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令和5年度第5回(令和5年9月19日開催)議事(1)

更新日:2024年3月29日

(1) 地方独立行政法人堺市立病院機構 第4期中期目標の策定について

嶋津委員長

 第4回の委員会では個人的な事情のため欠席させていただき、大変失礼いたしました。また、西川先生には司会進行をしていただきましてありがとうございます。また、その数日前の9月7日に門田理事長がご逝去されたという報告を伺い、心にショックを受けました。私も学生時代からご指導いただいた先生ですし、第3回の委員会では、ここでお話を伺ったということをまざまざと思い出しました。心よりご冥福をお祈り申し上げたいと思います。よろしくお願いします。
 それでは、議事に入りたいと思います。
 前回の会議では、事務局から示された第4期中期目標素案について説明があり、委員の皆様からご意見をいただきました。本日はいただいたご意見を踏まえた修正案等についてご議論いただきたいと存じます。
 では、議事(1)地方独立行政法人堺市立病院機構第4期中期目標の策定について、事務局から説明をお願いします。

事務局(辻健康医療政策課参事)

 資料1、2、3により、地方独立行政法人堺市立病院機構の第4期中期目標の策定について説明

嶋津委員長

 事務局から中期目標の修正案について説明をいただきました。
 本日の会議では、前回会議の評価委員会の意見を踏まえた第4期中期目標の修正案に対して意見をいただきたいとのことです。
 資料1に順番にリストアップしていただいていると思いますので、資料の(1)から(12)のどの部分かということでご意見をいただければと思います。あるいは資料3、最終の修正案でも結構です。
 まずは前文ということで、(1)、(2)、(3)について修正をいただいたということですが、いかがでしょうか。
 西川委員、お願いします。

西川委員

 資料1の(2)ですが、これは「患者により適切な医療を」というよりも「患者に、より適切な医療」ですか。

嶋津委員長

 はい。

西川委員

 切り方によっては、患者により、つまりそれぞれの患者に適切な医療をというのと、それぞれの患者によりベターな医療をというのと、点の入れ方によって意味合いが変わると思います。ですから、患者に、より適切なという場合は「より適切な医療を患者に提供することができるように」としたほうが分かりやすいと思います。

嶋津委員長

 「より」がどちらにつくかによって意味が変わってきますので、それについて何かご意見ありますか。

事務局(辻健康医療政策課参事)

 点を打つか順番を変えるかということで、「より適切な医療を患者に提供することができるよう」と修正させていただきたいと考えております。
 以上です。

嶋津委員長

 お願いします。ここで、デジタル化とサイバー攻撃が少し触れられていますが、私たちの病院(大阪急性期・総合医療センター)がサイバー攻撃を受けたということで、調査委員会の報告書で、今後の医療DX、デジタルトランスフォーメーションの中で、やはり病院としてはITガバナンスをしっかり確立しなさいという意味のことを言われました。内容はかなり幅広くなるのですけれども、今後のそういうデジタル化の中でのキーワードです。それともう一つは、ITに関するセキュリティーポリシーを定めた上で院内の整備ということを言われました。もしどこか入るところがあれば、ITガバナンスとセキュリティーポリシーの確立という言葉を入れていただいたらどうかと少し思いましたが、いかがでしょうか。

西川委員

 賛成します。

事務局(辻健康医療政策課参事)

 事務局からよろしいでしょうか。

嶋津委員長

 お願いします。

事務局(辻健康医療政策課)

 ご意見ありがとうございます。
 今回、資料3の5ページでデジタル化への対応という項目を追記させていただいたところでございます。その中で医療情報システムの安全管理やデジタル化の推進という項目がありますので、デジタル化への対応のどこかに、ITガバナンス、セキュリティーポリシーについて盛り込んでいきたいと考えております。
 市としましても、デジタル化への対応は、組織の中でどのように対応していくかというところ、それはもちろん組織の業務内容もあるかと思いますし、部署でITデジタル化に対応した取組をされているかと思います。その部署に任せるのではなく、病院全体としてどのような体制を整えていくかというところも重要ではないかと考えております。
 そのような視点を盛り込めるよう、追記させていただくことを検討します。

