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平成18年12月21日 堺市監査委員公表 第36号

更新日:2012年12月19日

堺市監査委員公表第36号

 地方自治法第242条第1項の規定に基づき平成18年10月24日に監査委員に提出された住民監査請求について、監査委員の合議によりその結果を下記のとおり決定したので、同条第4項の規定に基づき公表する。

平成18年12月21日

堺市監査委員 木戸 唯博
堺市監査委員 西林 里子

住民監査請求に係る監査結果

平成18年10月24日請求

<市議会委員会室の無償貸付について>

目次

堺市監査委員公表第36号

第1 監査の請求

1 請求人

1人(氏名は省略)

2 監査請求書の提出

平成18年10月24日

3 請求の趣旨

請求内容

 2006年10月25日、a研究所(代表 b・堺市議会議員)が、「政治倫理条例…その誕生と進化、そして運用の実際」と題して、第82回自治体議員勉強会を、堺市役所(本館)12階・市議会委員会室で、午前11時より開催する。
 しかしながら、地方自治法第237条第2項は、「第238条の4第1項の規定の適用がある場合を除き、普通地方公共団体の財産は、条例又は議会の議決による場合でなければ、これを交換し、出資の目的とし、若しくは支払手段として使用し、又は適正な対価なくしてこれを譲渡し、若しくは貸し付けてはならない。」と定めており、a研究所に対し堺市長が無償でこれを使用させてはならないことは明らかである。
 また、a研究所は、b議員自身が代表を務める政治資金規正法上の政治団体であり、地方公共団体が特定の議員に対し、このような便宜を図り、また、同議員が堺市長に対し、施設の使用(一時貸付)を要求することは、政治資金規正法第21条第3項「何人も、会社、労働組合、職員団体その他の団体(政治団体を除く)に対して、政治活動に関する寄附(政党及び政治資金団体に対するものを除く)をすることを勧誘し、又は要求してはならない。」に違反していることは明らかである。
 また、この件に関し、堺市議会事務局職員が貸付に関与しているが、同法22条の9第2項は「何人も、前項各号に掲げる国若しくは地方公共団体の公務員又は特定独立行政法人若しくは特定地方独立行政法人の職員若しくは日本郵政公社の役員若しくは職員に対し、同項の規定により当該公務員又は役員若しくは職員がしてはならない行為をすることを求めてはならない」とされているのであって、この点においても、同法違反は明らかである。

請求事項

 したがって、請求人は、堺市監査委員に対し、同日において行われる第82回自治体議員勉強会なる集会での堺市施設の使用差し止めを求めると共に、過去、同議員を名義として、実質、同研究所の集会に使用したか否かについての事実(無償での便宜供与)を調査し、相当の使用料と当該集会の日から完済に至るまでの民法所定の遅延損害金を付加して請求するなど、必要な措置を講じることを求めるものである。
 以上、地方自治法242条1項に基づき事実証明書を添付して請求する。

(固有名詞をa、bで表記したほかは原文のとおり。)

事実証明書 (掲載を省略)
 1 bとa研究所ホームページより 同集会案内に関するもの 1通

第2 監査の実施

1 要件審査及び請求の受理

 本件請求の要件を審査した結果、地方自治法第242条第1項に規定する要件を具備していると認められたので、平成18年10月24日にこれを受理した。
 なお、請求人は、「平成18年10月25日において行われる第82回自治体議員勉強会なる集会での堺市施設の使用差し止めを求める」旨を記載しているが、本件使用が地方自治法及び政治資金規正法に直ちに違反するとは考えられず、また、本市に生ずる回復困難な損害を避けるための緊急の必要性も認められないので、地方自治法第242条第3項に規定する暫定的停止勧告は行わなかった。

2 監査執行上の除斥

 西惠司監査委員及び星原卓次監査委員は、議会議員のうちから選任された者で本件委員会室を含む本市市議会の本会議場、会議室等の部屋(以下「議会関係諸室」という。)を使用できる職にあり、本件請求は、「自己の従事する業務に直接の利害関係のある事件」にあたることから、地方自治法第199条の2の規定により除斥となった。

