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第6回堺市阪堺線活性化推進懇話会(議事録)

更新日:2014年8月4日

1 開催日時 平成25年12月14日(土曜) 午後2時00分から午後4時15分
2 開催場所 堺市総合福祉会館 5階 第3研修室
3 出席者

懇話会委員
座長:塚本委員(大阪産業大学人間環境学部教授)
委員:伊藤委員(広島工業大学工学部都市デザイン工学科准教授)、絹川委員(錦綾校区自治連合会会長)、福井委員(NPO法人 RACDA大阪・堺理事長)、平山委員(浜寺昭和校区自治連合会会長)、弘瀬委員(NPO法人堺観光ボランティア協会理事ガイド部長)、河盛委員(大醤株式会社代表取締役社長)、明神委員(市民委員)、松永委員(つーる・ど・堺 ライター)
欠席:久保委員(堺市女性団体協議会 事務局長)、西口委員(市民委員)、服部委員(一般社団法人堺市老人クラブ連合会堺区女性部会部会長)、高田委員(堺市商店連合会副会長)、岸田委員(企業組合HUCA・C専務理事)
事務局:阪堺電気軌道株式会社、堺市建築都市局

阪堺線の利用者数等について

平山委員

運賃290円を200円に均一化、高齢者割引の実施日を五十日から平日に拡大、低床式車両の導入など、色々な施策を実施していただいているが、各施策の実施後にどれだけ利用者数が変化したのかが分かるように資料をまとめていただきたい。今後、活性化策を考えていく上で、指標になると思う。

事務局

補助を開始した時から、急激に利用者数が増加しているのは、運賃均一化が影響していると考えている。低床式車両については、1編成が導入されたのみであるため、数字で如実に効果を分析できる状況に至っていない。今後、OD調査の結果を確認・分析する際には、ご指摘いただいた内容を基にして資料の作成を行っていきたい。

塚本座長

全国的に路面電車の利用者数が減っている中で、阪堺線が伸びているというのは大事な前例である。そういう点で、どの施策がどのような効果をもたらしているということについて、モデル化するなりしていただければ、今後、全国的に重要な前例になると思う。運賃低減が急激に効いている部分、ジワジワと効いている部分があると思う。

福井委員

恵美須町方面の乗客が少ないのではないかと感じている。大体どれぐらいの利用状況なのか。

阪堺電軌

大阪市内の阪堺線についてはかなり乗客数が減っている状態である。全体を10とすると、上町線が6、阪堺線の堺市内が2、阪堺線の恵美須町方面が2という収入のバランスになっている。均一運賃になってから、堺市内から大阪市内に行く人が4割増えたことにより、堺市内が2以上、恵美須町が2以下という収入のバランス状況になっている。

事務局

OD調査調査を実施しているが、まだ、とりまとめは完了していない。この調査結果で経年変化を見ると、詳しい数字をまとめられると考えており、次回改めて説明させていただければと思う。

平成24年度阪堺線収支について

平山委員

200円を100円にするという高齢者割引については、値下げ分を堺市が負担しているため、阪堺電気軌道の収入は変わらず、利用者が増えればそれだけ増収になるという考え方で良いか。

事務局

その通りである。

平山委員

平成21年に比べて全路線で1,933万円、大阪市で4,638万円プラスとなっているのに、堺市はマイナスになっている。乗客が増えてきていると聞いているが、なぜ堺市がマイナスになっているのか。

阪堺電軌

営業収入には堺市からいただいている補助は反映させていないため、利用者が増加してもマイナスになっている。最下部の堺市補助という表には反映させている。

事務局

堺市内の営業収益自体は改善しているが、営業費用が支援策前よりも大きく増加しているため、結果的に堺市内区間が赤字という数字になっている。ただし、イベントの開催など一時的な支出が計上されている部分もあり、この先も永続的にこの数字が続くわけではない。
また、上の表には堺市の補助が入っていないため、運賃均一化や高齢者割引による減収が効いてきている。実際には、旅客運輸収入に、堺市の補助分を含めた収入が阪堺電気軌道の収入になっている。また、旅客運輸収入は運賃均一化や高齢者割引時の金額となっているので、減収分を取り戻す利用者の増加になっている。

