このページの先頭ですサイトメニューここから
このページの本文へ移動
堺市
  • 音声読み上げ・文字拡大・ふりがな
  • サイトマップ
  • くらしの情報
  • 子育て・教育
  • 健康・福祉
  • 観光・歴史・文化
  • 産業・ビジネス
  • 市政情報


本文ここから

平成18年5月1日 堺市監査委員公表 第16号

更新日:2012年12月19日

堺市監査委員公表第16号

 地方自治法第242条第1項の規定に基づき平成18年3月6日に監査委員に提出された住民監査請求について、監査委員の合議によりその結果を下記のとおり決定したので、同条第4項の規定に基づき公表する。

平成18年5月1日

堺市監査委員 西 惠司
堺市監査委員 星原 卓次
堺市監査委員 木戸 唯博
堺市監査委員 西林 里子

住民監査請求に係る監査結果

平成18年3月6日請求

<短期健康保険証の交付に関する件>

目次

堺市監査委員公表第16号

第1 監査の請求

1 請求人

 1人(氏名は省略)

2 監査請求書の提出

 平成18年3月6日

3 請求の趣旨

(1)国民健康保険の短期保険証交付状況の内容と、知り得た時期について-

 短期被保険者証交付状況(平成16年11月末現在)<事実証明その1>は、堺市が南支所管内で国民健康保険の短期保険証を交付している世帯(国保記号番号順100世帯抽出)個々の保険料滞納額、平成15年度・16年度の保険料額・収納額、納付誓約内容などを一覧表にしたものである。この「交付状況」について、請求者は堺市情報公開条例に基づき平成16年11月29日に公開請求をしたが、公開されなかったため、大阪地裁に提訴。この裁判において、和解で平成18年1月17日に堺市から提供を受け、初めて知り得たものである。

(2)保険証乱発の実態が明るみに-

 この100世帯は、すべて平成16年11月1日に短期保険証が更新されている。
 「堺市国民健康保険の保険料滞納に伴う資格証明書等の交付及び保険給付の一時差止等に関する事務取扱要綱」<事実証明その2>の第2条には、「政令に定める特別の事情がないにもかかわらず、保険料を滞納している世帯主に対しては、短期被保険者証を交付することができる」とある。これからすると、100世帯はすべて、特別の事情がないのに国保料を滞納している世帯である。
 また、この交付状況一覧表の滞納額(平成16年11月末現在)、保険料額、収納額(平成16年度は11月末現在の収納額)から見て、100世帯すべてが1年以上滞納していることが分かる。
 したがって、100世帯すべてが「特別の事情もなく、1年以上滞納」している世帯である。
 なお、100世帯のうち、納付誓約をしているのは40世帯である。このうち16世帯が誓約(毎月の分納額)を守っていない。特に、そのうち10世帯(番号順で16、17、30、36、43、57、64、78、87、92)は平成16年度の納付額がゼロである。誓約額を毎月払ったとしても滞納額の完済にほど遠いばかりか、逆に滞納額は膨らむ一方なのに、その誓約さえ守らない滞納者がいる。また、誓約をしない滞納者(60世帯)も悪質といえる。

(3)国保法に違反-

 国民健康保険法第9条第3項などによると、「災害その他の政令で定める特別の事情がないのに、1年以上滞納している世帯に対しては、市町村は保険証の返還を求めるものとする」と規定されている。(2)で述べたように、100世帯すべてが「特別の事情がないのに、1年以上滞納」しているが、それにもかかわらず保険証を交付しているのは、明らかに国保法違反である。

(4)保険証乱発が国保会計に大きな損害-

 国保法の規定どおり、保険証を渡さず資格証明書に切り替えていたならば、滞納者は診療窓口で医療費を10割負担し、あとで市に保険給付(通常7割給付)を請求しなければならないことになる。この資格証明書交付の狙いは、滞納を未然に減らすと共に、保険給付時に「給付金を滞納分の支払いに回して下さい」などと、滞納分を取りやすくすることにある。
 しかし堺市は、国保法に違反して保険証を乱発し、滞納を助長(滞納者は、なんぼ滞納していても保険証をくれるので、滞納をやめようとしない)するばかりか、安易に保険給付を続けている。これによる国保会計の損害は計り知れないほど大きい。この損害により、堺市の国保会計は大赤字を抱えており、赤字を抑えるために保険料を値上げし、真面目に保険料を納めている加入者にしわ寄せしている(損害補てんさせている)のが実情である。
 この損害額は計り知れないが、少なくとも、国保法に違反して滞納者に保険証を使わせ、保険給付をした額が損害額と考える。この保険給付分は、本来なら、資格証明書を交付して滞納者の受診後請求によって支払うものであり、これは差し押さえをするなど何が何でも回収すべきものであるからだ。

(5)措置請求事項-

 国保事業運営(保険料徴収や保険給付支出など)の最高責任者は、市長である。監査委員は、平成16年11月1日に短期保険証が更新された100世帯について、その後、現在までの保険給付額を調べて、その損害額を木原敬介市長に国保会計に返還することを勧告するよう、請求者は求める。また、「特別の事情がなく1年以上滞納している世帯」については、国保法の規定どおり、保険証を返還させ資格証明書に切り替えることを木原市長に勧告するよう、求める。

