正解(せいかい)　3　大久保利通(おおくぼとしみち) 万葉集(まんようしゅう)にも詠(よ)まれた浜寺(はまでら)の松林(まつばやし)は、幾度(いくど)も災難(さいなん)に遭(あ)いながらこれを切(き)り抜(ぬ)け今日(こんにち)に伝(つた)えられています。室町時代(むろまちじだい)には、応仁(おうにん)の乱(らん)や戦国時代(せんごくじだい)の戦火(せんか)で焼(や)かれたり切(き)られたりしました。江戸時代(えどじだい)にはこの地(ち)を治(おさ)めていた田安家(たやすけ)が藩財政(はんざいせい)を救(すく)うために伐採(ばっさい)したり、明治維新後(めいじいしんご)の明治(めいじ)5年(ねん)(1872)職(しょく)を失(うしな)った士族救済(しぞくきゅうさい)のため、1800本(ほん)の松(まつ)のうち848本(ほん)が切(き)り倒(たお)されました。翌年(よくねん)、浜寺(はまでら)を訪(おとず)れた明治政府(めいじせいふ)の重鎮(じゅうちん)・大久保利通(おおくぼとしみち)がこれを見(み)て嘆(なげ)き「おとにきく　高師(たかし)の浜(はま)の　松(まつ)が枝(え)も　世(よ)のあだ波(なみ)は　のがれざりけり」の歌(うた)を詠(よ)んで伐採(ばっさい)を中止(ちゅうし)させ、翌年(よくねん)の浜寺公園誕生(はまでらこうえんたんじょう)へとつながりました。大久保(おおくぼ)の歌(うた)を刻(きざ)んだ歌碑(かひ)「大久保利通(おおくぼとしみち)惜松碑(せきしょうひ)」が浜寺公園(はまでらこうえん)に立(た)っています。