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平成17年3月28日 堺市監査委員公表 第13号

更新日:2012年12月19日

堺市監査委員公表第13号

 地方自治法第242条第1項の規定に基づき平成17年1月27日に美原町監査
査委員に提出され、同年2月1日に堺市監査委員が事務引継ぎを受けた住民監
査請求(特殊勤務手当に関する件)について、同法同条第4項の規定に基づき
その結果を次のとおり公表する。

平成17年3月28日

堺市監査委員 吉川 敏文
堺市監査委員 辻 宏雄
堺市監査委員 曽我部 篤爾
堺市監査委員 西林 里子

住民監査請求に係る監査結果

平成17年1月27日請求

<美原町の特殊勤務手当について>

目次

堺市監査委員公表第13号

第1 監査の請求

1 請求人

 1人(省略)

2 監査請求書の提出

 平成17年1月27日

3 請求の要旨

 平成16年12月3日、平成10年度に美原町が支出した数種の特殊勤務手当について、その支出が条例に基づかない違法支出であるかが争点となった住民訴訟が、最高裁判所の上告棄却決定により確定した。裁判所は判決の確定を受けて被告であった美原町長高岡寛に、違法支出と評価した平成10年度の同手当の支払額に遅延損害金を加えた総額143万6千670円の支払命令を発し、同町長は同年12月24日、同額を美原町に納付した。
 しかし、地方公共団体の長たる高岡寛がとるべき措置は、裁判所の支払命令に応じるのみでは足りない。上記の判決確定により違法支出であることが確定された特殊勤務手当については、確定判決の対象となっていない時期に支出されたものについても、各支出日から支払済みに至るまでの年5分の遅延損害金を加えた上で、美原町に対し損害賠償されるべきと考える。よって、堺市監査委員は、次の1.2.に記載する損害を回復するために必要な措置を講ずるよう、美原町長高岡寛、支出手続担当者、及び違法な手当を受領した職員に勧告しなければならない。

1. 本件訴訟の裁判所によって違法支出であると評価された特殊勤務手当の支出額合計。
(平成6年度から平成9年度までの総額約560万円・平成11年度から平成15年度までの総額約324万円・合計884万円)
2. 1.に係る、各支出日から支払済みに至るまでの遅延賠償金相当額。
(請求の趣旨を監査委員において要約したもの)

事実証明書

  1. 朝日・読売・毎日・産経新聞(平成16年12月7日)
  2. 美原町総務部長・全員協議会口述書(平成16年12月17日)
  3. 最高裁判所第二小法廷・決定(平成16年12月3日)

(いずれも掲載を省略)

第2 監査の実施

1 請求の受理

 本件請求は、地方自治法(以下「自治法」という。)第242条に規定する要件を具備しているものと認め、平成17年2月14日にこれを受理した。
 なお、本件は美原町監査委員に対して請求があったものであるが、平成17年2月1日付堺市と美原町の合併に伴い、堺市監査委員が事務を引き継ぎ、受理決定し監査を実施したものである。

2 監査を行った監査委員

 平成17年2月14日から同年3月6日までは、吉川敏文、辻宏雄、曽我部篤爾、小田久和が監査を行った。平成17年3月7日から同年3月28日までは、吉川敏文、辻宏雄、曽我部篤爾、西林里子が監査を行い、合議により結果を決定した。

3 監査対象事項

 本件について、検討すべき事項を次のとおりとした。
(1) 期間徒過規定(地方自治法第242条第2項)の適用があるか。
 ア 「怠る事実」の主張について期間徒過規定の適用があるか。
 イ 同項但書に規定される「正当な理由」はみとめられるか。
 ウ 期間徒過規定の適用がある場合の却下される請求の範囲。
(2) 裁判所により違法な支出と判断された特殊勤務手当については、確定判決の対象となっていない時期に支出されたものについても、各支出日から支払済みに至るまでの年5分の遅延損害金を加えた上で、美原町に対して損害賠償されるべきものかどうか。

4 請求人の証拠の提出及び陳述

 平成17年2月18日付で、請求人より自治法第242条第6項の規定に基づく証拠の提出及び陳述を行わない旨の申し出があった。

5 監査対象部局

総務局

第3 監査対象部局の説明

 本件について、市長に対して請求に係る意見書(以下「意見書」という。)の提出を求めるとともに監査対象部局の職員(以下「関係局職員」という。)から事情を聴取した。その概要は以下のとおりである。

