台風21号による緊急災害対応
更新日:2018年10月4日
平成30年9月6日(木曜)
台風21号は57年ぶりという強烈な暴風によって美原区にも多大な被害をもたらしました。
南余部では、近隣の工場の鉄骨の屋根が吹き飛び、住宅街に飛散しました。特に工場に隣接する住宅街の北側と南側では、何軒もの住宅の上に工場の屋根が垂れ下がる惨事となりました。最初、この光景を見たときは、何が起こったのかすぐには理解できませんでした。ある住宅では3階部分がほぼ全壊してわずかに傾いており、倒壊する危険性がありました。また、住宅の上に乗っている飛来物が落下する危険性もあり、緊急に対応する必要があると判断しました。
平成30年9月7日(金曜)
工場北側の現場では、深夜になって飛来物が電線に接触し、火花が飛び散る事態となったため、付近5世帯9人の方に避難勧告が出されました。これに伴い、美原区役所を避難所として提供することを決定しました。
朝に竹山市長が現場を視察して付近の住民に生命の危険があると判断し、美原区役所が中心となって緊急対応をするよう指示が出されました。これを受け、本庁の担当課と連携をしながら、飛来物の撤去作業の準備を進めました。夕方には付近の住民の方に集まっていただき、撤去方法とスケジュールなどについて説明しました。
平成30年9月8日(土曜)
北側現場では、隣接する道路が通学路となっていることから、優先して撤去作業をすることになりました。関西電力やNTTなどの協力を得ながら飛来物の撤去を進め、夕方には住宅の屋根から飛来物が垂れ下がって落下する危険を取り除くことができました。
付近の住民の皆さんは、「これでやっと空を見上げることができる」「家が道側に倒壊する危険が防げた」など少し安心した様子でした。
平成30年9月11日(火曜)
大雨警報が出る雨が続いたため撤去作業が中断していましたが、本日の朝に再開しました。大型クレーン車を投入して作業を進め、北側現場の飛来物を完全に撤去することができました。
平成30年9月12日(水曜)
この日から南側現場の撤去作業を開始しました。午後3時ごろから作業を開始し、本格的な撤去は明日に持ち越しとなりました。
なお、北側現場では、危険がなくなったことが確認できたため、5世帯に出されていた避難勧告が解除されました。しかし、付近の住民の皆さんは撤去作業に伴い電線を切ったため停電が続き、自宅には戻れない不自由な生活を余儀なくされていました。
平成30年9月13日(木曜)
南側現場の飛来物の撤去を朝から実施し、夕方に完了しました。飛来物が取り除かれると、住宅の損壊状況や電柱が大きく傾いている様子がよく分かり、今回の飛散のすさまじさを改めて感じました。
平成30年9月14日(金曜)
南側現場の飛来物の回収と関西電力による電気の復旧が完了しました。
台風21号により被害に遭われた皆さまに改めてお見舞いを申し上げますとともに、1日も早く穏やかな日常が戻ることをお祈りいたします。
自然災害による飛来物の撤去などは、基本的には自己責任で行っていただくものです。しかし、今回の事故はあまりにも多くの住宅を巻き込み、公道をふさぎ、住宅の倒壊や飛来物の落下など生命の危険がありましたので、緊急避難措置として区役所が中心となり、撤去作業を進めました。今後、原因である近隣の工場の代表者とその費用負担について協議を進めていきます。
甚大な被害をもたらす自然災害が各地で発生しています。美原区役所が地域の防災・災害対応の拠点として皆さんの安全安心のお役に立てる役所になれるよう職員とともに努めていきます。
このページの作成担当
美原区役所 企画総務課
電話:072-363-9311 ファックス:072-362-7532
〒587-8585 堺市美原区黒山167-1 美原区役所内