以上
(原文のとおり)

 事実証明書
 (その1)短期被保険者証交付状況(平成16年11月末現在)
 (その2)堺市国民健康保険の保険料滞納に伴う資格証明書等の交付及び保険給付の一時差止等に関する事務取扱要綱

(掲載を省略)

第2 監査の実施

1 要件審査及び請求の受理

 本件請求の要件を審査した結果、地方自治法第242条第1項に規定する要件を具備していると認められたので、平成18年3月15日にこれを受理した。

2 請求人の証拠の提出及び陳述

 請求人から、地方自治法第242条第6項に規定する証拠の提出及び陳述を行わない旨の申出書が平成18年3月22日付けで提出され、同日これを収受した。

3 監査対象部局

健康福祉局(保険年金管理課)
南区役所(総務部保険年金課)

4 監査対象部局からの事情聴取等

 本件について、市長に対して請求に係る意見書の提出を求めるとともに、平成18年4月6日、監査対象部局の職員から、本件請求に関する意見について説明を受けた。その概要は以下のとおりである。

(1) 事情を聴取した者

(健康福祉局)健康福祉局長、保険年金担当部長、保険年金管理課長
(南区役所) 総務部長、保険年金課長

(2) 本件請求に関する意見の概要

ア 短期被保険者証の交付に関する意見
 請求人は、事実証明書その1に記載された100世帯は、国民健康保険法(以下「国保法」という。)第9条第3項にいう「特別の事情」なく国民健康保険の保険料(以下「保険料」という。)を1年以上滞納しており、このような世帯には被保険者証の返還を求めて被保険者資格証明書(以下「資格証」という。)を交付しなければならないが、堺市はこのような世帯に短期被保険者証(以下「短期証」という。)を交付しており違法であるという。
 本件の100世帯に対しては短期証を交付しているが、これらの措置は法令の趣旨に照らして制定した「堺市国民健康保険の保険料滞納に伴う資格証明書等の交付及び保険給付の一時差止等に関する事務取扱要綱」(以下「市要綱」という。)に基づいて、保険料の滞納について、国保法施行令第1条の3の特別の事情があるもの、滞納した保険料に係る分納誓約が誠実に履行されているもの、保険料の滞納額が大幅に減少し今後完納が見込まれるもの、などについて短期証を交付したものであり、国保法に違反するものではない。
イ 短期証の交付により堺市が損害をこうむったことに関する意見
 被保険者が資格証を利用して保険医療機関等で診療を受けた場合であっても、一部負担金を除いた保険給付費については、被保険者からの申請に基づき、保険者たる堺市が特別療養費として支払うこととなっている。
 したがって、短期証と資格証のどちらが利用されたとしても、保険者としての負担に変わりはなく、短期証の交付が堺市に損害を与えることはない。

第3 監査の結果

1 本件の検討事項

 本件の請求人は、堺市南支所(当時)が平成16年11月1日に、「短期被保険者証交付状況」と題する一覧表(事実証明その1、以下「一覧表」という。)」に記載の100世帯に、短期証を交付した行為(以下「本件行為」という。)は、国保法第9条第3項に違反する違法な行為であると主張し、本件行為により堺市がこうむった損害額を堺市国保会計に返還するとともに、違法に交付された短期証を返還させて資格証に切り替えることを、市長に勧告する旨の措置請求を行っている。
 したがって、本件においては、本件行為の違法性と本件行為によって堺市が損害をこうむったといえるかどうかが問題となり、以下これらの事項について検討する。

2 本件行為の違法性について

(1) 請求人の主張

 請求人は、市要綱第2条が「特別の事情がないにもかかわらず、保険料を滞納している世帯主」に短期証を交付することができると定めるので、一覧表に記載する世帯がすべてこのような世帯であると主張し、滞納期間については、一覧表の滞納額、保険料額、収納額をみればすべての世帯が保険料を1年以上滞納していることがわかる、として本件行為が国保法第9条第3項に違反すると主張する。

(2) 主張の検討

 以上のように、請求人は、市要綱第2条の規定と一覧表に記載された滞納額等を根拠に、本件行為の違法性を主張しているが、本件行為に関する特別の事情の有無は、実際に事務処理の手順(以下「事務手順」という。)を調査し、その事務手順において特別の事情の有無についての判断を確認しなければ判断できないと考える。
 そこで、請求人の主張について検討するため、本件行為に係る事務を処理し関係書類等を管理している堺市南区役所において、本件行為に関する事務手順と特別の事情の有無についての判断を調査確認したところ、その結果は次のとおりであった。

