ドライブレコーダー映像を消防活動に活用する共同実証実験を開始
更新日:2024年5月1日
堺市とトヨタ自動車株式会社(以下、トヨタ)は、119番通報だけでは現場状況が分かりにくい火災や交通事故等の緊急を要する事案に対して、現場付近を走行する車両のドライブレコーダーの映像を活用する共同実証実験を実施するのでお知らせします。
実証内容
トヨタが開発した「選択した車両のドライブレコーダーの映像を閲覧できるシステム」を堺市消防局の消防指令センターに設置します。119番通報だけでは把握しきれない現場の状況をより正確につかむために、消防指令センターのオペレーターが選択した地点付近の車両の映像を専用端末で閲覧し、消防活動に活用するシステムの構築をめざします。
システムの特徴(情報の流れイメージ)
(1) 消防指令センターのオペレーターが現場の映像を必要とする事案かどうか119通報から判断
(2) (1)で必要と判断した場合、システムにて事案発生地点を検索
(3) ドライブレコーダー装着車両のGPS情報を利用し、災害地点付近を走行する車両を選定
(4) 対象車両のドライブレコーダー映像を取得
(5) 消防指令センターでドライブレコーダー映像を確認
(6) 出場途上の消防隊・救急隊に情報を送信
実証期間
令和5年10月25日(水曜)から令和6年8月
協力企業
協力企業と連携し、堺市消防局管内である堺市・高石市・大阪狭山市を走るバスやタクシー、トラックなど約400台に搭載したドライブレコーダーの映像を活用します。
内容 | 企業名 |
---|---|
ドライブレコーダー提供 | 株式会社JVCケンウッド |
バス(ドラレコ搭載) | 南海バス株式会社 |
タクシー(同上) | 東京・日本交通株式会社 |
トラック(同上) | 泉海商運株式会社、サザントランスポートサービス株式会社、 株式会社3D、株式会社セカンド、株式会社物流システム |
業務用車両(同上) | トヨタ南海グループ |
期待される効果
現場の映像や事故車両の状況など、消防車や救急車などの緊急車両が現場に到着するまでに詳細かつ正確な情報を得ることで、迅速かつ適切な活動方針や消防部隊投入、資機材準備、経路選定など、被害を最小限に抑えることに繋げる。
個人情報・プライバシーへの配慮
個人情報の取り扱いやプライバシー保護について有識者を交えた協議を重ね、以下のとおり配慮をしたうえで映像を取り扱います。
- 堺市消防局より閲覧要望のあった地点・時間の映像のみをトヨタから提供
- 堺市消防局で映像は保存せず、トヨタの専用システムを介し、一時的な閲覧のみ可能
- 映像に映り込んだ人や車両について、個別に追跡したり、その行動特性や移動傾向などを分析したりすることを禁止