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第13回堺市阪堺線活性化推進懇話会(議事録)

更新日:2017年12月11日

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平成29年10月12日(木曜) 午後3時から午後5時

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堺市消費生活センター会議室

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懇話会委員
座長:川勝委員(京都府立大学公共政策学部公共政策学科准教授)
委員:弘本委員(大阪ガス株式会社エネルギー・文化研究所特任研究員)、久保(照)委員(湊西校区自治連合協議会会長)、濱野委員(浜寺昭和校区自治連合会会長)、川上委員(NPO法人堺観光ボランティア協会理事長)、川端委員(一般社団法人堺市老人クラブ連合会理事)、福井委員(NPO法人RACDA大阪・堺理事長)、下道委員(大阪ちん電バル実行委員会顧問)、岸田委員(企業組合HUCA・C専務理事)、坂本委員(公募委員)、荒堀委員(公募委員)
欠席:久保(洋)委員(堺市女性団体協議会運営委員)、河盛委員(大醤株式会社代表取締役社長)、高田委員(堺市商店連合会副会長)
事務局:阪堺電気軌道株式会社、堺市建築都市局

前回懇話会における主な意見と対応

荒堀委員

P3の上の部分「年齢別利用者数」について、小学生以下の減少率が大きくなっているが、これは子育て世帯のお母さんが乗らないということだと思う。乗りにくいのかどうかなどのアンケートを取れば、改善できるのではないか。次に、P2の「NATTS」の配架について、天王寺駅前と我孫子道ということだが、最終駅の浜寺駅前にも配架していただければと思う。

坂本委員

P1の「堺区や西区以外の人にも乗ってもらう方法」が、すごく課題であると日々思っている。私は西区の津久野に住んでいるが、同じ西区内でも浜寺公園まで行こうと思うと、バスしかなく、そのバスは1時半とか2時間に1本とかで、現実的でない状況である。電車を使っても3回乗り換えないといけなくて、すごくロスがある。自転車で行くことにするか、天王寺までわざわざ出て、ちん電に乗るということをしている。この溝を変えることが出来ればと何年も思っているので、おもてなしチケット以外にも、もっとハード面でもいっぱい必要であると正直に思う。

川勝座長

交通ネットワークをどのくらい構築できるかということで、大分利便性は変わってくるのだろうと思う。

弘本委員

P3の年齢別利用者数について、小学生以上で学校に通っている方の乗車の状況は分かるのか。学校との連携や教育との関係性はどうか。

事務局

小学生以下の減少率が大きく、親子で乗りにくい環境があるのかどうかということについて、これは休日の1日の調査結果ということなので、全体のトレンドがどうなっているかは、年齢別の統計がとれていない。65歳以上の堺市民については、おでかけ応援カードの利用者の分析を行っているので、そちらも見ていただきたい。小学生以下のトレンドについては、1日の調査ということと休日だけのデータなので、平日と休日を見ていかないと分かりにくいと考えている。また、西区と浜寺の行き来について、総合医療センターができた時に、総合医療センターと石津川を結ぶバス路線ができたが、便数としては現在非常に少ない状況となっている。理由としては、この間の移動自体がもともと少ないので、なかなか便数を増やすということにはなっていない。市の思いとしては、できるだけたくさんの人にご利用いただいて、増便が図られて、西区と浜寺の移動の環境がさらに良くなっていくようにもっていきたいと考えているが、現状としてはなかなか実際の利用としてはそれほど伸びていないので、今後利用促進等を働きかけながらと考えている。

阪堺電軌

丁度今の時期が小学生の皆さんの遠足の時期で、当社の方に電車利用できないかという申し込みが結構ある。ただ、車両が1編成で、学校の規模との関係があり、なかなか上手く輸送ができる時とできない時がある。加えて、最近だと深井の近くの小学校で、おもてなしチケットを使って阪堺沿線を移動する経験をさせたいといった要望もある。そういった新たなニーズもあり、小学校や幼稚園の皆様と連携しながら、阪堺電車を好きになっていただくということに繋がっていくと思う。また、「NATTS」の浜寺駅前への配架については、どうしても夜間無人になるということで、現在は置いていない状況である。雨風にさらされるとボロボロにもなってしまう。南海本線浜寺公園駅に「NATTS」が置いていれば、雨風にもかかりにくく、取っていただけると思う。

