平成30年度 第5回 堺市指定管理者制度懇話会 会議録
更新日:2019年1月15日
開催日時 | 平成30年10月16日 15時00分から17時00分 |
---|---|
会場 | 堺市役所 高層館12階 農業委員会会議室 |
出席者 | 堀内 秀雄(和歌山大学名誉教授)(座長) |
欠席者 | 鳥羽 耕一(弁護士) |
事務局 | 松月 洋(総務局行政部長) |
案件名 | (1)まとめ |
開会
事務局
平成30年度第5回堺市指定管理者制度懇話会を開催する。
案件(1)まとめ
第1 評価の概要
事務局
事前に送付した平成30年度堺市指定管理者評価の当初案からの変更箇所を中心に内容を説明
第2 指定管理者評価の結果
事務局
当初案からの変更箇所を中心に内容を説明
湯崎氏
「市が仕様書で求める水準どおりの成果であれば、評価基準の中位に当たるB評価を選択することとなり」とあるが、「こととなり」では、必ず選択するように捉えられるが、そのような規定はあるのか。
事務局
規定はないが、仕様書で求める水準の80%から100%達成した場合はB評価を選ぶような基準になっている。
吉良氏
実際に80%から100%のものの評価がBだけであったので、「選択することが多く見受けられる」と遠まわしの表現にするより、はっきり言った方が良いと考えた。
堀内座長
Bは中位の評価とはいえ、80%から100%の水準であると、優秀であるとも考えられる。そこに評価の乖離性があるというのが、構成員の意見だが、表現については、修正案のとおりにして、「にくい」や「見受けられる」といった表現はとってしまうのはどうか。
湯崎氏
それであればよくわかる。
松野氏
原池公園は、駐車場が完成したら指定管理業務になるというのは決まっているのか。決まっているような書き方になっているが。
事務局
検討している段階である。指定管理業務とすることについて検討を進めるべきということを評価部局の意見として入れている。
松野氏
行政管理課としては、指定管理業務にしたいということか。
事務局
その方向で検討を進めてもらいたいと考えている。これまでもスポーツ施設と隣接する駐車場の管理者が違うことで、利用者にとって不便という意見はいただいていたところ。最終的な結論までは至っていないが、一体的に管理していこうという方向性がほぼ煮詰まってきている状況であり、こちらとしても、より積極的に意見出ししたいと思い、記載した。
松野氏
わかった。
湯崎氏
(2) 評価結果のエの(ア)について、「配慮」とは何を配慮するのか。
事務局
時期の配慮という意味合いだが、わかりやすい表現に改める。
松野氏
苦情処理という表現ではなく、苦情解決のほうがいいと思う。
小林氏
対応でもいいかもしれない。
堀内座長
修正内容については、事務局で預かり、もう一度構成員にチェックをしてもらうということで良いか。
事務局
そのようにお願いする。
堀内座長
語尾などの表現も検討してもらいたい。「広報活動」とすると市の広報というイメージをもってしまう可能性もあるので、「PR活動」で良いと思う。
小林氏
検討という表現が多いが、他に表現はないのか。
湯崎氏
検討と言われると、結局、何もしなかったのかと思ってしまう。構成員の意見ということで言い切ってしまっても良いのかと思う。
事務局
そのあたり、精査した上で、検討という言葉は減らすように考える。
堀内座長
松野委員の意見はどこに入っているのか。
事務局
松野委員からは施設修繕の能力、今後の検討状況というところでJ-GREEN堺の芝生の件に対して意見をいただいていたが、修繕能力については市で保持していくほうがよいのではないか、個々の見積もり能力であったり、ノウハウが全く市になくなるのではないかと意見をいただいていたので、市の公の施設の管理運営におけるノウハウ等の検証という点にも注意を払う必要があるというところで取り入れた。
堀内座長
松野委員の意見の趣旨としては、設置主体は市であるため、修繕、改築等については基本的には市の責任で実施するものであり、協定書では、額によって指定管理者が実施することになっているようだが、指定期間がまたがったときに、現指定管理者が継続することになるようなことがあってはいけないというニュアンスも入っているのか。
松野氏
そのとおり。すべてを市が負担すべきものでもないであろうし、軽微な芝の修繕はしてもらえばよい。ただし、大きい修繕に関しては市がノウハウを持っておかないと指定管理者の好きにされてしまうことが、想定されるので、そこが気になった。
堀内座長
この点について事務局はどう考えているか。
事務局
