○堺市文化財保護条例
平成3年3月29日
条例第5号
目次
第1章 総則(第1条―第3条)
第2章 市指定有形文化財(第4条―第19条)
第3章 市指定無形文化財(第20条―第25条)
第4章 市指定有形民俗文化財・市指定無形民俗文化財(第26条―第32条)
第5章 市指定史跡名勝天然記念物(第33条―第37条)
第6章 埋蔵文化財(第38条)
第7章 市選定保存技術(第39条―第42条)
第8章 堺市文化財保護審議会(第43条―第50条)
第9章 雑則(第51条・第52条)
第10章 罰則(第53条―第55条)
附則
第1章 総則
(目的)
第1条 この条例は、文化財保護法(昭和25年法律第214号。以下「法」という。)第182条第2項の規定に基づき、法及び大阪府文化財保護条例(昭和44年大阪府条例第5号。以下「府条例」という。)の規定による指定を受けた文化財以外の文化財で本市の区域内に存するもののうち本市にとって重要なものについて、その保存及び活用のため必要な措置を講じ、もって市民の文化的向上に資するとともに、我が国文化の進歩に貢献することを目的とする。
(平17条例18・一改)
(定義)
第2条 この条例において「文化財」とは、法第2条第1項第1号から第4号までに規定する有形文化財、無形文化財、民俗文化財及び記念物をいう。
(平17条例18・全改)
(市及び市民等の責務)
第3条 市は、文化財が歴史、文化等の正しい理解のため欠くことのできないものであり、かつ、将来の文化の向上発展の基礎をなすものであることを認識し、その保存と活用が適切に行われるよう努めるものとする。
2 市民は、市がこの条例の目的を達成するために行う措置に誠実に協力しなければならない。
3 文化財の所有者その他の関係者は、文化財が貴重な国民的財産であることを自覚し、これを公共のために大切に保存するとともに、できるだけこれを公開する等その文化的活用に努めなければならない。
4 市長は、この条例の執行に当たっては、関係者の所有権その他の財産権を尊重するとともに、文化財の保護と他の公益との調整に留意しなければならない。
(令元条例57・一改)
第2章 市指定有形文化財
(指定)
第4条 市長は、本市の区域内に存する有形文化財(法第27条第1項の規定により重要文化財に指定されたもの及び府条例第7条第1項の規定により大阪府指定有形文化財に指定されたものを除く。以下同じ。)のうち本市にとって重要なものを堺市指定有形文化財(以下「市指定有形文化財」という。)に指定することができる。
2 前項の規定による指定をしようとするときは、市長は、あらかじめ、指定しようとする有形文化財の所有者及び権原に基づく占有者の同意を得なければならない。ただし、当該有形文化財の所有者又は権原に基づく占有者が判明しない場合は、この限りでない。
3 第1項の規定による指定は、その旨を告示するとともに、当該有形文化財の所有者及び権原に基づく占有者に通知してする。
5 第1項の規定による指定をしたときは、市長は、当該市指定有形文化財の所有者に指定書を交付しなければならない。
(令元条例57・一改)
(解除)
第5条 市指定有形文化財が市指定有形文化財としての価値を失った場合その他特別の理由があるときは、市長は、その指定を解除することができる。
3 市指定有形文化財について、法第27条第1項の規定による重要文化財の指定があったとき、又は府条例第7条第1項の規定による大阪府指定有形文化財の指定があったときは、当該市指定有形文化財の指定は、解除されたものとする。
4 前項の場合には、市長は、その旨を告示するとともに、当該市指定有形文化財の所有者及び権原に基づく占有者に通知しなければならない。
(令元条例57・一改)
(所有者の管理義務及び管理責任者)
第6条 市指定有形文化財の所有者は、この条例並びにこれに基づく規則及び市長の指示に従い、市指定有形文化財を管理しなければならない。
2 市指定有形文化財の所有者は、特別の事情があるときは、専ら自己に代わり当該市指定有形文化財の管理の責めに任ずべき者(以下この章において「管理責任者」という。)を選任することができる。
3 前項の規定により管理責任者を選任したときは、所有者は、速やかにその旨を市長に届け出なければならない。管理責任者を変更し、又は解任した場合も、同様とする。
