堺市長定例記者会見 平成30年10月25日
更新日:2018年11月6日
市長
堺まつりを終えて
まず初めに、先週末の土曜日、日曜日に第45回堺まつりが開催されました。
今年は、クルーズ客船「ぱしふぃっくびいなす」の寄港や野外フェスの「ミクロック」の開催をはじめ、市内各所でさまざまなイベントが開催されました。晴天にも恵まれまして、各所でのイベントも合わせまして、2日間でおよそ37万人もの方々にご来場いただきました。どの会場も大変なにぎわいでございました。
海とのふれあい広場からのヘリコプターでの遊覧飛行や大仙公園での気球体験にも、途切れることなく、お客様に訪れていただきました。百舌鳥古墳群をはじめ、堺の街並みを楽しんでいただいたところでございます。
また、「ぱしふぃっくびいなす」で来られた皆さん方には、港での泉州市町の物産展や堺まつりの観覧、そして、堺市内へのオプショナルツアーに参加をいただきました。堺・泉州の魅力を感じていただけたと思います。
11月には、W-1(和菓子ワン)グランプリや秋の文化財の特別公開、さらには農業祭をはじめとした堺ならではのイベントが盛りだくさんでございます。ぜひ、行楽の秋に堺を満喫していただきたいと思います。
台風被害に関する補正予算について
次に、9月4日に上陸いたしました台風21号で被害を受けた施設などの本格的な復旧に向けまして、一般会計補正予算を編成し、本日、専決処分を行いましたので報告いたします。
台風21号では、堺市内で多くの被害が発生いたしました。堺市では、市民の安全安心を最優先とし、迅速な応急復旧や市民の生活再建支援などに努めたところでございます。しかし、いまだ市内の各所で被害が大きく残り、今回、その本格復旧などに向けまして、約25億円を編成いたしました。
府内第1位の産出額を誇る農業におきましては甚大な被害がございました。そこで、農業者の方々の営農継続を支援するため、国・大阪府と共同いたしまして、被害を受けたビニールハウスなどの農業用施設の撤去、再建に係る費用を補助してまいります。その予算として約6億円を措置したところでございます。また、市民の皆さんがお住まいの市営住宅や学校園等の市の施設でも本格的な復旧に向けまして、約19億円を計上いたしました。
すぐさま本格的な復旧に取りかかってまいります。市民の皆さんが安心して生活できるよう、引き続き被害の復旧に向けまして、スピード感を持って対応してまいります。
南区区民評議会「南区買い物支援サービスガイド」の発行について
次に、南区の区民評議会の提言に基づく事業といたしまして「南区買い物支援サービスガイド」を作成いたしましたのでご紹介いたします。
各区に設置いたしております区民評議会では、それぞれの区の特性に応じた魅力あるまちづくりについて、活発にご議論いただいております。
南区では、昨年50周年を迎えました泉北ニュータウンをはじめ、市内で最も高齢化率が高くなっております。重い荷物を持ち歩けない、そして、急な坂道や階段を歩けないなど、買い物に困り事を抱えている高齢者の皆さんが多くなっております。
これまで南区区民評議会では、買い物困難者への対策につきまして、調査審議いただいたところでございます。そして、今年の2月に具体的な提言をいただきました。また、SDGs未来都市の取組といたしましても、泉北ニュータウンの再生を掲げ、フィールドにしているところでございます。高齢者の買い物支援を重要な施策の一つと位置づけてまいりたいと考えております。
この提言に基づきまして、南区におきまして、協力事業者を募りまして、今般、「南区買い物支援サービスガイド」を作成したところでございます。このガイドでは、本来、楽しみである買い物で元気になってもらうために、店頭で注文した商品を自宅まで配達するサービス、自宅から店舗への送迎、そして各地域で行われる移動販売など南区に拠点がある事業所が実施している買い物支援サービスを六つのエリアごとにまとめたものでございます。このガイドは、広報さかい11月号と一緒に南区の全戸に配布いたします。買い物に困ったときに、このガイドをぜひ活用いただきたいと思います。
今後も区の特性を踏まえまして、高齢者や子育て世代をはじめ区民の皆さんが安心して暮らすことができるまちとなるように取り組んでまいります。
世界文化遺産登録実現に向けた機運醸成について
最後に「百舌鳥・古市古墳群の世界遺産登録を応援する堺市民の会」の会員数が3万4,000人を超えました。たくさんの方々に応援の輪が広がっております。その市民の会が実施する機運醸成の取組を二つご紹介いたします。
一つ目は、昨年好評ございました世界遺産登録をPRする年賀はがきの発売でございます。
こういう年賀はがきを販売するということでございます。
昨年は3万枚を販売し、即日完売とご好評をいただいたところでございます。世界遺産登録を目指す勝負の1年である来年版は枚数を5万枚に増やしたところでございます。よりたくさんの方々から全国に百舌鳥・古市古墳群を発信していただきたいと思っております。
11月1日(木曜)、2日(金曜)の2日間、10時から正午まで、堺区では市役所本館の1階で、その他の区では区役所の1階ロビーで市民の会の皆さんによりまして販売されます。ぜひ発信にご協力をお願いしたいと思います。