維持管理の延長にあるような軽微な修繕などは、指定管理者が実施している。金額で言うと、施設によって異なるが、一般的に多いのは一件当たり修繕費30万円未満が指定管理者負担。施設が大きいところなどは、250万円を超える分は市が実施するが、それまでの間であれば、100万ぐらいまでは協議して決めるなどがある。
堀内座長
施設ごとに指定管理者と協定書で定めているということか。
事務局
募集時にも修繕の取扱いについては示しており、それを前提に提案を受けて指定管理者を決定している。金額の基準は30万円が多い。
堀内座長
スポーツ施設、文化施設などいろいろ違うが、統一した基準はないのか。
事務局
そこまでの基準は現時点で設けていない。
堀内座長
施設の設置者が市であることが第一前提なので、軽微とは何かといった基準も含めて決めておかないと、指定管理者に任せっきりということになるのではないか。またルールを決めたとしても、施設の問題に関しては、現場に行って確認するということは必要であると考える。その辺りも含めて見直すべきは見直してほしい。設置主体としての責任性とか公共性というのは考えていくべき。
第3 指定管理者評価の結果
事務局
当初案からの変更箇所を中心に内容を説明
松野氏
3の「指定管理者の公共的責任と指定管理者に対する支援及び協働」の文言について、「支援及び協働」という表現とその下の「支援と協働」はどちらかに統一したほうが良いのではないか。また、「一方で」以下の箇所で、「指定管理者と所管課」という表現と「市と指定管理者」という表現があるが、どちらが良いのか。
堀内座長
その辺りもチェックして、次に行く。
おわりに
事務局
当初案からの変更箇所を中心に内容を説明
堀内座長
ここで「ツール」は、道具とか手だてということか。
事務局
そのとおり。少しわかりにくいかもしれない。
堀内座長
そこも含めて検討してほしい。
また、先ほどの3のところに戻るが、J-GREEN堺の修繕の問題は、所管課が任せきりか引いたところがあったのかもしれない。施設は市が設置主体で、公共的責任を負うのは市ということを理解しておく必要がある。
もう一度、全員で全体を確認いただき、事務局に伝えてもらえればと思う。
松野氏
「市としては」は「市は」で良いのではないか。「指定管理者制度の適正かつ効率的」とあるが、初めは「効果的」とあったので表現が変わっている。「資質向上」とあるが、資質はもって生まれたものなので、意味がわからない。その他、文章の主語が市なのか、何なのかよくわからない点が何か所かある。
堀内座長
それも含めて事務局で検討してもらいたい。
事務局
わかりました。
堀内座長
今後のスケジュールについて、事務局に説明を求める。
案件(2)今後の予定
事務局
今後の予定について説明
堀内座長
事務局の説明について、特に意見がなければ、最後に一人ずつコメントをもらいたい。
吉良氏
今回で3回目になり、状況がかなり把握できてきた。今回は老人ホームが多かったが、いつもどの担当者も自負を持って一生懸命しているという印象がある。
小林氏
今回が2回目なので、どこを見るべきか、どのような意見を出すのかを考えながら進めることができたため、充実した内容となった。昨年に意見を出した内容を踏まえた現在の状況も確認できたので、本懇話会の一連の流れを理解することができた。
J-GREEN堺については、昨年も芝生の修繕の話があったが、現在も検討中ということであったため、来年は検討の結果どうなるのかが気になった。
湯崎氏
懇話会において、文章の表現に至るまで細かく意見が出るという精度の高さに驚いた。構成員の行政に対する意見に対して、市が真摯に向き合っているという印象をもった。
松野氏
指定管理者制度というのは確かに効率的な部分もあると思うが、現場から離れてしまう制度でもあるので、どうしても現場に引きずられてしまう可能性があると思う。それを避けるためには所管課は現場に行かないといけないし、制度所管課も所管課をヒアリングし、さらに現場を見にいかないといけないと思う。そうしないとどうしても浮いた議論になってしまうのではと考えている。
堀内座長
まちづくりは行政職員の質が非常に大事だと思う。介護保険にしても指定管理者制度にしても自助、共助、公助と言うが、公助を最小化して自助、共助を求めると、費用対効果なので、費用のほうばかりに傾斜して考える。利益にならないこともするのが行政の仕事なので、公務員の自治意識というか、法律を含めてそれを運営する能力が非常に大事だと思う。堺の指定管理者の評価については政令指定都市の中でも、このように手間暇かけて評価をしているところはない。今後も一層指定管理者の評価について精緻さを高めていってほしい。
事務局
5回にわたり、懇話会に出席いただきありがとうございました。懇話会での意見を踏まえ、改善に向けて進めていきたいと考える。
閉会