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第11回堺市阪堺線活性化推進懇話会(議事録)

更新日:2017年2月23日

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開催日時

平成28年7月27日(水曜) 午後1時30分から午後3時30分

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開催場所

堺市役所本館地下1階大会議室

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出席者

懇話会委員
座長:塚本委員(大阪産業大学人間環境学部生活環境学科教授)
委員:伊藤委員(広島工業大学工学部環境土木工学科教授)、久保(照)委員(湊西校区自治連合協議会 会長)、濱野委員(浜寺昭和校区自治連合会 会長)、川上委員(NPO法人堺観光ボランティア協会理事長)、久保(洋)委員(堺市女性団体協議会 運営委員)、服部委員(一般社団法人堺市老人クラブ連合会堺区女性部会部会長)、河盛委員(大醤株式会社代表取締役社長)、高田委員(堺市商店連合会副会長)、野木委員(代理出席:NPO法人 RACDA大阪・堺)
欠席:福井委員(NPO法人RACDA大阪・堺理事長)、松永委員(つーる・ど・堺 ライター)、岸田委員(企業組合HUCA・C専務理事)、明神委員(市民委員)、西口委員(市民委員)
事務局:阪堺電気軌道株式会社、堺市建築都市局

前回懇話会における主な意見と対応

高田委員

諏訪の森において、南海本線高架事業で、仮設線路を西側にどんどん引いている。完成が10年後ということで、その間に阪堺電車の問題がある。仮設線路を作れるだけの幅員がなければ、阪堺電車を止めなければならないのではないか。この1年ぐらいで仮設線路はできるはずであるが、どのような対策をとられているのか。

事務局

P2をご覧いただきたい。工事に伴う阪堺線の休止については、利用者への影響が少しでも軽減される様、関係者間で今鋭意協議が進められている。地元地域とも調整が必要となる重要事項でもあるので、具体的な協議内容は今ここで我々からご説明できる状況ではないが、阪堺線への影響が少しでも軽減されるよう、我々からも担当部局に言っている。結論が出ればまた懇話会でご説明したいと思うので、今しばらくお時間をいただきたい。

高田委員

現実に駅舎の移動時期も決まっているのではないか。

事務局

南海本線と阪堺線の交差する部分については、仮線方式ではなく、東側の空き地を使って高架構造物を作る別線方式で施工すると聞いている。そのため、仮線に切り替わってすぐに阪堺線を止めなければいけないような状況になるとは聞いていない。まだしばらく時間はいただけると聞いている。

濱野委員

今の問題は将来に向けて心配しているところである。我々が南海電鉄から聞いているのは、交差部分については最後の工事で、かなり先になるということであった。ただ、やはりある時期から阪堺線が止まるというのは間違いないので、南海電鉄と阪堺電軌で相当前広にご議論いただいて、我々住民が安心できるように、できるだけ不便な状況が少なく、また、その期間が短いような形を考えていただきたい。

事務局

今まさにそのあたりの協議が進められているところであるため、地域へのご説明もこれから進んでいくと思う。当懇話会でも可能な限り情報を提供させていただきたい。

野木委員

バス停のアクセスマップについて、こういうものは非常に画期的だと思うが、もう少し他の部分も含めた実用的なバスマップを作っていただければと思う。市立総合医療センター以外のところでも活用していただけるようなものをお考えいただけないか。具体的には、バスというのは非常に乗りにくく、特に情報がないから乗りにくい。例えばバス停がどこにあるとか、基本的な情報が漏れている。この地図の中で1時間に4本ぐらいバスがある路線というのは数える程だと思う。堺シャトルと宿院から三国ヶ丘に行く路線ぐらいしかないと思う。このような情報も含めて、バスマップを再作成いただき、配っていただければ非常にありがたい。南海本線堺駅からJR阪和線堺市駅に行く路線バスも書いていただいているが、これも例えば堺市駅に行くバスは匠町の方から来るので、堺駅西口から出る。このようなことや、阪堺線の停留場との位置関係なども含めて、もう一工夫していただきたい。
それから、堺トラムがこれまでに3台導入されたが、今後バリアフリーなどの関係から、新車を入れるとしたら全部あのタイプの電車でないといけないと聞いている。今現在、第一線で活躍している電車の中には、車齢50年、60年になる電車があるが、これの代替の目途がもしあれば聞かせていただきたい。すぐにはできないのは分かっているが、古い電車はステップが高いので、お年寄りが非常にご苦労されて乗っているのを普段から見かける。先日、他の電車を乗りに行った時に、補助ステップを電車に設置しているケースを見かけた。広島や札幌でも設置されている。そういうものがあれば、お年寄りや障害者の方にも乗りやすいのではないかと思う。昔、試験的に設置されていたが、すぐにお止めになったのは理由があったからだと思うが、もう一度ご検討いただける余地はないか。

