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予防接種の対象となる病気

更新日:2020年9月1日

病名をクリックすると、説明個所にジャンプします。

ジフテリア

 鼻、口から入ったジフテリア菌がのどで増殖して発症します。
 のどの粘膜に強い炎症を起こし、窒息の危険性があります。また、菌がつくる毒素によって心筋障害、神経のマヒが起こります。
 予防接種の普及により、今ではまれな病気となりました。

百日せき

 患者の「せき」の飛まつに含まれる百日せき菌を吸い込んで感染します。
 初期のかぜ様症状から、痙咳(けいがい)と呼ばれる激しい持続的な「せき」に変わり、数週間も続きます。特に乳児では重症になりやすく、肺炎や酸素不足による脳障害を起こすこともあります。

破傷風

 ケガをしたときに、土の中にいる破傷風菌が傷口に入って起こります。
 泥で汚れた深い傷や古釘を踏み抜いたりしたときなどが危険ですが、気づかない程度の軽い傷で起こることもあります。
 破傷風菌のつくる毒素により筋肉の強い収縮、けいれんと自律神経の障害等が起こり死亡率の高い病気です。空気に触れると菌は死滅するため、人から人への感染はありません。

ポリオ(急性灰白髄炎)

 脊髄性小児マヒともいわれ、ポリオウイルスの経口感染で起こります。
 多くの人はポリオウイルスに感染しても症状が出ないか軽いかぜ症状のみですが、一部の人にかぜ症状がおさまった後に四肢のマヒがおこります。
 現在、国内ではほとんどみられなくなりましたが、国外ではまだ患者が発生しています。

麻しん(はしか)

 はしかは麻しんウイルスにより起こり、感染力が強いため幼少期にかかることが多い病気です。
 高熱、せきが5~7日みられ、発熱の3~4日目から全身に発しんが出ます。体のだるさ、食欲不振が強くみられ、脱水症をおこしやすいです。肺炎やまれに脳炎の合併症を起こすこともあります。

風しん(三日はしか)

 風しんウイルスの感染で起こり、軽い発熱とともに全身に発疹があらわれますが、3日ほどでおさまることが多いです。また、症状があまり出ず気か付かないうちに感染することもあります。(不顕性感染)
将来、妊娠初期に感染すると、胎内感染により先天性風しん症候群(白内障、心奇形、難聴等)の子どもが生まれるおそれが高くなります。

水痘

 水痘は「みぞぼうそう」といわれ、水痘・帯状疱疹ウイルスによる感染症です。感染力が強く、5歳までにおよそ8割の子どもが感染するといわれています。
 主な症状は発熱と、かゆみを伴う全身性の発しんです。発しんは、紅く盛り上がった斑点状のものから3~4日で水泡になり、かさぶたとなって治ります。健康な子どもの場合は一般に軽く済みますが、中には重症化し入院が必要となったりすることもあります。

日本脳炎

 日本脳炎ウイルスをもったコガタアカイエカに刺されることで感染します。一部の人が発症し、意識障害、こん睡などの重篤な症状がみられます。後遺症の発生率や死亡率が高いです。人から人への直接の感染はありません。

結核

 わが国の結核はかなり減少しましたが、まだ1万7千人を越える患者が毎年発生しており、大人から子どもへ感染することも少なくありません。また結核に対する抵抗力はお母さんからもらうことはできませんので、生まれたばかりの赤ちゃんもかかる心配があります。
 乳幼児は結核に対する抵抗力が弱いので、全身性の結核にかかったり、結核性髄膜炎になることもあり、重い後遺症を残すことになりますので、BCG接種による積極的な予防が大切です。

ヒブ感染症

 「ヒブ(Hib)」は「インフルエンザ菌b型」という細菌の略称で、髄膜という脳や脊髄を包んでいる膜に感染し、炎症を起こします。ヒブ髄膜炎は、5歳未満の乳幼児がかかりやすく、特に3カ月から2歳になるまではかかりやすいので注意が必要です。ヒブ髄膜炎にかかると抗生物質による治療が必要となりますが、治療を受けても発育障害(知能障害など)や聴力障害、てんかんなどの後遺症が残ることが多く、最悪の場合死に至ることもあります。

小児の肺炎球菌感染症

 肺炎球菌は、乳幼児の鼻咽喉に高率に存在する常在菌で、小児の細菌感染症の主な原因菌です。慢性気道感染症、中耳炎、副鼻腔炎、敗血症、髄膜炎などの原因にもなります。2歳未満の乳幼児で特にリスクが高く、ときに死亡することもあり、救命しても後遺症を残す可能性があるため、接種が可能になる2カ月齢以上の乳児では積極的にワクチンによる予防を講じることが重要になります。

B型肝炎

 B型肝炎ウイルス(HBV)が血液・体液を介して感染し、肝臓に炎症(肝炎)を起こす病気です。乳幼児期に感染すると多くの場合、感染したHBVが長期にわたって肝細胞内に生存する持続感染(キャリア)となり、一部の人が慢性肝炎を発症します。また、肝硬変から肝がん(肝細胞癌)へと進展する可能性があります。

ヒトパピローマウイルス感染症(子宮頸がんなど)

 HPV(ヒトパピローマウイルス)の感染によっておこる疾患は、子宮頸がん、尖圭コンジローマ、外陰上皮内腫瘍などがあります。特に子宮頸がんは、日本では年間約10,000人が発症し約3,000人が死亡している疾患であり、女性特有のがんの中では第2位の罹患率となっています。子宮頸がんの原因となる「発がん性HPV」は多くの女性が一生のうちに一度は感染するごくありふれたウイルスで、多くの場合、感染は一時的で、ウイルスは自然に排除されます。しかし、感染した状態が長い間続くと子宮頸がんを発症することがあります。

ロタウイルス感染症

 口から侵入したロタウイルスが腸管に感染して、急性胃腸炎(ロタウイルス胃腸炎)を発症します。感染力が非常に強く、手洗いや消毒などをしっかりしても、感染予防をすることが難しいため、乳幼児のうちに、ほとんどの子どもが感染します。
 下痢や嘔吐は1週間程度で治りますが、下痢、嘔吐が激しくなると、脱水症状を起こす場合もあり、乳幼児の急性胃腸炎の入院の中で、もっとも多い感染症です。一生のうちに何度も感染するウイルスですが、初めてロタウイルスに感染した時は、特に重症化しやすく、まれに脳や腎臓に影響をおよぼすこともあり、注意が必要です。
 

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