濱野委員

私は浜寺公園駅の近くに住んでいるが、堺の総合医療センターに行く時に、バスが大体1日13時間で上下10本ぐらいである。途中西区役所に用事があって寄るが、なかなか自分の思った時間に来ない。病院の方はバスの時間を狙って乗ることはできるが、いつ乗っても数人しか乗っていない。一方、6月から総合医療センターから堺市内を回って、浜寺の常浜線を経由した無料バスが走り出して、これは1時間に1本ある。誠に便利であるが、今まで走っていたバスが今以上に増えるというのは難しいと思う。また、「NATTS」について、浜寺駅前駅と浜寺公園駅がくっついているので、阪堺線に乗る人も南海本線に乗る人も一方に偏るということはないと思うので、それほど不自由でないという気がする。

阪堺線利用者数について

荒堀委員

外国人の方への対応について、路線図ぐらいは英語表記と中国語表記のものを印刷し、主要駅に設置することが必要ではないかと思う。

阪堺電軌

それについては準備している。

荒堀委員

駅名板についてはどうか。

阪堺電軌

今のところ駅名板については日本語とローマ字表記を行っている。堺市内のホテルで結構多くの外国人の方がお泊りになっている。例えば寺地町だと目の前にホテルがある。そういう方が泊まっているホテルに対して、「阪堺電車のことを聞かれたらこういうご案内をいただけますか」という資料を準備している。

荒堀委員

電車内で貼ってある路線図についても、番号表記や多言語表記が必要となると思う。例えば、北行きが赤色、南行きが青色といった形であれば、よく分からない人にも分かるようになるだろう。韓国で地下鉄を乗った時にもこういった表記があり、自分が何番にいてどっちに進んでいるといったことがよく分かったので、このようなことを取り入れられてはどうか。

阪堺電軌

駅でのナンバリングは既に導入している。車内の方も日本語とローマ字は整備するように進めている。それ以外に繁体語、簡体語、ハングルとなってくると文字が小さくなるので、そのあたりも勘案しながら今後も進めていきたいと考えている。

弘本委員

(阪堺は)大阪周遊パスには参加されていないが、人の流れを確実に呼び込めるツールになってきている。大阪市内の施設は、かなりの数の旅行者の方々が周遊パスを使って動いているといった状況になってきている。事情があってのことだと思うが、阪堺だけプツッと切れているのは、利用者にとっても残念なことである。検討の余地はあるのか。

阪堺電軌

大阪周遊パスは磁気カード方式となっており、当社の運賃箱は磁気カードのシステムがないので、乗車券を判定できない。一方で、関西の財界や関係機関で関西ワンパスを作られており、こちらはICカードなので、当社でも利用でき、実際にご利用になられているお客様もいる。大阪周遊パスを使えるのは、大阪市交通局と5私鉄という中で、その環境が整った時に当社はそれに対応できる状況ではなかったということである。その一方で、関西ワンパスに参加させていただくことで、インバウンドの方がご利用になれる環境が整備できたのではないかと思っている。

川勝座長

資料を拝見するかぎり、様々な課題が依然としてあるというのはそのとおりであるが、とりわけ堺市全体への波及効果ということを考えた時に、P5の居住区別利用者数における明らかな偏りが気になる。沿線地域の方が利便性が高いということから、当然出てくる結果ではあるが、居住区から遠い利便性の低い人達が、自分達の利便性を度外視して利用してもらうケースは非常にレアであるということを考えると、そのあたりをどうやって巻き込んでいくかというのが大きな課題であると思う。最終的にはそのあたりをどのようにして実現していくのかが大切であると思う。

