効果検証結果(平成27年度)
更新日:2015年9月29日
今回、1年間のエネルギーデータ(平成26年4月~平成27年3月)の取得実績がある32戸に対しての効果検証結果を報告します。
平成26年度の検証結果、ZEH達成率が平均で121%と、100%を上回る結果になりました。
1.ネット・ゼロ・エネルギー・ハウス(ZEH)達成率の計算方法
ZEH達成率=一次エネルギー創出量/一次エネルギー消費量×100(%)
なお、上記計算における一次エネルギー※1の創出量及び消費量は下記のそれぞれの値を合計したものです。
■【一次エネルギー創出量】(1年間を通じた積算値)
・[太陽光発電システム発電量]×[電力(昼間)一次エネルギー換算値]
・[燃料電池発電量]×[電力(全日平均)一次エネルギー換算値]
■【一次エネルギー消費量】(1年間を通じた積算値)
・[昼間電力購入量]×[電力(昼間)一次エネルギー換算値]
・[夜間電力購入量]×[電力(夜間)一次エネルギー換算値]
・[都市ガス購入量]×[都市ガス一次エネルギー換算値]
・[灯油購入量]×[灯油一次エネルギー換算値]
・[太陽光発電システム自家消費量(発電量-売電量)]×[電力(昼間)一次エネルギー換算値]
※1 一次エネルギーは、石油や太陽光などの自然から直接得られるエネルギーのこと。これに対し、電気や都市ガスなどの一次エネルギーを変換や加工して得られるエネルギーを二次エネルギーという。
算定では、一次エネルギーに換算して評価。
また、換算値は下記のとおりです。
2.ZEHの達成状況
1年間を通じたエネルギー創出量に住戸間の大きなばらつきはなく、概ね一様に推移しています。なお、冬季(11月~3月)における分布の拡大は、燃料電池の設置住戸及び稼働状況が影響しています。
月別のエネルギー創出量の年間の平均値は6,106MJであり、8月及び10月~2月の期間が平均値を下回っています。エネルギーの創出量のほとんどが太陽光発電システムによる発電のため、日照時間が年間の平均値を下回る期間が、エネルギー創出量も下回る結果となっています。
1年間を通じたエネルギー消費量は、住戸間のばらつきが大きいですが、全体の推移は似たような形状になっています。
月別のエネルギー消費量の年間の平均値は5,064MJであり、11月から3月の期間が平均値を上回っています。その期間のエネルギー消費量増加は、暖房による空調負荷の増加、水温低下による給湯量増加による給湯負荷増加、照明点灯時間増加による照明負荷増加による影響と推定できます。
■月別のZEH率の推移
ZEH率の平均は、11月~3月の期間が100%を下回っています。5月はエネルギー創出量が多く、消費量が少ないため、ZEH率が高いです。また、夏季の8月が前後の月に比べてZEH率が少し下がるのは、エネルギー消費量が増えるためで、夏休み等から家で過ごす時間が長くなることが影響していると推定されます。
■住戸別ZEH達成率分布
1年間を通じてエネルギーデータを計測できている32戸の住宅において、ZEHが達成できている(ZEH率が100%を超える)のは30戸となり、達成している戸数割合は、93.75%となりました。ZEH率の最高は206.93%で、最低は63.78%でした。
3.建設時のエネルギーシミュレーションと実績との比較
エネルギー創出量は、30戸でシミュレーション値を上回ったが、2戸は下回りました。この2戸はガス併用住宅であり、エネファームでの発電量がシミュレーション値より少なかったのが理由です。エネルギー消費量は13戸でシミュレーション値を下回りましたが、19戸は上回り、住戸間のばらつきが非常に多くなりました。原因は、シミュレーションと実際の家族構成やペットの有無の違いによって大きな開きが出ているものと推定されます。
全体のZEH率はシミュレーション値110.72%に対し、実績が120.57%となり、誤差は9.85%上回りました。
※シミュレーションの算定方法
下記項目について、家族構成等を勘案し、算定しています。
■【一次エネルギー創出量】
・太陽光発電システム発電量:パネル容量、パワコン効率、日射量等の条件より算定
・燃料電池発電量:「住宅事業建築主の判断基準」(省エネ法)の算定用プログラムより算定
■【一次エネルギー消費量】
・空調:「住宅事業建築主の判断基準」(省エネ法)の算定用プログラムより算定
・給湯:「住宅事業建築主の判断基準」(省エネ法)の算定用プログラムより算定
・照明:設置予定の各照明器具の消費電力と想定される年間使用時間より算定
・調理:社団法人日本電機工業会の情報より算定
・家電:設置予定の各照明器具の消費電力と想定される年間使用時間より算定
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