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平成19年4月23日 堺市監査委員公表 第24号

更新日:2012年12月19日

地方自治法第242条第1項の規定に基づき平成19年2月22日に監査委員に提出された住民監査請求について、監査委員の合議によりその結果を下記のとおり決定したので、同条第4項の規定に基づき公表する。

平成19年4月23日

堺市監査委員 木戸 唯博
堺市監査委員 西林 里子

住民監査請求に係る監査結果

平成19年2月22日請求

<市議会8会派の政務調査費について>

目次

堺市監査委員公表第24号

第1 監査の請求

1 請求人

1名(省略)

2 監査請求書の提出

平成19年2月22日

3 請求の趣旨

堺市議会議員は、各会派あてに議員一人あたり月額30万円の政務調査費が交付されている。しかしながら、議員の活動内容は公開されるべきでないとの考えから、長年にわたりその使途については不問にされてきた。ようやく平成13年度に地方自治法が改正され、100条13項、14項に基づき各地方公共団体の条例で交付することが定められた。ところが、急速な条例づくりは全国議長会の準則まる写しが多く、使途基準など具体的な内容については、法・条例の目的とは矛盾し、議員にとって都合よく定めたものが多く、不備なものになっている。最近では東京都目黒区議会議員の政務調査費が報道されるなど、その実態が明らかになり、市民の批判の的となっている。
 そこで、平成17年度収支報告書を分析すると次のことが判る(また、以下の分析は、平成17年度分についてであるが、平成16年度収支報告書についても、同様のことがいえるので省略するが、監査請求の対象は平成16、17年度である)。

A会派

 〈1〉 研究研修費4,337,280円について、収支報告書・支出の部・備考欄をみると研究会の実施、研修会の参加となっているが、いかなる研究会、研修会なのか、その目的、内容がまったく不明であること。事業実施報告書の記載内容を見ると、年度中、全期間にわたり、研修、会議、視察を恒常的に行っているような記載となっているが通常考えられない。
 〈2〉 同様に、調査旅費9,139,680円について、先進都市、施設への視察等となっているが、その内容がまったく不明である。事業実施報告書の記載内容を見ると、年度中、全期間にわたり、研修、会議、視察を恒常的に行っているような記載となっているが通常考えられない。
 〈3〉 資料作成費7,724,160円について、会議資料の印刷、事務機器のリースとあるが、いかなる会議資料であるのか、また、リースしたという事務機器の機種、リース代についても、まったく不明である。政党活動との区別が明らかではない。
 〈4〉 資料購入費6,796,224円について、書籍の名称、定期刊行物等の内容、冊数がまったく不明である。
 〈5〉 広報費8,138,880円について、市政報告会の開催、活動報告書の印刷配布とされているが、一方、市議会速報、市議会ニュース、議員別広報誌など数種の印刷物の頒布を行っているようであるが、政党活動との区別が明らかではない。また、具体的な内容、回数、部数も不明である。
 インターネットによるホームページの運用とあるが、同議員団議員のホームページは、a党のホームページ内に設けられており、また、政党とは別に個人として、開設されているホームページもあるが、政党ホームページに政務調査費を充当することは認められない。
 〈6〉 広聴費3,087,360円について、アンケート・広聴会の実施であるが、その場所、アンケート内容、結果が明らかにされておらず、また、政党活動との区別が明らかではない。
 〈7〉 人件費5,587,200円について、雇用されたアルバイト職員の人数、職務内容が明らかではない。また、人件費の中に、市政調査・研究のための調査委託費が含まれているのか、また、その調査委託内容も不明である。また、アルバイト職員の職務内容が直接的な政務調査性を有しない単なる庶務(お茶くみ、来客の応接、議員の食事の手配、コピーとり、党務など)である場合、政務調査費をこれに充当することは、許されない。
 〈8〉 事務所費9,936,576円について、事務所の所在、購入した事務機器の内容が不明である。また、政務調査費が充当される事務所経費は、政務調査関連性を有することが必要であるが、政党活動との区別が不明である。
 〈9〉 その他の経費2,672,640円について、収支報告書の備考欄にも記載がなく、まったく使途が不明である。
合計 57,600,000円

