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平成18年8月17日 堺市監査委員公表 第27号

更新日:2012年12月19日

堺市監査委員公表第27号

 地方自治法第242条第1項の規定に基づき平成18年6月21日に監査委員に提出された住民監査請求について、監査委員の合議によりその結果を下記のとおり決定したので、同条第4項の規定に基づき公表する。

平成18年8月17日

堺市監査委員 西 惠司
堺市監査委員 星原 卓次
堺市監査委員 木戸 唯博
堺市監査委員 西林 里子

住民監査請求に係る監査結果

平成18年6月21日請求

<軽自動車の購入に係る見積合せについて>

目次

堺市監査委員公表第27号

第1 監査の請求

1 請求人

1人(氏名は省略)

2 監査請求書の提出

平成18年6月21日

3 請求の趣旨

 2006年6月9日における軽自動車購入に係る見積合せにおいて、提出期限を徒過した見積書であることを知りながら、これを受け付けた上で、当該見積書を提出した見積人Aとの契約を2006年6月9日にしたものである。
 見積書の提出期限等は、申込の誘引の際に事業者に対し示した見積依頼に明示されているものである。したがって、この条件が当該契約の法律上の条件であることに疑う余地はない。
 他の見積合せ業者は全て、定められた期限内に提出しており、Aが定められた期限に提出できない特別の理由もない。
 別件の指名競争入札において、入札に参加した業者で、午前11時20分から30分ごろ、本件見積合せにも参加した他業者からも、期限に遅れたAの見積り提出について、疑問を呈する意見をあげているにもかかわらず、調達課係員は、この意見を聞くことなく、Aの提出した見積書を受理した。
 民法の原則に従い、定められた期限を経過の後提出された見積書については、これを無効とするべきである。
 しかし、調達課係員は、6月9日午後3時に、架電にて、見積人Aに対し、随意契約の成立の通知をし、これをもって、契約は成立したが(発信主義)、契約手続に違法性を帯びており、見積書の提出自体が無効である。
 見積人Bからは、同日午後4時頃に、架電にて、見積合せの結果についての問い合わせがあった。
 調達課長らに譲って、これが私法上の効果に及ぼさないとしても、第2位の見積人Bは、堺市長に対し、本来契約成立による利益はBに帰属していたものであり、提出した見積額を限度として、損害賠償請求権を有しており、同時に、堺市長が損害賠償の責を完遂するまでの間、民法所定の遅延利息を発生するに至っている。
 請求人は、契約履行の差止め、市の損害としては、提出した見積額を限度とする損害賠償額、及び、遅延利息について、専決権者である調達課長らに対し、請求し、Aとの契約を撤回するなど、必要な措置を取ることを求めるものである。

以上
(原文のとおり。)

 事実証明書 (掲載を省略)

  1. 平成18年6月21日 総務財政委員会答弁資料

第2 監査の実施

1 要件審査及び請求の受理

 本件請求の要件を審査した結果、地方自治法第242条第1項に規定する要件を具備していると認められたので、平成18年7月3日にこれを受理した。
 なお、本件契約が地方自治法等に直ちに違反するとはいえず、また、本件契約により堺市に生ずる回復困難な損害を避けるための緊急性が認められないので、同条第3項に規定する暫定的停止勧告は行わなかった。

2 請求人の証拠の提出及び陳述

 請求人から、地方自治法第242条第6項に規定する証拠の提出及び陳述を行わない旨の申出書が平成18年7月6日付けで提出され、同日これを収受した。

3 監査対象部局

 理財局(理財部調達課)

4 監査対象部局からの事情聴取等

 本件について、市長に対して請求に係る意見書の提出を求めるとともに、平成18年7月21日、監査対象部局の職員から、本件請求に関する事実経過や意見を聴取した。その概要は以下のとおりである。