平山委員

支出の中で、何がなぜ増えているのかが分からないと、対策が考えられない。

事務局

大道筋の軌道改修、電力、トランス、停留場の美装化等を堺市を中心にやっていただいている。こういった修繕をする前は修繕費等の経費が掛かっていたが、工事を行えば行うほど新しくなるので、今後は日常的な経費は減ってくることになる。

塚本座長

平成24年の収支だけなので、わかりにくいのではないか。たまたま平成24年だけ経費が多く掛かっているため、営業損益がマイナスになっている場合もあると思うので、偶発的な支出かどうかわかるようにするべきでは。H25の収支結果が出た段階で、H24分とも併せて、収支面での効果がどのように現れたのか明確になるような資料を作成して欲しい。

高齢者割引の拡充による増加数について

平山委員

高齢者割引を五十日から平日にかけて拡充したとで、24万8千人から30万6千人になって喜んでいいのか。全日にしてもっと増やすべきではないか。

事務局

五十日から平日にかけて拡充した割に利用者が増加していないように見えるが、24万8千人や30万6千人といった数値は、適用日外の65歳以上の阪堺線利用者数を含む数値になっており、利用者数が伸びていないように見えている。実際のおでかけ応援カード利用者数は、五十日利用時で平日:1,179人/日、休日:1,054人/日、平日拡充後で、996人/日となっており、利用日が増加したことで、利用者数が平準化される可能性があるにも関わらず、1日当たりの利用者数の減少が微減ですんでいる。

今後の活性化に向けた取組みについて

河盛委員

大道筋を走行する車の乱暴な右折が多く、路面電車に注意してないのではないか。
大道筋は路面電車優先というのを車の運転手に分かるようにしないと、いずれ事故が発生するのではないか。看板の設置なり注意喚起をお願いしたい。

事務局

大道筋は併用軌道のため、車と同じ信号でコントロールされている。そのため、車両と車との接触事故が日常的に起こる可能性がある。改善策については、警察とも意見交換はしている。大きな信号では右直分離ができており、接触事故はほとんど発生していない。しかし、小さな信号では、右直分離ができておらず、堺トラムの事故も小さな信号で発生した。小さな信号においても右直分離ができないかと考えており、宿院の停留場改修時に警察と協議を行っていきたい。警察も安全確保については前向きにやりたいと言ってもらっている。

塚本委員

いつ頃できるのか。

事務局

まだ宿院の設計が終了していないので具体的な協議はできていないが、年度内には協議を行いたい。なお、大道筋の信号すべてを一気に右直分離にするのは難しいので、宿院停留場前後からできたらと考えている。

明神委員

新設停留場を設置する時は、交差点のすぐ近くに設ける場合が多いと思うが、交差点の手前に停留場を設置するのか、交差点を超えた場所に停留場を設置するのか。

阪堺電軌

宿院の停留場は交差点を超えたところに新しく整備する予定。東湊~石津停留場間に新設する停留場も同様に踏切を超えた場所に停留場を設置する。

前回懇話会での意見について

平山委員

おもてなしマップの地図に浜寺公園が記載されていない。天王寺は大阪市なので記載されてなくても問題ないが、浜寺公園は起終点でもあるので、構成を考えてほしい。

事務局

おもてなしマップの地図に浜寺公園も何とか入れよう試みたが、分かりにくくなってしまった。次回、作成する時には工夫したい。

阪堺線支援策の中間検証について

福井委員

堺~堺東間のシャトルバスの乗客数はどうなっているのか。堺市への活性化の寄与が、阪堺線にとって一番大事ではないか。阪堺線の運賃施策を行ったことによって、堺市民がショッピングや買い物をしに阿倍野に行っている。堺市民が堺で周遊して、用事を済ませて欲しい。また、大阪市の方からも観光などで堺へ来て欲しい。堺市を循環する交通機関が阪堺線しかなくて、観光客が戸惑っている。