嶋津委員長

 この資料がもし必要でしたら、大阪急性期・総合医療センターのホームページに報告書が全文載っております。そこに詳しい説明がありますので、ご参考にしていただければと思います。
 ほかは前文のところで何かご意見ありますでしょうか。
 (特になし)
 それでは、(4)番の感染症医療です。前文に記載するということになっておりますが、いかがでしょうか。3ページに感染症医療というのも記載されております。
 今回、コロナのことで感染症のことが非常に取り上げられましたし、それからこの堺市立総合医療センターは感染症指定医療機関でもありますので、そういった意味ではより一層大きな役割を担っておられると思いますので、このことは抜くことができないことであると思います。特にご意見ございませんか。
 (特になし)
 それでは、(5)番、災害その他緊急時の医療です。原子力災害が少しここでご説明がありましたけれども、ほかはいかがでしょうか。これも3ページ(7)災害その他緊急時の医療ということが書いてありますが、私がお尋ねしようと思ったのは、風水害が、気候の温暖化でかなりあちこちで激しいのが起こっていますが、堺市は風水害のリスクというのはどうでしょうか。

事務局(辻健康医療政策課参事)

 堺市内では大和川が通っておりまして、また、石津川も堺市内を通っているということになっておりますので、風水害、河川の氾濫につきましてハザードマップ等を作成し、対応しているところでございます。また、雨量が多いときには土砂災害の可能性もありますので、土砂災害の危険地域等は市民にお伝えさせていただきながら、危機管理的なところで対応させていただいているところでございます。
 以上です。

嶋津委員長

 これに関しては、DMATはじめ様々な訓練で医療対応できるという理解でよろしいですか。

事務局(辻健康医療政策課参事)

 まず、災害等につきまして、河川の氾濫等は、もちろん広域な氾濫等起こった場合には、災害拠点病院である堺市立総合医療センターと連携して市としても対応していくことになっていると考えております。
 また、局地的な場合につきましては、恐らく堺市立総合医療センターともご相談になりますが、その場での対応ということになるかと考えております。もちろん、医療機関等がその区域もしくは氾濫のおそれのあるようなところになった場合、もしくは氾濫が起こった場合となるかと思いますが、そういった場合は特に連携して対応していかないといけないと考えております。
 以上です。

嶋津委員長

 はい、ありがとうございます。
 いかがでしょうか。ほかに委員の皆様、何かご意見ございますか。
(特になし)
それでは、(6)番ですか、地域の医療機関等との連携推進ということで、ここには経験という言葉を入れるということで修正が入っています。
 中期目標の次には中期計画というので具体的な内容を盛り込まないといけないと思いますが、何かこの辺りで地域の医療機関との連携推進で具体的な項目に対するご意見はありますか。

西川委員

 前回もお話ししましたが、現在もコロナの第9波で、BA.2のかなりミューテーションを起こしたウイルスが流行っていますが、堺市域の救急告示病院を中心に、地域医療支援病院も含め、感染症指定病院であるということで堺市立総合医療センターが中心になって全病院長会議というものを行っています。そこでは、必要な中等症、重症のベッド数はこれぐらいですよというようなことを2週間に1回ぐらいの割合でずっとやっていまして、堺市立総合医療センターの大里院長を中心にいろいろと対応いただきました。
 それともう一つは、夜間や休日、ゴールデンウイーク等々の病院の持ち回りをどうするかということで、埋まっている場合もありますが、こういう形でやるというような案をつくっていただきました。各病院の院長の皆さんがそこに出ていますから、そこで納得されて対応しているというようなことができています。こういった経験により、地域の医療機関等の連携推進は、今、非常にうまくできたという形がございます。
 ですから、経験という言葉だけでいいのかどうか、もう少し詳しく書くのかどうかです。現在もやっていますが、こういう経験でやっていましたという説明をいれるのか。第9波で意外とこれはほっとくわけにいかないという感じに先生のところもなっておられると思います。逆に第5類になってしまって世間の緊張感が全部取れてしまって、そのせいもあってかなり今、全体がひどい中で対応しているというのもありますので、今もその経験が生きていて、全病院長会議を行っております。
 それからもう一つは、もしも新興感染症が起こったときに、大阪府からイエローやレッドアラートなどのいろんな警告が出ています。それに従ってどれぐらいの病床が要るということを大阪府が示してくれています。それに合わせて、これぐらい要るや、まだ何が少し足りないなどという話ができています。ですから、堺市内全体として病院間の役割分担と連携強化を図るなどと、4ページの(2)のウに書いていますが、そういうシステムをつくり上げて現在機能しているというようなことを書いていただいてもいいかなと思います。その機能をつくるために、3年間大里先生が非常に苦労されました。やはり言い出す分には自分たちが引き受けますということでやっていただけました。いろんな情報もいただきました。大変だという感じで、あの時は本当に蜂の巣をつついたような騒ぎでした。あのようなことも踏まえて、その経験というんですけれども、簡単に経験という言葉だけでいいのかと。私が経験ということを言ったんですけど、それだけでいいのかと、簡単に済ませてもいいのかと思いました。経験と考えると3年間がやはり走馬灯のように横切りますので、もう少しいい言葉はないかなということです。
 大里先生、いかがですか。先生が中心になっていただいたので、もう少しいい言葉があったらいいかと思います。

