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第1回 堺市自転車利用環境計画策定検討懇話会議事録

更新日:2012年12月19日

日時

 平成24年5月25日(金曜) 14時から16時

場所

 堺市本庁舎 本館3階 大会議室 第3会議室

議題

1 座長の選出について

2 (仮称)堺市自転車利用環境計画の策定について

 (1)計画策定のスケジュール(案)について
 (2)大阪府・堺市における自転車関連の取り組みスケジュール比較について
 (3)計画の全体構成案について
 (4)懇話会における検討項目と検討の流れについて
 (5)駐輪対策について
 (6)政令市の自転車計画の策定状況について

議事内容

開会挨拶

 自転車まちづくり推進室 渡邊室長より挨拶

委員紹介

 事務局より各委員の紹介

議題1 座長の選出について

中村委員

 議論をまとめていく上では、初谷委員が適任ではないか。

全委員

 賛成。

初谷委員

 座長代理は吉田委員を指名する。

議題2 (仮称)堺市自転車利用環境計画の策定について

初谷座長

 これから私が会議を進めさせていただく。私は、公共経営学、NPO政策論、自治体政策論などを専攻、担当している。「自転車産業のまち・堺」に、大変関心を持っている。また、市民の会をはじめ市民活動が大変盛んなまちなので、今回の懇話会はきっと実り多いものになるだろうと確信している。ぜひ、ご協力の程、よろしくお願いしたい。

事務局説明

(資料3から資料6を説明)

初谷座長

 委員の皆様全員から、自転車に寄せる思いや、この懇話会に期待するものがどのようなものであるか。また、資料3から6についてご質問等あれば、併せてご意見を頂きたい。

武田委員

 資料5の堺自転車環境利用計画の柱の3つに沿って、どれだけのことができるかということが大事だ。駐輪環境については、放置自転車が多くて駐輪場が少ないというのはおかしい。伝統産業会館の前の無料駐輪場は良いことで、阪堺電車とのつながりが上手くできているので阪堺電車の活性化も行えるのではないか。道路交通規則等が、各都道府県によって違っている。地域をまたぐ時にルールが違うという矛盾が生じる。タンデム車という2人乗りの自転車は各都道府県によって違反かどうかが異なり。大阪は乗れない。もし乗ることができれば良いと思う。

川端彰委員(代理出席相良)

 駅前の駐輪の方を何とかしてほしいという要望等がよく来るので、今後も堺市と協力をしていきたい。安全利用について、踏切での交通ルールを守っていただけるようなソフト面での協力はできる。市民の方々に分かりやすい形でまとめるようにはどうしたら良いのかというのを考えていきたい。

又賀委員(代理出席脇本)

 資料4で、大阪府や国のガイドラインとどの辺で整合性を持たしてくるのか。また、駅前広場を含めて駅周辺にはJRの私有地がかなりあるが、私有地は禁止区域外という扱いになっている。そのため放置自転車があっても撤去していただけない現状があり、駅前に自転車が溜まりがちであるので、今回の懇話会でお話させていただきたい。

藤井委員

 路面電車の特性として、自転車利用者と競合するところがある。この堺のまちの自転車と路面電車と上手くかみ合って、自転車も大いに活用できる、電車も上手く活用できるというような中で進んでいきたい。駅前の放置自転車というのは鉄軌道事業者として、頭を痛めている。今後の会議の中でいろいろとお知恵を拝借したい。

中村委員

 自転車は健康に良いし、CO2を排出しない、環境に優しい道具である、自転車がもっと広まることを願って、市民活動をしている。健康の増進として、自転車通勤というのが非常に有効な手段である。計画の柱として自転車通勤の促進というのがあってもいいのではないか。自転車の利用環境がもっとよくなれば東西交通の補完ができ、土居川公園の中に自転車道路があれば、観光の役にも立つ等、いろんな可能性を秘めているので、具体的な施策として実現できれば嬉しい。