4 管理責任者には、第1項の規定を準用する。
(令元条例57・一改)
(所有者の変更等)
第7条 市指定有形文化財の所有者が変更したときは、新所有者は、速やかにその旨を市長に届け出なければならない。
2 市指定有形文化財の所有者又は管理責任者は、その氏名若しくは名称又は住所を変更したときは、速やかにその旨を市長に届け出なければならない。
(令元条例57・一改)
(滅失、損傷等)
第8条 市指定有形文化財の全部又は一部が滅失し、若しくは損傷し、又はこれを亡失し、若しくは盗み取られたときは、当該市指定有形文化財の所有者(管理責任者がある場合は、その者)は、速やかにその旨を市長に届け出なければならない。
(令元条例57・一改)
(所在の変更)
第9条 市指定有形文化財の所在の場所を変更しようとするときは、当該市指定有形文化財の所有者(管理責任者がある場合は、その者)は、あらかじめその旨を市長に届け出なければならない。ただし、規則で定める場合には、届出を要せず、又は所在の場所を変更した後届け出ることをもって足りる。
(令元条例57・一改)
(管理又は修理の補助)
第10条 市指定有形文化財の管理又は修理につき多額の経費を要し、当該市指定有形文化財の所有者がその負担に堪えない場合その他特別の事情がある場合には、市は、その経費の一部に充てさせるため、当該所有者に対し、予算の範囲内で補助金を交付することができる。
2 前項の補助金を交付する場合には、市長は、その補助の条件として管理又は修理に関し必要な事項を指示するとともに、必要があると認めるときは、当該管理又は修理について指揮監督することができる。
(令元条例57・一改)
(1) 管理又は修理に関しこの条例又はこれに基づく規則に違反したとき。
(2) 補助金の交付を受けた目的以外の目的に補助金を使用したとき。
(3) 前条第2項の補助の条件に従わなかったとき。
(令元条例57・一改)
(管理又は修理に関する勧告)
第12条 市指定有形文化財の管理が適当でないため、当該市指定有形文化財が滅失し、損傷し、又は盗み取られるおそれがあると認めるときは、市長は、当該市指定有形文化財の所有者又は管理責任者に対し、管理方法の改善、保存施設の設置その他管理に関し必要な措置を勧告することができる。
2 市指定有形文化財が損傷している場合において、その保存のため必要があると認めるときは、市長は、当該市指定有形文化財の所有者に対し、その修理について必要な勧告をすることができる。
3 市は、前2項の規定による勧告に基づいて行う措置又は修理のために要する費用の一部に充てさせるため、当該所有者に対し、予算の範囲内で補助金を交付することができる。
(令元条例57・一改)
2 前項に規定する「補助金の額」とは、補助金の額を補助に係る修理等を施した市指定有形文化財につき市長が定める耐用年数で除して得た金額に、当該耐用年数から修理等を行った時以後当該市指定有形文化財の譲渡の時までの年数を控除した残余の年数(1年に満たない部分があるときは、これを切り捨てる。)を乗じて得た金額に相当する金額とする。
3 補助に係る修理等が行われた後、当該市指定有形文化財を市に譲り渡した場合その他特別の事情がある場合には、市は、第1項の規定により納付すべき金額の全部又は一部の納付を免除することができる。
(令元条例57・一改)
(現状変更の制限)
第14条 市指定有形文化財に関しその現状を変更し、又はその保存に影響を及ぼす行為をしようとするときは、市長の許可を受けなければならない。ただし、現状の変更については維持の措置又は非常災害のために必要な応急措置をとる場合、保存に影響を及ぼす行為については影響の軽微である場合は、この限りでない。
2 前項ただし書に規定する維持の措置の範囲は、規則で定める。
(令元条例57・一改)
2 市指定有形文化財の保護上必要があると認めるときは、市長は、前項の届出に係る修理に関し技術的な指導及び助言をすることができる。
(令元条例57・一改)
(公開)
第16条 市長は、市指定有形文化財の所有者に対し、6月以内の期間を限って、市長の行う公開の用に供するため、当該市指定有形文化財を出品することを要請することができる。