大里委員

 経験で私はいいのではないかなと思います。全体をしっかりとやっていただいているかなと思います。
 ただ、ここの後ろにある病院間の役割分担と連携強化と書いていますが、これは病院間だけではなく、開業医の先生、それから行政や関連しているあらゆるところとの協働した行動であって、そういうことが大切だということが分かりました。そのため、むしろそういう意味合いを市の側も少し膨らますのがいいのではないかと思っております。

西川委員

 1人の患者さんの動線を考えているんですね、上流下流、それから入口、出口。ベッドは、その患者さんが動かないといつまでも空かないわけです。では、その患者さんはどこへ行くかと。実際に感染症は落ち着いたのですが、その介護、要するに医療じゃなくて介護が必要で、そのためにベッドから動けない、自宅に帰れないという方がやっぱりおられて、そのためにここの高度急性期が埋まってしまうという部分が事実としてあったわけです。これを何とかしないといけないと動かしました。そういう意味で、うまく我々も在宅まで戻すということでやりました。だからそういう意味で、今おっしゃいましたように、医療機関間のというか、それからあとは介護施設との役割分担も行ったと思います。介護施設がなかなか受けてくれなかったのが実情ですが、それでも受けてくれたところがありました。そのあたりを少し入れてもらったら、よりこのコロナ感染症の経験を踏まえて、医療従事者間、それから開業医を含む医療従事者間、それから介護施設などの役割分担と連携強化を図ってきたなどを踏まえて、その経験を持ってということでという形で書いていただけたらありがたいかなと思います。

嶋津委員長

 ご指摘ありがとうございます。
 3年間の恐らく試行錯誤のご苦労の末の成果だと思います。そのあたりがもう少し読み取れるような表現ができればというのと、後半のほうにはもう少し関係する施設、機関を増やして書いていただいたらと思いますが、事務局いかがでしょうか。

事務局(辻健康医療政策課参事)

 ご議論いただきましたように、この経験の中には、現在の新型コロナにつきましては、実際にまだ工夫する点があり、残っている状態かと認識しております。そういった中、もちろんご議論いただきましたように、この経験というのはこれから先の部分も含めての経験というように考えていただければと思っています。また、我々もそういう認識であると考えています。
 次に、病院間の役割というところについては、今回、前文のところでは行政と病院機構、地域の医療機関ということで、書き方としては、こちらのほうでは、経験を踏まえ、病院間というだけではなくて、地域の医療機関間での役割分担という記載を検討させていただきたいと考えております。
 ご意見いただきました介護施設との関係につきましては、行政の方でも介護関係の施設または医療関係者の方々のご意見も聞きながらコロナ対応してきたところは、ご意見のとおりかと考えております。ただ、介護施設といういわゆる福祉の部分につきましては、もちろん行政等が関わっていかないといけない部分だと考えております。ここの部分を事務局としては、病院や介護施設との役割分担を図るのが、実際に病院の役割かと言われると、それよりはやはり行政がしっかりと考えていかないといけない部分ではないかと考えております。ここは地域の医療機関というところでとどめて、中期目標とさせていただこうかと考えております。
 以上です。