事務局

シャトルバスの乗降客数は一時期9,000人だったが、現在は5,000人程度になっている。現在取り組もうとしているものとして、堺市立歴史文化にぎわいプラザ・仁徳陵古墳・大浜の市有地・堺駅・堺東駅・阪堺線停留場、これらを周遊するような観光用の周遊バスの運行を考えている。都心地域での自転車に関する様々な取組みを行っていく予定になっている。また、都心全体の交通については、別途都心交通検討会議で協議している。

伊藤委員

一日当たり3,600人増やさないと収支が改善しない。運賃均一化で1,500人くらい、高齢者割引で200~300人の増加の効果があったが、残りの約2,000人をどうやって増やすのか。今後の支援策をどのように行うと効果があるのかを検証していく必要がある。今後、活性化に向けた取組みを行うにあたり、どの支援策がどれぐらいの費用がかかっているのかを明らかにした上で、収支の改善にどれだけ貢献するかを検証していく必要がある。

事務局

利用者数は概ね1,500人増加しているが、平成22年の一番低かった時の利用者数と比べて1,500人+200~300人増えている。なお、利用者数を半年単位でみないと変動が激しいと考えている。OD調査の結果の経年比較と半年単位ぐらいの利用者数の経年変化の分析を行っていきたいと考えている。経費に関しては、活性化に向けた取組みを行うにあたり、国の補助も活用しながら阪堺線の収支に直接ダメージを与えないよう努めていきたい。活性化に向けた取組みが阪堺線の利用者数の増加に寄与して、収支の改善に繋がるよう図っていきたい。

塚本委員

検証を行う上でこれは必要であるというデータもあるかもしれないので、何かアイデアがあれば

平山委員

高齢者割引を全日に拡大する。一般の人向けに広報さかいなどで、阪堺線のことを定期的にプロモーションし、一般の人にも阪堺線を理解してもらう必要がある。都心交通検討会議で協議している都心全体の交通が一番阪堺線を活性化させる効果があると思うので、しっかり検討をしてほしい。

事務局

阪堺線のプロモーションに関しては、堺市だけでなく、市外の人にも情報発信していきたい。阪堺線沿線には様々な特色を持った素晴らしいお店がたくさんあり、そういうところは情報発信能力が高いため、連携を行っていけたらと思っている。また、今まで堺市に来ていなかった人々を呼んでくる取組み等を多方面に広げていきたい。

弘瀬委員

利用者を増やすには沿線だけではだめ。沿線以外にも宣伝を流していく必要がある。

事務局

阪堺線沿線以外の区の子供たちにとって、阪堺電車は馴染みがないものになってしまっている。しかし、中学校では校外学習などで、堺の旧市街に行くような取組みを行っている。阪堺線の取組み以上に、堺市の子供たちに故郷意識を持ってもらう意味でも非常に良いことであると考えており、今後も伸ばしていきたいと考えている。

塚本委員

3,600人するには、まだ千数百人利用者数を増やさないといけない。これから色々な取組みをしていくことでさらに増やすことができるのかどうかの検証が必要になってくると思うので、アンケート調査などを行って、効果分析を定量的にだすべき。実施してきた施策によりどの程度の効果が出てきているのかは非常に重要なことで、そういう取組みをしていくことで3,600人いくのか、いかないのかというのが必ず議論となる。利用者数を増やすには二つの大きなやり方がある。一つは、沿線に出発地と目的地があるような沿線の活性化である。もう一つは、他の交通と連携することにより周遊性を高める。ネットワークというのは一緒にすればするほど大きくなるというのは当たり前のことなので、東西交通がどのような交通手段になるのかは別として、バスであるとか、他の交通との有機的な連携が利用者数を増やすための大きな効果であると思う。この2点に関しても議論できればと思っている。

閉会

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