2 市長は、市指定有形文化財の所有者に対し、3月以内の期間を限って、当該市指定有形文化財の公開を勧告することができる。
4 市長は、第1項の規定により市指定有形文化財が出品されたときは、その職員のうちから当該市指定有形文化財の管理の責めに任ずべき者を定めなければならない。
5 市長は、市指定有形文化財の所有者に対し、第2項の規定による公開及び当該公開に係る市指定有形文化財の管理に関し必要な指示をすることができる。
(令元条例57・一改)
(報告)
第18条 市長は、必要があると認めるときは、市指定有形文化財の所有者又は管理責任者に対し、当該市指定有形文化財の現状又は管理若しくは修理の状況につき報告を求めることができる。
(令元条例57・一改)
(所有者の変更に伴う権利義務の承継)
第19条 市指定有形文化財の所有者が変更したときは、新所有者は、当該市指定有形文化財に関しこの条例に基づいてする市長の勧告、指示その他の処分による旧所有者の権利義務を承継する。
2 前項の場合には、旧所有者は、当該市指定有形文化財の引渡しと同時にその指定書を新所有者に引き渡さなければならない。
(令元条例57・一改)
第3章 市指定無形文化財
(指定等)
第20条 市長は、本市の区域内に存する無形文化財(法第71条第1項の規定により重要無形文化財に指定されたもの及び府条例第32条第1項の規定により大阪府指定無形文化財に指定されたものを除く。)のうち本市にとって重要なものを堺市指定無形文化財(以下「市指定無形文化財」という。)に指定することができる。
2 市長は、前項の規定による指定をするに当たっては、当該市指定無形文化財の保持者又は保持団体(無形文化財を保持する者が主たる構成員となっている団体で代表者の定めのあるものをいう。以下同じ。)を認定しなければならない。
3 第1項の規定による指定は、その旨を告示するとともに、当該市指定無形文化財の保持者又は保持団体として認定しようとするものに通知してする。
4 市長は、第1項の規定による指定をした後においても、当該市指定無形文化財の保持者又は保持団体として認定するに足りるものがあると認めるときは、そのものを保持者又は保持団体として追加認定することができる。
(平6条例11・平17条例18・令元条例57・一改)
(解除)
第21条 市指定無形文化財が市指定無形文化財としての価値を失った場合その他特別の理由があるときは、市長は、その指定を解除することができる。
2 保持者が心身の故障のため保持者として適当でなくなったと認められる場合、保持団体がその構成員の異動のため保持団体として適当でなくなったと認められる場合その他特別の理由があるときは、市長は、その認定を解除することができる。
4 市指定無形文化財について、法第71条第1項の規定による重要無形文化財の指定があったとき、又は府条例第32条第1項の規定による大阪府指定無形文化財の指定があったときは、当該市指定無形文化財の指定は、解除されたものとする。
5 前項の場合には、市長は、その旨を告示するとともに、当該市指定無形文化財の保持者として認定されていた者又は保持団体として認定されていた団体に通知しなければならない。
6 保持者が死亡したとき、又は保持団体が解除したとき(消滅したときを含む。以下この条及び次条において同じ。)は、当該保持者又は保持団体の認定は解除されたものとし、保持者の全てが死亡したとき、又は保持団体の全てが解散したときは、市指定無形文化財の指定は解除されたものとする。この場合には、市長は、その旨を告示しなければならない。
(平6条例11・平17条例18・令元条例57・一改)
(保持者の氏名変更等)
第22条 保持者が氏名若しくは住所を変更し、又は死亡したときその他規則で定める理由があるときは、保持者又はその相続人は、速やかにその旨を市長に届け出なければならない。保持団体が名称、事務所の所在地若しくは代表者を変更し、構成員に異動を生じ、又は解散したときも、保持団体(保持団体が解散した場合にあっては、代表者であった者)について、同様とする。
(令元条例57・一改)
(保存)
第23条 市長は、市指定無形文化財の保存のため必要があると認めるときは、市指定無形文化財について、自ら記録の作成、伝承者の養成その他その保存のため適当な措置をとることができる。