1 事情を聴取した者

総務局職員 総務局長、人事部長、人事部次長、人事部参事、人事企画課長、人事企画課主幹 ほか
なお、この事情の聴取に際し請求人の立会いはなかった。

2 本件請求に対する意見の要旨

(1) 事実関係の説明

ア 本件請求の契機となった訴訟の経過

  • 平成10年6月24日、美原町が行った平成10年度の特殊勤務手当の支給に関し、請求人は住民監査請求書を提出。
  • 同年8月20日、住民監査結果が通知される、(請求棄却)
  • 同年12月9月19日、請求人は住民監査結果を不服として、大阪地方裁判所に本件訴訟を提起。被告 美原町長及び美原町秘書課長(いずれも個人)
  • 平成12年8月10日、大阪地裁判決。美原町長控訴、請求人付帯控訴。
  • 平成14年12月25日、大阪高裁判決。美原町長上告。
  • 平成16年12月3日、最高裁上告棄却。

イ 特殊勤務手当の制度改正の経緯
 平成9年2月25日に策定した新美原町行政改革大綱『美原みなおしプラン』の一環として、特殊勤務手当の支給に関し、以下の制度改正を行った。

  • 清掃現場業務手当・用地取得業務手当・技術手当は、平成11年度以降制度を廃止した。
  • 滞納徴収手当(町税・国民健康保険料)は平成14年12月分以降(手当の支給日では、平成15年1月支給分以降)の支給方法を条例の規定通りに改めた。すなわち、所属課全体の滞納分の徴収額から滞納徴収手当の額を算出し、これを所属課の職員数で除して均等額を支給する方式を改め、個々の職員の徴収額を特定して、具体的な徴収額に応じた滞納徴収手当を支給する方式とした。

ウ 受給した特殊勤務手当の返還
 最高裁の決定により、滞納徴収手当の均等支給が違法であることが確定した。確定判決の法的拘束力は当該訴訟の対象となった平成10年度の範囲に限られると考えられるが、裁判所が違法と判断した特殊勤務手当の支給を是正しないのは行政判断として妥当ではないと考え、行政責任を貫徹させる観点から、均等額を支給していた平成11年度から平成14年度分の滞納徴収手当について、平成17年1月31日、受給していた職員から受給額を自主的に美原町に返還させた。

(2) 請求についての考え方及び意見

ア 地方自治法第242条第2項(期間徒過規定)の適用について
 平成6年度から平成9年度までに支給した特殊勤務手当に関する住民監査請求は、平成10年4月17日に支給を完了してから1年以上経過した後になされている。請求人は支給の事実について容易に知ることができたと考えられるから前記「正当な理由」はなく、「期間徒過規定」が適用されると考える。よって、この請求は失当である。
 また、平成11年度から平成15年度に支給した特殊勤務手当について、違法と判断されたのは、滞納徴収手当(町税・国民健康保険料)のみであるが、前記のとおり、均等額の支給については平成15年1月18日支給分からその支給方法を実績によるものに変更しているので、違法な状態は解消されている。
 均等額の支給方法がとられた最後の支給は平成14年12月18日に行ったが、本件住民監査請求の提出日は平成17年1月27日であるから、支給を完了してから1年以上経過している。前記と同様に「正当な理由」があるとは認められず、この請求は失当である。
イ 確定判決の法的拘束力の考え方について
 確定判決の法的拘束力は、訴訟の対象とされた訴訟物に関する判断について及ぶものであり、当該訴訟では平成10年度に支給した特殊勤務手当についてのみ法的拘束力を生ずるのである。
 請求人は、当該訴訟において支給が違法と判断された特殊勤務手当については、訴訟の前後を問わず支給額相当額に遅延損害金を加えて損害賠償すべきと主張するが、これは確定判決の法的拘束力についての理解を誤ったもので、相当ではないと考える。
 先に記した特殊勤務手当に関する制度改正や、平成11年度以降に裁判所によって違法と判断された方法で支給した滞納徴収手当について受給額を自主的に返還させたのは、行政責任を貫徹させるためであって、これを法的義務の履行と混同してはならない。