(1)事情を聴取した者

 理財局長、理財部長、調達課長 ほか

(2)本件請求に関する事実経過の説明

 ア 堺市の物品購入について
 堺市の物品購入は、基本的には、予定価格1件10万円以上の物品について、所管課からの依頼を受けて調達課において契約を締結している。調達課では、原則として予定価格1件160万円を超える場合は指名競争入札、同160万円以下の場合は随意契約(見積合せ(2者以上から見積書を徴取すること。)を原則とする。)の方法により、契約を締結している。
 イ 請求の対象である見積合せについて
 (ア) 平成18年6月2日午前11時から、調達課入札室において、指名競争入札(管財課からの依頼により、キャブバンAT車・4台を購入するもの。以下「別件指名競争入札」という。)と見積合せ(教育委員会施設課からの依頼により、キャブバンAT車・1台を購入するもの。以下「本件見積合せ」という。)に係る説明会を開催した。別件指名競争入札の日時は、平成18年6月9日午前11時、見積書の提出期限は、平成18年6月9日午前11時と説明を行った。
 (イ) 平成18年6月9日午前10時57分ごろ、調達課職員が、請求書に記載の見積人A(以下「A」という。)を含む入札参加予定業者(7者)がそろっていることを確認し、別件指名競争入札を執行した。開札の結果、Aが落札と決定し、職員は入札の終了を宣言した。この直後、Aから本件見積書が提出され、職員は当該見積書を受領した。
 同日午後3時ごろ、調達課職員は、Aを含む6者が参加した本件見積合せの開札事務を完了させ、最低金額を示したAを落札者として決定し、電話で発注を行った。

(3)請求人の主張に対する意見

 申込期日が「1分、1秒でも過ぎれば申し込みを受け付けないとか、期日を過ぎれば事情のいかんを一切勘案せず受け付けないとかといったものであるかどうか」は、申込みを誘引する堺市が判断・決定することである。それは、契約理論からいっても当然のことであって、また、随意契約の相手方を選定する手続き・方法は法令で決まっておらず、堺市契約規則においても原則として見積書を徴することが規定されているだけで、基本的に市の裁量に委ねられていることからも明らかである。
 市としては、申込期日を1分、1秒でも過ぎれば、申し込みを受け付けないとか、期日を過ぎれば事情のいかんを一切勘案せずに受け付けないという性格のものではないと考える。このことは、市の利益の確保と申し込む業者の利益の保護との適正な調和を図る観点や、提出期限をわずかでも経過すれば、申し込みを受け付けないとの記載があるわけでもないこと、さらには社会通念に照らしても是認されうるものである。
 本件見積合せについては、別件指名競争入札の参加予定業者がすべて集合した午前11時までの時点で、Aは既に作成済みの見積書を保持していたこと、別件指名競争入札執行中に、Aは見積書の提出方法を調達課職員に尋ね、当該職員は入札事務を優先して取り扱ったことなどの事情・経過があり、堺市として当該業者の申し込みを受け付けたことは何ら違法・無効ではない。また、公正な競争を害するおそれがないし、取引の安全を害するようなものでないことも明らかである。
 上記の考えから、今回の事務執行に違法性はなく、したがって、請求人の主張する見積人B(以下「B」という。)の損害賠償請求権は存在しない。

第3 監査の結果

1 本件の監査対象事項

 請求人の主張内容から、監査対象事項をAの見積書は期限を経過して提出されたので、堺市とAとの契約は無効となるのか、Bは堺市に対して損害賠償請求権を有しているのか、とした。

