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現在展示中の「学芸員のちょこっと解説」

更新日:2023年1月18日

 ここでは、町家歴史館で開催中の「街角やきものセレクション」で展示している「やきもの」について簡単に解説します。

展示品解説

肥前磁器ひぜんじきとは

 肥前磁器は17世紀初め頃、現在の佐賀県・長崎県で生産が始まりました。肥前磁器は伊万里港より全国各地へ運ばれていたことから、「伊万里焼」とも呼ばれています。肥前磁器には草花や動物、建物などの多様な文様が見られ、見る人を楽しませてくれます。

 新年を迎えましたので、今回は干支にちなんだ堺環濠都市遺跡出土の肥前磁器を展示しております。ぜひご覧ください。

肥前白磁兎形水滴ひぜんはくじうさぎがたすいてき

 兎の形をした白磁の水滴です。水滴とは文房具のひとつで、口の部分に小さな穴が空いており、そこから硯に水を注ぎます。水滴は形も様々で、箱の形をしたものから植物や動物の意匠を持つものもあります。兎のほかにも、鼠や鶏を模したものや、龍のような空想上の生き物を模した水滴もあります。

 

SKT79地点(堺区車之町東3丁ほか)出土

17世紀

堺市文化財課所蔵

肥前染付吹墨兎文皿ひぜんそめつけふきずみうさぎもんさら

 左側には躍動感溢れる兎、右側に草花や滝を描いており、兎の周りには吹墨(ふきずみ)が施されています。吹墨とは、霧吹きで呉須(ごす)を吹きかける染付の技法のひとつです。

 

SKT39地点(堺区熊野町西2丁)出土

17世紀後半

堺市文化財課所蔵

肥前染付竹ひぜんそめつけたけ虎文八角皿ともらんはっかくざら

 印刷技術を用いた型紙摺(かたがみずり)という技法で外側に細かな文様を施し、中央に竹林の中の虎を描いた八角形の皿です。襖絵に描かれているかのようなリアルさが特徴的です。

 

SKT79地点(堺区車之町東3丁ほか)出土

18世紀

堺市文化財課所蔵

肥前染付兎文皿ひぜんそめつけうさぎもんさら

 振り返った兎の姿を描き、上空には雲が描かれている皿です。兎の大きい耳が可愛らしい印象を与えてくれます。

 

SKT79地点(堺区車之町東3丁ほか)出土

17世紀中頃~後半

堺市文化財課所蔵

肥前染付雲龍文碗ひぜんそめつけうんりゅうもんわん

 雲が浮かぶ上空を龍が飛んでいる様子を描いた碗です。碗の外側には波涛(はとう)文という波を表現した文様が施されています。

 

SKT79地点(堺区車之町東3丁ほか)出土

18世紀

堺市文化財課所蔵

発掘調査地点解説

SKT39地点(堺区熊野町西2丁)

SKT39地点の発掘調査では、慶長20年(1615年)に焼失した蔵の中から多量の陶磁器類が良好な状態で出土しました。これらの出土遺物は中世末から近世初頭における堺の「富の象徴」ともいえるもので、考古資料としての価値が高いことから、令和3年度に堺市指定有形文化財に指定されました。

SKT79地点(堺区車之町東3丁、材木町東4丁)

 SKT79地点は現在の土居川公園で発掘調査を行い鋳造や摺鉢生産に関わる遺物が出土しました。さらに、今回展示している肥前磁器をはじめとする国産陶磁器(唐津、瀬戸・美濃、備前など)や輸入陶磁器(青花、青磁、白磁など)が数多く出土しました。

※SKTとは、「堺環濠都市遺跡」の略称です。

このページの作成担当

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ファクス:072-228-7228

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(文化財課分室)〒590-0156 堺市南区稲葉1丁3142

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