(3) 本件行為に関する事務手順

ア 資格証を交付すべき滞納者の抽出
 1年を超える保険料の滞納者を抽出する時期を年間5回(被保険者証の更新日としている11月1日からみて、12月末、2月末、4月末、6月末、8月末)設定し、この時点における滞納者を把握する。
イ 特別の事情の有無に係る調査
 国保法施行令第1条の3が規定する特別の事情の有無を判断するため、以下の事務を行う。
市要綱第4条第4項に基づき、抽出した滞納者に「弁明の機会付与の通知書」を送付し、滞納に関する弁明書の提出を求める。
弁明書の記載内容等をもとに特別の事情の該当性を判断する。
ウ 被保険者証の返還及び資格証の交付
 特別の事情がないと判断された場合及び弁明書が提出されなかった場合は、市要綱第4条第3項に基づき、「被保険者証の返還及び資格証明書交付通知書」を送付して被保険者証の返還を求め、返還を受けた場合及び返還があったとみなしうる場合(被保険者証が国保法施行規則第7条の2第6項により無効となった場合)に、資格証を送付する。
エ 資格証から短期証への変更
 資格証を交付した者が来庁した場合には保険料の納付交渉を行い、以下の状況の有無を総合的に考慮し、国保法施行令第1条の4に規定される特別の事情があると認められる場合には、資格証を返還させて短期証を交付する。滞納分または現年分の保険料について、一部納付や分納誓約が行われる等、保険料の納付状況が改善されたこと
滞納者について、国保法施行令第1条の3が規定する特別の事情に該当しうる事実があること
オ 短期証から資格証への変更
 短期証を交付した者について特別の事情の有無に係る状況が変化し、国保法施行令第1条の4が規定する特別の事情があるものとは認められなくなった場合は、資格証の交付手続に移行する。
カ 資格証や短期証の更新
 資格証や短期証を交付した者について、特別の事情の有無に係る状況に変化がない場合は、資格証や短期証の更新を行う(市要綱第3条及び第6条)。

(4) 特別の事情の有無についての判断

ア 本件行為に関する特別の事情の有無についての判断を確認するため、納付相談等に関する交渉記録、分納誓約書の綴、徴収猶予申請書の綴、納付状況を確認できるオンライン画面を調査した結果、特別の事情の有無に係る事実として次のような記載等が確認された。
 <1> 世帯主や家族の病気、けが等の事実
 <2> 世帯主の事業の失敗、破産等の事実
 <3> 世帯主の無収入、収入不安定等の事実
 <4> 保険料の納付の有無に関する事実
 <5> 分納の誓約及び誓約の履行の有無に関する事実
イ 本件行為に関する特別の事情の有無については、国保法施行令第1条の4の規定により、次のA又はBからFまでの事由を用いて判断される。
 A 世帯主が滞納している保険料につき、その額が著しく減少したこと
 B 世帯主がその財産につき災害を受け、又は盗難にかかったこと
 C 世帯主又はその者と生計を一にする親族が病気にかかり、又は負傷したこと
 D 世帯主がその事業を廃止し、又は休止したこと
 E 世帯主がその事業につき著しい損失を受けたこと
 F BからEに類する事由があったこと
 以上のように、国保法施行令第1条の4は、滞納の減少に係る事由(A)又は納付の困難性に係る事由(BからFまで)を一つの特別の事情として規定しているが、このような規定の形式は、これらの事由を総合的に考慮して特別の事情の有無を判断すべき趣旨であると解される。
ウ これを本件行為に係る事務手順のエからカについてみると、国保法施行令第1条の4に定める事由の有無を総合的に考慮し、特別の事情の有無に係る状況の変化を把握して資格証と短期証を適宜使い分けている。
 このような事務手順においてからの記載が行われたことからすれば、特別の事情の有無についての判断は、国保法の規定に合致していたことが充分に推定でき、適正であったものと評価する。
 なお、調査した記載の中のごく一部には、やや経過のわかりにくいものがあったので、今後は的確な記載に努める必要があると考える。

(5) 結論

 以上のとおり検討すると、本件行為が違法であったとはいえず、これに関する請求人の主張には理由がないものと判断する。

3 堺市が損害をこうむったといえるかどうかについて

(1) 請求人の主張

 これについて請求人は、本件行為により交付された短期証に基づく保険給付の額が、堺市がこうむった損害額であると主張する。

(2) 主張の検討

 請求人は、本件行為は違法であるから資格証が交付されるべきであり、違法な短期証に基づく保険給付は損害となることを主張していると考えられる。
 しかし、本件行為は違法とは判断できないから、本件行為が違法であることを理由とした主張は前提を欠くこととなる。

(3) 結論

 したがって、堺市が損害をこうむったといえるかどうかについての請求人の主張には、理由がない。

4 結論

以上から、本件請求における請求人の主張には、すべて理由がないものと判断する。

 以上

このページの作成担当

監査委員事務局
電話:072-228-7899 ファックス:072-222-0333
〒590-0078 堺市堺区南瓦町3番1号 堺市役所高層館19階

このページの作成担当にメールを送る

本文ここまで

サブナビゲーションここから

住民監査請求監査

情報が見つからないときは

世界文化遺産を大阪に 百舌鳥・古市古墳群

サブナビゲーションここまで


以下フッターです。
Copyright © Sakai City. All Rights Reserved.
フッターここまでこのページの上へ戻る