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平成26年度第2回(平成26年7月23日開催) 議事(1)

更新日:2014年8月28日

(1)平成25年度 業務実績に関する評価について

杉本委員長

 本日の予定は参考資料1のとおり、小項目について議論を重ね評価結果を確定させ、その結果に基づいて、大項目評価と全体評価を検討することとなっております。また評価結果報告書の記述についてもご意見を頂きたいと思っています。さらに、財務諸表の承認についても、確認をしていきたいと思います。

事務局説明

  • 資料1により前回の意見要旨を説明。

杉本委員長

 前回の会議では、多くの有意義なご意見をいただいたと思っております。病院機構は、業務実績や取組みについて何か補足説明することは、ありますか。

地方独立行政法人堺市立病院機構(出耒法人本部長)

 救急医療と鏡視下手術などの低侵襲治療について補足説明させて頂きます。

地方独立行政法人堺市立病院機構説明(森経営グループマネージャー)

  • 堺市消防管内の病院別搬送状況、科別搬送状況、疾病程度別搬送状況等について説明
  • 管外の救命救急センターへの搬送状況について説明
  • 鏡視下手術、内視鏡手術の状況について説明

杉本委員長

 ありがとうございました。
 ただいまの補足説明に対するご意見や質問は、小項目の評価を決定していく際に頂戴するもとし、議事を進めたいと思います。
 小項目の評価案については、前回の会議で意見があった小項目については空欄、それ以外の小項目については、法人自己評価と同じ評価として事務局でまとめていただきました。では、事務局から小項目評価、大項目評価及び全体評価について、まとめて説明をお願いします。

事務局説明

  • 資料2を用いて、小項目評価の説明をするとともに、全ての小項目について評価の決定を依頼。
  • 大項目評価、全体評価について資料3を用いて説明。

杉本委員長

 小項目評価(案)、大項目評価(案)それに全体評価(案)について説明がありました。小項目の評価を決定しなければ、大項目評価や全体評価ができませんので、まず、小項目の評価の決定を行っていきたいと思います。
 資料2で評価委員会評価欄が空白になっている小項目については、委員皆様のご意見をお伺いし、評価の決定をしていきたいと思います。また、評価案は示されているが、前回、議論できなかった小項目についてもご意見を頂戴し、評価の検討をしていきたいと思っております。
 評価結果報告書に記述するコメント案についても、その内容の確認を同時に行いますので、よろしくお願いいたします。

 まず、最初に確認をしておきたいと思いますが、評価2になるような小項目はなかったと思いますがいかがでしょうか。
  (異議なし)

 では、資料2の1ページから3ページの小項目について評価を決めていきます。
 ここでは、1ページの「救急医療」、2ページの「がん・脳卒中・急性心筋梗塞・糖尿病への対応」、及び「高度で専門性の高い医療の提供」が空欄となっています。この項目は評価を決める必要があります。前回の会議で意見があり、また先ほども追加の補足説明がありました救急医療については、救急の質的向上と応需率、入院率についても検討していきたいと思います。また、4疾病については、前回会議では、主にがんについてご意見をいただきました。脳卒中など他の疾病についても、心筋梗塞への取組みについて補足説明がありましたが、ご意見をいただき最終的な評価を決めていきたいと思います。専門性の高い医療提供については、積極的に進めている低侵襲治療を含め、業務実績全般についてのご議論をお願いいたします。また、これ以外の項目でも何かご意見などがありましたらお願いいたします。なお、事業実績報告書のページ数の記載もあります。そちらも参考にお願いいたします。
 上の項目から順番に評価を決めていきたいと思います。
 では、何かご意見、ご質問はありますか。

 救急医療についてですが、少し気になったのが、目標指標の応需率です。質的向上は頑張っておられるのは分かります。また応需率とどのような患者を受け入れるのかという問題もあるのですが、目標設定と実績との乖離が少し疑問に思っております。

地方独立行政法人堺市立病院機構 出耒法人本部長

 24年度は、搬送件数を増やしました。25年度は、医療を質の高いものにし、内容の濃いものにすることを目標にしました。26年度については、これまでの両方を行っていきます。前回説明させて頂きましたように、4~6月で搬送件数は100件程度増えてきています。

岡原委員

 堺市域では、メディカルコントロールにも取り組んでいる中での応需率ということに考慮すべきであると思います。

杉本委員長

 確かに、よくやられているのは、理解できます。しかし、重点ウエイト項目であることを考えると、実績が目標に達していないので、どうかと考えています。
微妙な判断ではありますが、皆様、評価4で、どうでしょうか。
  (異議なし)