阪堺線収支について

濱野委員

P6の「消費税の運賃転嫁コストの発生」の意味と、P9(4)「周知広報への支援」とはどういうものかを教えていただきたい。

阪堺電軌

消費税の運賃転嫁コストについて、消費税の8%への対応に伴い、運賃が200円から210円に変わった。それに伴い、システム機器や運賃マスタを変更する必要が生じたため、単年度のコストが発生したということである。

事務局

周知広報への支援について、様々なことにお金を使っているが、最も大きいのは、毎年実施している交通調査の調査費である。それ以外では、おもてなしチケットの印刷物や、配布しているグッズの作成費などもこの経費から支出している。全て出しているということではなく、阪堺電軌からご相談をいただく中で、妥当性のあるものについて支出するという形で周知広報への支援というものを実施している。

福井委員

「運行継続に必要な経費の支援」と「利用者拡大策への支援」のバランスについて、だんだん「利用者拡大策への支援」が増えてきており、運行に対する経費が減ってきているが、メンテナンスについては安全のために必要ではないかと思うがどうか。

阪堺電軌

安全に対する設備の修繕については、この補助以外に弊社の持ち出しもあてて実施している。毎年、法定での点検を行っており、不備が出てきたところを修繕している。若干、量が多い少ないはあるが、安全に支障のないように予算を捻出して実施している。

福井委員

堺市内区間においては、大きな工事は一通り終わっているのか。

阪堺電軌

大きな設備投資となると、レールの更新や軌道の強化などとなるが、当初支援をいただく時から想定していたものについては、現在計画的に実施している。まだかなりの部分が残っているのが現状であるが、堺市からの老朽化対策のための支援を活用させていただき、十分打合せをさせていただきながら進めている。

川勝座長

市の支援策の方向性としては、この7年の間に利用者拡大策の方向にシフトしているということであるが、費用面に関してはかなり自前で何とかやっていく方向になっている。阪堺電軌としても支援策の方向性、ウェイトの置き方というのは、単純に経営面という観点で、このような形が望ましいのか。

阪堺電軌

もともと運行継続と利用者拡大策への支援については、年間2億円が上限ということなので、どちらかが増えればどちらかが減る。やはり我々が自立するためにも、お客様を増やしてというところなので、これについてはこういう形で進めていくことがあるべき姿であると考えている。

川勝座長

阪堺電軌からの資料説明の中で、ICカードの利用状況が現在33%ということであったが、これは経年的には増加傾向となっているのか。

阪堺電軌

ICカードは平成26年度からスタートしているが、徐々に利用者が伸びてきて現在33%となっている。現在も対前年比較で約10%の伸びを示しているので、引き続きICカードの利用者が増えてくるであろうと思う。

川勝座長

特別に目標値を設定しているわけではないのか。

阪堺電軌

現状はそのとおりである。

久保(照)委員

堺市から上限2億円の補助を阪堺電軌に投入しているわけであるが、阪堺電軌として、色んな経営努力をされているが、より一層の経営努力をお願いしたい。堺市もこれから先、どのような状況になるか分からない。お互いに努力して、少しでも経営面をよくすることが会社側としての課題ではないかと思う。

阪堺電軌

ご支援をいただく前提として、我々が最終的に自立するということが目標であるので、そのあたりについては我々も同じ考えである。ただ、本日ご報告させていただきましたとおり、軌道事業において、補助金なしではマイナスという状況なので、コストを削減するのか、お客様をさらに取り込んでいくのかを引き続き考えなければならない。これから難しいと思っているのは、働く人の確保が課題であると考えている。金銭面で表れる部分と、事業を確実に運営していくというところにも努力していかなければならないと考えている。

川勝先生

働く人の確保という中で、職員の方の人材育成という観点から、現在もしくはこれからやってみようと思う試みなどはあるのか。

阪堺電軌

我々は全体として100人の会社であるので、これから増えてくるのであろう外国のお客様に対して、いかに案内できるのかが課題であると思う。それ以外に、運転士を養成するにあたり、行政からの助成などを研究しているところである。