2 市は、市指定無形文化財の保持者又は保持団体その他その保存に当たることを適当と認めるものに対し、その保存に要する経費の一部を予算の範囲内で補助することができる。
(令元条例57・一改)
(公開)
第24条 市長は、市指定無形文化財の保持者又は保持団体に対し当該市指定無形文化財の公開を、市指定無形文化財の記録の所有者に対しその記録の公開を勧告することができる。
3 市は、第1項の規定による市指定無形文化財の記録の公開に要する経費の一部を予算の範囲内で補助することができる。
(令元条例57・一改)
(保存に関する助言又は勧告)
第25条 市長は、市指定無形文化財の保持者又は保持団体その他その保存に当たることを適当と認めるものに対し、その保存のため必要な助言又は勧告をすることができる。
(令元条例57・一改)
第4章 市指定有形民俗文化財・市指定無形民俗文化財
(指定)
第26条 市長は、本市の区域内に存する有形の民俗文化財(法第78条第1項の規定により重要有形民俗文化財に指定されたもの及び府条例第38条第1項の規定により大阪府指定有形民俗文化財に指定されたものを除く。)のうち本市にとって重要なものを堺市指定有形民俗文化財(以下「市指定有形民俗文化財」という。)に、無形の民俗文化財(法第78条第1項の規定により重要無形民俗文化財に指定されたもの及び府条例第38条第1項の規定により大阪府指定無形民俗文化財に指定されたものを除く。)のうち本市にとって重要なものを堺市指定無形民俗文化財(以下「市指定無形民俗文化財」という。)に指定することができる。
3 第1項の規定による市指定無形民俗文化財の指定は、その旨を告示してする。
(平6条例11・平17条例18・令元条例57・一改)
(解除)
第27条 市指定有形民俗文化財又は市指定無形民俗文化財が市指定有形民俗文化財又は市指定無形民俗文化財としての価値を失った場合その他特別の理由のあるときは、市長は、その指定を解除することができる。
3 第1項の規定による市指定無形民俗文化財の指定の解除は、その旨を告示してする。
4 市指定有形民俗文化財又は市指定無形民俗文化財について、法第78条第1項の規定による重要有形民俗文化財若しくは重要無形民俗文化財の指定があったとき、又は府条例第38条第1項の規定による大阪府指定有形民俗文化財若しくは大阪府指定無形民俗文化財の指定があったときは、当該市指定有形民俗文化財又は市指定無形民俗文化財の指定は、解除されたものとする。
6 第4項の場合の市指定無形民俗文化財の指定の解除については、市長は、その旨を告示しなければならない。
(平6条例11・平17条例18・令元条例57・一改)
(市指定有形民俗文化財の保護)
第28条 市指定有形民俗文化財に関しその現状を変更し、又はその保存に影響を及ぼす行為をしようとする者は、あらかじめその旨を市長に届け出なければならない。
2 市指定有形民俗文化財の保護上必要があると認めるときは、市長は、前項の届出に係る現状の変更又は保存に影響を及ぼす行為に関し必要な指示をすることができる。
(令元条例57・一改)
(市指定無形民俗文化財の保存)
第30条 市長は、市指定無形民俗文化財の保存のため必要があると認めるときは、市指定無形民俗文化財について自ら記録の作成その他その保存のため適当な措置をとることができる。
2 市は、市指定無形民俗文化財の保存に当たることを適当と認めるものに対し、その保存に要する経費の一部を予算の範囲内で補助することができる。
(令元条例57・一改)
(市指定無形民俗文化財の記録の公開)
第31条 市長は、市指定無形民俗文化財の記録の所有者に対し、その記録の公開を勧告することができる。
(令元条例57・一改)
(市指定無形民俗文化財の保存に関する助言又は勧告)
第32条 市長は、市指定無形民俗文化財の保存に当たることを適当と認めるものに対し、その保存のため必要な助言又は勧告をすることができる。
(令元条例57・一改)
第5章 市指定史跡名勝天然記念物
(指定)
第33条 市長は、本市の区域内に存する記念物(法第109条第1項の規定により史跡、名勝又は天然記念物に指定されたもの及び府条例第46条第1項の規定により大阪府指定史跡、大阪府指定名勝又は大阪府指定天然記念物に指定されたものを除く。)のうち本市にとって重要なものを堺市指定史跡、堺市指定名勝又は堺市指定天然記念物(以下「市指定史跡名勝天然記念物」と総称する。)に指定することができる。