B会派

 〈1〉 研究研修費7,856,000円について、収支報告書・支出の部・備考欄をみると研究会の実施、研修会の参加となっているが、いかなる研究会、研修会なのか、その目的、内容がまったく不明であること。事業実施報告書の記載内容を見ると、年度中、全期間にわたり、研修、会議、視察を恒常的に行っているような記載となっている。
 〈2〉 同様に、調査旅費1,605,000円について、先進都市、施設への視察等となっているが、その内容がまったく不明である。事業実施報告書の記載内容を見ると、年度中、全期間にわたり、研修、会議、視察を恒常的に行っているような記載となっているが通常考えられない。
 〈3〉 資料作成費6,513,000円について、会議資料の印刷、事務機器のリースとあるが、いかなる会議資料であるのか、まったく不明である。政党活動との区別が明らかではない。
 〈4〉 資料購入費3,100,000円について、書籍の名称、定期刊行物等の内容、冊数がまったく不明である。
 〈5〉 広報費8,138,880円について、活動報告書の印刷物の頒布を行っているようであるが、政党活動との区別が明らかではない。また具体的な内容、回数、部数も不明である。
 〈6〉 広聴費2,521,000円について、アンケート・広聴会の実施であるが、その場所、アンケート内容、結果が明らかにされておらず、また、政党活動との区別がされていない。
 〈7〉 人件費10,680,000円について、雇用されたアルバイト職員の人数、職務内容が明らかではない。また、人件費の中に、市政調査・研究のための調査委託費が含まれているのか、また、その調査委託内容も不明である。また、アルバイト職員の職務内容が直接的な政務調査性を有しない単なる庶務(お茶くみ、来客の応接、議員の食事の手配、コピーとり、党務など)である場合、政務調査費をこれに充当することは、許されない。
 〈8〉 事務所費3,461,000円について、事務所の所在、購入した事務機器の内容が不明である。また、政務調査費が充当される事務所経費は、政務調査関連性を有することが必要であるが、政党活動との区別が不明である。
合計 43,200,000円

C会派

 〈1〉 研究研修費9,520,000円について、収支報告書・支出の部・備考欄をみると研究会の実施、研修会の参加となっているが、いかなる研究会、研修会なのか、その目的、内容、実施日、行程がまったく不明であること。事業実施報告書の記載内容を見ると、年度中、全期間にわたり、研修、会議、視察を恒常的に行っているような記載となっているが通常考えられない。
 〈2〉 同様に、調査旅費380,000円について、先進都市、施設への視察等となっているが、その内容がまったく不明である。事業実施報告書の記載内容を見ると、年度中、全期間にわたり、研修、会議、視察を恒常的に行っているような記載となっているが通常考えられない。
 〈3〉 資料作成費5,299,000円について、会議資料の印刷とあるが、いかなる会議資料であるのか、まったく不明である。政党活動との区別がされていない。
 〈4〉 資料購入費3,795,000円について、書籍の名称、定期刊行物等の内容、冊数がまったく不明である。
 〈5〉 広報費5,300,000円について、活動報告書の印刷物の頒布を行っているようであるが、政党活動との区別が明らかではない。また具体的な内容、回数、部数も不明である。
 〈6〉 広聴費1,708,000円について、アンケート・広聴会の実施であるが、その場所、アンケート内容、結果が明らかにされておらず、また、政党活動との区別がされていない。
 〈7〉 人件費11,758,000円について、雇用されたアルバイト職員の人数、職務内容が明らかではない。また、人件費の中に、市政調査・研究のための調査委託費が含まれているのか、また、その調査委託内容も不明である。また、アルバイト職員の職務内容が直接的な政務調査性を有しない単なる庶務(お茶くみ、来客の応接、議員の食事の手配、コピーとり、党務など)である場合、政務調査費をこれに充当することは、許されない。
 〈8〉 事務所費5,440,000円について、事務所の所在、購入した事務機器の内容が不明である。また、政務調査費が充当される事務所経費は、政務調査関連性を有することが必要であるが、政党活動との区別が不明である。
合計 43,200,000円