更なる安全性の向上について

久保(照)委員

行政と阪堺電軌に注文であるが、古い枕木の交換に取組まれ、来年あたりには車道とレールの盛り上がり部分について改善するということを聞かせていただいている。是非、実現をしていただきたい。御陵前の歩道については、既に対応をしていただき、自治会を預かる者としてお礼申し上げたい。大きい車道については、早急に手をうっていただくことが、安全につながるものと考える。沿線の周辺に住んでいるものとして、そういった細かい面もお願いしたい。堺はちん電がひとつの起爆剤となって、周辺がよくなっていくように、皆さんが力を一つにして盛りあげていただければありがたい。堺市に住んでいる者として堺のますます発展を願っており、その中心を担うちん電を今後ともお願いしたい。

福井委員

資料の中で、阪堺線の上りと下りの遅れの事について説明があったが、当然、下りが遅れる。浜寺駅前行きは、必ず天王寺駅前から来る。当然、乗客が多いなど、来るまでにいろんな形で遅れる。堺の住民としたら、我孫子からもう一本出していただいて遅れを無くしていただきたい。
大阪市内から堺へ行くには、天王寺からしか行けないわけであるが、夜7時頃過ぎくらいから、天王寺駅前で浜寺駅前行きがちょうど出たときに駅に着いたら、我孫子行を2本待って、それから浜寺駅前行きを待つという憂き目に会う。冬の寒い時や夏の暑い時に待つのは、大変気持ちが重くなる。こうやって我々は応援しているのに、堺の市民に対して、どういったことなのかと、いつも私は、その点が議論となる。そのあたりも解消していただきたい。

阪堺電軌

天王寺駅前から浜寺駅前行きの電車が遅れている場合、浜寺駅前での折り返しの影響等を考え、我孫子から増発して、浜寺駅前方面へ電車を出すという臨機な対応も実際行っている。電車の数も限られており、運転手の数も限られている中で、最も有効的に運用しながら、現行のダイヤで運行しているところであり、我々のできる範囲の中では、色々と皆さんにご不便をかけないように検討してまいりたいと考えている。

自立再生に向けた利用促進について

久保(照)委員

さかい最高きっぷは、堺の良さがよくでている。こういうものをますます発展させていただきたい。おもてなし手帖についても、いろいろと考えられた上で作られており、これが幅広く、市民のみなさん、大阪の皆さん、外国の皆さんに浸透されれば、堺という歴史あるまちをもう一度見直していただけるのではないか。

川上委員

つい最近このことであるが、お客さんに聞かれたことが、資料のP8の件についてである。恵美須町の定期で、天王寺に行けるというすごくいい制度であると思うが、どうして天王寺駅前と阿倍野以外の場所で降りられないのかと。私はガイドをしているが、うまく説明できなかった。

阪堺電軌

堅い話になるが、こういう企画をする場合は、行政機関にご相談をかけて、いろんな面でアドバイスを受けている。そのアドバイスを参考にしながらこの企画になったということでご理解いただいた。

効果の波及に係る取組みについて

岸田委員

ちん電マップ第3弾として「沿線恋の旅路マップ」を発行させていただいた。これを機会に、色んな地域の町おこしをやっておられる方々とも連携を深めることができた。沿線だけでなく沿線外の方にもいかに知らせていくかということで、情報誌となると遠くの方でも行ってみようという方がいらっしゃるので、口コミが大事であると思っている。あべのハルカスにもちん電マップを置いていただけるようになった。今の計画だと11月終わり頃までには英語版も発行する予定で、これを増えている外国の方々に配っていきたい。堺だけではなく、住吉や松虫あたりに地域づくりを中心とした方々と一緒になったゲストハウスもオープンしているので、そういう口コミで広げていただけるような方々とも協力して、これからもっと発信していきたい。