 次に小児医療・小児救急医療・周産期医療の評価を決める必要がありますが、どうでしょうか。法人の自己評価と同じ評価4でよろしいでしょうか。
  (異議なし)

 重点項目のがん・脳卒中・急性心筋梗塞・糖尿病への対応についてですが、昨年度は評価3でありましたが、今年度の法人自己評価は評価4となっています。このあたりも含めどうでしょうか。法人の自己評価と同じ評価でよろしいでしょうか。
  (異議なし)

 次に高度で専門性の高い医療の提供ですが、鏡視下手術や内視鏡手術など高度専門医療に積極的に取り組んだということで、法人自己評価は昨年度の評価3から評価5に大きく上がっています。皆様、ご意見、どうでしょうか。

岡原委員

 評価するのは、なかなか難しいのですが、後期研修医が集まる病院かどうかが判断基準の一つになると思います。このことは、医師同士の中でも話題になります。今後、堺病院がそのような病院で在り続けられるかがポイントだと思います。
 評価は、法人自己評価と同じでよいと思います。

杉本委員長

 岡原委員も仰っていましたように評価するのが難しいですが、法人自己評価と同じ評価5でよろしいでしょうか。
  (異議なし)

 医療安全対策等の徹底について、私の方から提案があります。
 インシデントの報告が増え、アクシデントの報告が減少していることは、正しい方向に進んでおります。また、アクシデントの発生率は昨年度から減少し、全国平均からもかなり低い状況です。これは評価3ではなく、客観的に評価4としてもよいのではと、考えておりますが、どうでしょうか。
  (異議なし)

 ありがとうございます。医療安全対策等の徹底は評価4といたします。

 次に、患者サービスの向上の項目の目標指標となっている患者満足度ですが、堺病院と同規模程度の病院の患者満足度と比較すれば、堺病院は非常に高い目標を掲げて努力を行っています。目標には少し達していませんが、これは評価3でよろしいかと思うのですが、どうでしょうか。
  (異議なし)

岡原委員

 地域医療への貢献ですが、地域医療機関の堺病院における評判はすこぶるいいものです。よって、法人自己評価と同じでよいと思います。

杉本委員長

 紹介率、逆紹介率について、質問があります。評価に直接関係はありませんが、地域医療連携支援病院の認定要件が変更になります。現状の紹介率、逆紹介率では少し要件に達していないと思います。今後、どのように対応するのか、簡単に教えていただけないでしょうか。

地方独立行政法人堺市立病院機構 出耒法人本部長

 今後は、逆紹介率を高めていきたいです。やはり紹介率というのは左右される部分ですの で、逆紹介率を高くすることを目指していきます。

杉本委員長

 開放型病床についても教えてください。今年度、利用率が大きく向上しておりますが、何か特別な理由があるのでしょうか。

地方独立行政法人堺市立病院機構 河野副院長

 内科系及び他の診療科とも協力し、全科で取り組んだことが結果に繋がったと思います。以前は、整形外科を主体に取り組んでいました。今後は、この程度の数字を維持できるのではないかと思います。

杉本委員長

 開放型病床を持っていても利用が少ないというケースが多い中、いい取組みをしていると思います。

篠藤委員

 少し戻ってもよろしいでしょうか。コンプライアンスについて、個人情報保護に取り組んでいるとのことですが、これまで個人情報が漏えいしたことはありますか。また、どのような個人情報の漏えい対策をしているのでしょうか。

地方独立行政法人堺市立病院機構 寺口事務局長

 25年度において、個人情報が漏えいしたということはございません。本院におきましては、25年度より、病院から全てセーフティーがかかり、個々にバックナンバーを付けたUSBを、医師には個人に1つ配布しております。パソコンにそれ以外のUSBを繋いだとしても、反応しないような対策を取っています。

杉本委員長

 市民への保健医療情報の発信ですが、目標を達成しているので評価はこのままでよいと思うのですが、公開講座の参加人数が738人であります。堺市の人口からすれば、1,000人に1人程度の参加となりますので、もう少し工夫していただきたいと思います。

 では、次のページに移ります。
 優れたスタッフの確保ですが、公募等も行い人材確保に努めたとありますが、成果はどうだったのでしょうか。少し教えてください。
 また、教育研修の充実の指標で、論文掲載や学会発表等の件数がありますが、昨年度が突出して多かったのかもしれませんが、今年度は大きく減っています。何か理由があったのでしょうか。