D会派

 〈1〉 研究研修費652,607円について、収支報告書・支出の部・備考欄をみると記載自体がない。研究会の実施、研修会の参加となっているが、いかなる研究会、研修会なのか、その目的、内容、実施日、行程がまったく不明であること。事業実施報告書の記載内容を見ると、年度中、全期間にわたり、研修、会議、視察を恒常的に行っているような記載となっているが通常考えられない。
 〈2〉 同様に、調査旅費380,000円について、調査のためのタクシー代等となっているが、調査内容、結果が明らかにされていない。
 〈3〉 資料作成費352,906円について、会議資料の印刷とあるが、いかなる会議資料であるのか、まったく不明である。政党活動との区別が明らかではない。
 〈4〉 資料購入費1,908,954円について、書籍の名称、定期刊行物等の内容、冊数がまったく不明である。
 〈5〉 広報費9,360,234円について、活動報告書の印刷物の頒布を行っているようであるが、政党活動との区別が明らかではない。また具体的な内容、回数、部数も不明である。
 〈6〉 広聴費32,450円について、アンケート・広聴会の実施であるが、その場所、アンケート内容、結果が明らかにされておらず、また、政党活動との区別がされていない。
 〈7〉 人件費14,487,917円について、雇用されたアルバイト職員の人数、職務内容が明らかではない。また、人件費の中に、市政調査・研究のための調査委託費が含まれているのか、また、その調査委託内容も不明である。また、アルバイト職員の職務内容が直接的な政務調査性を有しない単なる庶務(お茶くみ、来客の応接、議員の食事の手配、コピーとり、党務など)である場合、政務調査費をこれに充当することは、許されない。
 〈8〉 事務所費11,178,127円について、事務所の所在が不明である。また、政務調査費が充当される事務所経費は、政務調査関連性を有することが必要であるが、政党活動との区別が不明である。
 〈9〉 その他の経費274,267円について、収支報告書の備考欄にも記載がなく、まったく使途が不明である。
合計 38,444,518円

E会派

 〈1〉 資料作成費119,884円について、住民宛送付資料作成費とあるが、いかなる資料であるのか、まったく不明である。
 〈2〉 資料購入費232,350円について、書籍の名称等の内容、冊数がまったく不明である。
 〈3〉 広聴費1,169,758円について、公聴活動費用とし、事業実施報告書において、b地区等において、公聴活動を実施したようであるが、そのト内容、結果が明らかにされておらず、これほど、なぜ、多額の経費がかかるのか合理性がない。
 〈4〉 人件費4,213,080円について、雇用されたアルバイト職員の人数、職務内容が明らかではない。また、人件費の中に、市政調査・研究のための調査委託費が含まれているのか、また、その調査委託内容も不明である。また、アルバイト職員の職務内容が直接的な政務調査性を有しない単なる庶務(お茶くみ、来客の応接、議員の食事の手配、コピーとり、党務など)である場合、政務調査費をこれに充当することは、許されない。
 〈5〉 事務所費4,312,062円について、事務所の所在が不明である。また、政務調査費が充当される事務所経費は、政務調査関連性を有することが必要であるが、政党活動との区別が不明である。
 〈6〉 その他の経費236,480円であるが、パソコンソフトの具体的名称の記載がなく、政務調査関連性が不明である。
合計 10,287,230円

F会派

 〈1〉 研究研修費1,700,000円について、収支報告書・支出の部・備考欄をみると研究会の実施、研修会の参加となっているが、いかなる研究会、研修会なのか、その目的、内容、実施日、行程がまったく不明であること。事業実施報告書の記載内容を見ると、年度中、全期間にわたり、研修、会議、視察を恒常的に行っているような記載となっているが通常考えられない。予算分析、費用と効果などについて、調査をしたとの記載が事業実施報告書においてみられるが、分析手法、その結果について、まったく報告がない。
 〈2〉 同様に、調査旅費900,000円について、先進都市、施設への視察等となっているが、その内容がまったく不明である。事業実施報告書の記載内容を見ると、年度中、全期間にわたり、研修、会議、視察を恒常的に行っているような記載となっているが通常考えられない。
 〈3〉 資料作成費180,000円について、会議資料の印刷とあるが、いかなる会議資料であるのか、まったく不明である。政党活動との区別がされていない。
 〈4〉 資料購入費110,000円について、書籍の名称、定期刊行物等の内容、冊数がまったく不明である。
 〈5〉 広報費3,110,000円について、活動報告書の印刷物の頒布を行っているようであるが、政党活動との区別が明らかではない。また具体的な内容、回数、部数も不明である。
 〈6〉 広聴費500,000円について、アンケート・広聴会の実施であるが、その場所、アンケート内容、結果が明らかにされておらず、また、政党活動との区別がされていない。
 〈7〉 人件費4,000,000円について、雇用されたアルバイト職員の人数、職務内容が明らかではない。また、人件費の中に、市政調査・研究のための調査委託費が含まれているのか、また、その調査委託内容も不明である。また、アルバイト職員の職務内容が直接的な政務調査性を有しない単なる庶務(お茶くみ、来客の応接、議員の食事の手配、コピーとり、党務など)である場合、政務調査費をこれに充当することは、許されない。
 〈8〉 事務所費300,000円について、事務所の所在、購入した事務機器の内容が不明である。また、政務調査費が充当される事務所経費は、政務調査関連性を有することが必要であるが、政党活動との区別が不明である。
合計 10,800,000円