坂本委員

ちん電マップの取材・編集をしている。今回で3本目であり、今回から初めてページを倍にし、紙面を拡大したものとなっている。一貫して、ちん電に乗って降りて乗って降りてしながら作ってきた。実際に、ちん電に乗って降りて、自分たちで楽しいと思った時間を正直にそのまま書いているというところが特徴となっている。ちん電が特別な電車だと思うのは、ただの移動手段だけではなくて、いろんな楽しみ方ができる。乗って降りて沿線を楽しんだり、乗ること自体を楽しんだり、電車を眺めるのも楽しいし、いろんな楽しみ方ができるというのをもっといろんな方が知っていただいたら、わざわざ乗りに来る価値がすごくある電車だと思う。そこをこれからも地道に口コミで伝えていきたいと思う。載せている記事には有名なところもあるが、ほとんどがあまり知られていない小さなお店であったり、すごく意外なスポットであったり、普通、ガイドブックにこんなに大きく載らないでしょうといったスポットもあったりして、それを載せることに意味があると自負している。実際乗って、この楽しさを体験していただきたいという思いだけでやっており、新しい楽しみ方を提案することで、沿線に住んでいる方々や実際営業されているお店や企業も、元気になっていただければという思いでやっている。これからも続けていきたいと思っており、一貫して外国の方であれ日本の方であれ、わざわざこのちん電に乗りに来て欲しいということを目標にしてやっている。最初にお話ししたように、ハード面の事を言ったが、それを乗り越えるだけの価値があるという魅力を伝える為にやっている。実感としてあるし、自信を持って言える事だと思う。

川勝座長

昔からちん電の事を知っておられる方からすれば、ある意味「あたりまえ」といった感覚があると思うが、本来持っている価値というのは、移動手段以外の価値といったこともかなりあるのではないかということなので、その価値をどういう形で共有していくかということが課題ではないかと思う。

福井委員

大阪周遊パスがなぜないのかとの話があったが、それは大阪と堺が仲良くないからではないか。もっと仲が良かったら、もう少し企画が出るものである。我々としても、堺と大阪が一体化していかないと、別に都構想ではなく、大阪市とはいえ、一地方都市である。もう少し堺は我々住民が一生懸命、住吉でやっている大阪ちん電バルしかり、パンフレットを作っていただいている方しかり、堺市という行政と阪堺は、本当に頑張っていただいて、我々としてもありがたいが、市民の声を聞いていただく行政同士の連携もお考えいただき、我々の声も聴いていただくと、もう少し堺の方にも観光客が来て、潤うのではないかと思う。

川勝座長

極めて政治的な側面を含む問題なので、そういった意味では、なかなか難しいが、一方で堺の一般の市民の方々からすると、本来のポテンシャルを発揮できないということで、その意味でナンセンスであるといったこともある。即座に無理であっても、そういうこともどこかのタイミングで真剣に考えていく必要があると思う。

事務局

大阪市にも交通部門があり、そういったところとは、堺の取り組みや中間検証の結果などについて情報共有させていただいている。ただ、交通部門なので、例えば今日の資料にあるような中身というのは、交通に留まらず、観光やまちづくりなど多岐に渡るので、そういった部分まで、我々が行って連携できているかというと、部門的な問題もあって、できていないところもある。ただし、天王寺が大改修をされ、海外のLRTと言われているところと見比べても遜色ないような環境になっているということもあって、どういった形でという具体的なものはまだないが、阪堺線自身を色んなところの方に見て頂く、例えば、我々の業界でも全国大会と名の付くものが結構あるが、そういった方々にも是非見て頂いて、外向けに阪堺がこれだけよくなっているということが、もう少し発信できれば、大阪市と堺市とのいろんな意味でのつながりも変わってくるのではないかなと思う。どうしても、大阪だと大阪城とか、梅田・難波というところに目が行きがちなところもあって、最近若干天王寺に目が向いているが、まだまだ南の方は少しそういう面で、大阪市の中でも表に出てくる部分が少ないのかなといったイメージがあるので、新今宮の前にできる有名なホテルだとか、そういったものがでてくれば、もう少し南にスポットライトが当たれば、自然と堺と大阪とのつながり、祭りでもお渡りのように、実際連携はされているが、スポットライトが当たっているようで当たっていないのかなというところもあって、なかなかそういうふうに発展していってないのかなと、この業務を実際行っている者として感覚がある。