西川委員

 地域包括ケアシステムの下に書いていますね。在宅医療について、地域包括ケアシステムの推進に向けということですが、地域包括ケアシステムには介護保険のシステムも入ってきます。私たちが在宅医療を行う時に、訪問看護ステーションの訪問看護師というのは絶対に外せないです。その方たちはどの保険でお金をもらっているかといえば、介護保険です。ですから、医療保険だけではない。医療保険の場合もありますが、ほとんどは介護保険です。ケアプランを立てるためにケアマネジャーが関連してきます。もしも行政間の役割という分担があるのであれば、縄張争いと言うと言葉は悪いですが、関係諸機関の役割分担などと書いていただけたらなというのはいかがでしょうか。
 病院間及び関係諸機関の役割分担と連携強化。医療法であれば関係諸機関ですから、もう全部入るということで、介護も入るという意味にも取れますし、介護保険も入るという意味にも取れます。我々が入るということであれば在宅医療に関わってきますので、次のエの項目の地域包括ケアシステムというのにも関わってきます。もうこれはまた福祉も関わってきますが、それは少し置いておいて、現段階ではそこまでやると少し広過ぎますので。ですから、少なくともコロナウイルスでやはり在宅に帰れる人はいましたから、在宅に帰って、あとは我々のほうでフォローするというようなこともありました。

嶋津委員長

 ありがとうございます。
 介護施設ということで少し入れにくいようなニュアンスがありましたが、最終的には、ある程度落ち着いた方、自宅や介護施設に行っていただかないと急性期の病床が回らなくなるということもありますので、そういった意味での連携というのは重要かなと思いますが、事務局いかがでしょうか。

事務局(辻健康医療政策課参事)

 その点につきましては、文章として我々の意図も踏まえてということになりますが、地域の医療機関間の役割分担と、連携強化の部分につきましては、いただいたご意見や4ページのところにありますように介護関係者との連携関係の構築というところにもつながるものと考えております。この点、ご意見いただきましたような関係機関とのというような文章を入れさせていただき、地域の医療機関間の役割分担と関係機関との連携強化を図るなどというような文言ではいかがかなと考えております。

嶋津委員長

 はい、ありがとうございます。
 委員の皆様、いかがでしょうか。

西川委員

 私はそれでいいと思います。

嶋津委員長

 では、今言っていただいた形で、後半のほうに、連携強化のところに関係機関とのということで追加していただくということでお願いしたいと思います。
 次に、資料1の2ページ目、(7)患者の視点に立った医療・サービスの提供です。何かご意見ありますでしょうか。

西川委員

 ここは前回、北村委員がご発言されました。医療の中では一番大切なのではということで、インフォームド・コンセントも含めてですね。もう少し文章を膨らましてはどうかという意味合いでおっしゃっていたと思うのですが。

嶋津委員長

 ありがとうございます。北村委員、いかがでしょう。

北村委員

 今日の資料にもあるように、下線を引いているのは、修正部分や強調するものであって、このこと自体は全体的に重要なので、そのままであると理解はしているところです。本当に実行可能なように工夫して取り組んでいただければ私は大丈夫かと思っています。

嶋津委員長

 ありがとうございます。
 これは、その次のACPのことも、患者の視点に立った医療・サービスの提供ですけれども、この全般的な書きぶりというのはこのぐらいの形でよろしいでしょうか。

西川委員

 ACPというので、我々は分かるんですけれども、一般的にはこれでいいのでしょうか。ACPというのをこのまま書くか、アドバンス・ケア・プランニングや人生会議などと書くほうがいいのではないでしょうか。ACPが別の意味合いに取られることもあるかもしれないです。

嶋津委員長

 そうですね。事務局いかがですか。

事務局(辻健康医療政策課参事)

 ご指摘ありましたように、そのとおりかと思います。今回、中期目標のほうにつきましては、この文章自体そのものが中期目標になりますので、資料1にも書かせていただいておりますとおり、括弧書きで、アドバンス・ケア・プランニングと記載させていただきたいと考えております。