地方独立行政法人堺市立病院機構 北村理事長

 今、大学も人手不足の状況で、話し合いをしながら派遣するかを決めているというのが現状です。質の良い人が来てくださるかというのが悩みの種で、成果はあまり良くありません。

地方独立行政法人堺市立病院機構 大里診療局長

 昨年から、診療局のメンバーが変わりまして、特に部長職の主力メンバーが代わり、臨床に力を入れ、学会発表や論文掲載が少なくなったように思います。

隈元委員

 働きやすい職場環境の整備について、民間ではコンプライアンスが重要であると言われています。病院に当てはまるのかどうかわかりませんが、この観点から何か対策を採られているのでしょうか。

地方独立行政法人堺市立病院機構 寺口事務局長

 法人設立時より監事等から、コンプライアンスに関しては、例えば、法人本部に直接関わるコンプライアンス、災害時の継続計画や内部監査について、非常に厳しいご指導を頂いております。
 法人と病院という形で、法人の運営に関しては事務局が、また、事務局に関しては、法人がチェックするということで、毎月のように監査等をしています。より高くステップアップし、1期が終わった頃には、このようなコンプライアンスをしたと言えるように、ご指導を仰ぎながら実施しているのが実状です。

岡原委員

 若い医師などのモチベーション向上のため、職員表彰や海外で開催される学会への参加支援などに取り組んでみてはどうか。医師の確保等に効果的であると思います。

地方独立行政法人堺市立病院機構 出耒法人本部長

 やりがいをもって仕事ができるように、経営陣がどういう施策を示すかが課題であり、表彰制度や一時金の支給など、色々な形で職員の満足度の向上に取り組んでいます。

岡原委員

 初期研修医が後期研修医として、どれだけ病院に残るかが非常に大事なことだと思います。いい病院かどうかの指標の1つになると思います。

杉本委員長

 ありがとうございました。では、教育研修の充実については、評価4でよろしいでしょうか。
  (異議なし)

篠藤委員

 収入の確保については、非常に努力されていますので、評価5でいいのではないかと思っております。経常収支の黒字については、努力の結果、退職給与制度の変更し、その影響による退職給付費用の削減が約2億円程度あったわけですが、これは、特殊要因であると考えられます。仮にこの特殊要因がなかった場合、目標は達成していたのでしょうか。

地方独立行政法人堺市立病院機構 出耒法人本部長

 25年度の目標は、経常収支3億円を目標にしていました。それが6.5億円になっていますので、目標には達しております。我々の最終目標は、経常も医業も黒字にすることです。

篠藤委員

 特殊要因を除いても目標は達成しているとのことですが、評価5となると、目標を大きく上回るとなっているので、少し違和感があります。来年度への期待も込めて、評価4とするのがよいと思います。

地方独立行政法人堺市立病院機構 出耒法人本部長

 昨年に引き続き、安定的に黒字を達成しているところは、25年度の成果だと思います。前段として、収入の確保が一番の大きな要因である思います。

地方独立行政法人堺市立病院機構 寺口事務局長

 2年連続で経常黒字を達成しました。また、新病院開院に向けて医師・看護師・医療技術・事務職員を計画的に増やしています。しっかりと収入を確保し、経常収支を保ちながら、新病院に向けて人員体制を強化していることを踏まえ、評価5を付けております。

岡原委員

 市立病院として、不採算部門の医療提供を行っているが、その不採算医療による赤字額は どの程度なのか、試算していれば教えていただきたい。

地方独立行政法人堺市立病院機構 出耒法人本部長

 運営負担金は17億円あります。医療については、約9億円で、主に救急医療で、今後も、政策医療を適正に遂行していきたいです。当院の担うべき医療については、堺市から中期目標で示して頂きます。できる限り、不採算という形にならないように進めていきたいと思います。

岡原委員

 一概に、不採算医療といいますが、その範囲をどうするのかは非常に難しい。救急医療についても全てが不採算というわけではないと思います。

地方独立行政法人堺市立病院機構 出耒法人本部長

 今後、堺市と担わなければならない医療を明確にし、特に、難病医療については、市と協議していきます。

杉本委員長

 法に基づいてとはいえ、事実として、現在、病院機構に17億円程度の運営費負担金が堺市から支払われている。不採算な政策医療を提供する病院機構に市から運営費負担金が支払われるのは仕方がないとしても、他方で病院機構は住民に負担を強いている状況であり、この負担を極力軽くする努力が必要であると思います。
 非常に頑張っているのも事実であります。