二つ目は、市民の会と堺市の共催で、11月4日(日曜)から来年の3月31日まで、大仙公園周辺にございます古墳を舞台に「百舌鳥古墳群歴史リアル謎解きゲーム」というのを開催します。
全国的にこういうのがブームだというふうに聞いております。体験型ゲームイベントでございます。今回は百舌鳥古墳群をテーマにしたものでございまして、参加者が主役となって仁徳天皇陵古墳拝所前や堺市博物館、そして、それぞれの古墳などをめぐり、さまざまな謎解きにチャレンジする内容となっております。
参加の際には、大仙公園の観光案内書で参加キットを購入していただきます。キットは、1セット1,000円でございます。
ぜひ、全国の方々に大小さまざまな古墳をめぐって、身近に感じていただきたいと思います。そして、関心を深めていただきたいと思います。
今後も市民の会と連携した取組を重ねまして、来年の世界文化遺産登録の実現に向けた機運をさらに盛り上げていきたいと思います。
私からは以上でございます。
質疑応答
(日経新聞)
この南区の買い物支援サービスガイドですが、これはほかの区で同じようなことはもうやっておられるんでしょうか。
(市長)
まだ堺の七つの区は南区が最初なんです。というのは、やはり南区は堺全体は27%余りの高齢化率ですけど、南区は32%余りの高齢化率、5%他の平均を上回っておりますので、特に南区に力を入れて、高齢者の皆さんを中心とした買い物ガイドをつくっていくということを考えているところでございます。
(日経新聞)
そうすると、残り六つの区についてはこれから、この南区を一つのモデルにしてということはあるんでしょうか。
(市長)
はい。そういうふうなニーズがあると思います。例えば美原でしたらですね、どういうふうな形でお年寄りの方が買い物していくかということも、十分、それぞれの区民評議会の皆さん方がこれを参考にご議論していただけたらいいと思います。やはり高齢化というのはこれからドンドン上がっていくと思いますので、南区のこのガイドを参考にそれぞれの区でもお考えいただくということを、そういうきっかけになればというふうに思っています。
(日経新聞)
ありがとうございました。
(朝日新聞)
その買い物ガイドなんですけれども、この載っている事業所というのは、これに合わせて事業を始めたわけではなくて、もう既に展開されている事業所なんでしょうか。
(市長)
はい。これに合わせてやられたところもございます。私どもは事業所に手挙げ方式でお願いいたしました。高齢者の方々の買い物支援という形でいろいろお願いしたら、これに合わせて手を挙げていただいて、サービスを付加していただいたところもございます。もともとやっているところもございます。
(朝日新聞)
もちろん最初の取組ですし、これはこれであると思うんですけど、地域によっては若干数が少ないところも見受けられるので、広がっていくといいのかなと思ってちょっと聞いたんですけど。
(市長)
そうですね。まだまだこの取組は始まったところでございますので、そういう意味で買い物の移動販売とかそういったものが広がればいいなと思っております。
(朝日新聞)
数日前に国のほうで障害がある方の雇用のまとめが出ました。堺市の修正は微細だと思うんですけども修正がありました。国は、今後、障害者手帳等をより厳しくチェックをするようなことを言っているんですけれども、どっちかと言うと国の省庁がちゃんとやってなかったことで、障害のある方に、毎回、手帳を出せとか負担になるようなことというのはどうなのかなという意見もあるんですけれども、その点どうお考えかというのが一つと、あと今後の障害のある方の確保はどっちにしても大事な課題だと思うので、そこについて市としてどういうふうに向かっていかれるつもりなのかという、その2点をお願いします。
(市長)
確かに私は大阪府の人事課長をしていまして、障害者雇用についてしっかりと取り組むことが民間事業者を促すことになるということで、特別採用といいますか、障害者に限定した採用、試験をやっておりました。堺市でもそれを継続的にやっておりますので、そういう意味で着実に取り組んできたと思っております。
私どもとしまして、こうした障害者の皆さんと共生していく、さらには民間事業者を指導していくということをしっかりとやっていきたいと思いますので、今後ともガイドライン(正しくは、『公務部門における障害者雇用に関する基本方針』。以下同様。)が示されましたけれども、そのガイドラインはやはり全国でやっぱり同じ共通のもので取り扱わなければならないものですので、一定やはり私どもは評価しております。
今後、このガイドラインに沿ってやるとともに、できるだけ障害者の皆さんに負担にならないように、職員の皆さん方に負担にならないようにということで、いろいろと確認する手法も点検、改善をしていきたいと思っております。
(朝日新聞)
何か具体的なアイデアってあるんでしょうか。
(市長)
はい。毎年出すかどうかというのもこれからようチェックしていきたいと思います。「事項に変更があったときは必ず出してくださいよ」と言うか、「何年間に一度は出してくださいよ」というふうなことにするか、毎年毎年、出す方式について十分に議論していきたいなと思っています。
