P.7 特集 ------------------------------------------------------------------------------------------- 地域でともに過ごす医療的ケア児 医療的ケア児とは、人工呼吸器による呼吸管理や喀痰(かくたん)で生活するため、保育所や学校などの環境整備を進めたり、医療吸引などの医療的ケアを受けることが日常的に必要な児童のこ的ケア児等コーディネーターを養成したりと医療的ケア児への支とです。市では、医療的ケア児もそうでない子どもも同じ空間援の充実に取り組んでいます。 問 障害支援課(☎228-7411 FAX228-8918) インクルーシブ保育の現場から 一日中、酸素の吸入が必要なNHさんのある一日を紹介 全ての子どもの福祉の増進を図ることを目的に、障害の有無や国籍などに関わらず、ともに育つインクルーシブ保育を進めています。その一例として、ペガサス福泉中央こども園を紹介します。 酸素チューブの付け替え 移動用の酸素ボンベから室内用の酸素流量機へ酸素チューブを付け替えます。 保育の内容に応じて適宜、酸素チューブを付け替えます。 登園 10:00 11:30 13:20 降園 運動会の練習 補助者が酸素ボンベを背負って付き添います。安全にのびのびと過ごせるよう、活動内容に応じてチューブの長さを変更します。 昼食 きざみ食や流動食などそれぞれの園児の身体状況に応じた食事形態で、できる限り他の園児と同じ昼食をとります。 お昼寝 5〜10分に 1回、呼吸状態を確認します。 ペガサス福泉中央こども園の運営法人である、社会福祉法人風の馬理事・田中恭子さん【写真】に話をお聞きしました。 医療的ケア児であることはその子の個性のひとつ 医療的ケアを必要としているのはその子の個性だと思っていて、インクルーシブ保育が特別なことだとは思っていません。 ただ、医療的ケア児は健常児よりもリスクがあるので、看護師を常駐させるなど厚い人員配置でリスクを軽減しつつ、医療的ケア児も健常児もみんな一緒の保育を心掛けています。 健常児は優しく、医療的ケア児は活発に インクルーシブ保育を実践することで、健常児は思いやりや配慮が身に付き、優しくなります。例えば、酸素チューブが保育室の中で伸びている中で健常児は走り回っていても絶対に踏みません。誰も注意しなくても、その子にとって手足と同じくらい大事なもので、いたずらしてはいけないと健常児も分かっています。 医療的ケア児は同世代の子と関わることで、その子が持っている能力を最大限に伸ばすことにつながっていると思います。刺激をもらい、家にいる時より活発になっているのではないかと思います。 お互いをリスペクトできるように 大人はどうしても障害や医療的ケアが必要であることを気にしてしまうことがあるかと思いますが、子どもはフラットです。お互いを尊重するには子どもの頃から一緒に生活することが大事だと思います。 さまざまな支援があります 就学支援 障害のある幼児・児童・生徒の就学や教育に関する相談ができます。 支援教育課(☎340-2323 FAX228-7421) 障害児通所支援 医療的ケア児が利用できる児童発達支援や放課後等デイサービスなどの制度があります。 区役所地域福祉課か保健センター (☎FAX区版1ページ) 医療的ケア児等コーディネーター 保健・医療・福祉・子育て・教育などのサービスを総合的に調整し、関係機関とつなぐ医療的ケア児等コーディネーターを養成し、保育所や訪問看護ステーションなどに配置しています。 問 障害支援課 大阪府医療的ケア児支援センター 医療的ケア児に対する相談に応じ、関係機関と連携し、支援につなげます。原則地域の支援機関を通じて相談できます。 ☎0725-55-2622