(平6条例11・平17条例18・令元条例57・一改)
(解除)
第34条 市指定史跡名勝天然記念物が市指定史跡名勝天然記念物としての価値を失った場合その他特別の理由があるときは、市長は、その指定を解除することができる。
2 市指定史跡名勝天然記念物について、法第109条第1項の規定による史跡、名勝若しくは天然記念物の指定があったとき、又は府条例第46条第1項の規定による大阪府指定史跡、大阪府指定名勝若しくは大阪府指定天然記念物の指定があったときは、当該市指定史跡名勝天然記念物の指定は、解除されたものとする。
(平6条例11・平17条例18・令元条例57・一改)
(令元条例57・一改)
(現状変更等の制限)
第36条 市指定史跡名勝天然記念物に関しその現状を変更し、又はその保存に影響を及ぼす行為をしようとするときは、市長の許可を受けなければならない。ただし、現状の変更については維持の措置又は非常災害のために必要な応急措置をとる場合、保存に影響を及ぼす行為については影響の軽微である場合は、この限りでない。
2 前項ただし書に規定する維持の措置の範囲は、規則で定める。
(令元条例57・一改)
第6章 埋蔵文化財
(埋蔵文化財に関する市長等の責務)
第38条 市長は、法第93条第1項に規定する周知の埋蔵文化財包蔵地で本市の区域内に存するものについて、その周知の徹底を図るとともに、当該周知の埋蔵文化財包蔵地が損傷し、又は出土遺物が散逸しないよう、その所有者その他の関係者に対し適切な指導又は助言を行い、その防止に努めるものとする。
2 何人も、本市の区域内において土木建築等の工事その他の行為により法第92条第1項に規定する埋蔵文化財を発見したときは、その損傷及び散逸を防止するとともに、当該埋蔵文化財を包蔵する土地の保存に努めなければならない。
3 何人も、市長が行う埋蔵文化財の発掘調査その他保護のための措置に協力するよう努めなければならない。
(平17条例18・全改、令元条例57・一改)
第7章 市選定保存技術
(選定等)
第39条 市長は、本市の区域内に存する伝統的な技術又は技能で文化財の保存のために欠くことのできないもの(法第147条第1項の規定により選定保存技術に選定されたもの及び府条例第62条第1項の規定により大阪府選定保存技術に選定されたものを除く。)のうち本市として保存の措置を講ずる必要があるものを堺市選定保存技術(以下「市選定保存技術」という。)として選定することができる。
2 市長は、前項の規定による選定をするに当たっては、市選定保存技術の保持者又は保存団体(市選定保存技術を保存することを主たる目的とする団体(財団を含む。)で代表者又は管理人の定めのあるものをいう。以下同じ。)を認定しなければならない。
3 一の市選定保存技術についての前項の認定は、保持者と保存団体とを併せてすることができる。
(平6条例11・平17条例18・令元条例57・一改)
(解除)
第40条 市長は、市選定保存技術について保存の措置を講ずる必要がなくなった場合その他特別の理由があるときは、その選定を解除することができる。
2 保持者が心身の故障のため保持者として適当でなくなったと認められる場合、保存団体が保存団体として適当でなくなったと認められる場合その他特別の理由があるときは、市長は、その認定を解除することができる。
4 市選定保存技術について法第147条第1項の規定による選定保存技術の選定があったとき、又は府条例第62条第1項の規定による大阪府選定保存技術の選定があったときは、当該市選定保存技術の選定は、解除されたものとする。
(平6条例11・平17条例18・令元条例57・一改)
(保存に関する指導又は助言)
第42条 市長は、市選定保存技術の保持者又は保存団体その他その保存に当たることを適当と認める者に対し、その保存のため必要な指導又は助言をすることができる。
(令元条例57・一改)
第8章 堺市文化財保護審議会
(設置)
第43条 本市に堺市文化財保護審議会(以下「審議会」という。)を置く。
(令元条例57・一改)
(所掌事務)
