4-5 巻頭特集 令和5(2023)年9月1日 ------------------------------------------------------------------------------------------- 9月23日は手話言語の国際デー 伝え合えた!から生まれる 新しい絆 聴覚・視覚・知的障害などで日常の情報収集やコミュニケーション手段に困っている方が多くいます。 手話や筆談などのコミュニケーション手段を活用すれば、困った時に支え合えるのはもちろん、さまざまな方と心を通わせることができます。 普段お仕事で関わりのあるお二人の言葉から、その一例をご紹介します。 障害のある方のコミュニケーション手段を多くの方に知ってもらうために 市では「堺市手話言語の普及及び障害者のコミュニケーション手段の利用を促進する条例」に基づき、全ての人が住みやすい堺の実現に取り組んでいます。 手話などを学ぶ機会の提供 障害者に伝わりやすい情報発信 支援者の育成・確保 障害を超えて「話そう」という気持ちがうれしい 小川 𠮷美さん 手話カフェ「まごころ家」を運営する社会福祉法人コスモスに勤務。聴覚に障害があるが、コミュニケーションの方法を工夫し、野菜の納品で訪れる片岡さんとは仕事だけでなく、プライベートの話でも盛り上がる。 片岡さんはどんな時も笑顔で、身振り手振りを交えて一生懸命お話をしてくれます。だから野菜を届けに来た時は仕事の話だけでなく、髪を切った?など雑談ができるほど盛り上がるんです。そして帰る時に必ず「ありがとう」の手話をしてくれるのもうれしいですね。 「聴覚に障害がある」といっても、育った環境がそれぞれ違えば考え方や個性もいろいろです。片岡さんは個々に合わせて話をしてくれるので、作業所のメンバーはみんな片岡さんから元気をもらっているんです。 聴覚に障害があってもアイコンタクトや口の動きで多くのことを感じ取れますし、「話そう」という気持ちが伝わってくるだけでもうれしいです。 手話ができなくてもお互いに幸せになれるコミュニケーションを 片岡 勝利さん 野菜の販売・配送を手掛ける株式会社メリーグラウンドに勤務。小川さんとは配送先の施設で知り合い、いろいろな話をする。 初めて野菜の納品で訪れた時、私は手話ができないので身振りや口の動きを使って話していたのですが、小川さんをはじめ作業所の皆さんが一生懸命に理解しようとしてくれる姿勢がうれしかったのを覚えています。最初から対等に接していろいろと気にかけてくれるので、私も元気をもらっています。 小川さんたちと出会うまで障害のある方と関わる機会はほとんどありませんでしたが、いざ関わってみると物事を感じ取る力が強いことに驚きました。小川さんは、相手の意図を察するプロフェッショナルだと思います。だから、手話ができればベストですが、できなくても積極的に話そうとすることで心が通じ合い、お互いに幸せな気持ちになれると信じています。 聴覚障害のある方とのコミュニケーション方法の例 手話 ジェスチャー スマホのメモ機能やアプリ 筆談 これらの方法を組み合わせると、より円滑なコミュニケーションができます こちらもオススメ コミュニケーションボード 伝えたいことをイラスト化し、指さしでコミュニケーションができるボードで、自由にダウンロードして使うことができます。市・区役所の窓口でも活用しています。 詳しくはこちら→ こんな配慮が、うれしかった! 聴覚障害のある方 飲食店で注文する時、メニューを指さしながら筆談もしてくださり、希望どおり注文できました。 視覚障害のある方 信号待ちをしていた時、「青になりましたよ」と声を掛けてくれた方がいて、安心して渡れました。 知的障害のある方 バス停で目的地に行くバスがどれか分からなくて困っていたら、ゆっくり丁寧に教えてくれる方がいて無事到着できました。 障害のある方とない方のコミュニケーションをつなぐ人たち 手話通訳者 聞こえる方の音声を手話に、聴覚に障害のある方の手話を音声にして、双方の意思疎通を支援する。 要約筆記者 音声で話したことを文字にし、聴覚に障害のある方にその情報を伝える。専用の用紙に手書きで行う方法と、パソコンに入力する方法がある。 点訳ボランティア 視覚に障害のある方のために、墨字(活字)で書かれた情報を点字にして伝える。 音訳ボランティア 視覚に障害のある方のために、墨字(活字)で書かれた情報を音声にして伝える。 動画で手話を学べます 視覚・聴覚障害者センターのYouTubeチャンネルで、日常の会話に使える手話を数多くご紹介しています。 詳しくはこちら→ 市民向け手話講座 → 14ページ 問 障害施策推進課(☎228-7818 FAX228-8918)  視覚・聴覚障害者センター(☎275-5024 FAX243-2222)