事務局

資料6のP4をご覧いただきたい。観光マップにて、まち旅ループについては停留所を示している。他路線の停留所については示していないが、そういったものを追加できないかは検討していければと思う。しかし、バスマップについては、バス路線は非常に複雑で、資料に入れ込んでいくと、目的のところが見つけにくいということになり、かなり難しい。今日お配りしたものも、できるだけ単純化して、詳細なバスの路線情報は病院行きだけという形に絞った。大小路や宿院で同じようなことができないかと言われれば、できないことはないが、少しそういうことを整理しながらでないと、逆に使いにくくなるので、それらも踏まえ、バス事業者とも相談しながら検討させていただければと思う。

阪堺電軌

堺トラムについては3編成導入し、ご好評いただいている。ご指摘のとおり、バリアフリーの点、それから利便性が良いということや、保有している老朽化した車両の代替ということからも、新しく導入していきたいという考えは持っている。補助金をいただきながら進めていきたいと考えており、関係の自治体との協力をはじめているところなので、いつとは申し上げられないが、新しい車両の導入について検討しているところである。また、以前ワンステップの段差が大きい車両については、補助ステップを自主的に設置したこともあるが、逆に危険となり怪我につながるということがあったと聞いている。ステップがあることに気づかずにつまずくということがあり、そのような問題もあって今は外している。早急に段差の高いステップの車両を何とかできないかということについては、監督官庁である国土交通省と相談しながら進めていかなければならないと考えている。

塚本座長

バスマップについては、野木委員で何かいいものをお持ちではないか。あればそのようなものを事例として、資料提供いただければと思う。

阪堺線利用者数について

濱野委員

P3の平日と休日の比率について、昨年の11月から今年の年度が変わるまでは休日の割引はなかったのではないか。

事務局

昨年の11月1日からおでかけ応援制度を、年間240日で土日も含めて利用できるように制度を拡大している。ちなみに、2月や6月の休日の利用者数の数字が少なくなっているが、1カ月の中で土日祝日の数が少なく、たまたま天候が悪い状況があることなどで、急に少ない月が出ていると思う。

伊藤委員

ICカードのPiTaPaが使えるようになってから2年ぐらい経っているが、そちらのICカードの利用状況について、分析はできるのか。また、全体の利用者のうちICカード利用者の割合はどの程度か。

阪堺電軌

平成26年4月からICカードを導入しており、定期や回数券の利用者がICに移行される傾向が平成26年度の1年間は顕著に表れていた。平成27年度は、4月から6月ぐらいまでの間でICへの移行はかなり落ち着いた。ICカード利用の割合としては、全体の約3割程度の方がICを利用されている。定期外の中では、だいたい半分ぐらいの方がICを利用されている。

伊藤委員

データがあるということであれば、今回のおでかけ応援ICカードと同じような分析をしてみて、高齢者の方とそれ以外の方で移動の傾向がどう違うかや、定期利用の方がICに移った影響などをもう少し分析していただければと思う。

事務局

PiTaPaを含めICカードのデータというのは、残念ながら事業者止まりということもあって、市の方では分析はできていないが、大きな傾向については、事業者から情報提供をいただいて懇話会で紹介できればと思う。

野木委員

PiTaPaを利用したバスとの割引が導入されているが、この利用者数はどのくらいいるのか。バスとの連携については1つのテーマであると理解している。

阪堺電軌

あまり多くないというのが実態である。1カ月に割引を利用される件数がだいたい1,200件ぐらいとなっている。

事務局

バスとの乗り継ぎでの割引は、南海バスと阪堺の乗り継ぎで、1乗車50円となっている。該当するバスは、綾ノ町、花田口、大小路、宿院、御陵前、浜寺駅前といったあたりが乗継可能な停留場であり、月1,200件ということは1日あたり40件あるということで、これだけの停留場数とバスの本数を考えると、乗り継いでいただいているのかなと分析できる数字ではないかと思う。どこでも使えるわけではないということを踏まえた数字であるとご理解いただければと思う。

塚本座長

P5の停留場延べ乗降ランキングについて、11月から3月までということは、約150日分の集計ということか。150で割ると1日平均が分かるということか。その下のイオンモール堺鉄砲町のグラフについても、おでかけ応援ICカード利用者のことであるか。