嶋津委員長

 ほかはいかがでしょうか。中礒委員、何かご意見ございますか。

中礒委員

 入れていただいてとてもよかったと思っています。西川委員のご意見はとてもいいお話でした。ぜひ、これについて重点的に取り組んでいっていただきたいと思います。

嶋津委員長

 ありがとうございます。
 堀内委員、いかがでしょうか。何か患者の視点に立った医療・サービスの提供の辺りでご意見ございますか。

堀内委員

 聞くとおり、医療の内容について、それで結構かと思います。

嶋津委員長

 はい、ありがとうございます。
 北村委員も特に追加はよろしいですか。
 (特になし)
はい、ありがとうございます。
 この辺りが一番、患者さんの目から見た場合に分かりやすいと言いますか、気になるところだと思いますので、しっかりと書いていただくのはいいかと思います。
 次に(9)番ですね。働きやすい病院ということです。
 これは、資料3の5ページの一番上の(4)です。来年から医師の働き方改革がありますが、それ以外の職種も含めた形ということで書いていただいておりますが、いかがでしょうか。
 また、これは中期目標ということで、次の中期計画で具体的なことを考えないといけないということになると思いますので、そういったご意見もあればいただきたいと思いますが、いかがでしょうか。

西川委員

 5ページの(4)の働きやすい病院運営のイの、「また、家庭と仕事を両立し、子育てをしながら安心して働くための支援の充実に努めること」というところですが、病児保育という問題が看護師さんの場合出てきます。看護師、もちろん男性の方もおられるんですけれども、現段階では女性の方が多くて、医師会が運営しています堺看護専門学校でもひとり親家庭の方もおられます。そうすると、家庭と仕事を両立するときに託児所の問題もあって、実際に子どもさんが熱を出せば保護者の方に迎えに来てくださいという電話が入って、実際、うちのスタッフも迎えに行っています。もうそのままうちの仕事は抜けるという形で、中には2人まとめていなくなるということもあります。病院によっては病児保育というようなシステムをつくっておられるところもあります。
 ただし、今回コロナのことがあって、ナースの方々のマンパワーが足りなくなって、もうなくなったという話を聞いていますが、この病院ではその辺はどうなっているのでしょうか。今、病児保育についてはどうなっていますか。今もまだやっているのですか。

安井財務企画部長

 当院の病児保育と法人の病児保育ですけれども、院内の保育所がございまして、「ぞうさん」という保育所がございます。そちらのほうで対応しておりますので、それによっての職員の勤務が制限されるというところはある程度対応できていると考えております。
 以上です。

嶋津委員長

 はい、ありがとうございます。

西川委員

 病児保育というのは大変だと思うんです。
 実は、私が今、14大都市医師会連絡協議会というのが、11月12日にあるんですけれども、そこでその地域の代表として政令市、各地の各医師会が集まります。そこで提案させてもらうというのが待機児童の減少と、もう一つは病児保育の制度化です。そうすることで保護者の方の労務環境が整うということです。ただし、コストは絶対かかるので、制度化するとなったら法令を伴うだろうし、こども家庭庁を中心にやってもらわなければいけないということで、呼び水にしようかなと思っています。
 ですから、この病院ではそういうことをやっていて、それで極力、恐らくそのときにもう診察もされていると思うので、一般のお母さん方が託児所に子どもを連れに行って、その後小児科へ行く手間の必要がないということになると思います。
 だから、そういう意味ではすごく恵まれていると思いますが、そのあたりをどこかで書く必要はないでしょうか。そういう努力をしているというようなことを。もちろん、そういうことのない病院もありますので、そのあたりいかがでしょうか。そのときに、実際マンパワーの数は減っていますので、ナースは絶対要ります。普段からある程度の人数で、あちらこちら行ってという形で応援に行ったりするなど、毎日しておられると思うのですが、そこのマンパワーを割くというのはなかなか大変な作業です。そこでやはり人件費、ほかの保育士の方々のも要りますし、場合によれば、障害のある子どもたちをどうするかということもできます。それは少し大分先の話になるのかもしれませんが。少なくともここではそれだけのコストをかかっているということです。それはどういうことかと言ったら、今まで言っている公立病院としてのこの病院の役割を果たすために、いわゆる高度専門化した人材が子育てで手が取られた中での勤務が影響されるということを最小限にするために、そういうシステムを組んでいるなどということを書かれたらいかがでしょうか。せっかくやっておられるんですから。
 やっぱりコストが大分、人件費がかかっていますよね。保育所にどれだけかかっているか分からないですが、年間何万円ぐらいかかっているのですか。