第44条 審議会は、市長の諮問に応じて、文化財の保存及び活用に関する重要事項を調査審議する。
2 審議会は、前項に規定する事項について、市長に意見を述べることができる。
(令元条例57・一改)
(審議会への諮問)
第45条 市長は、次に掲げる事項については、あらかじめ審議会に諮問しなければならない。
(1) 市指定有形文化財の指定及びその指定の解除
(2) 市指定無形文化財の指定及びその指定の解除
(3) 市指定無形文化財の保持者又は保持団体の認定及びその認定の解除
(4) 市指定有形民俗文化財又は市指定無形民俗文化財の指定及びその指定の解除
(5) 市指定史跡名勝天然記念物の指定及びその指定の解除
(6) 市選定保存技術の選定及びその選定の解除
(7) 市選定保存技術の保持者又は保存団体の認定及びその認定の解除
2 市長は、前項各号に掲げるもののほか、必要と認める事項があるときは、審議会に諮問することができる。
(令元条例57・一改)
(組織)
第46条 審議会は、委員10人以内で組織する。
2 特別の事項を調査審議するため必要があるときは、審議会に特別委員を置くことができる。
(委員等の選任)
第47条 委員及び特別委員は、文化財に関し広くかつ高い識見を有する者のうちから市長が委嘱する。
(令元条例57・一改)
(委員の任期等)
第48条 委員の任期は、2年とする。ただし、再任を妨げない。
2 委員が欠けた場合における補欠委員の任期は、前任者の残任期間とする。
3 特別委員は、当該特別の事項の調査審議が終わったときは、解任されるものとする。
(会長及び副会長)
第49条 審議会に会長及び副会長を置き、委員の互選によりこれらを定める。
2 会長は、審議会を代表し、会務を総理する。
3 副会長は、会長を補佐し、会長に事故があるとき、又は会長が欠けたときは、その職務を代理する。
(会議)
第50条 審議会は、会長が招集し、会長がその議長となる。
2 審議会は、委員(特別委員を含む。次項において同じ。)の過半数が出席しなければ会議を開くことができない。
3 審議会の議事は、出席した委員の過半数をもって決し、可否同数のときは、会長の決するところによる。
第9章 雑則
(標識等の設置)
第51条 市長は、市指定有形文化財、市指定有形民俗文化財又は市指定史跡名勝天然記念物のうち、市民の観覧のため必要があると認めるものについては、当該市指定の文化財の所有者及び権原に基づく占有者の同意を得て、標識又は説明板を設置することができる。
(令元条例57・一改)
(委任)
第52条 この条例の施行について必要な事項は、規則で定める。
(令元条例57・一改)
第10章 罰則
(刑罰)
第53条 市指定有形文化財を損壊し、き棄し、又は隠匿した者は、5万円以下の罰金又は科料に処する。
第54条 市指定史跡名勝天然記念物の現状を変更し、又はその保存に影響を及ぼす行為をして、これを滅失し、き損し、又は衰亡するに至らしめた者は、5万円以下の罰金又は科料に処する。
第55条 法人の代表者又は法人若しくは人の代理人、使用人その他の従業者がその法人又は人の業務又は財産の管理に関して前2条の違反行為をしたときは、その行為者を罰するほか、その法人又は人に対しても、各本条の刑を科する。
附則
この条例は、平成3年4月1日から施行する。
附則(平成6年3月31日条例第11号)
この条例は、公布の日から施行する。
附則(平成17年3月31日条例第18号)
この条例は、平成17年4月1日から施行する。
附則(平成29年6月26日条例第31号)
この条例は、公布の日から施行する。
附則(令和元年12月25日条例第57号)抄
(施行期日)
1 この条例は、令和2年4月1日から施行する。
(堺市文化財保護条例の一部改正に伴う経過措置)
5 この条例の施行前に、この条例による改正前の堺市文化財保護条例(次項において「改正前条例」という。)の規定により教育委員会によってなされている処分その他の措置は、この条例による改正後の堺市文化財保護条例(次項において「改正後条例」という。)の規定により市長によりなされた処分その他の措置とみなす。
6 この条例の施行の際、現に改正前条例の規定により教育委員会に対してなされている申請その他の行為については、改正後条例の規定により市長に対してなされた申請その他の行為とみなす。