(朝日新聞)
まだ、そこは今後の検討課題ということですかね。
(市長)
はい、そういうことですね。
(朝日新聞)
わかりました。ありがとうございます。
(日経新聞)
この謎解きゲームなんですけど、チケットが1,000円ですよね。これで集まったお金というのは何に使うんですか。
(市長)
これは事業者の皆さん方がそれぞれのやはり一定の人件費も使っておりますので、そのために事業者の皆さんに入るという形だね。
(担当)
制作業者さんのほうの収入になります。ですので、利益があっても損益があっても制作業者の負担になるということです。
(日経新聞)
制作業者の方に入ると。
(担当)
そうです、はい。
(日経新聞)
これ杞憂かもしれませんけど、任天堂のゲームでいろいろ問題が起きたこともありましたよね。いろいろ歩き回って、こう観光客とね。
(市長)
ああ、妖怪を取ったりするポケモン、あれとはちょっと違いますね。
(日経新聞)
何か夢中になって、ここに注意書きにも書いてあるんですけど、「観光などをしている一般の方の迷惑にならないように心がけてください」とあるんですけど、その辺の問題に対応策というのはありますか。
(担当)
そうですね。一応、今の予定では1,500人程度の方にご利用いただけるような、そういうふうな予定をしています。
(日経新聞)
何が1,500人ですか。
(担当)
1,500人、期間が3月末までの期間になってございますので……。
(日経新聞)
期間中に1,500人。
(担当)
そうですね。
(市長)
だから、月300。
(担当)
そうですね。300人程度の今ご利用の予定という、これまでの業者の経験から大体1,500人程度のご利用になるのかなというふうな予測になっております。
(日経新聞)
一日、10人。
(担当)
そうですね。計算するとそうです。
(市長)
まあ平日も平均しての数でございますので、全国的に見ても、いろいろお城を中心とした謎解きゲームをやったり、そういうふうなことをやっておられますので、その実績から見てもそのぐらいだというふうなことをお聞きしております。例えば、大阪城歴史リアル謎解きゲームとか、高槻城でもやったり、丹波の亀山城も謎解きゲームをやっているというふうに聞いております。
(日経新聞)
ありがとうございました。
(朝日新聞)
被災者の農業者向けの支援ですけど、ちなみに市内の農業事業者の被害状況というのは額とか件数とかまとまっているんですか。
(市長)
市内の農業者の被害については、JAからの聞き取りの状況でございますけど、170戸以上の農業者で900棟以上のビニールハウスが被害に遭っていると。やはり、一番大きいのはビニールハウスの被害が大きい。それと農業用機具等々についてもあったというふうに聞いておりますので、かなり広範にビニールハウスが今回の台風で被害を受けたというふうに私どもは今把握しているところでございます。
(朝日新聞)
確認ですけど、170の農業をやってらっしゃる世帯の持ってらっしゃる900棟以上のビニールハウスが倒壊の被害ということですね。
(市長)
そういうことです。はい。
(朝日新聞)
これは補助の割合とか、府のほうでも1回数字出していると思うんですけど、これはしているんでしたっけ、事業としては。
(市長)
府と連携した事業でございますので、国・府・堺市が連携して、国が5割、あと2割なり、2割5分だね。
(担当)
そうです。
(市長)
それぞれ府と堺市が協調して補助します。
(朝日新聞)
被害が大きかったので補助をするのはいいことだと思うんですけど、反面、前もちょっと会見でお聞きしましたけど、一般の世帯の市内でもかなりの方が今もブルーシートのままになっている状況で、この間お聞きしたときには財政の問題もあってなかなか直接の個人の支援というのは難しいという話がありましたので、そこは重ねてお聞きしませんけども、市民の方に聞くと、お金もさることながら、業者が全然捕まらないと、何年待ちとか言われたとか、堺市が紹介している建築業の方でもなかなか連絡がつかないという話があるんですけど、そういう方面で何か支援はできないのかなと思うんですけれども、そういう方向で何か考えているところとかありますか。
(市長)
建設業業界の皆さん方に早期の住民からの復旧についてのお願いをしているところでございますけれども、なかなか瓦がないとか、いろいろ人手が整わないとかいうことで被害状況の回復にまで至ってないというのが本来でございます。そういう意味で、さらに改善について業界の皆さん方にお願いしていきたいなというふうに思っております。
(朝日新聞)
やっぱり物がないというのと、そもそも人手が足りないという、これはなかなかちょっと、一朝一夕にはどうにもならないかと思うんですけど、そういうお話がやっぱり業界の方から来ているということですね。
(市長)
来てますね。
(朝日新聞)
わかりました。ありがとうございます。
(市長)
ありがとうございました。
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