嶋津委員長

 保育士さんを確保するのはかなり大変だと思います。

横田副理事長

 そもそもこの地方独立行政法人としてここを発足させてここへ引っ越してくるときに、西川会長おっしゃるように、特に看護師、女性職員が働きやすくするためにということで保育所を併設して、かつその保育所も、いろいろな議論ありましたので、先ほど回答しました病児保育を設けられるような形でやっていこうということで、先生のおっしゃっているような方針はそれぞれ先行して我々法人としてはやってきたつもりです。
 確かに法人が病院を運営すること、いわゆる保育園の運営について、やはり会計は違いますので一切独立してやらないといけない。もう一つは、地域の人たちに、枠がありますので、私も細かいことは覚えていませんが、一部地域に開放しつつ運営が成り立つようにやってきたと存じていますので、評価委員会の中の評価されることではないので、計画を立てるときの参考にはしますけれども、今現状そういうことということで、目標を立てるときにはその辺を分かっていただければと思います。

西川委員

 ありがとうございます。
 堺市の中で病児保育というシステムがありまして、その中の一部をやっぱり担っておられるということもあるので、それも少し分かっていて言っていましたが、そのことも含めて市民の役に立っているということで、それが自分の公立病院としての役割にも資することになっているという文章があればいいかなと思っています。少しもったいないですよね。今、横田副理事長がおっしゃいましたように、本当に高度な理念を持ってやっておられています。

嶋津委員長

 もし、これを目標のところに書き込みにくければ、計画のところでもう少し具体的な項目を上げていただくというのも一つの方法かもしれません。

西川委員

 少なくとも今の維持ということで。

嶋津委員長

 そうですね。もう少しいろいろな背景があるということが分かるような表現で、今取り組んでいることがあればいいのかなと思います。

北村委員

 働きやすい病院をめざし、持続可能な支援を取り組むということを何か総括して自分の中で文章を考えていました。市民と言いますか、地域開放型を取り入れているので、決して病院職員のためだけでなく、その割合なども勘案しながら、模索ということを目標とするのはいかがでしょうか。ずっと持続可能な方法を模索しながら取り組み続けるということで、働きやすい病院経営となり、かつ社会的にも貢献をめざすという文脈を加えたらいいのかなと思いました。あとは、先ほどより女性職員も注目していたかもしれませんが、介護のことやいろんな職員の背景も踏まえると、男性職員も育児に関わっていると思います。男性職員も育児休暇を取るのが望ましいという状況の中で、取れていないのも事実上の問題もあるかとは思うので、医療界であっても男女関係なく家庭と仕事を両立していくために何かできることを一つ置けば、クオリティーがよくなると思います。あらゆる質を勘案して働きやすさというのが目標になるかなと思いました。

嶋津委員長

 ありがとうございます。確かに育児で女性という形で縛るよりも、介護であったりとか男性も含めて幅広く働きやすい職場という意味での書きぶりにしていただいたらいかがかなと思います。
 それと、持続可能というのはどこに入るとお考えですか。

北村委員

 働きやすい病院をめざし、持続可能な何か方法があるのか、あるいは経営的な工面か少し分からないですが、子どもの数は減ってきていると思うので、保育園については、職員だけでなく地域にも開放されていることも含めて考えていかれることはどうかと思います。

嶋津委員長

 はい、ありがとうございます。
 どこかに持続可能というのが入って、センテンスが続くようなところはありそうでしょうか。事務局いかがですか。

事務局(辻健康医療政策課参事)

 ご意見ありがとうございます。
 働きやすい病院運営の項目については、まず一義的には医師等の働き方改革に関連することになりますが、職員の健康という視点から、家庭と仕事の両立のところの項目と考えております。
 西川委員からご意見ありましたように、堺市としましてもそういった病児保育の課題があるというのは、ご意見のとおりかと考えております。病院機構を所管する部署としては、そこの部分を病院に求めていくのか、それとも病院が職員の働き方について今後どのような取組をしていくかは、計画等で検討されることか考えております。病院機構からも説明がありましたように、その中身自体が延長線上として、堺市民の方もしくはそういった方にも届いているのだろうなというところはそのとおりかと考えております。
 今回、第3期中期目標期間の評価委員会では、評価委員会の報告の中でその部分というところが取組内容として表立っては出てこなかったところもあるかと考えております。我々としましても、この報告について、言葉等については少し加えるというよりは、取組の内容を評価する項目として考えていきたいと考えております。
 また、持続可能というようなところについては、実際には将来的なところも踏まえて、この第4期の取組内容は第5期、第6期と病院の次の期間にもつながっていくようにというところはおっしゃるとおりかなと考えております。現時点で、具体的にどうというところは難しいですが、そのようなセンテンスを入れることについて、検討させていただきたいなと考えています。
 以上です。