G会派

 〈1〉 人件費2,400,000円について、雇用されたアルバイト職員の人数、職務内容が明らかではない。また、人件費の中に、市政調査・研究のための調査委託費が含まれているのか、また、その調査委託内容も不明である。また、アルバイト職員の職務内容が直接的な政務調査性を有しない単なる庶務(お茶くみ、来客の応接、議員の食事の手配、コピーとりなど)である場合、政務調査費をこれに充当することは、許されない。
 〈2〉 事務所費4,000,000円について、事務所の所在、購入した事務機器の内容が不明である。また、政務調査費が充当される事務所経費は、政務調査関連性を有することが必要であるが、政党活動との区別が不明である。
合計 6,400,000円

H会派

 〈1〉 資料購入費108,710円について、書籍の名称、定期刊行物等の内容が不明である。
 〈2〉 人件費2,182,450円について、雇用されたアルバイト職員の人数、職務内容が明らかではない。また、人件費の中に、市政調査・研究のための調査委託費が含まれているのか、また、その調査委託内容も不明である。また、アルバイト職員の職務内容が直接的な政務調査性を有しない単なる庶務(お茶くみ、来客の応接、コピーとり、党務など)である場合、政務調査費をこれに充当することは、許されない。
 〈3〉 事務所費4,198,662円について、事務所の所在、購入した事務機器の内容が不明である。また、政務調査費が充当される事務所経費は、政務調査関連性を有することが必要であるが、政党活動との区別が不明である。
合計 6,489,822円

以上、会派別に、政務調査費の充当の妥当性について、検討したが、平成17年度につき、2億1642万1570円が、違法、不当な支出であると推定することが可能である。平成16年度についても、ほぼ同様である。
 政党活動との区別が明らかではないものについては、合理的な基準に基づいて按分すれば(2分の1)、少なくとも1億821万785円が違法、不当な公金の支出である。平成16年度についても、同様である。
 請求人は、監査委員に対し、違法不当な支出の返還を求めるなど必要な措置を講ずる勧告をされるよう、地方自治法242条1項に基づき事実証明書を添付して監査請求する。なお、住民監査請求の要件である1年の制限については、多額の公金支出について、監査・検査も行われず是正を怠っていることから、期間徒過に正当な理由がある。
 なお、本件の監査請求は監査委員4人のうち、議員選出の二人が当事者で除斥されるほか、監査委員は長年このような事態を放置し、具体的に政務調査費の使途について、領収書を会派から徴するなど「実査」をしなかったのであって、本件は外部監査で監査されるよう合わせて請求する。
(会派の名称を「A会派」などとし、地区名等を「b地区」と記したほかは、原文のとおり。)
事実証明書 (掲載を省略)
1 平成16年度、平成17年度収支報告書、事業実施報告書
2 堺市議会ホームページ(議員名簿)

第2 監査の実施

1 要件審査及び請求の受理

本件請求は、債権管理の権限を有する市長が、本市議会の8会派(A、B、C、D、E、F、G、H会派・以下「各会派」という。)によって違法不当に支出された政務調査費の各会派に対する返還請求を怠る趣旨と解され、地方自治法第242条第1項に規定する要件を具備していると認められたので、平成19年3月8日にこれを受理した。
 なお、監査委員西惠司及び星原卓次は、議会議員から選任された委員であり、上記会派に所属する議員として政務調査費の支出に関係している。よって、本件請求は「自己の従事する業務に直接の利害関係のある事件」にあたることから、地方自治法第199条の2の規定により除斥となった。

2 個別外部監査を求めることについて

本件請求は、政務調査費に関し、違法不当な支出の返還を求めるなど必要な措置を講ずることを求めるものであり、特に監査委員に代わる外部の者の判断を必要とし、あるいは、特に専門的な知識や判断等を必要とする事案ではないと考えられる。
 したがって、監査委員の監査に代えて個別外部監査契約に基づく監査を実施することが相当であるとは認められない。