3請求人の証拠の提出及び陳述

 請求人から、地方自治法第242条第6項に規定する証拠の提出及び陳述を行わない旨の申出書が平成18年11月13日付けで提出され、同日これを収受した。

4 監査対象部局

総務局(総務課)、議会事務局(総務課)

5 監査対象部局からの事情聴取等

 本件について、市長及び市議会議長に対して請求に係る意見書の提出を求めるとともに、平成18年11月20日、監査対象部局の職員から、本件請求に関する事実経過や意見を聴取した。その概要は以下のとおりである。

(1) 事情を聴取した者

 (総務局) 総務局長、総務部長、総務部次長、総務課長、庁舎管理担当課長 ほか
 (議会事務局) 事務局長、理事、事務局次長、総務課長 ほか

(2) 本件請求に関する市長の説明及び意見

ア 庁舎管理権
 庁舎管理権とは、庁舎の存立を維持し、その本来の目的を達成するために、庁舎の使用上のルールを定め、これを実行するなどの権限を指し、この管理権は、地方自治法第149条第6号により長の担任事務の一つに挙げられている。
イ 議会、行政委員会等が使用する庁舎部分における市長の管理権
 (ア) 市には、議会、行政委員会等の法令に基づき独立した権限を有する機関があり、これらの機関が、その執行のために使用する庁舎のスペースについては、第一義的には当該組織が管理することとなり、また、それゆえ事実的な管理権を有することとなる。
 (イ) 議会等が使用する庁舎部分における市長の有する本来的な庁舎管理権は、議会等の有する事実的な管理権を除いた、一般的な、また全体的な権限(例えば、庁舎の全体的な管理の観点から必ず必要となるであろう事項であり、庁舎の維持修繕、警備体制等)である。
ウ 議会の自律権その他の権限
 議会には、地方自治法に基づく権限があり、その機能的分類の一つとして、自律権(広義)があるとされているが、その狭義のものとして、内部組織権、規則制定権及び規律権がある。議会は、この権限に基づき、堺市議会会議規則等の規程を定め、運営等を行っている。
エ 委員会室の使用許可
 堺市議会事務局規則第2条には、堺市議会事務局総務課の事務分掌の一つとして、「議場その他議会関係各室の管理に関すること」が挙げられ、同規則第16条には、総務課長の専決事項として、「議場その他関係各室の使用に関すること」が挙げられている。
オ 請求人の主張に関する意見
 庁舎は、公用に供する行政財産であり、議会事務局によると今般のb議員の委員会室使用については、議員が公用として使用されたとのことである。

(3) 本件請求に関する市議会議長の説明及び意見

ア 議会関係諸室の使用について 堺市役所本館12階の堺市議会委員会室は、議会事務局が所管する議会関係諸室のうちの1室であり、地方自治法第238条第4項に規定する公用に供する行政財産にあたる。
 議員が公用として議会関係諸室を使用できる範囲は、本会議及び委員会だけではなく、理事者との打ち合わせ、市民との相談、陳情、会議及び研修会等、議員としての活動全般に及ぶものである。
 議会関係諸室の施設維持に関する権限は市長にあり、堺市事務分掌規則別表第1により、総務局総務部総務課が事務を分掌している。また、使用に関する権限は市議会議長にあり、堺市議会事務局規則第2条により、議会事務局総務課が事務を分掌している。
イ 請求人の主張に対する意見
 請求人は、本件委員会室を使用させてはならない根拠を地方自治法第237条第2項に求めているが、本件委員会室は行政財産であり、管理及び処分に関する規定は、同法第238条の4が適用され、同法第237条第2項は適用されない。
 また、委員会室の使用申し込みは、議員活動の一環として、b議員からなされており、地方自治法第238条の4第4項に規定する行政財産の目的外使用にはあたらない。