北村委員

 「働きやすい病院をめざし、持続可能な支援方法を検討しながら取り組むこと」などはいかがでしょうか。
 働きやすい病院をめざすのがここの病院のポイントなので、堺市の運営のところをサポートすることではなく、働きやすい病院をめざし持続可能な目標とし、保育園がなくなっては困るというところを含めました。経営の点から難しい状況であるといけないので、持続可能な支援方法を検討し取り組むこと、また、家庭と仕事を両立し子育てと、介護は入るかどうか私には分からないですが、介護をしながら安心して働くための支援の充実に努めることとすれば、男性職員も女性職員も全ての者が入るのではないかなと思いました。

嶋津委員長

 はい、ありがとうございます。
 そうですね。アのほうはいろいろと医師の働き方改革が中心で、主にもう少しいろんな働きというか、ほかの職種の方あるいは男性、女性に関わらずという意味での様々なところも入れていただければいいのかなと思います。一度ご検討いただけますか。

安井財務企画部長

 委員長、すみません。
 先ほどの院内保育所の経費の話です。院内保育所の運営と病児保育の運営を一括で委託しておりますので、それぞれの経費は分けられないですが、全体で委託料としましては年間約5000万円です。それに対しまして院内保育所は定員30人のうち一般市民の方に7人定員を開放しているような状況でございます。保育料や、行政からの補助金、運営費をご負担いただいているのが大体半額ぐらいということで、経費的な持ち出しでいきますと大体2500万円というような状況でございます。
 以上でございます。

嶋津委員長

 ありがとうございます。そういった意味で、負担は決して少なくないけれども、病院としてのそういう責務を勘案して行っているということだと思います。ありがとうございました。

事務局(辻健康医療政策課参事)

 事務局からよろしいでしょうか。
 北村委員からご意見いただきましたように、文言につきましては御提案いただいたものも踏まえて少し検討させていただきたいかと思います。北村委員もおっしゃっていただきましたように、組織の体制としてどうするかということです。その中で事務局として少し気になったのが、支援という言葉につきまして、そもそも職員さんに対して支援するものなのか、そもそも働きやすい病院運営として、組織の体制として、もしくは取組として確立するべきものなのかというところは少し検討の余地があるかと考えております。言葉につきましては今いただいたようなことも含めまして少し検討ということで、持ち帰らせていただければと判断しております。
 以上です。

嶋津委員長

 検討をよろしくお願いします。
 それでは、次の項目にいきたいと思います。資料1の(10)です。自律性・機動性・透明性の高い組織、働きやすい病院ということで、これについては最後に組織運営、病院運営という運営を加えるということでご説明がありました。アクションが見えないということだったのですが、この後、目標の次の計画の中でこの具体的な項目などが出てくると思いますので、この運営という文言を追加していただくということでいいかと思います。よろしいでしょうか。

西川委員

 はい。

嶋津委員長

 ありがとうございます。
 それから、次に(11)安定的な経営の維持です。安定的な経営、これは資料3の5ページの第4、安定的な経営の維持とあります。病院も新しくできてそろそろ7年、8年ですか。機器の更新なども入ってくると思います。そういった意味では経営の安定というのは非常に大きな課題だと思います。特にコロナの補助金が今年から大幅に減り、来年はもう多分なくなるだろうという意味では、この病院もそういった対応をどうするかというのは悩ましい問題だと思います。これも検討していただければと思います。
 ほか、何かご意見ございますか。
 (特になし)
 それでは、次に資料1の3ページ目、(12)全体です。全体としては、公立病院として担うべき医療の小項目の順番を修正するということで、資料2にまとめていただいています。第3期中期目標と第4期中期目標(案)の一番上のところ、公立病院として担うべき医療、救命救急からがん、高度・専門医療という形につながっていますが、これが左側の市立病院として担うべき医療の生活習慣病への対応の7項目を、少し順番を入れ替えて再構築しているということになります。
 この1番から7番というのが優先順位を含めた新しい順番ということだというご説明でした。特にご異論ないでしょうか。
 (特になし)
 それでは、(12)全体は、この1番から7番という形で小項目の再構成をしたということで、お認めいただきたいと思います。
 それでは、今、資料1に則って順番に中期目標の修正案に対するご議論をいただきましたけれども、法人から何かご意見はございますか。横田副理事長お願いします。