龍野委員

 車を減らし環境を良くする為の手段として、自転車移動の運動を起こしたらどうかと地域で考えている。車と自転車の事故をどう防ぐかということで、金岡公園辺りの青のベルトはどれだけの効果があるのか。すべて整備していないので、なかなか効果の数字は出てこない。もっと明確にする方法はないのか、この整備が進むことによってどうなるのかが1つの問題である。また、マナーというのは、一体誰が、どこで、どうして教えているのだということ。自転車の場合は、学校や地域の会合での講習しかなく、罰則の対象についてもPRもできていない現状であり、これらの問題を取り上げたい。自転車の撤去の回収率について、本当に不法駐車で撤去されているのか、廃棄としての処理をしようという狙いがあるか、その辺の検討も十分していかなければならない。

大町委員

 私は車に乗り、たまに自転車に乗り、歩くこともある。自分の立場を基準として考える。車も歩いている人も自転車も、共にルールというものを研修できる場所が必要。自転車が通る場所を色分けできるような形で、一般の方にも分かりやすいような取組みができたら、少しはルールも守られるのではないか。身近な所から考えていきたい。

川端委員

 車いすや、歩行者も自転車の人も真っすぐいけるように、環境を良くしたい。車道の左端も真っすぐにし、ここからは自転車、ここからは自動車というラインを引いたらどうか。また、歩道を真っすぐにしたら、自転車は車道の方へ出なくて、歩道を真っすぐ走れるとの声がたくさんある。そういう声を伝えていきたい。

澤本委員

 免許証もなくどこの道も走れるとても気軽な乗り物であり、子供からお年寄りまで、みんなが乗って移動できる手段として自転車がある。楽しい部分をたくさん増やしていただくためにも、走りやすい道をつくっていただきたい。また料金のかかる駐輪場も良いが、無料駐輪場を作っていただいたら、もっと駅まで気軽に買い物にでも乗っていける。この懇話会で何か1つでも意見が出せたら良いと思う。

浦委員

 私は視覚障害を持っている。障害者にとっては一番、安全に、安心して歩けるまちづくりというものをいつも要望している。最近、自転車は凶器のように思うので、自転車に乗る人のマナーをどのようにして良くするかが大事。警察の取り締まりや学校教育における障害者に対するマナーや通行時の注意が必要である。次回の懇話会では、交通マナーやルールを検討することになっているので、我々の団体で調査したアンケート結果を参考にしていただきたい。

三船委員

 自転車博物館サイクルセンターで、サイクリングクラブの世話人をしている。クラブには6つのスローガンがあり、そのうちの3つが、「品格を保つ、マナーを持ったリーダーを増やす、自転車利用者の交通ルール遵守とマナーアップを啓発する」である。資料5の自転車利用の課題に「自転車の交通ルールの遵守と、マナー向上の浸透と、市民リーダーの育成」と書いている。これを進めていく時に、我々サイクリングクラブやその他のクラブを利用していただけたら良い。また、計画の基本理念に、「市民が上手にいきいきと自転車を利用して、環境モデル都市」というキーワードが出ているのだが、市の環境総務課所管の堺エコロジー大学と協働して進めていければと思う。

小山委員

 一般社団法人コミュニティマネジメント協会に自転車市民クラブあり、地元の小学生に交通ルールやマナーを教えたり、自転車に乗る楽しみを知ってもらう活動をしている。しようと思えば、ヨーロッパの駅の駐輪場のような、サービスセンターや一日自転車ドッグみたいなエリアができるのではないか。それにより駐輪場の利用促進や放置自転車の解消もできる。計画の柱に自転車通勤のまちづくりや自転車観光のまち堺というような提言をしたい。個々に独立して推進するのではなく、通行環境.・駐輪環境・安全利用それぞれがすべて連動していけるような提言をしたい。

吉田座長代理

 土木学会で自転車の政策や通行環境をどういう風に整備していったら良いのか、自転車事故があんまり減っていないのは自転車の歩道通行が関係するのではないか、海外を含め、まちによって自転車の通行位置の考え方に違いがあることなどを勉強している。そもそも歩道というのは、歩行者のためのものであり、自転車は徐行が前提。交通ルールがどうなっているのかというのを含めてこの懇話会で共有化しておかなければいけない。通行環境と駐輪場はセットにして考える。特に歩行者が多い駅周辺や動線が重複する所で、安全性はどうあるべきかが重要なポイントになる。計画の中で、まちづくりなどの関係する分野をどのようにその能力を引き出していくのか。新しい課題や新しくニーズが生まれているところを上手に引き出せると良い計画になる。