2 Aの見積書の提出と契約の有効性について

 ア Aの見積書は期限を経過して提出されたので、堺市とAとの契約は無効となるのかどうかについて検討する。
 イ 随意契約による見積書の提出は、契約の申込みとしての性格を有すると解され、申込みの意思表示は相手方に到達した時からその効力を生じる(民法第97条第1項)。
「到達」とは、意思表示を記載した書面が相手方によって直接受領され、又は了知されることを要するものではなく、この書面が相手方の勢力範囲(支配圏)内におかれることであって、相手方の了知可能な状態におかれることをもって足りると解されている(昭和36年4月20日 最高裁判決)。
 ウ 見積合せにおける見積書の徴取に関する手続きについては、地方自治法、堺市契約規則等の法令に規定はないので、この具体的な事務手続きは市の裁量によるものといえる。しかし、簡便な契約方法である随意契約であっても、公正、公平で手続きの透明性が確保された契約締結でなければならないことは、基本的には入札による場合と何ら変わるところはないと考えられる。したがって、原則として、見積書の提出期限を任意に延長することは、容易には認められないものといえる。
 エ これを本件についてみると、関係局職員の陳述等によれば、Aは本件見積書を保持し、平成18年6月9日午前10時57分ごろまでには、別件指名競争入札に参加するため、調達課入札室に入室したこと、Aは別件指名競争入札において、入札書を入札箱へ投函する際、入札書と本件見積書を示し、「これはここに入れたらええのかな」と質問し、これに対して、調達課職員は、「入札書だけ投函してください」と応えたこと、調達課職員が別件指名競争入札の終了を宣言した直後に、Aは「見積書も、はい」と述べて本件見積書を調達課職員に手渡したことが、それぞれ認められる。
 オ これらのことから、Aは平成18年6月9日に、調達課入札室において調達課職員に本件見積書を提出しようとしたことが認められる。しかし、このときの時刻は、午前10時57分ごろに別件指名競争入札の参加業者7者が入室した後、参加業者の点呼、参加者の委任状の提出・入札書への記載・入札書の投函などが順次行われたとのことであるので、午前11時を経過していたものと推定するのが相当である。そして、実際に調達課職員が受け取ったのは、更にその後の入札終了直後であったことが認められる。
 したがって、Aの見積書は提出期限までに調達課職員の了知可能な状態におかれていたとはいいがたく、期限内に見積書の提出がなされたとはいえないと認められる。
 カ しかし、事前に実施された見積合せの説明時に、調達課職員は「見積書については、入札のときに持参していただいて結構です」と補足説明を行ったことが認められるので、この点について更に検討する必要がある。
 上記補足説明は、見積書の提出期限である午前11時とは、当日実施される別件指名競争入札の手続きの開始時と同時であるとの説明をしたものと受け取ることもできる。
 この結果、Aは見積書の提出時期を別件指名競争入札が執行されるときであると理解し、入札時に見積書を保持しておれば、調達課職員から見積書の提出について何らかの指示があると誤信したため、自ら入札書を投函する時まで見積書を提出せずにこれを保持していたものと推察される。
 そして、Aは堺市の登録業者としての日が浅く、見積書の提出期限と指名競争入札の執行時刻が同じ時刻となる場合の見積書の提出は初めてであり、手続きに慣れていなかったことが認められる。
 キ さらに、上記エの状況からすれば、Aは当日午前10時57分ごろまでには本件見積書を所持して調達課入札室に入室したのであるから、Aは調達課職員にいつでも提出する意思を持って見積書を保持していたものと認められる。また、他の業者が集まり自由に人の出入りができない入札室の中で、Aは保持していた見積書を書き換えることはできなかったと認められる。
 ク このような場合、Aが提出時期を誤信したことについては理由があり、かつAの行動はその誤信の範囲で行われていたものと解するのが相当である。
 ケ 上記のとおりであるから、本件については、例外的にAの見積書が期限内に提出されたとする取り扱いをしても不相当であるとはいえないと考える。
 よって、堺市とAとの契約は有効であると判断する。

3 Bの損害賠償請求権について

 請求人は、「調達課長らに譲って、これが私法上の効果に及ぼさないとしても、第2位の見積人Bは、堺市長に対し、本来契約成立による利益はBに帰属していたものであり、提出した見積額を限度として、損害賠償請求権を有しており、同時に、堺市長が損害賠償の責を完遂するまでの間、民法所定の遅延利息を発生するに至っている」と主張している。
 これは、「堺市とAとの契約が有効であるとしても、Bは本来、本件の契約成立による利益を有しているので、堺市に対して本件に係るBの見積額を限度とする損害賠償請求権を有している」という趣旨と解されるが、上記のとおり、堺市とAとの契約は有効であるので、Bは本件契約の成立による利益は有しておらず、Bの堺市に対する損害賠償請求権は認められないものと考える。
 したがって、Bは、堺市に対して自らの見積額を限度とする損害賠償請求権は有しておらず、損害賠償額に係る遅延利息も発生しないと判断する。

4 結論

 以上のことから、「契約履行の差止め、市の損害としては、提出した見積額を限度とする損害賠償額、及び、遅延利息について、専決権者である調達課長らに対し、請求し、Aとの契約を撤回するなど、必要な措置を取ることを求める」という請求人の主張にはいずれも理由がないものと判断する。

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電話:072-228-7899 ファックス:072-222-0333
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