事務局

そのとおりである。

塚本座長

P6,7の近距離移動者数について、おでかけ応援の利用者ではないデータも分かるのか。

事務局

阪堺線については毎年交通量調査を行っており、それを見れば短区間利用がどのくらいあるか分かる。おでかけ応援と同じように、停留場間距離が長くなれば短区間利用があると思うが、高齢者の方がその傾向が強いではないかと思う。数字的な分析を今日は用意していないので、またその辺も踏まえた分析をお示ししたいと思う。

塚本座長

おでかけ応援制度の効果がどこまで出てくるのか定量的に見たいと思うので、できればまた見せていただきたい。

伊藤委員

利用者数について、支援開始前に比べると約2,600人増えているということであるが、目標の3,600人にあとどう近づけるか。そこをもう少し考えないといけない。沿線の施設との連携、協働をしっかりと分析をしつつ、取り組んでいかなければいけないと思う。例えば、利晶の杜に行くのに阪堺線を使っている人が実際にどれくらいいるのかを、ICの履歴などを使いながらやっていく必要があると思う。あと、今日ここに来る前に、高須神社で降りて鉄砲町のイオンに寄ってみたが、全然高須神社がイオンの最寄り停留場であるという案内もない状況であった。ただ、今日の説明の中では少し増加の兆しがあるということで、高須神社とイオンとの連携をとってもらうと、もう少し利用者増につながると思う。地道な努力をじっくり考えていく必要がある。

塚本座長

また利用者増加目標に関する全体的な今後の進め方について、次回あたりご提案いただけるか。

事務局

次回提示できればと思う。

阪堺線収支について

塚本座長

P9の平成27年度の国補助と市補助について、だいたい国と市で1:2ぐらいが通常であると思うが、ここだけ比率が違うのは何故か。

事務局

国費対象にならないものについては、市が国分も含めて補助している。

塚本座長

石津北と宿院の場合、具体的にはどのようなものであるか。停留場のデザインとかであるのか。

事務局

宿院停留場の方が分かりやすいので、それで説明すると、土木工事は補助対象になったが、壁等の建築工事は補助対象にならなかったので、その分は市の補助対象となっている。

塚本座長

ということは気のきいたデザインの停留場を作ろうと思ったら、市負担のお金が結構かかってしまうということか。

事務局

国の基準上は一般的な停留場の仕様であれば補助対象になる。石津北の場合はそのようになったが、宿院の場合は特徴的なデザインを用いたので、経費的にも若干高くついたため、国としては補助対象とはし難いという意見があり、結果的にこのような形になった。市としては、宿院停留場を改修したそもそもの理由が、利晶の杜の最寄り停留場ということで、通常の停留場の改修とするだけではなく、利晶の杜との関係性、また、かつて大浜支線が分岐していた堺にとって非常に由緒のある場所であること、そういったことを後々にも見て知ってもらえるようなものにすべきだという考え方で、財源上の問題はあったが最後はそういう選択をさせていただいた。

塚本座長

例えばストラスブールにあるような気のきいたものを作る仕組みは日本には補助制度としてはないのか。

事務局

補助にも色々種類があり、鉄道局系の補助や、都市局系の補助があり、局によって考え方が異なる部分もあるので、一律にストラスブールのようなものが補助対象にならないかどうかは、この場では判断がつかない。

更なる安全性の向上について

久保(照)委員

前回も指摘させてもらったが、路面の補修ができていないところがまだたくさんある。御陵前から石津北までの間について、やるという話はいただいているが、はっきりとしたことをお答えいただきたい。

事務局

P2をご覧いただきたい。軌道改修予定区間ということで、平成28年度は御陵前から石津の間で軌道改修を予定しており、軌道改修と合わせて踏切部のアスファルト部分についても今年度に整備をする予定である。

久保(照)委員

人がたくさん通る道であり、踏切を通らなければ目的地へ行けないといった現実がある。段差があり、車いすも押せないというような状態が何箇所かある。実際に歩いていただき分かっていただいているとは思うが、そういうところを早く解消しなければならない。予算的な問題もあるとは思うが、人が通るところを優先にやっていただきたい。色んな面で堺市として、我々自身の周辺が良くなることで、阪堺線も大変すばらしいものになるよう、細かいところを先にやっていただければ、市民の見方も変わってくる。御陵前であれば、車に乗っている人でもバウンドがきつく、少しの高い山でも車がハンドルを取られてしまう。目につくところだけではなく、通るところを優先してやっていただくように心がけていただきたい。2箇所ほどなので、これからは細かいところまで市民に寄り添って対応していただきたい。低床式車両の導入など、今までの阪堺線の努力は素晴らしいものである。90%は喜ばれているが、あとの10%のところを是非とも親身になって考えていただきたい。

