計画地の海側の方に「生物共生護岸」という護岸があります。今計画されている場所のすぐその海側のところなのですが。北泊地側のところですね。

事業者

 この地点での「生物共生護岸」と、この先にある干潟整備も含めて、いくつか再生的な事業に取り組まれていることは、ある程度把握しております。

中谷会長

 ありがとうございます。その「生物共生護岸」というのがかかっている場所だと思います。
 この「生物共生護岸」では、堺市のNPO法人が活動していたり、定期的に生物がどのぐらい来ているのかを調査したり、あと市民向けの観察会というものを開催したり、といったことをしていまして、簡単に言うと「自然との触れ合いの場所」になっていると思います。
 ですので、それがここのリストに入っていないというのは、どうなのかな、と思うのですけれども、いかがでしょうか。

事業者

 すみません、事業の実施内容として海上、海の部分での工事等は実施されないということで、今ご指摘のような内容を細かく把握するまでには至っておりませんでした。

中谷会長

 何が言いたいかといいますと、駐車場ができたとしても「生物共生護岸」にきちんとアクセスできるようにしてもらわないと困る、ということもやはりあると思いますので、一言申し上げました。「生物共生護岸」に対して配慮を考えていただきたいです。
 あとは、工事中および供用中の排水関係ですね。今回の事業実施に伴う排水が、「生物共生護岸」に影響が無いようにしてもらわないと、おそらく困るのではないかなと思います。

事業者

 承知いたしました。
 まずは「生物共生護岸」がどのような使われ方をしているのかについて、しっかりと確認させていただきまして、次の実施計画書等の段階で反映を検討するような形で進めてまいりたい、と考えております。

中谷会長

 配慮しなくてもいい程度かどうかは、私も今この段階では何とも言えませんので、まずはそのリストのところに入れるかどうかも含めて考えていただいて、入れていただくことを検討していただければ、と思います。

事業者

 承知しました。まず現状確認するようにいたします。

中谷会長

 はい、ありがとうございます。
 その他の委員の方々、ご質問やご意見等はございますでしょうか。
 では無いようですので、それでは事業者の皆様、どうもありがとうございました。ご退席をお願いいたします。

【事業者退室】


事務局

 事務局でございます。事業者の方々の退席が終わりました。

中谷会長

 はい、ありがとうございます。
 それでは、今後の審議の進め方について、事務局の方からご説明をお願いいたします。
 

【今後の審議の進め方について、事務局から説明】


中谷会長

 はい、ありがとうございます。
 事務局から今後の進め方について、ご説明がありましたが、委員の皆様から、何かこの進め方等について、ご質問等はございませんでしょうか。よろしいですか。
 それでは、この段取りで進めさせていただきますので、よろしくお願いします。
 ちょっとタイトですが、皆様、色々とお気づきの点がございましたら、ご意見等出していただければありがたいです。
 それでは、本日の議題はこれですべて終了となりますが、全体を通して何かご意見・ご質問等はございませんでしょうか。
 事業者様からの説明が少し聞き取りにくかったという点がございますので、そのあたりは進行の上では要改善点かな、と思われます。

事務局

 事務局でございます。会場の方でも事業者の説明が少し聞き取りづらい部分がありましたので、今後事業者の方にも、そのあたりについて配慮いただくように、事務局の方からお願いさせていただこうと思っております。

中谷会長

 了解しました。
 その他、意見等ありますでしょうか。よろしいですかね。
 それでは、議事については以上とさせていただきまして、事務局に進行をお返しいたします。

環境共生課長

 本日は、中谷会長をはじめ、委員の皆様方には、大変お忙しいところ、ご審議を賜りまして、まことにありがとうございました。
 会議終了にあたり、傍聴者の方は、ご退席いただきますようお願いします。
 それでは、これをもちまして、令和3年度第1回堺市環境影響評価審査会を終了させていただきます。本日は、どうもありがとうございました。
以上

 

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