第3 監査の結果

1本件の監査対象事項

 請求人の主張内容から、監査対象事項をb議員の市議会委員会室の無償使用が違法であるか、とした。

2地方自治法に違反することについて

 請求人は、地方自治法第237条第2項の規定を根拠として、a研究所に対し堺市長が無償でこれを使用させてはならないことは明らかであると主張しているので、このことについて検討する。

(1) 議会関係諸室の地方自治法上の分類について

 本件委員会室を含む議会関係諸室は市庁舎の一部分を占め、地方自治法の財産に関する規定からは、公有財産のうちの「公用に供する行政財産」に分類される(同法第237条第1項、第238条第4項)。地方自治法第237条第2項は、地方公共団体の財産の管理、処分について規定したものであるが、「第238条の4第1項の規定の適用がある場合を除き」とされており、行政財産には適用されない。行政財産の管理、処分については、地方自治法第238条の4の規定があり、請求人が根拠とする条文とは異なるものである。

(2) 議員の申し込みによる議会関係諸室の無償使用と地方自治法の規定について

 そこで、議員の申し込みによる議会関係諸室の使用について、地方自治法第238条の4に規定する貸し付けや目的外使用許可による使用に該当するか検討する。
ア 議員の議会関係諸室の使用等について整理すると次のように考えられる。
 (ア) 議会関係諸室の管理について
 a 地方公共団体の財産の管理は、長の担任事務の一つであり(地方自治法第149条第6号)、財産としての議会関係諸室の管理権も長に属するとされている(昭和37年3月27日 自治丁行発第10号 和歌山県議会事務局長あて行政課長回答)。本市では、堺市事務分掌規則第2条第3項及び別表第1に、総務局総務部総務課の事務として「庁舎及び附帯施設の維持管理に関すること」が規定されている。
 b 地方自治法上、地方公共団体の執行機関である長と議決機関である議会とは、ともに住民の代表として対等であり、緊張関係を保ちながら協力して、より適切な行政運営がなされることを期待されている。このことから、議会には、長の干渉を受けず、内部運営について自治的措置をとり得る一定の自治・自律権を有するとされている。
 したがって、議会関係諸室の使用及び使用に伴う管理権限についても議会にあると解されており、堺市議会事務局規則第2条は、「議場その他議会関係各室の管理に関すること」を議会事務局総務課の事務分掌とし、同規則第16条は、「議場その他関係各室の使用に関すること」を議会事務局総務課長の専決事項としている。
 (イ) 議員活動と議会関係諸室の使用について
 a 地方公共団体の議会の議員は、地方公務員法上は特別職の公務員と位置付けられているが、その職務の範囲は明確に規定されていない。本会議等へ出席することは議員の義務であり職務であるが、当該地方公共団体の事務に関して調査研究や研修等を行い、議案審議等に反映させる活動も議員としての職務若しくは職務と密接に関連したものと解される。この調査研究や研修等の内容は、地方公共団体の様々な事務を対象とする広い領域に及び、その実施方法も多岐・多様であると考えられる。また、住民を代表する議員の活動は相当の自由が保障され、自己の判断と責任において行われるものと解される。
 このような議員の活動に議会関係諸室を使用することは、議会運営に資する当該各部屋の設置目的、用途に沿うものであると考えられる。
 b 本市の議会関係諸室の使用については、平成15年6月2日開催の議会運営委員会において「議会関係諸室の使用並びに陳情者等の面会の取り扱いに関する申し合わせ」(以下「申し合わせ」という。)が確認されている。この申し合わせには、議員が議会関係諸室を使用する時間及び通常の使用時間以外に使用する場合の手続きなどが定められている。
 申し合わせに定めのない事項については、議会自らの判断に委ねられているものと解され、議員が公用として議会関係諸室を使用できる範囲は、市議会議長の意見書によると、本会議及び委員会だけではなく、理事者との打ち合わせ、市民との相談、陳情、会議及び研修会等の議員としての活動全般に及ぶとされている。
 c 本市の議員が議会関係諸室を使用する場合、議員は議会事務局総務課に使用する部屋、使用者名、使用内容、使用予定時間及び使用人数を口頭で伝え、当該課の職員は予約表に必要な事項を記入している。
 d  これらのことから、議員の申し込みによる議会関係諸室の議員活動としての使用は、その設置目的、用途に沿うもので、公用といえる。
イ 以上のことを踏まえて、議員の申し込みによる議会関係諸室の使用について、地方自治法第238条の4に規定する貸し付けや目的外使用許可による使用に該当するか検討する。
 (ア) 地方自治法第238条の4は、地方公共団体の公用又は公共用目的の効果的達成のために利用されるべき行政財産について、その適正かつ効率的な管理を期するため、貸し付けること等を原則として禁止し(第1項)、例外的に、その本来の用途又は目的を妨げない限度において目的外使用の許可(第4項)により特別に使用を認めようとするものである。
 (イ) 議員が申し込みを行った議会関係諸室の使用については、公用に使用されており、地方自治法第238条の4が禁止する貸し付けや、目的外使用許可による使用のいずれにもあたらないと解される。
ウ 議員の申し込みによる議会関係諸室の使用が無償であることについては、議員活動の一環としての使用は公用と認められるから、有償とする理由はないものと考える。
エ 以上のことから、議員の申し込みによる議会関係諸室の無償使用は、地方自治法の規定に違反しないものと判断する