3 請求人の証拠の提出及び陳述

請求人から、地方自治法第242条第6項に規定する証拠の提出及び陳述を行わない旨の申出書が、平成19年3月12日付けで提出された。

4 監査対象部局

財政局(財政課)、議会事務局(総務課)

5 監査対象部局からの事情聴取等

本件について、市長に対して請求に係る意見書の提出を求めるとともに、平成19年3月20日、監査対象部局の職員から、本件請求に関する事実及び意見について事情を聴取した。その概要は以下のとおりである。

(1) 事情を聴取した者

(財政局) 財政局理事兼財政部長、財政課長 ほか
(議会事務局)議会事務局長、総務課長 ほか

(2) 本件請求に関する意見等

ア 政務調査費について
 議員の調査研究に資するため必要な経費の一部として交付される政務調査費は、地方自治法(昭和22年法律第67号。以下「法」という。)第100条第13項及び第14項において、交付の対象、額及び交付の方法は条例で定めなければならないこと並びに条例の定めるところにより収入及び支出の報告書(以下「収支報告書」という。)を議長に提出しなければならないことを定めている。
イ 本市の政務調査費について
 本市においては、法に基づき、堺市議会の会派等に対する政務調査費の交付に関する条例(平成13年条例第2号。以下「条例」という。)を制定し、交付対象、交付額及び交付の方法、収支報告書の提出、政務調査費の返還等に関して規定している。
 また、条例に基づき、堺市議会の会派等に対する政務調査費の交付に関する条例施行規則(平成13年規則第27号。以下「規則」という。)を制定し、具体的な使途基準、交付対象である会派等における会計処理方法、収支報告書提出時の事業実施報告書の添付等に関して規定している。
 なお、条例及び規則には、会派等が政務調査費を支出したときの領収書の添付を義務付ける規定は設けられていない。
ウ 請求者の主張に対する意見
 政務調査費については、条例第4条、規則第6条に政務調査費の使途基準が規定されているが、どのような調査研究をするかについては、会派等あるいはそこに所属する議員の自主的な判断を最大限尊重するという考えが根底にあり、議会における会派等の市政に関する調査研究には、広範な分野での研究、研修、調査、視察及び資料購入などにより議員活動の活性化を図り、もって市政に反映されることが期待されている。
 したがって、現行の地方自治制度における議会と執行機関との関係に鑑みると、一般的には、明らかに趣旨に反しない限り違法・不当といえないものと考える。
 なお、本市では、条例第5条及び規則第7条に会派等に経理責任者を定めること、経理責任者に対し経理書類の徴収、整理をする義務を課すなどの規定をしている。
 さらに、条例第6条及び規則第8条の規定に基づき、それぞれ収支報告書及び事業実施報告書が議長に提出されており、その写しは市長に送付されている。これらの書類の送付を受け、条例第7条第1項及び第2項の規定に則して、「残余の額がないこと」や「その使途が第4条の規定に明らかに違反していると認められないこと」をそれぞれ確認している。

第3 監査の結果

1 本件の監査対象事項

請求人は、各会派について、会派別に平成17年度の収支報告書に記載された政務調査費の充当の妥当性を検討し、総額2億1,642万1,570円が違法不当な支出であると推定することが可能であるとし、政党活動との区別が明らかでないものについては、2分の1の比率で按分すれば、少なくとも1億821万785円が違法不当な支出であると主張する。そして、このことは平成16年度についても同様という。
 また、住民監査請求の要件である1年の制限(地方自治法第242条第2項)については、期間徒過に正当な理由があるとして、制限されない旨を主張する。
 以上のような請求人の主張及び本件請求の受理において解釈した措置請求の内容から、〈1〉本件に地方自治法第242条第2項は適用されるか、〈2〉本件において、各会派は政務調査費を違法不当に支出したかどうか、〈3〉市長は政務調査費の返還請求を違法若しくは不当に怠っているか、を監査対象事項とした。

2 地方自治法第242条第2項の適用について

地方自治法第242条第2項には、財務会計行為のあった日または終わった日から1年を経過したときは、正当な理由がない限り住民監査請求ができない旨を規定する。
 しかし、本件請求の対象は、各会派によって違法不当に支出された政務調査費の返還請求を怠る事実である。よって、本件請求については、行為のあった日や終わった日を想定できず、地方自治法第242条第2項は適用されないと判断する。