高田委員

諏訪森商店街から東側の船尾1号踏切はスクールゾーンでもあり、非常に交通量の多いところであるが、船尾の踏切の線路とアスファルトの間がガタガタである。台車も押せず、車いすも介助が必要、ベビーカーも車輪を上げなければならないなど、全くフラットでない状況である。これを花田口のようにフラットにしていただければ、非常にありがたいと思う。

事務局

現地確認させていただいた上で、対応を考えたい。

自立再生に向けた利用促進について

川上委員

まち旅ループとの連携について、具体的な連携が何か分からない。今年11月の文化財特別公開の際、まち旅ループに我々が乗るという案が出ており、ほぼそれが決まりそうである。決まったら、来る人に連携の話をガンガン言うことができる。阪堺線としてこういうことを言ってほしいということを教えていただいたら、我々が宣伝することができるいいチャンスではないかと思う。
それと、堺は観光でまちを伸ばそうということが主軸になっているが、車内アナウンスについて、あれは阪堺線だったか南海バスだったか記憶がないが、「利晶の杜と千利休屋敷跡はここで降りてください。」というのをよく聞く。それだけではなく、例えば「次は妙国寺前です。」と言っており、妙国寺がこの辺にあるということは分かるが、もう少し踏み込んで「樹齢1100年の天然記念物のソテツの木がある妙国寺へお越しの方はここでお降りください。」とか、そういうのを入れてもらうと、そのまま観光客が来るのではないかと思う。

事務局

阪堺線側から見たら、ここでまち旅ループと乗り換えられるといった情報提供が基本となる。それそのものがご存知いただけていないということで、宿院と御陵前でまずはそのことを情報提供させていただいた。時刻表なども情報提供ができれば良いが、バスは時刻表が変わったりするので、少し手間となるが今はQRコードで見られるようにしている。今はそれ以上の連携はできていないが、まち旅ループ側で阪堺とセットで乗っていただけるようなものをツアーの中に組み込むようなことも将来的にはできればと思う。特別公開の時に合わせてそのようなことができればと思う。
次に車内アナウンスについて、利晶の杜は案内していたかと思う。これとは別に、堺トラムは液晶画面に停留場付近の名所を画像で映すような取組みを行っている。ただ、一瞬しか映らないので、なかなか記憶には残りにくい。それに加えてポスターの掲示枠のところに、堺の観光物そのものの掲示をかなり数は出していて、それを見て行っていただきたいといった仕掛けを、堺トラムに関しては行っている。

堺トラムの定時性について

川上委員

堺トラムの定時性は非常に良いということであるが、堺トラム以外の車両は定時性が悪いのか。

事務局

実際にデータを取っているのは堺トラムだけだったということである。堺トラムが正確だということは、他の車両もほぼ同じであるとご理解いただきたい。

天王寺駅前~阿倍野間の現状について

久保(照)委員

天王寺駅前~阿倍野について現在工事進行中とのことであるが、非常に不便である。地下をくぐって上に上がらなければならない。エレベーターで上がるような工事をしていただけたら、高齢者の方も大変助かるだろう。

事務局

来年の1月ぐらいには新しい停留場の開設と合わせて、エレベーターも利用できるようになる。

久保(照)委員

大阪市とも色々と絡みがあって、相当長い期間工事にかかっている。これから高齢化社会を迎えるが、そういう点も考慮した工事内容も考えていただきたい。また、安心・安全という意味の中で、外観ばかりではなく中身もしっかりとしていただきたい。

川上委員

以前阪堺線を芝生化するといった話も出ていたかと思う。天王寺駅前~阿倍野間は阿倍野区が事業を行っているということであったが、堺市で芝生化する場合は堺市が費用負担することになるのか。

事務局

今のところ堺市内区間で芝生化を行う予定はない。過去、実験で数年行ったが、実験の結果管理が厳しいということであった。大阪市との違いは、周辺に立派な植樹帯があり、大道筋そのものは緑が全くないような通りではないということかと思う。大阪市の場合は、ある区間ほとんど街路樹が見えないような道路整備の中で、軌道敷がむしろ有益な緑化空間だということで、そういった取組みをされたのではないかと理解している。そこは道路の状況が違うということでご理解いただければと思う。

閉会

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