(3) 本件の委員会室の使用について

 請求人は、本件委員会室をa研究所が使用すると主張している。しかし、本件は、b議員から議員活動の一環として平成18年10月25日の勉強会に使用するとの申し込みがあり、これを受けて議会事務局総務課の職員が予約表に記入したとのことである。また、その使用についても、政治倫理条例についての勉強会に使用されたものであり、これはb議員の議員活動の一環としての使用と認められる。
 よって、本件についても、申し合わせ事項に反したり、委員会室の用途、目的を妨げた事実はなく、公用ということができる。
 また、請求人は、過去、b議員を名義として、実質、議会関係諸室をa研究所の集会に使用したか否かについての事実を調査することなどを求めている。議員の申し込みによる議会関係諸室の予約や使用状況についての記録等は残っておらず、現時点においては確認することは困難である。しかし、申し合わせの事項、議会関係諸室を使用できる範囲についての議会の自主的な判断、議員活動の領域の広範さ、議会事務局職員の事務手続き等からすると、b議員がこれまで申し込みを行った議会関係諸室は、議員活動として、公用に使用されているものと推測することができる。
 なお、今回、議会関係諸室の予約や使用状況についての記録等は残されていなかったが、今後、議会事務局においては、予約表の様式や記録の保存等について検討を行う必要があると考える。

3政治資金規正法に違反することについて

(1) 請求人は、「地方公共団体が特定の議員に対し、本件のような便宜を図り、また、同議員が市長に対し施設の使用(一時貸付)を要求することは、政治資金規正法第21条第3項に違反している。また、議会事務局職員が本件貸付に関与しているが、政治資金規正法第22条の9第2項の規定があり、この点においても、同法に違反している」旨を主張しているので、このことについて検討する。
(2) 本件はこれまで記載のとおり、b議員の議員活動の一環で公用であるとして委員会室の無償使用がなされたものである。よって、本市がb議員に対し、委員会室の使用の便宜を図ったものではなく、b議員は委員会室の使用にあたって所定の申し込み手続きを行ったのであって、市長に施設の使用を要求したものでもない。また、議会事務局の職員は、b議員の使用申し込みに対して必要な事務を行ったものである。
(3) したがって、b議員の本件委員会室の無償使用について、政治資金規正法第21条第3項及び同法第22条の9第2項の規定に違反するとはいえない。

4 結論

以上のことから、請求人の主張には理由がないものと判断する。

このページの作成担当

監査委員事務局
電話:072-228-7899 ファックス:072-222-0333
〒590-0078 堺市堺区南瓦町3番1号 堺市役所高層館19階

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