3 政務調査費の支出について

(1) 請求人の主張

 請求人は、違法不当な支出と推定することが可能であるとした政務調査費については、収支報告書及び事業実施報告書(以下「収支報告書等」という。)の記載が不充分なため具体的な内容が不明であり、政務調査費が使途基準に従って使用されたことを判断できないと指摘している。
 以上のことから、請求人は、収支報告書等の記載が、政務調査費が使途基準に従って使用されたことを判断できる程度に具体的でない場合には、政務調査費の支出そのものが違法不当であると主張するものと解される。

(2) 主張の検討

ア 政務調査費の収支報告書については、地方自治法第100条第14項において、政務調査費の交付を受けた会派または議員は、条例の定めるところにより、当該政務調査費に係る収支報告書を議長に提出するものと規定されている。
イ 収支報告書等の提出に関する条例及び規則をみると、次のように規定されている。
 〈1〉 政務調査費の交付を受けた会派等の代表者及び経理責任者は、規則で定める様式により、収支報告書等を前年度の交付に係る政務調査費について毎年4月30日までに作成し、議長に提出しなければならない(条例第6条第1項及び第2項、規則第8条第1項)。
 〈2〉 議長は、収支報告書等が提出されたときは、速やかにそれらの写しを市長に送付し、収支報告書をその提出期限の日から起算して3年を経過する日まで保存しなければならない(条例第6条第4項及び第8条第1項、規則第8条第2項)。
 〈3〉 議長が保存する収支報告書は、堺市情報公開条例(平成14年条例第37号)の定めるところにより公開する(条例第8条第2項)。
 〈4〉 会派等の経理責任者は、政務調査費の支出について会計帳簿を調製するとともに、会計書類、領収書等の証拠書類及び預金通帳を整理し、これらの帳簿、書類等を当該政務調査費に係る収支報告書の提出期限の日(預金通帳については、最終記載日)から起算して3年を経過する日まで保管しなければならない(規則第7条第6項)。
ウ 以上のように、収支報告書等の提出に関する条例及び規則は、〈1〉収支報告書等は、会派等の代表者及び経理責任者が規則で定める様式により作成し、議長に提出すること、〈2〉収支報告書の原本は議長が保存・公開すること、〈3〉収支報告の基礎となる会計書類、領収書等の証拠書類及び預金通帳は、会派等の経理責任者が整理・保管すること、〈4〉市長に対しては、議長が収支報告書等の写しを送付することを定め、政務調査費の使途に関する会計書類及び証拠書類等を、議会側が自ら管理・保有することを規定している。
エ 政務調査費制度は、地方議会の活性化のために議員の調査活動の基盤の充実を図る観点から、議会の会派等が行う調査研究の費用を助成するものとして制度化されたものである。
 地方自治制度においては、議会と首長は、対等の立場で相互のチェック・アンド・バランスにより行政運営を行っている。このような議会と首長の関係からすると、議会や議員の活動は、首長の支配、干渉を受けないことが保障されなければならない。
 したがって、政務調査費の使途については、会派や議員の自主的な判断に委ねられ、広範な裁量が認められていると考えられる。
オ 収支報告書等の記載方法については、条例、規則において特に規定されておらず、規則において様式が定められているのみである。また、議会内部において収支報告書等の記載方法を定めた内規や申し合わせ事項等も確認されていない。
カ 以上のことからすると、収支報告書等は、その記載方法について広範な裁量を有すると考えられる会派等の判断と責任において、条例及び規則の規定に従って記載されるものと考えられる。
キ これを本件についてみると、本件各会派の収支報告書等は、当該会派の代表者及び経理責任者において、政務調査費制度の趣旨を踏まえ、条例、規則が定めた様式に従って記載されている。
 したがって、記載が具体的でないことをもって政務調査費の支出が違法不当であるという請求人の主張には、理由がないと考えられる。

4 結論

以上から、市長が政務調査費の返還請求を違法若しくは不当に怠っているかどうかを検討するまでもなく、請求人の主張には理由がないものと判断される。
以上

このページの作成担当

監査委員事務局
電話:072-228-7899 ファックス:072-222-0333
〒590-0078 堺市堺区南瓦町3番1号 堺市役所高層館19階

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