初谷座長

 資料5の課題について、担い手に関する指摘、基本理念については共存についてさらに踏み込んで考える、自転車まちづくり推進室という部局だけではなく堺市のトータルなパワーをひっぱり出すような検討が必要、計画の柱の通行環境や駐輪環境について、具体的な提言があった。安全、マナーについては守るというのが常に話題になりがちだが、誰が教えるかという視点をしっかりと整理しないといけない。計画の柱の追加項目として、自転車通勤の促進や新たな課題というものをどのように生み出すかということが、我々のまさに期待されているところである。資料5は今後の議論とともに加筆、修正がなされていくものとご理解いただきたい。資料6はいただいたご意見を踏まえて、私と事務局で第2回以降の検討項目の配列と順序をもう一度整理したものを2回目にご報告させていただく。
 では、残された時間で、第1回懇話会でまず意見を期待されている「駐輪環境」の問題について議論を深めたい。現状等の情報提供と、論題についての説明をいただきたい。

事務局説明

(資料7を説明)

初谷座長

 駐輪の問題について、これから委員が議論をしていく前提として、今事務局から説明があったことに加え、オブザーバー委員からも少しご紹介したい事情があるとのことだが、どうか。

居島オブザーバー委員

 安心なまちということで、自転車の盗難について入れていただきたい。駐車場を整備する中で、防犯カメラの設置が自転車の盗難防止にもつながるのではないか。自転車の鍵をかけてほしいというようなパネルを表示するだけでも全然違うので、盗難防止の観点も検討していただきたい。

初谷座長

 資料6の5ページに課題が6つ並べてあるのだが、盗難防止も大きな課題として警察としては認識しているという紹介である。先程の皆様からのご発言の中の、撤去の回収率についての質問については、今の事務局の説明の中で回答があったが、その他ご質問があればお願いしたい。

大町委員

 キャンペーンをしたら放置自転車が無くなったが、今まで置いてあった放置自転車は近くの駐輪場に停められている形跡があるのか。放置する場所が変わっているだけだったら意味がないが、どこかに行っているのかというような追跡調査はしているのか。

事務局

 追跡調査していないが、自転車の一時利用が増えたというような報告はある。どこかに置いていることも考えられるが、駐輪場の台数も増えているし、定期の利用客も駐輪場の中に入れていただくことになるので、特に土曜日、日曜日についても、適正な駐輪場利用をしていただきたいと考えている。

武田委員

 東京都では、駐輪場の数が増えた結果、放置自転車が減った。道路空間の活用がある。今、一律に放置禁止区域にしているが、もう少しこまめに、伝統会館の前にあるような無料の駐輪場を少しでも設置してもらいたい。

初谷座長

 2ページの自転車駐車場収容台数、放置台数、自転車集中台数のグラフは平成8年から変化がはっきりしているが、平成8年頃というのは、どういう状況だったのか。

事務局

 自転車の集中台数は、平成8年度が、7220台から9260台に増加している。そのうち1300台が放置自転車であり、その原因は、中百舌鳥駅前の再開発により仮設自転車駐車場が駅から遠くなったため、放置自転車が増加したと推察される。また、平成8年に組織改革があり、効率的な放置自転車対策を目指し自転車対策事務所が設置された。管理部門と、撤去業務部門を併合し、直営から運送業者に業務を委託した。撤去を強化したことにより、放置自転車は、平成8年度から9年度には半減以上となっている。平成8年度が非常にターニングポイントになっている。

中村委員

 もっと便利な所に停めたいという人が駅から近い所に停める。それが不法駐輪の1つの大きな原因である。ドイツのミュンスターの駅前には3000台を超えるような駐輪場があり、そこはレンタサイクルや自転車の修理、用品の販売もしているし、自転車の洗車場まであった。改札口に近い所に駐輪場を作るようなことに、知恵を絞っていただきたい。海外では線路の上やホームの下に駐輪場を作るという発想がある。堺東駅も、駐輪場が遠いという話もあるので、できたらホームの南端や北端に自転車駐輪場の設置などが恒久対策として有効ではないか。