事務局

阪堺線自身の補助とか支出も頑張ってやっているが、それに併せて、民間の方が、福井委員がとりくまれている会も含めて、こういうパンフレットのような立派なものを作っていただくとか、改めて大きな波及効果があることを認識するとともに、本当にボランティアで行っていただいていることなので、改めて感謝したいと思っている。そうした中で、そういう一生懸命やっていただいている民間の方からすれば、なかなか行政が大阪市との話も含めてついて行けてないのではないかと、物足りなさを覚えられるのは、ある意味当然かと思う。そういった意味でも、政治向きの話は、我々の力の及ぶところではないが、そのあたりも含めて、私どももこういったことについて行けるように頑張っていきたい。

弘本委員

様々な民間の人を含めた利用促進の取り組みはとても魅力的なプログラムがたくさん展開されていて、すばらしいなと思う。ただ、参加者数などを見ると、これだけ魅力的なものであれば、もっとたくさん参加されてもよいのではないかと、そういう意味でも情報がうまく伝わってないということも大きいのかなとの印象も持ちながら拝見した。それから、堺市は自転車博物館、サイクルセンターとかもあり、おそらく自転車について、なんらかのビジョンをお持ちではないかと思う。例えば、自転車と阪堺線との間を埋めるような、バスと阪堺線だけではしんどい所を自転車で埋めるというような、何かそういうような発想は可能にはならないものか。堺市には自転車も走りやすそうな道路が多く、もちろん細い所もあるが、結構太い道も作っておられ、そういうところは自転車交通も可能なのかなと思う。そのような発想で、つなぎを考えて、きめ細かな移動の可能性のようなことを、まち歩きのいろんな皆さんの取り組みとセットで考えていくといったことも、可能性としてはあるのかなと思う。それから、例えば、マップ(おもてなし手帖)は、ものすごくよく出来ていると思うが、やはり、ちん電マップの方が何かワクワク感があるというのは、なんとなく人の匂いが感じられる一方、おもてなし手帖は、きれいにできすぎているというか、少し人の気配が足りないような感じがする。せっかく、新しい事をどんどん取り組む方々の才能がたくさん芽生えているので、そういう力をうまくこういうツールを作る時にも活用していかれるといいのではないかと思う。気になったのは、堺市の非常に大きな資源の一つで、アルフォンス・ミュシャ館があり、全国にものすごいファンがいる。今年の春には、東京の新国立美術館でも展覧会があり、そこには堺市でお持ちのコレクションを大量に提供されていたが、大勢の人が集まってくるくらいの吸引力のあるコレクションを堺はお持ちであるが、この地図の中でクローズアップされていないのはどうしてだろうかとか、やはり、重要なもので漏れているものが意外とあるのではないか。意図的に外されているとは思えないので、人を呼んでくるときに、何がいったい人の魅力になるのだろうかといった観点から、もう一回、少し皆さんで議論をしても面白いのかなと思う。情報とかスキルとか持っている方がたくさんおられると思うので、そのような方々の目で少し洗い直しをしていかれてもいいのかなと思う。うまく背景にある物語が伝わっていくようになると、考えられているいろんなイベントが、もっと本来の魅力を伴っていろんな人の心に響くのではないかなと思う。周遊パスに関しては、別の周遊のシステムに乗っかっていこうとされているとのことであるが、今、現状で周遊パスを使っている人口はものすごく増えていると思う。そういうものをやはり上手く引っ張ってくるというようなことも、政治的な問題があるにせよ、考えていかれる必要はあるのではないか。そうしないと、利用している方に対して、不誠実な感じがしてしまう。何か工夫がいるのかなと思う。こうした公共交通を使った観光のPRで、非常に上手にされているなと思う事例の一つに、沖縄のモノレール「ゆいレール」がとてもうまく情報発信されているなと感じており、阪堺さんも相当やっておられて、結構拮抗するくらい頑張ってやってらっしゃると思うが、何が違うかなと思うと、やはり沖縄のゆいレールは、情報発信の仕方に人の顔が見える感じがする。やってみたいなという共感を呼びやすいような発信のされ方をしていることと、利用のしやすさみたいなことにかなりこだわっているところがある。例えば、こちらの1日乗車券(堺おもてなしチケット)は、売っている場所がある程度限られていると思う。簡単に買いにくいというような、買う事自体のハードルが少し高いような感じがする。沖縄の場合は、券売機で買えるというような手軽さがある。その上で、これだけ手軽だからこういうふうに、このように使ってくださいといった、使い方に関する情報発信もかなりされている違いがあり、利用者側にたったシステムとか発信をしているかどうかというところに、頑張っているけど差があるのかなという感じがしており、その方を頑張れば、もっと魅力的になっていくのだと思うので、是非いろんな角度から改善されればと思う。