横田副理事長

 意見というわけではございませんけれども、堺市が我々の法人に求める第4期中期目標(案)に対して、評価委員会の委員の皆様方から大変貴重なご意見をいただきました。市の目標に対して、より質の高い設定をしていただけそうだと。逆に言うと、私ども法人としては、次期中期計画を立てるに当たって、言葉で表現された部分も含めてプランを立てていこうと思っております。
 細かなところで指摘されて文言に出てこなかった部分で、行間に落とされている本日と前回の意見の中でお話しされたことも、同席している私どももしっかりと聞き及んでおりますので、そういったことも逐次遂行できるようにしていこうと思っています。今日の評価委員会の皆様の進捗状況の話を大変貴重なものとして承っている次第でございます。どうもありがとうございました。

嶋津委員長

 横田副理事長、ありがとうございました。
 本日は第4期中期目標の修正案について議論をしていただきました。次回の会議が、今後実施するパブリックコメントでの意見も含め、最終案を評価委員会に提出いただき、評価委員会としての意見を決定していくことになります。
 また、次回からは中期目標を受けて中期計画の案も示される予定となっており、具体的な案が示されると思います。詳細についてはそのときにご議論お願いしたいと存じます。
 次に、議事(2)その他ですけれども、事務局から何かありますでしょうか。

事務局(辻健康医療政策課参事)

 事務局、堺市健康医療政策課の辻です。
 今、資料、中期目標につきましていろいろご意見ありがとうございます。
数点確認になりますが、資料3をお手元にご準備いただけますでしょうか。
 ご意見を踏まえまして、中期目標(案)としましては、まず3ページのところ、ACPの説明につきまして、3ページの2の(3)信頼される医療の提供と患者サービスの向上については、ACPのところに括弧してアドバンス・ケア・プランニングと記載をさせていただきたいと考えております。
 また、次の4ページですが、(2)地域の医療機関等との連携推進のウになりますが、現在表現されているのが病院間の役割分担というところになります。その部分につきまして、地域の医療機関と医療機関間の取組と、あとは関係機関等との連携強化を図るなどということで、こちらのほうの表記を少し修正させていただきたいと考えております。
 また、5ページのところにつきましては、働きやすい病院運営への評価というところです。ここは、ご意見いただいたことを踏まえまして、持続可能というところ、そういった次にもつながるようにというような趣旨が伝わるような内容に文言修正させていただきたいと考えております。
 また、第5、その他の業務運営に関する事項のデジタル化への対応につきまして、ここの部分にITガバナンス、セキュリティーポリシーというような知見、そういった考え方を盛り込んでいきたいというふうに考えております。
 また、1ページの前文の部分になりますが、前文の部分の2段落目の後半部分、「患者により適切な医療を提供することができるよう」の部分につきましては、「より適切な医療を患者に提供することができるよう」というふうに修正させていただきたいと考えております。
 以上の点を事務局で修正案を検討させていただき、最終案とさせていただき、パブリックコメント等を行った後、次回の評価委員会では最終案として提示させていただきたいと考えております。
 以上です。

嶋津委員長

 はい、ありがとうございました。
 委員の皆さん、特にご意見なければ予定しておりました議題は以上ですがご意見ございませんか。
 (特になし)
 それでは、本日の評価委員会を終了させていただきたいと思います。
 事務局から次回以降の日程についてご説明をお願いします。

事務局(前原健康医療政策課長)

 委員長、ありがとうございました。
 次回、令和5年度第6回評価委員会の日程につきましては、事前に各委員に日程の調整をお願いしております。次回の会議は11月6日月曜日午後2時から、会議の場所は本日と同じ堺市総合医療センターでの開催を予定しております。
 以上をもちまして、令和5年度第5回堺市地方独立行政法人堺市立病院機構評価委員会を終了いたします。本日はどうもありがとうございました。

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