吉田座長代理

 基本的に自転車は車両の一部である。車と同じで、道路上に停まっているのが全て駐車違反である。資料7の放置というのは、おそらく駅周辺の禁止エリア内の数字である。車と同じように使っている人がたくさんいるのであれば、駐輪場は必ず全ての所に設けていかなければならないが、今は駅周辺の禁止エリア内の放置自転車はなくなったという判断である。それと同時に重要なポイントになるのは、駐輪関係の収支である。違法駐輪の撤去、保管、返還業務の費用は税金から出ていく。駐輪施策についてトータルで考えないと、無料の駐輪場が良いとは決められない。また、通勤での利用と短時間の利用に対して、駐輪場の整備や形態をもう少しきめ細かにしていくというのが、国による動きにも明示されている。撤去自転車の売却についても、堺市は環境モデル都市であるため、どのように考えていくのかが重要であり、市民の皆さんで監視していく必要がある。最後に、新しいスーパーができた時、駐輪場のことを考えずに作って、放置自転車を解消するため、後から行政が、税金を使って駐輪場を作るという行為をしている実態がある。建築の段階で、しばりを踏まえておかないと、後々、コストが増大することになるので、条例等で考えていく時に重要な視点になるだろう。

初谷座長

 4ページの資料を、その課題側の原因の部分とそれを解決するための取組みというものが、両立するのかあるいは両立し難いという時は、どういう風に配分していくのかという資料を作成しなければ、議論は難しいように感じた。その点を踏まえ、次回までに皆さんの意見含め整理する。課題の1、2、それから6のマナー、市民意識がどうとか、という原因が書いてあるが皆さんの実感と合っているか。

中村委員

 自転車は水みたいなものでどこにでも転がっているし、いつでも乗れるし、どこを走っても構わないと皆さんが感じているように思う。使えばすごく良い道具だが、自転車というものを意識しないことが、一番の原因の根底にある。

武田委員

 自転車というと1つと思っている場合があるが、それぞれの自転車の使用目的や車種毎に、何か施策をしていかなければならない。

川端委員

 自転車は、自動車ほどルール等もわからなくて、どこに放置しても、停めても良いというような考えの人が多い。自転車を購入する時に、ルールやマナーを書いた紙を渡して理解をしてもらうのはどうか。

小山委員

 自転車に関して大人そのものがルールをまず知らないという面がある。大人の為の自転車教室を大阪の方でしようと思っている。子供もしっかり教えられる大人を育てていくというような、堺ならではのものを何か考えてみたい。

初谷座長

 堺だから、あるいは我々がいるからこういうことができるんではないかという議論がどしどし出てくるように、ご議論をお願いしたい。今日は論点について、十分な深堀りはできていないが、いろいろな角度からご指摘をいただけたので、事務局は整理をしていただきたい。

中村委員

 自転車のマナー教室で、自転車で安全に走る為には、安全に整備された自転車に乗るということ。安全に走る為の、最低限のルールを知るということ。それから、安全に走る為のテクニック、具体的に3つの左というのがある。左側通行、左側から乗る、左側ブレーキをかける。この3点を教えると、かなり良くなる。自転車の免許証を、堺から始めても良いのではないか。義務教育が終わる中学校3年生の時に、学校教育の中で実施する。そうすると、ルールやマナーが世の中に浸透してくる。自転車の事故の多くは若い人が歩道をぶっ飛ばしているからではないか。その辺を抑えることで、全体の事故の件数がかなり抑えられる可能性があると思っている。一度トライしても良いのではないか。

初谷座長

 今おっしゃった免許証は、それが無ければ乗れないというものではなくて、やっぱり啓発活動の一環としてそういうものがあると、非常に意識が高まるのではないかというニュアンスである。そういうアイデアを出していただけると、この取組みと検討が、楽しいものになってくると思われる。

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