第4 監査の結果

1 本件に係る事実

 本件に係る事実については、前述した監査対象部局の説明における事実をおおむね採用しうると判断した。

2 本件請求に係る判断

このことについて、次のとおり判断する。
(1) 期間徒過規定(地方自治法第242条第2項)は適用されるか。
ア 「怠る事実」の主張について期間徒過規定が適用されるか。
 本件請求は、平成6年度から平成9年度まで及び平成11年度から平成15年度までにおいて美原町が支給した特殊勤務手当のうち、平成16年12月3日に確定した本件住民訴訟において違法な支出と判断されたものについて、手当の支給額に所定の遅延損害金を加えた相当額の損害賠償を行い、美原町が被った損害を回復するために必要な措置を講ずるように求めることを内容としている。このような請求は、一見損害賠償請求権の不行使を「怠る事実」と主張するものと解しうるが、「怠る事実」は一般に、行うべき行為を行わない不作為を意味し、「行為があった日」や「終わった日」を観念しにくいから、これらの日から一年を経過した行為については住民監査請求ができないという期間徒過規定は適用されないように思える。
 しかし、特定の財務会計行為を違法とし、当該違法な財務会計行為から発生する損害賠償請求権の不行使をもって財産の管理を「怠る事実」と主張することは、違法な財務会計行為から生じる損害の補填を求める趣旨に他ならないと解される。このような場合には違法な財務会計行為のあった日または終わった日を基準として期間徒過規定を適用するのが、住民監査請求における法的安定性を確保しようとする期間徒過規定の趣旨からして妥当である。
 これを本件についてみると、美原町が支給した違法な特殊勤務手当から生じる損害賠償請求を求めるとの請求人の主張は、美原町が行った違法な特殊勤務手当を支給する行為から生じる損害の補填を求める趣旨であると考えられる。よって、違法な特殊勤務手当の支給行為があった日を基準に期間徒過規定が適用されるべきものと考える。
イ 期間徒過規定の適用を否定する「正当な理由」は認められるか。
行為のあった日又は終わった日から一年を経過した行為であっても、一年を経過したことにつき「正当な理由」があるときは期間徒過規定は適用されない。(地方自治法第242条の2但書)本件において、「正当な理由」は認められるか。
 ここにいう「正当な理由」とは、期間徒過規定を適用して法的安定を貫くことが正義に反すると判断されるような特別の事情を意味し、住民が当該状況の下で住民監査請求をなし得たかどうかが判断基準になると解される。
 これを本件についてみると、請求人は平成10年度中に、平成6年度・平成7年度及び平成10年度において美原町が支給した特殊勤務手当が給与条例主義に反して違法であるとの趣旨で住民監査請求を行っている事実が認められる。これらの事実は、本件請求の対象である平成6年度から平成9年度及び平成11年度から平成15年度のいずれの時期においても、当該請求人が同一の趣旨の住民監査請求をなし得たと判断するのに充分な事情であると考えられる。したがって、期間徒過規定の適用を否定する「正当な理由」は存在しないものと考える。
ウ 期間徒過規定の適用により却下される請求の範囲。
期間徒過規定が適用される行為については監査をすることができず(地方自治法第242条第2項)、請求は却下される。そこで、本件において、請求が却下される範囲を検討する。
 本件請求においては、前述のとおり、違法な特殊勤務手当の支給行為があった日を基準に期間徒過規定が適用されるべきものと考える。
 これを本件に係る事実についてみると、裁判所が違法な特殊勤務手当と判断した滞納徴収手当(町税・国民健康保険料)の均等額による支給行為があった最終日は平成14年12月18日であり、この支給日から本件住民監査請求の日である平成17年1月27日まではすでに1年以上経過している。また、その他裁判所において違法と判断された特殊勤務手当は、すべて滞納徴収手当に先立って違法状態が解消されている。
 したがって、本件で請求された違法な特殊勤務手当の支給行為についてはすべて行為のあった日から一年を経過していると判断される。
(2) 以上より、本件の住民監査請求は、監査対象事項(2)について検討するまでもなく、地方自治法第242条第2項により却下されるべきである。

このページの作成担当

監査委員事務局
電話:072-228-7899 ファックス:072-222-0333
〒590-0078 堺市堺区南瓦町3番1号 堺市役所高層館19階

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