川上委員

アルフォンス・ミュシャの件について、載っているが、堺市立文化館として名前は載る。市立文化館に何があるか分からないから、アルフォンス・ミュシャとはっきりと出してはどうだという話はしている。なったら、もっとよく分かる。地図上にも載っている。自転車との融合だが、阪堺線が走っている場所は、自転車も走りやすい場所である。逆だったらいいが、阪堺線に台車をつけて後ろに自転車を載せたらといった話があったが、電車が遅れるもととなる。自転車と阪堺線の融合は、本当に難しい。阪堺線の電停を降りたところで自転車を借りてどこかへ行く、レンタカーでよくあるような、また戻ってきたら差し込んでおくような、そういう工夫ができればいいのではないかと思う。1日乗車券(堺おもてなしチケット)については、非常に便利がいいものであるが、私たちが堺のお客様を案内すると65歳以上は100円で乗れるため、なかなか効果を発揮することが難しい。5回以上乗らないと元がとれないとの話をすると、1日に5回も乗ってペイできないということで使ってない。ほんとはいいものなのに使いにくいものだという意見がある。

下道委員

ちん電バルについて、今年で6回目になるが、スタッフを育てること、若い世代にちん電バルをつないでいくということが大変難しい。どうすれば20代や30代の人がボランティア活動に前向きに入ってもらえるのか。やっぱりちん電を好きになってもらうことが大事ではないかと思い、色んな機会に自分なりのちん電の良さを話している。我孫子道停留場で運転士さんの交代があるが、その時に踏切側に手を広げて通行人を制止しおり、これは絶対にくぐれないという話をしている。体を張って人を止めているところが好きだとか、始発と終電の音が違うのは知っていたかとかいう話をすると、若い人が前のめりで聞いてくれる。地域に愛される電車になってほしいと思う。私は阪堺線がすごく便利で堺トラムも乗りやすく、ちょっとした買い物は難波行くよりかは天王寺になっている。ちん電バルをやって思うのは、恵美須町が寂しい。恵美須町方面の電車の数があまりなく、沿線のお店がなかなか獲得できなかった。ちん電バルとしては、来年は恵美須町の駅で何かやりたいなと思っている。阪堺線のファンはたくさんいるので、ちん電バルも応援していただきたいし、私たちも阪堺を応援したい。

川勝座長

たくさんの課題が依然としてあるが、阪堺電軌の経営努力と堺市の支援策とのコラボレーションによって、私が見る限りでは着実に成果が上がりつつあるのではないかと思う。様々な取組みやイベントが非常に短期間で急速に増えている。これは全国的見てもそんなにたくさんある事例ではないと思う。そのあたりをもっと高く評価し、そのことについて皆にたくさん知ってもらうということが大事ではないか。堺市には様々な可能性、ポテンシャルがまだまだあると感じた。サイクルアンドライドや周遊パスの可能性、難しい問題もあると思うが、まだまだ工夫の余地もある。今回皆さんに忌憚なく、たくさんのご意見をいただいたので、今後の取組みに活かしていただきたい。

閉会

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