隈元委員

 大変、頑張っていることはひしひしと感じます。一方、評価5とするには、誰がみても頑張っていることが客観的にわかる必要があると思います。しかし、前回のベンチマークの件もありますように、正直、少し見えてこない部分もあります。また、費用の削減については、法人自己評価も評価4であります。経常収支の黒字の評価は、収入の確保と費用の削減がともに、評価5となって初めて、評価5となるものだと思いますので、今年は評価4がよいのではと考えています。

田中委員

 私も評価5でもよいのかなと思っていたのですが、先程からの議論を聞いておりまして、市 民の負担もまだまだあるとのことでしたので、評価4がよいのではと思っております。

篠藤委員

 費用の削減についてですが、前回、費用の削減にSPDが貢献したとのことでしたが、どのような形態のSPD業務であるのでしょうか。

地方独立行政法人堺市立病院機構 安井管理課長

SPD院内管理物流業務を業務委託に変えたのは、平成8年10月です。
その内容は、1つは医療材料の物品管理業務、2つは医薬品の倉庫管理業務、3つは手術の器具等の滅菌、4つはベッド機器等の点検修理の4つの業務を委託していました。
24年の独立行政法人への移行の際に、プロポーサルで業者を選定しSPD業務を見直しました。
 その際、4つの業務に加えて、医療材料の一括調達というコスト削減を提案した業者と、24年6月から5つの業務において契約をしています。
期限切れ間近の薬品の返品や使った分のお金を払う消費払いへ変更しましたので、在庫コストの低減の効果を生み出しています。
 前回、SPD業務導入前と比べて、4,900万円の効果があるという話をさせて頂きましたが、改めて見直したところ、6,870万円の削減効果がありました。また、プロポーサルで業者を選定したところ、年間あたり委託料としては、2,200万円削減、材料の在庫払いは、5,000万円程度の削減効果があります。医薬品については、SPD業者による調達ではなく、直接我々が業者と価格交渉をしています。現在のところ、当院の値引き率は、全国の自治体病院の平均と比べて高く、SPDを利用した一括調達にメリットはないので、今後効果によっては考えていきたいと思います。

篠藤委員

 今のお話では、今年度のSPD費用削減としては、あまり大きな効果額ではなかった。今年度に限って言えば、一番、効果があった取組みは退職給付費用の削減ということでした。退職金給付制度の変更は大きな費用削減効果がありますので、評価4でいいと思いますが、もう少し違った取組みによる費用削減があればよいのではと思いました。

杉本委員長

 では、経常収支の黒字については評価4、収入の確保については評価5、費用の削減は評価4ということでよろしいでしょうか。
  (異議なし)

 最後の小項目の救急病床からの転床・転院ですが、堺病院の救急病棟はどうなっていましたか。また、転院先の確保等において何か特別な取組みをしたのでしょうか。

地方独立行政法人堺市立病院機構 寺口事務局長

 外来の救急病床や、脳せき髄センター・消化器センターなどの集約はしています。違う部署では、総合病床という形を取っています。

地方独立行政法人堺市立病院機構 大里診療局長

 地域の病院と連携を取り、どのような疾患の患者を後方支援病院として引き受けて頂けるのか、直接地域の病院の先生方と話合いをしています。院内では、現在3Bの集中治療室15床全床を救急担当の病床とし、各病棟に数床ずつ15床のベッドを確保しています。特に、ICU(集中治療室)については、集中治療室の部長にベッドコントロールを一任し、できる限りICUをスムーズに動かすことができる体制を作っています。

杉本委員長

 ありがとうございました。これで、全ての小項目について審議し、評価を決定しました。

 次に、大項目評価及び全体評価について検討します。
 大項目評価は小項目評価の結果割合と重点ウエイト小項目の結果などを加味し総合的に判断することになっております。
 小項目の評価が決定し、若干、評価も変わりました。これを受け、資料3の大項目評価案について、事務局は整理して説明をお願いします。

事務局説明

  • 資料3の大項目評価の小項目評価の集計結果及び全体評価の項目別評価の結果一覧の修正を報告。
  • 大項目評価案、全体評価案に変更が生じなかったことの報告。

杉本委員長

 小項目評価の結果割合による大項目評価は、全て評価Aということでした。また、全体評価の判断根拠等は先ほど、事務局より説明がありました。
では、大項目評価や全体評価について、記述内容など何かご意見やご質問はありませんでしょか。
 
 (意見なし)

 次回の会議もありますので、小項目評価のコメントや全体評価の評価にあたって考慮した事項へのご意見、ご質問がありましたら、事務局までお寄せいただきたいと思います。

 事務局は、次回の会議に評価結果報告書としてまとめ、提出をお願いいたします。

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